「せっかく買ったチェストなのに、引き出しが重くて毎日の服選びがストレス……」
「デザインは気に入っているけれど、部屋が狭くなってしまって圧迫感がすごい」
家具選び、特に大型の収納家具である「チェスト(タンス)」の購入において、こうした失敗談は後を絶ちません。一度購入すると処分も買い替えも大変な家具だからこそ、絶対に失敗したくないと考えるのは当然のことです。
結論から申し上げますと、チェスト選びで最も重要なのは、一目惚れするような「デザイン」ではありません。日々の使い勝手を左右する「生活動線に合ったサイズ(特に奥行きと高さ)」と、ストレスフリーな操作性を保証する「引き出しの構造(レール)」です。
この記事では、業界歴15年のインテリアコーディネーター兼収納家具アドバイザーである筆者が、カタログスペックだけでは分からない「家具のプロの視点」を交えて、理想のチェストに出会うための全知識を公開します。
この記事を読み終える頃には、あなたは以下の3つの「選ぶ力」を身につけているはずです。
- プロ直伝!長く使ってもガタつかない、耐久性の高いチェストを見極める5つの基準
- 【目的別】リビング・寝室・脱衣所など、置く場所によって変えるべきチェストの種類と特徴
- 買ってから困らないための搬入経路確認テクニックと、古い家具の賢い処分方法
単なる「物入れ」ではなく、あなたの暮らしを整え、心に余裕をもたらすパートナーとしてのチェスト選びを、これから一緒に進めていきましょう。
チェスト選びで「後悔」しないために知っておくべきプロの視点
チェストを購入する際、多くの方が「色」や「形」、そして「価格」を最優先に検討されます。もちろん、予算内で好みのデザインを見つけることは大切です。しかし、私が長年家具の販売現場やお客様の収納プランニングに携わってきた経験から申し上げますと、「購入後の後悔」の9割は、デザイン以外の「機能面」や「サイズ感」の確認不足から生じています。
家具は洋服と違い、試着ができません。また、店舗で見るのと実際に自宅に置くのとでは、サイズ感の印象が大きく異なります。ここではまず、失敗しないための心構えとして、よくある失敗パターンと、それを防ぐためのプロの視点を共有します。
デザインだけで選ぶと失敗する?よくある3つの落とし穴
「ネットでおしゃれなチェストを見つけて即決したけれど、届いてみたら使いにくかった」というケースには、明確な共通点があります。以下の3つの落とし穴は、特に注意が必要です。
1. 引き出しが重くて開かない(レールの確認不足)
最も多い失敗がこれです。デザイン重視の安価なチェストや、アンティーク調の家具の中には、引き出しに「レール」が付いていないものがあります。空の状態ではスムーズに動いても、衣類をぎっしり詰め込むと重量が増し、木と木が擦れ合って非常に重くなります。毎朝の忙しい時間に、力いっぱい引っ張らないと開かない引き出しは、想像以上のストレスとなります。
2. 部屋が狭く感じる(圧迫感の見積もりミス)
「幅」と「奥行き」はメジャーで測っていても、「高さ」による圧迫感を見落とすケースです。特にリビングなどのくつろぎ空間に背の高いハイチェストを置くと、視線が遮られ、壁が迫ってくるような圧迫感を与えてしまいます。また、ダークブラウンや黒などの濃い色は、実際のサイズ以上に存在感を主張し、部屋を狭く見せる効果があるため注意が必要です。
3. すぐに壊れる・底が抜ける(構造強度の不足)
「安かったから」と選んだ組立品のチェストでよくあるのが、引き出しの底板が抜けてしまうトラブルです。薄いベニヤ板一枚を溝にはめ込んだだけの構造は、ジーンズや厚手のセーターなど重い衣類を収納するのには向きません。また、湿気による歪みで引き出しが閉まらなくなるのも、構造や素材の強度が不足している証拠です。
「一生モノ」か「とりあえず」か?目的を明確にする重要性
チェスト選びで迷走しないためには、その家具を「どれくらいの期間、どのように使いたいか」という目的を明確にすることが近道です。
もしあなたが、「マイホームを購入し、リビングの顔として長く愛用したい」と考えているなら、少々高価でも耐久性に優れた「木製・完成品」を選ぶべきです。職人が組み上げた完成品は頑丈で、修理しながら数十年使い続けることができます。
一方で、「転勤が多く、引越しのたびに間取りが変わる」「クローゼットの中に入れて使うだけ」という場合は、軽くて移動しやすく、サイズ変更もしやすい「プラスチック・組立品」が正解かもしれません。ライフスタイルに合わない「良いもの」を買うことも、また一つの失敗と言えるのです。
インテリアコーディネーター兼収納家具アドバイザーのアドバイス
「新人時代、お客様のデザインの好みを最優先して、レールが付いていない美しい木製チェストをご提案したことがありました。しかし半年後、そのお客様から『服を入れたら重くて引き出せない。毎日使うのが苦痛だ』とお叱りのご連絡をいただきました。
チェストは『空の状態』で展示されていますが、家では『服を詰めた状態』で使います。この重量差は数キロにもなります。特に毎日開け閉めする衣類収納として使うなら、多少予算が上がっても、軽い力で開閉できるスライドレール付きを強くおすすめします。これが、私が現場での失敗から学んだ最大の教訓です」
目的と部屋に合わせたチェストの種類と特徴
チェストと一口に言っても、その形状や素材は多岐にわたります。自分の部屋にはどのタイプが合うのか、それぞれの特徴を理解することで、選択肢を適切に絞り込むことができます。
【高さで選ぶ】ハイチェストとローチェストのメリット・デメリット
チェストの形状は大きく分けて、背の高い「ハイチェスト」と、背の低い「ローチェスト」の2種類があります。部屋の広さや収納したい量に合わせて選び分けましょう。
| 種類 | ハイチェスト(6段以上目安) | ローチェスト(3〜4段目安) |
|---|---|---|
| 特徴 | 高さがあり、縦の空間を有効活用できる。 | 高さが低く(80cm前後)、横に広い。 |
| メリット | ・設置面積(床面積)が少なくても大容量の収納が可能。 ・立ったまま引き出しの中身を確認しやすい(中段〜上段)。 |
・部屋に圧迫感を与えず、空間を広く見せる。 ・天板の上を飾り棚やテレビ台として活用できる。 ・小さな子供でも使いやすい高さ。 |
| デメリット | ・圧迫感が出やすい。 ・最上段の中身が見えにくく、踏み台が必要になる場合も。 ・地震時の転倒リスクが高い。 |
・同じ収納量を確保するには広い設置幅が必要。 ・屈んで出し入れする必要がある。 |
| おすすめの場所 | 脱衣所、ウォークインクローゼット内、個室の壁際 | リビング、寝室(ベッドサイド)、子供部屋、窓の下 |
【素材で選ぶ】木製・プラスチック・桐タンスの違い
素材は、見た目の雰囲気だけでなく、耐久性や機能性(通気性など)に直結します。
1. 木製(天然木・化粧合板)
リビングや寝室など、インテリアの一部として見せる収納にするなら木製が一番です。
・天然木(無垢材・突板): 木の質感が美しく、経年変化を楽しめます。高価ですが、修理しながら長く使えます。
・化粧合板(プリント紙・メラミン): 木目を印刷したシートを貼ったもの。安価で手入れが楽ですが、傷がつくと修復が難しい場合があります。
2. プラスチック
クローゼットや押し入れの中、洗面所など「隠す収納」や「水回り」に適しています。軽くて移動が楽なのが最大の特徴。汚れても水拭きや丸洗いが可能です。ただし、静電気でホコリを寄せ付けやすい点や、紫外線による変色(黄ばみ)には注意が必要です。
3. 桐(きり)
日本で古くから愛される高級素材です。桐は木材そのものが呼吸をするように湿度を調整する機能(調湿効果)を持っています。また、タンニンという成分が含まれており、防虫・防カビ効果も期待できます。着物、カシミヤのセーター、毛皮など、湿気や虫食いから守りたい大切な衣類の保管には桐タンスが最適です。
インテリアコーディネーター兼収納家具アドバイザーのアドバイス
「賃貸の2LDKや狭めのワンルームにお住まいで『収納は増やしたいけれど、これ以上部屋を狭くしたくない』というご相談をよく受けます。そんな方には、腰高(高さ80cm〜90cm前後)のローチェストを強くおすすめしています。
人間の視線は、立っている時の目の高さより低い家具に対しては圧迫感を感じにくいものです。ローチェストなら視線が部屋の奥まで抜けるため、部屋が広く感じられます。私が担当した狭小ワンルームの案件でも、背の高い本棚をローチェストに変更し、天板をディスプレイスペース兼作業台として活用することで、『収納量は変わらないのに部屋が広くなった』と大変喜ばれました」
【プロ直伝】絶対に失敗しないチェストの選び方5つのステップ
ここからは、実際に商品を選ぶ際に必ずチェックしていただきたい5つのポイントを解説します。ECサイトの商品ページや店頭のPOPを見る際、この「プロの基準」と照らし合わせることで、買い物の失敗率は劇的に下がります。
ステップ1:設置場所と「搬入経路」をミリ単位で計測する
「置く場所」のサイズを測るのは基本ですが、それだけでは不十分です。
まず、設置スペースについては、「幅」「奥行き」「高さ」に加え、以下の干渉物を考慮して有効寸法を割り出してください。
・コンセント: チェストで隠れてしまわないか、あるいは隠れても良いか。
・巾木(はばき): 壁と床の境目にある部材。これがあるため、家具は壁にぴったり付きません。巾木の厚み(約1cm)分、前に出ることを計算に入れましょう。
・スイッチやカーテン: 引き出しを開けた時に干渉しないか、高さがスイッチとかぶらないか。
そして、最も盲点になりがちなのが「搬入経路」です。特に「完成品」のチェストは分解できないため、箱に入った状態で玄関、廊下、部屋のドアを通過する必要があります。
・廊下の曲がり角: 家具を回転させるスペースがあるか。
・ドアノブの出っ張り: 有効幅を狭めていないか。
・階段の天井高: 家具を斜めにしないと通らない場合、高さが足りるか。
これらを確認せず購入し、「玄関までは入ったけれど、リビングのドアを通らなかった」という理由で返品(高額な往復送料が発生)になるケースは後を絶ちません。
ステップ2:収納力は「外寸」ではなく「内寸」で判断する
カタログに記載されているサイズ(外寸)は、あくまで設置に必要なスペースです。実際にどれくらいの服が入るかは、引き出しの「内寸」で決まります。
例えば「幅80cm」のチェストでも、側板の厚みやレールの構造によって、引き出しの内寸幅は70cm程度になることもあります。また、特に注意したいのが「深さ(有効高さ)」です。
- 深さ10〜12cm(浅型): 下着、靴下、ハンカチ、ネクタイなどに最適。Tシャツは畳むと引っかかる場合があります。
- 深さ15〜18cm(標準): Tシャツ、カットソー、薄手のニットを「畳んで立てて」収納するのに適しています。最も汎用性が高いサイズです。
- 深さ20cm以上(深型): 厚手のセーター、トレーナー、デニム、バスタオル向け。深すぎると下の物が取り出しにくくなるため、立てて収納するのがコツです。
収納したい物をリストアップし、それらが収まる深さがあるかを必ず確認してください。
ステップ3:操作性を左右する「スライドレール」の種類を見極める
引き出しの開閉機構には主に3つのタイプがあり、使い勝手と価格が大きく異なります。
1. レールなし
木製の溝や桟(さん)の上を滑らせるタイプ。安価なタンスや伝統的な桐タンスに見られます。摩擦が大きいため、中身が重くなると開閉に力が必要です。また、湿気で木が膨張すると固くなることがあります。
2. コロレール(ローラー式)
引き出しの底と本体にローラーが付いているタイプ。安価で一般的です。軽い力で動きますが、構造上、引き出しの奥まで全開にすることができず、手前3/4程度までしか開きません。奥に入れた物が取り出しにくいのが難点です。
3. フルスライドレール(ダブルサスペンション)
金属製のベアリングを使用した高性能なレール。引き出しを100%手前まで引き出せるため、奥の物も真上から見渡せて取り出しやすいのが最大の特徴です。重い物を入れても指一本で開けられるほどスムーズです。価格は上がりますが、ストレスフリーな使い心地を求めるなら、これ一択です。
【詳細解説】コロレールとフルスライドレールの違い(クリックして展開)
ECサイトの写真だけでは見分けにくいですが、仕様欄に「フルオープン」「フルスライド」と記載があるか確認しましょう。単に「スライドレール」としか書かれていない場合は、安価なコロレールである可能性が高いです。
コロレール: 引き出しをいっぱいに引いても、奥の5〜10cm程度が本体に残ります。靴下のペアが奥に残って見つからない、といったことが起きがちです。
フルスライドレール: 完全に引き出せるので、整理整頓がしやすく、デッドスペースが生まれません。特に奥行きが深いチェストの場合は必須の機能と言えます。
ステップ4:耐久性と手間に関わる「完成品」vs「組立品」
予算を抑えるために「組立品」を選ぶ方も多いですが、メリット・デメリットを正しく理解しておく必要があります。
組立品(ノックダウン)
コンパクトな梱包で届くため搬入が楽で、価格も安価です。しかし、引き出しの組み立ては部品点数が多く、慣れていないと2〜3時間かかることも珍しくありません。また、ネジの締め具合によって歪みが生じたり、強度が不十分になりがちです。接着剤を使わない場合、長期間の使用でネジが緩んでくることもあります。
完成品
工場でプロが組み立て、強力な接着剤や専用の機械で圧着しているため、強度が段違いに高いです。特に「箱組み(はこぐみ)」と呼ばれる、引き出しの前板を二重にした構造や、「ダボ組み」という接合方法を用いたものは非常に頑丈です。届いてすぐに使えるタイムパフォーマンスの良さも魅力です。長く使うなら、間違いなく完成品がコストパフォーマンスに優れています。
ステップ5:安全性とニオイ対策(F☆☆☆☆とは?)
新しい家具を買った時、ツンとする刺激臭がしたことはありませんか?これは接着剤や塗料に含まれるホルムアルデヒドなどの揮発性有機化合物が原因です。シックハウス症候群の原因ともなり、特に小さなお子様やアレルギー体質の方がいるご家庭では注意が必要です。
日本工業規格(JIS)や日本農林規格(JAS)では、ホルムアルデヒドの発散量に応じて等級を定めています。最高ランクの「F☆☆☆☆(エフ・フォースター)」認定を受けている商品は、発散量が極めて少なく、安全性が高いとされています。寝室などの閉め切った空間に置くチェストこそ、このマークを目印に選ぶと安心です。
インテリアコーディネーター兼収納家具アドバイザーのアドバイス
「カタログやWebのスペック表では見落としがちですが、引き出しの『底板の厚み』と『補強桟(さん)』の有無は耐久性の要です。安価なチェストの中には、底板がペラペラのベニヤ板一枚だけのものがあり、衣類を詰め込むとたわんで底が抜けてしまうことがあります。
長く使いたいなら、底板の裏に補強の板(桟)が入っているか、あるいは『箱組み』という前板が二重になっている構造のものを選びましょう。これらは商品写真の『引き出しを裏返した画像』や『引き出し側面のアップ画像』で確認できることが多いです。地味な部分ですが、ここにお金をかけている家具は信頼できます」
悩み・ライフスタイル別おすすめチェストの選び方
チェスト選びに正解はありません。あるのは「あなたの今の暮らしに合うかどうか」だけです。ここでは具体的なお悩みやライフスタイルに合わせた選び方のヒントをご紹介します。
【リビング】生活感を隠してインテリアに馴染ませるコツ
リビングは家族が集まり、来客もある場所。「服が散らかっているのを見せたくないけれど、プラスチックケースを置くと安っぽくなる」という悩みが多い場所です。
リビングに置くなら、「脚付きデザイン」の木製チェストがおすすめです。床が見える面積が増えることで「抜け感」が出て、部屋が広く見えます。また、お掃除ロボット(ルンバなど)が下を通れる高さ(10cm以上)があれば、ホコリも溜まりません。
また、中身が見えない木製扉や、飾り彫りのあるアンティーク調の取っ手など、家具としての装飾性が高いものを選びましょう。チェストとキャビネットの機能を兼ね備えた「サイドボード」を選べば、書類や文房具、薬箱など、リビングの雑多な小物を一括管理できます。
【寝室・クローゼット】収納力と衣替えのしやすさを重視
寝室やウォークインクローゼット内での使用なら、見た目よりも「収納効率」を最優先します。
クローゼットの中に入れるなら、キャスター付きのプラスチックチェストが便利です。衣替えの際はチェストごと入れ替えるだけで済みますし、掃除の際も簡単に動かせます。中身がうっすら見える半透明タイプなら、何が入っているか一目瞭然です。
ベッドサイドに置くなら、ナイトテーブルを兼ねたコンパクトなチェストが良いでしょう。一番上の引き出しにはスマホの充電器や眼鏡、読みかけの本を入れ、下段にはパジャマや下着を収納すると、就寝・起床時の動線がスムーズになります。
【子供部屋】安全性と「自分でお片付け」を促す工夫
子供服の収納には、子供自身が「自分で出し入れできる」環境づくりが大切です。
・高さ: 子供の目線の高さ(身長100cmなら高さ70cm以下など)に合わせる。
・安全性: 角が丸く加工されているもの、指を挟みにくい設計のもの。
・デザイン: 取っ手がカラフルだったり、動物の形をしていたりすると、子供が愛着を持ちやすくなります。
また、引き出しの取っ手部分に「くつした」「ズボン」などのアイコンシールを貼っておくと、ゲーム感覚で片付けを覚えてくれます。
インテリアコーディネーター兼収納家具アドバイザーのアドバイス
「小さなお子様がいるご家庭では、チェストの『転倒』と『引き出しの落下』に最大限の注意が必要です。子供は好奇心旺盛で、引き出しを階段代わりにして登ろうとすることがあります。すると重心が前に移動し、家具ごと倒れてくる事故が実際に起きています。
対策として、必ず壁に固定する転倒防止金具を使用してください。また、引き出しには『ストッパー(抜け落ち防止機能)』が付いているものを選びましょう。これは、引き出しを勢いよく引っ張っても足の上に落ちてこないための必須機能です」
購入前に知っておきたい!古いチェストの処分とメンテナンス
新しいチェストを迎える準備は、古い家具を手放すことから始まります。また、購入後も少しの手間で新品同様の美しさを保つことができます。
チェストの主な処分方法と費用相場
大型家具であるチェストの処分は、意外と頭を悩ませる問題です。主な方法は以下の3つです。
1. 自治体の粗大ゴミ回収
最も一般的で安価(数百円〜2,000円程度)な方法です。コンビニなどで処理券を購入し、指定日時に指定場所へ出します。ただし、重いチェストを自力で家の外まで運び出す必要があるため、人手がない場合は困難です。
2. 不用品回収業者
部屋の中まで取りに来てくれるため、手間がかかりません。即日対応可能な場合も多いです。ただし費用は高め(5,000円〜10,000円以上)になる傾向があります。見積もりをしっかり取り、信頼できる業者を選びましょう。
3. 家具量販店の引き取りサービス
新しい家具を購入する際、配送と同時に古い家具を引き取ってくれるサービスです。有料(3,000円〜5,000円程度)の場合が多いですが、搬入と搬出が一度で済むため、最も効率的です。
長くきれいに使うための日常メンテナンス
・木製チェスト: 基本は「から拭き」です。汚れがひどい場合は、中性洗剤を薄めたぬるま湯に布を浸して固く絞り、拭き取った後に必ず乾拭きをします。化学雑巾は変色の原因になることがあるため、使用上の注意を確認してください。
・引き出しの滑りが悪くなったら: 木製レールの場合、湿気で滑りが悪くなることがあります。その際は、引き出しの側面や底の擦れる部分に、固形の石鹸やロウ(キャンドルなど)を薄く塗ると、驚くほどスムーズになります。また、ホームセンターで売られている家具用のシリコンスプレーも効果的です。
インテリアコーディネーター兼収納家具アドバイザーのアドバイス
「大型のチェストは、いざ捨てるとなると搬出だけで一苦労です。通販や家具店で購入する際は、『不要家具の引き取りサービス』があるかどうかを必ずチェックしましょう。数千円の追加料金がかかっても、プロが古い家具を部屋から運び出し、そのまま新しい家具を設置してくれるサービスは、時間と労力、そして腰への負担を考えると非常にコストパフォーマンスが良い選択です。特に2階以上に設置している場合は、このサービスの有無で購入店を決めても良いくらいです」
チェストに関するよくある質問(FAQ)
最後に、チェストの購入や使用に関して、私がよく相談される疑問にお答えします。
Q. 届いたチェストの塗料のニオイが気になります。どうすればいいですか?
A. 新品の家具特有のニオイは、揮発性の成分がこもっているためです。まずは引き出しを全て開けて、風通しの良い部屋で数日間「陰干し」をしてください。直射日光は変色や反りの原因になるので避けます。また、備長炭や重曹を小皿に入れて引き出しの中に入れておくと、消臭・吸着効果が期待できます。
Q. 地震対策はどうすればいいですか?
A. 最も確実なのは、L字金具を使って家具と壁(柱や間柱のある部分)をネジで固定することです。壁に穴を開けられない賃貸住宅の場合は、家具の天面と天井を突っ張る「突っ張り棒タイプ」と、家具の下に敷いて重心を後ろに傾ける「粘着マット(耐震ジェル)」を併用することをおすすめします。どちらか一方だけでは効果が限定的です。
Q. 引き出しの中にカビが生えてしまいました。対策は?
A. カビを発見したら、まずは消毒用エタノールを含ませた布で丁寧に拭き取り、完全に乾燥させてください。カビは湿気と栄養(ホコリや汚れ)を好みます。再発防止のため、引き出しの底に除湿シートや新聞紙を敷き、衣類を詰め込みすぎない(8割収納を目指す)ようにして通気性を確保しましょう。
インテリアコーディネーター兼収納家具アドバイザーのアドバイス
「チェストの裏側は空気が滞留しやすく、カビの温床になりがちです。設置の際は、壁から最低でも5cm、できれば10cmほど離して隙間を作ることで通気性を確保できます。これは巾木(はばき)避けにもなり、家具と壁の両方をカビや変色から守ることにつながります。家具を壁に『ぴったり付けない』のが、家具を長持ちさせる秘訣です」
まとめ:理想のチェストで「片付かない悩み」から解放されよう
たかがチェスト、されどチェスト。単なる箱のように見えて、選び方一つで毎日の「服を選ぶ時間」や「洗濯物をしまう時間」の快適さは劇的に変わります。
最後に、失敗しないチェスト選びのポイントを振り返りましょう。
- サイズ計測: 設置場所だけでなく、搬入経路も忘れずに測る。
- 機能性: 毎日使うなら「スライドレール付き」が必須。
- 耐久性: 長く使うなら「完成品」と「箱組み構造」を選ぶ。
- 安全性: 転倒防止対策と、低ホルムアルデヒド(F☆☆☆☆)を確認。
チェストは、散らかりがちな衣類や小物を包み込み、部屋を整えてくれる頼もしい存在です。自分にぴったりの一台を見つけて、スッキリと片付いた部屋で、心穏やかな時間を過ごしてください。ぜひ今日から、まずは設置予定場所の採寸から始めてみてはいかがでしょうか。
失敗しないチェスト選び 最終チェックリスト
購入ボタンを押す前に、このリストでもう一度確認してみてください。
- 設置場所の幅・奥行き・高さを測った(コンセント位置も確認済)
- 搬入経路(玄関・廊下・ドア)の幅と高さを確認した
- 収納したい物の量と、引き出しの「内寸(特に深さ)」を照らし合わせた
- 毎日使う衣類用として「スライドレール付き」を選んだ
- 長く使うメイン収納として「完成品・箱組み構造」を選んだ
- 古い家具の処分方法(引き取りサービスの有無など)を決めた
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