与儀大介氏は、埼玉県志木市議会議員(1期)を務めた元政治家でありながら、「遅刻・無断欠席」による度重なる辞職勧告決議や、「大麻(CBD)事業」の展開で全国的な物議を醸した実業家です。彼の行動は、単なるトラブルメーカーによる奇行なのか、それとも旧態依然とした地方議会の慣習に対する鋭いアンチテーゼなのか。その評価は、ネット世論と地元有権者の間で真っ二つに分かれています。
この記事では、地方自治と政治トレンドに精通した専門家が、以下の3点を中心に徹底解説します。
- 「遅刻・欠席騒動」の経緯と双方の言い分、法的な問題点の客観的解説
- 誤解されがちな「大麻(CBD)事業」の実態と違法性の有無
- 2024年志木市議選での落選要因と、現在の活動・収入源
ニュースの見出しだけでは分からない、騒動の深層と彼の真の姿に迫ります。
与儀大介氏のプロフィールと経歴:元モデルから政治家へ
まず、与儀大介氏という人物の全体像を把握するために、政治家になる前のキャリアや実業家としての側面を整理します。多くの人が彼を「遅刻騒動の市議」として認知していますが、そのバックグラウンドは非常に多彩であり、それが彼の独特な政治スタイルや発信力に繋がっています。
基本プロフィール(年齢・出身・学歴)
与儀大介(よぎ だいすけ)氏は、1991年(平成3年)9月3日生まれ、沖縄県出身です。幼少期を沖縄で過ごした後、進学やキャリア形成の過程で拠点を移しています。彼の経歴において特筆すべきは、特定の組織や団体に依存せず、個人の力で道を切り開いてきた点です。学歴や初期のキャリアについては公表されている情報が断片的ですが、彼自身のSNSやインタビュー等で語られる言葉からは、既存の枠組みに囚われない自由な生き方を志向してきたことがうかがえます。
30代前半という若さで市議会議員に当選した背景には、いわゆる「地盤・看板・鞄(カバン)」を持つ世襲議員や組織内候補とは全く異なる、現代的なキャリアパスが存在します。彼は地方政治の世界に飛び込む以前から、インターネットを活用したビジネスや自己ブランディングに長けており、そのスキルセットが後の選挙戦や政治活動にも色濃く反映されています。
意外な経歴?「メンズノンノ」モデルや俳優としての活動歴
政治家としての顔以外に、彼がかつて芸能活動を行っていたことは意外と知られていません。実は、ファッション雑誌「MEN’S NON-NO(メンズノンノ)」のモデルオーディションに参加し、ファイナリストに選出された経歴を持っています。また、俳優としてドラマや映画のエキストラ、小劇場での舞台出演などの活動を行っていた時期もあります。
この「元モデル・俳優」という経歴は、彼の端正なルックスや、カメラの前でも物怖じしない度胸、そしてSNSでの「見せ方」の上手さを裏付けています。ReHacQ(リハック)などのネット番組に出演した際も、批判的な質問に対して表情を崩さず淡々と持論を展開する姿が印象的でしたが、これには芸能活動で培った「人前に立つ経験」が活きていると言えるでしょう。
一方で、この華やかな経歴は、保守的な地方議会においては「チャラチャラしている」「売名行為ではないか」といった偏見を生む要因にもなりました。しかし彼自身は、そうした過去を隠すことなく、むしろ自身のキャラクターの一部として戦略的に利用している節があります。
実業家としての顔:会社経営とCBDビジネスへの参入時期
与儀氏は政治家である以前に、実業家(経営者)です。彼は複数の会社を経営しており、その事業内容はWEBマーケティング、人材紹介、そして最も注目を集めたCBD(カンナビジオール)製品の販売など多岐にわたります。彼がビジネスの世界に入ったのは20代の頃で、起業家としての経験年数は政治家としてのそれよりもはるかに長いのです。
特にCBDビジネスへの参入は、世界的なグリーンラッシュ(大麻関連ビジネスの流行)の流れをいち早く捉えたものでした。日本ではまだ認知度が低かった時期から、その将来性に着目し、自社ブランドの立ち上げや店舗展開を行ってきました。彼にとって議員活動は「副業」あるいは「ボランティア」に近い感覚であり、主たる収入源やアイデンティティはあくまでビジネスサイドにあったと考えられます。この「政治で食べていく必要がない」という経済的自立性が、議会内での妥協なき(あるいは協調性を欠いた)態度に繋がったとも分析できます。
▼詳細:与儀大介氏の略歴年表
| 年 | 出来事 |
|---|---|
| 1991年 | 沖縄県にて誕生 |
| 2010年代 | モデル、俳優活動を行う(メンズノンノモデルオーディション等) その後、実業家へ転身しWEB関連事業などを開始 |
| 2019年頃 | CBD(カンナビジオール)事業に本格参入 |
| 2020年4月 | 埼玉県志木市議会議員選挙に立候補し、1,079票を獲得して初当選(当時28歳) |
| 2020年~ | 議会への遅刻・欠席が問題視され始める |
| 2023年 | 度重なる遅刻・無断欠席を理由に辞職勧告決議を受ける 「大麻事業」発言等がメディアで大きく取り上げられる |
| 2024年4月 | 志木市議会議員選挙に再出馬するも落選 その後、居住実態がないとして当選無効の決定(仮に当選していても無効)が下される |
志木市議会議員としての活動実態と政治スタイル
一連の騒動が起きる前、あるいは騒動と並行して、与儀氏はどのような政治活動を行っていたのでしょうか。ここでは、彼が志木市議会で目指したことや、その独特な政治スタイルについて掘り下げます。
地方自治・政治トレンドアナリストのアドバイス
「地方議員の本来の役割は、行政の監視(チェック機能)と、市民の声を市政に届ける(政策提言)ことにあります。特に無所属・新人の議員は、しがらみがない分、鋭い質問ができる強みがありますが、同時に議会内での孤立を招きやすい弱点も抱えています。与儀氏の場合、その『孤立』を逆手に取り、ネット世論を味方につける戦略をとりましたが、これは諸刃の剣でもありました」
2020年志木市議選での当選:組織票なしで勝てた理由
2020年4月の志木市議会議員選挙において、与儀氏は無所属・新人で立候補し、見事に当選を果たしました。当時の志木市議選は定数14に対して多数の候補者が出馬する激戦でしたが、彼は地元の有力者や政党の支援(組織票)を一切持たずに勝利しました。
勝因の一つは、徹底した「空中戦」の展開です。従来の選挙活動である「ドブ板選挙(一軒一軒を回る挨拶回り)」を極力排除し、SNSやWEB広告を駆使して、無党派層や若年層、そして「今の政治を変えてほしい」と願う浮動票を効率的に取り込みました。また、彼の若さと「実業家」という肩書きは、閉塞感のある地方都市において新鮮な期待感を与えたことも間違いありません。この成功体験が、後の「議会活動も合理的であるべき」という彼のスタンスを強固にした可能性があります。
議会での一般質問や提案内容:彼が目指した「改革」とは
当選後、彼が議会で行った一般質問には、彼なりの改革意識が反映されていました。具体的には、行政手続きのDX(デジタルトランスフォーメーション)推進、教育現場における多様性の尊重、そして自身の専門分野でもある産業振興(スタートアップ支援)などが挙げられます。
彼は「前例踏襲」を極端に嫌い、行政側の答弁に対しても論理的な矛盾があれば鋭く突っ込むスタイルをとりました。これは一部の市民からは「頼もしい」と評価されましたが、議会運営の慣例を重んじる他の議員や市職員との間には深い溝を作ることになりました。彼が目指したのは、非効率な会議や根回しを廃止し、データと論理に基づいて意思決定が行われる「スマートな議会」でしたが、その急進的な手法は、合意形成を重視する地方議会の文化と真っ向から衝突しました。
SNSを活用した情報発信と「インフルエンサー政治家」としての側面
与儀氏の最大の特徴は、議会外での発信力です。X(旧Twitter)やYouTube、Instagramを駆使し、議会の内部事情や自身の考えをリアルタイムで発信し続けました。時には、議会でのやり取りを「古い」「無意味」と断じ、内部の人間しか知り得ない情報を暴露することもありました。
このような「インフルエンサー政治家」としての振る舞いは、全国的な知名度獲得には寄与しましたが、地元志木市の議会関係者との信頼関係を完全に破壊しました。ネット上では「正論を言う若手議員」として称賛される一方で、リアルな議会の現場では「ルールを守れない問題児」として扱われるという、ネットとリアルの評価の乖離(ねじれ現象)が顕著になっていきました。
【徹底検証】遅刻・欠席騒動と辞職勧告決議の全真相
ここからは、読者の関心が最も高い「遅刻・欠席騒動」について、事実関係を詳細に検証します。なぜ彼は遅刻を繰り返したのか、それに対して議会はどう動いたのか、法的な観点から解説します。
騒動の発端:遅刻・無断欠席の具体的な回数と理由
騒動の発端は、本会議や委員会への度重なる遅刻と欠席です。報道や議会広報によると、彼は任期中に複数回、本会議に遅刻し、また全員協議会などを無断で欠席しました。特に問題視されたのは、遅刻の理由として「寝坊」や「仕事(ビジネス)の都合」を示唆するような態度をとったことや、事前の連絡が不十分だったケースがあったことです。
彼自身は、一部の遅刻については認めつつも、その背景には「体調不良」や「やむを得ない事情」があったと説明することもありましたが、議会側はこれを「正当な理由」とは認めませんでした。重要なのは、1回や2回の過失ではなく、それが「常習化」しており、改善の意思が見られないと判断された点です。
与儀氏の主張:「合理的配慮」の欠如と議会ルールの形骸化
一方、与儀氏には独自の言い分がありました。彼は一貫して「議会のルールが現代社会に合っていない」と主張しました。例えば、全員が集まる必要のない形式的な会議や、長時間拘束される非効率な慣習に対して疑問を呈していました。
また、彼は自身の体調や特性(睡眠障害の可能性などを示唆する発言もあった)に対する「合理的配慮」が議会側に欠けていると訴えました。「遅刻=悪」と決めつけるのではなく、多様な働き方や個人の事情を考慮できる柔軟な議会運営こそが必要である、というのが彼のロジックです。彼にとって、遅刻騒動は単なるサボりではなく、硬直化した地方議会への「プロテスト(抗議行動)」としての側面を含んでいたとも解釈できます。
議会側の主張:地方自治法に基づく「職務放棄」との判断
これに対し、志木市議会側の主張は明白です。「議員として選挙で選ばれた以上、会議に出席し審議に参加することは最低限の義務である」というものです。これは地方自治法や市議会会議規則に基づく正当な主張です。
議会側は、与儀氏の行動を「職務放棄」と見なし、市民の信託に対する裏切りであると厳しく批判しました。他の議員がスケジュールを調整して出席している中で、一人の議員の個人的な理由による遅刻や欠席を容認すれば、議会運営そのものが成り立たなくなるという危機感がありました。また、彼がSNSで議会を批判し続けたことも、議会側の態度を硬化させる要因となりました。
「辞職勧告決議」と「懲罰動議」の意味とは?法的拘束力の有無を解説
この対立の結果、志木市議会は与儀氏に対して複数回の「辞職勧告決議」を可決しました。しかし、ここで重要なのは、辞職勧告決議には法的拘束力がないという点です。これはあくまで「議会として、あなたに辞めてほしいと思っている」という意思表示に過ぎず、これによって議員の地位が剥奪されることはありません。
一方で、「懲罰動議」に基づく「懲罰」は、地方自治法に定められた法的処分です。志木市議会は彼に対して「陳謝」などの懲罰を科しましたが、最も重い「除名(議員資格の剥奪)」には至りませんでした。除名には出席議員の4分の3以上の同意が必要であり、ハードルが非常に高いためです。
地方自治・政治トレンドアナリストのアドバイス
「議会における『遅刻』が一般企業以上に重く扱われるのは、会議の成立に『定足数』が必要だからです。一人の遅刻で会議が始められず、市長や市職員、他の議員全員の時間を奪うことになります。これは『税金の無駄遣い』に直結するため、有権者の視線も厳しくなるのです」
▼補足:地方自治法における議員の懲罰規定について
地方自治法第134条および第135条では、議会の規律を乱した議員に対して、以下の4種類の懲罰を科すことができると定めています。
- 戒告(かいこく): 議長が口頭で注意を行い、将来を戒めること。
- 陳謝(ちんしゃ): 議場や委員会で、陳謝文を朗読させること。
- 出席停止: 一定期間(通常は数日間)、議会への出席を禁止すること。
- 除名: 議員の身分を失わせること。最も重い処分であり、慎重な手続きが必要。
与儀氏のケースでは、陳謝や出席停止の処分が検討・実施されましたが、最終的な身分喪失(除名)までは行われませんでした。
「大麻事業」は違法?CBDビジネスの実態と法的見解
遅刻騒動と並んで、与儀氏のイメージを決定づけたのが「大麻事業」という言葉です。メディアがセンセーショナルに報じたこの事業の実態と、法的な位置づけについて正確に解説します。
ニュースで報じられる「大麻事業」の正体:CBD(カンナビジオール)とは
彼が手掛けているのは、いわゆる違法薬物の売買ではありません。大麻草から抽出される成分のうち、幻覚作用や中毒性がなく、日本の法律でも規制されていないCBD(カンナビジオール)を含む製品(オイル、リキッド、グミなど)の販売事業です。
CBDは、リラックス効果や睡眠の質向上、抗炎症作用などが期待され、欧米を中心にウェルネス市場で急速に普及している成分です。日本国内でも、ドン・キホーテや大手百貨店で取り扱われるなど、合法的な健康食品・雑貨として流通しています。したがって、彼が「大麻事業」と呼んでいるのは、このCBDビジネスのことであり、覚醒剤や麻薬の密売組織のような活動とは全く異なります。
日本の法律(大麻取締法・麻薬及び向精神薬取締法)におけるCBDの扱い
日本の大麻取締法では、大麻草の「茎」や「種子」から抽出された製品であれば、規制の対象外(合法)とされています。一方、幻覚作用を引き起こすTHC(テトラヒドロカンナビノール)という成分は厳しく規制されています。
厚生労働省のガイドラインに基づき、正規の手続きを経て輸入・製造され、THCを含まない(または検出限界以下である)ことが証明されたCBD製品は、完全に合法です。与儀氏の経営するショップも、この法的枠組みの中で営業を行っています。しかし、「大麻」という言葉が持つネガティブなイメージが強いため、一般層には「何か怪しいことをしているのではないか」という誤解を与えやすいのも事実です。
地方自治・政治トレンドアナリストのアドバイス
「CBD自体は合法で有望な市場ですが、現職の市議会議員が『大麻』という言葉を強調してビジネスを行うことには、政治的なリスクが伴います。有権者の多く、特に高齢層は『大麻=ダメ、ゼッタイ』という教育を受けてきており、この心理的な拒否反応を軽視したことが、彼の政治家としての支持を広げる上での足かせとなりました」
与儀氏が経営するCBDショップの現状と取り扱い商品
彼が運営するCBDショップは、実店舗およびオンラインストアで展開されています。取り扱い商品は、CBDオイル、VAPE(電子タバコ)用リキッド、スキンケア用品など多岐にわたります。店舗のデザインやブランディングは洗練されており、ファッションやカルチャーに敏感な若年層をターゲットにしていることが分かります。
彼は自ら広告塔となり、SNSで製品の魅力を発信しています。政治活動で得た知名度をビジネスに利用しているという批判もありますが、逆に言えば、ビジネスマンとしての才覚は確かであるとも言えます。
なぜ「大麻」という言葉をあえて使うのか?彼のマーケティング戦略を考察
ここで疑問なのは、なぜ誤解を招く「大麻事業」という表現をあえて使うのかという点です。通常、CBD業者はクリーンなイメージを保つために「大麻」という言葉を避け、「ヘンプ」や「ボタニカル」といった表現を好みます。
これには、彼の「逆張り」のマーケティング戦略が見え隠れします。あえてタブー視される言葉を使うことで注目を集め(アテンション・エコノミー)、議論を巻き起こすことで認知度を高める手法です。「大麻=悪」という固定観念に挑戦し、CBDの有用性を啓蒙するという大義名分もありますが、結果として炎上商法に近い形となり、アンチを増やす一方で熱狂的なファンも獲得するという構造を作り出しました。
2024年志木市議選での落選と「居住実態」問題
2024年4月、任期満了に伴う志木市議会議員選挙が行われました。再選を目指した与儀氏でしたが、結果は落選。さらに衝撃的だったのは、選挙後に「居住実態がない」として当選無効の決定が下されたことです。
2024年選挙の得票数データ分析:前回選挙との比較
まず、選挙結果のデータを冷静に見てみましょう。2020年の初当選時、彼は1,079票を獲得し、上位で当選しました。しかし、2024年の選挙では得票数が大幅に減少しました(具体的な確定得票数は志木市選挙管理委員会の発表によりますが、当選ラインを大きく下回る結果となりました)。
この得票減は、一連の騒動によるイメージダウン、議会での実績不足、そして何より「地元にいないのではないか」という有権者の疑念が票に表れた結果と言えます。ネット上の知名度は上がっても、それが地元の票には結びつかなかったという、地方選挙の現実を突きつけられました。
落選の決定打?「居住実態がない」として当選無効になった経緯
落選が決まった後、さらに追い打ちをかけるような事態が発生しました。志木市選挙管理委員会が、与儀氏について「志木市内に生活の本拠(居住実態)がなかった」と認定し、被選挙権(立候補する資格)がなかったと判断したのです。
公職選挙法では、地方議員に立候補するためには「その自治体に引き続き3ヶ月以上住所を有すること」が要件とされています。選管の調査によると、彼は志木市に住民票は置いていたものの、実際には市外(東京都内など)で生活していた時間が長かったと判断されました。
選管の判断基準:電気・ガス・水道の使用量データが示す事実
この判断の決め手となったのは、客観的なデータです。報道によると、彼が借りていた志木市内のアパートの電気、ガス、水道の使用量が極端に少なく、一般的な生活実態とはかけ離れていたとされています。例えば、水道使用量が基本料金の範囲内であったり、ガスの使用がほとんどない月があったりしたことが、「そこには住んでいない」という強力な証拠となりました。
彼自身は「二拠点生活をしていた」「志木にも帰っていた」と主張し、不服申し立てを行いましたが、ライフラインの使用状況という物理的な証拠を覆すのは困難でした。これにより、仮に選挙で得票数が足りていたとしても、当選は無効になっていたという、政治家としての根本的な資格に関わる問題が露呈しました。
地方自治・政治トレンドアナリストのアドバイス
「被選挙権における『住所要件』は、地方議員が『その地域の代表』であるための根幹をなすルールです。近年、なり手不足解消のために要件緩和の議論もありますが、現行法では『生活の本拠』がどこにあるかが厳格に問われます。住民票を移すだけでは不十分であり、ここを軽視したことが彼の政治生命にとって致命傷となりました」
与儀大介氏は「天才」か「迷惑系」か?メディア露出と世間の評価
政治家としてのキャリアは一旦途絶えましたが、彼に対する世間の関心は依然として高いままです。ReHacQなどのメディア出演を通じて形成された彼の人物像と、現在の活動について解説します。
ReHacQ(リハック)出演時の成田悠輔氏らとの対話から見る論理性
YouTube番組「ReHacQ」に出演した際、彼は経済学者の成田悠輔氏らと対談を行いました。この番組で彼は、遅刻騒動について厳しく追及されましたが、感情的になることなく、淡々と自説を展開しました。
この時の態度について、視聴者の反応は分かれました。「屁理屈を言っているだけ」「反省の色がない」という批判がある一方で、「自分の言葉で論理的に説明している」「メンタルが強すぎる」という評価もありました。成田氏のような切れ者に対しても物怖じせず、独自の哲学(例えば、時間の使い方やルールの合理性について)を語る姿は、彼が決して単なる「何も考えていない若者」ではないことを印象づけました。
「論破」スタイルへの賛否:ネット上の支持層と批判層の分布
彼のコミュニケーションスタイルは、いわゆる「論破」文化と親和性が高いものです。相手の矛盾を突き、感情論を排して合理性を追求する姿勢は、ネット上の若年層男性を中心に一定の支持を集めています。彼らは、与儀氏を「古い社会システムに風穴を開けるトリックスター」として見ています。
一方で、地域住民や高齢層、そして常識を重んじる層からは、「迷惑系YouTuberと同じ」「公人としての責任感がない」と激しく嫌悪されています。この支持層と批判層の断絶は、現代社会の分断を象徴しているようにも見えます。
元アイドル市議としての「話題性」と政治家としての「資質」のギャップ
結局のところ、与儀大介氏の評価が定まらないのは、「話題性(知名度)」と「政治家としての資質(実務能力・信頼)」の間に大きなギャップがあるためです。彼は話題を作る天才であり、人の目を引く才能には長けています。しかし、地道な調整や合意形成、地域への密着が求められる地方議員という職種には、その才能がフィットしなかった(あるいは彼自身がフィットさせようとしなかった)と言えます。
落選後の現在:X(旧Twitter)での発信と今後の活動方針
落選後も、彼はX(旧Twitter)などで精力的に発信を続けています。政治的なしがらみがなくなったことで、発言はより自由奔放になり、時事ネタへのコメントやビジネスに関する持論を展開しています。
現在は、本業である実業家としての活動に注力しているようです。CBDビジネスの拡大や、新たな事業の立ち上げなど、ビジネスパーソンとしての成功を目指す姿勢を崩していません。「政治家・与儀大介」は終わったかもしれませんが、「インフルエンサー・実業家 与儀大介」の活動は続いています。
よくある質問(FAQ)
最後に、検索ユーザーが気になっている細かな疑問について、一問一答形式で明確に回答します。
Q. 与儀大介氏は現在、何をして収入を得ていますか?
A. 主に自身が経営する会社の役員報酬や事業収入で生計を立てています。具体的には、CBD製品の販売事業、WEBマーケティング事業、人材関連事業などが収入源と考えられます。議員報酬がなくなった現在も、実業家としての基盤があるため経済的には困窮していないと見られます。
Q. 遅刻の理由は結局なんだったのですか?
A. 本人は「体調不良」や「ビジネスの都合」などを挙げていますが、明確な診断書などが公に議論されたわけではありません。また、「議会の開始時間が非効率である」という彼なりの抗議の意味も含まれていたと推測されますが、議会側はこれを「正当な理由のない遅刻」と認定しました。
Q. 逮捕歴や前科があるというのは本当ですか?
A. ネット上では様々な噂が飛び交っていますが、彼が刑事事件で逮捕されたり、前科がついたりしたという公的な事実は確認されていません。「大麻事業」という言葉から違法なイメージを持つ人がいますが、前述の通りCBD事業自体は合法であり、逮捕案件ではありません。
地方自治・政治トレンドアナリストのアドバイス
「ネット上では、騒動を起こした人物に対して根拠のない『犯罪者説』が流布されることがよくあります。情報の受け手としては、警察発表や大手メディアの報道などの一次情報を必ず確認し、噂を鵜呑みにしないリテラシーが求められます」
Q. 今後、再び政治家として立候補する可能性はありますか?
A. 本人の発言を見る限り、直近での再出馬には消極的な姿勢も見受けられますが、可能性はゼロではありません。ただし、志木市での再出馬は「居住実態」の問題や有権者の反応を考えるとハードルが高いでしょう。もし出馬するとすれば、別の自治体や、より空中戦が有効な国政選挙などが選択肢になるかもしれませんが、現時点では未定です。
まとめ:与儀大介という現象が地方議会に投げかけたもの
与儀大介氏の騒動は、単なる一人の議員の不祥事として片付けるにはあまりにも多くの論点を含んでいます。彼の行動は、地方議会の閉鎖性や形式主義をあぶり出した一方で、民主主義の根幹である「ルールの遵守」や「代表としての責任」の重さを再確認させるものでもありました。
地方自治・政治トレンドアナリストのアドバイス
「今回の騒動から私たちが学ぶべきは、『話題性』や『若さ』だけで投票先を決めることのリスクと、同時に『多様な人材』を議会がどう受け入れるかという課題です。有権者の皆様には、候補者のSNSだけでなく、議会での具体的な発言や行動履歴(会議録など)をチェックし、その人物が本当に地域のために汗をかける人なのかを見極める目を養っていただきたいと思います」
与儀大介氏の騒動・経歴まとめチェックリスト
- 経歴: 元メンズノンノモデル候補、俳優を経て、若手実業家としてCBD事業などを展開。
- 政治活動: 2020年に志木市議に初当選。SNSを駆使した独自のスタイルで注目を集めた。
- 騒動: 度重なる遅刻・無断欠席により辞職勧告決議を受けたが、法的拘束力はなく任期を全うした。
- 大麻事業: 合法なCBD製品の販売であり、違法薬物ではないが、ネーミング戦略が物議を醸した。
- 現在: 2024年選挙で落選し、居住実態なしとして被選挙権も否定された。現在は実業家に専念。
彼を「時代の異端児」と見るか、「迷惑なルール破り」と見るか。その判断は、この記事を読んだあなた自身の価値観に委ねられています。しかし確かなことは、彼のような存在が現れること自体が、地方政治が過渡期にあることの証明だということです。
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