カレンダーに記された「赤口」という文字を見て、不安を感じたことはありませんか?
結婚式の日取りや新居への引っ越し、あるいは念願のマイカー納車など、人生の節目となる大切なイベントを控えているときほど、「縁起」や「日柄」は気になるものです。「大安」が良い日であることは広く知られていますが、「赤口」となると、「仏滅よりはマシなの?」「具体的に何がダメなの?」と、その正確な意味や吉凶の判断基準について迷われる方が非常に多くいらっしゃいます。
結論から申し上げますと、赤口(しゃっこう)とは、六曜(ろくよう)と呼ばれる暦注の一つで、「正午(11:00〜13:00)のみ吉、それ以外は凶」とされる日です。「赤」という字が使われていることから、火の元や刃物に注意が必要とされていますが、吉となる時間帯をピンポイントで活用したり、適切な対策を講じたりすれば、結婚式や納車などの重要なイベントを行っても決して問題はありません。
この記事では、長年にわたり暦文化の研究と冠婚葬祭のアドバイスを行ってきた専門家の視点から、以下の3つのポイントを中心に詳しく解説します。
- 赤口の正確な意味と、吉となる具体的な時間帯(11時から13時)の根拠
- 結婚・納車・引っ越し・契約など、イベント別の吉凶判断と具体的なリカバリー策
- 専門家が教える、赤口ならではのメリット(費用面など)と、六曜を気にする親族へのスマートな説明方法
「希望の日が赤口しかなかった」「どうしてもこの日にイベントを行いたい」という切実な悩みを抱える方に向けて、単なる迷信として片付けるのではなく、現代のライフスタイルに合わせた現実的かつ前向きな解決策を網羅しました。この記事を読み終える頃には、赤口という日を正しく理解し、自信を持って大切な一日を迎えられるようになっているはずです。
赤口(しゃっこう)とはどんな日?読み方と時間の吉凶
まずは、「赤口」という日の基本的な定義と、最も重要な「時間帯による運勢の変化」について、深く掘り下げていきましょう。六曜にはそれぞれ固有の意味がありますが、赤口は特に時間による吉凶の差が激しいという特徴を持っています。この性質を正しく理解することが、赤口を攻略する第一歩となります。
赤口の読み方と意味・由来
「赤口」の読み方は、一般的に「しゃっこう」と読みますが、地域や年代によっては「しゃっく」「じゃっこう」「じゃっく」「せきぐち」と読まれることもあります。どれが正解というわけではなく、慣習によって使い分けられていますが、冠婚葬祭の現場やカレンダー業界では「しゃっこう」と呼ぶのが最も標準的です。
赤口の由来は、陰陽道(おんみょうどう)における「赤舌日(しゃくぜつにち)」にあると言われています。赤舌日とは、陰陽道の神様である「赤舌神(しゃくぜつしん)」が配下である6人の鬼神を使役して人々を惑わす日とされており、古くから「万事に用いない悪日(何をするにも良くない日)」として恐れられてきました。
この「赤」という文字が、血や火を連想させることから、現代の六曜においても「火の元」や「刃物」による怪我に注意すべき日と解釈されています。仏滅が「物が滅びる」という静的な凶日であるのに対し、赤口は「突発的なトラブルや怪我」という動的な凶日としての性質が強いのが特徴です。
【重要】赤口の吉凶時間帯は「11時から13時」のみ
赤口を理解する上で最も重要なのが、時間帯による吉凶の推移です。赤口は一日中ずっと運気が悪いわけではありません。実は、「牛の刻(うまのこく)」にあたる午前11時から午後1時(13時)までの2時間だけは「吉」とされています。
なぜこの時間帯だけ吉なのかというと、先ほど触れた陰陽道の鬼神たちが、正午の時間帯だけは休息をとるため、悪さをしないからだという説が有力です。つまり、鬼の居ぬ間に何事も済ませてしまえば、赤口の凶作用を受けずに済むというわけです。
一方で、朝(始業から11時まで)と夕方以降(13時から終日)は「凶」となります。特に「大凶」とされることもあるため、重要な契約や儀式の開始時間は、この凶の時間帯を避けるのが古くからの知恵とされています。
以下のグラフのイメージで、一日の運気の流れを把握しておきましょう。
【赤口の時間別吉凶推移】
- 早朝〜10:59 【凶】:朝一番の行動は慎重に。トラブルが起きやすいとされる。
- 11:00〜13:00 【吉】:この2時間は大安並みの吉運。重要なことはここに集中させる。
- 13:01〜深夜 【凶】:午後は再び運気が下がる。夕方以降の行事は避けるのが無難。
このように、赤口は「ピンポイント活用型」の日柄と言えます。この2時間の「ゴールデンタイム」をいかに有効活用するかが、赤口の日の過ごし方の鍵を握っています。
「赤」が示す注意点:火の元と刃物
赤口の「赤」は、五行説において「火」や「血」を象徴する色です。そのため、昔から以下の2点について特に注意が必要と言い伝えられてきました。
- 火の元への注意:火事やボヤなどの火難に遭いやすいとされるため、火の取り扱いには十分な警戒が必要です。現代では、キッチンのコンロやストーブだけでなく、電気系統のトラブル(ショートなど)も含めて解釈されることがあります。
- 刃物への注意:包丁やハサミ、カッターナイフなどの刃物による怪我、「血を見る」ような事故に注意すべきとされます。これは料理人や大工など、刃物を扱う職業の人々にとっては特に忌避される要素でした。
もちろん、これらは科学的な根拠に基づくものではありませんが、「注意一秒、怪我一生」という言葉があるように、「今日は赤口だから気をつけて作業しよう」という意識を持つことで、結果的に事故を防ぐ効果があるとも言えるでしょう。
▼[暦文化研究家のアドバイス:現代における赤口の捉え方]
暦文化研究家のアドバイス
「六曜はあくまで『暦注(れきちゅう)』と呼ばれる占いの一種であり、仏教や神道とは直接の関係がありません。つまり、お寺や神社が『赤口だからダメ』と定めているわけではないのです。現代のライフスタイルにおいては、過度に恐れる必要はありませんが、心の持ちようとして『お昼休み前後は運気が良い』『火の扱いにだけ気をつける日』とポジティブに捉えることをおすすめします。実際に、私の元に相談に来られる方でも、赤口の性質を『メリハリのある日』と解釈し直すことで、気持ちよくイベント当日を迎えられる方が多くいらっしゃいます。」
【目的別一覧】赤口にやってはいけないこと・やってもいいこと
「結婚式は?」「納車は?」「お見舞いは?」など、具体的なイベントごとに赤口の吉凶を判断したいという方のために、目的別の判断一覧表を作成しました。赤口は「条件付きでOK」となるケースが多いため、単純な○×ではなく、備考欄の対策も合わせてご確認ください。
| イベント名 | 可否判定 | 備考・対策 |
|---|---|---|
| 結婚式 | △(条件付○) | 正午(11:00〜13:00)をまたぐスケジュールなら問題なし。キャンドルやケーキカットに配慮を。 |
| 入籍 | △(条件付○) | 役所への婚姻届提出を11:00〜13:00の間に行えば吉。 |
| 納車 | △(条件付○) | 車のキーの受け渡しやエンジンの始動を正午に行う。交通安全祈願を兼ねれば安心。 |
| 引っ越し | △(条件付○) | 新居への荷物搬入開始、または鍵の受け取りを正午に合わせる。 |
| お見舞い | ×(避ける) | 「赤=血」を連想させ、手術や怪我を想起させるため、マナーとして避けるのが無難。 |
| 葬儀・法事 | ○(問題なし) | 六曜は冠婚葬祭のうち「葬」には関係しないとされる。友引以外ならいつでも可。 |
| 契約・登記 | △(条件付○) | 不動産売買や会社設立などは大安が好まれるが、正午に調印・申請すれば吉。 |
| 参拝 | ○(問題なし) | 神社やお寺は六曜と無関係。初詣、お宮参り、七五三などは予定通り行って良い。 |
| 宝くじ購入 | △(条件付○) | 11:00〜13:00の間に購入すれば勝機ありとされることも。 |
お見舞いや契約など、特に避けるべき・注意すべきこと
表の中でも特に注意が必要なのが「お見舞い」です。赤口の「赤」が血液を連想させることから、病気や怪我で入院している方へのお見舞いには最も適さない日とされています。「大安」や「先勝」の午前中などを選ぶのが、相手への思いやり(マナー)として推奨されます。どうしても赤口の日しか行けない場合は、六曜を気にしない相手かどうかを事前に考慮するか、相手の体調を最優先に考え、日柄についての話題は避ける配慮が必要です。
また、住宅の購入契約や会社の設立登記など、将来にわたって影響が続く重要な契約事についても、年配の経営者や取引先の中には六曜を重んじる方がいらっしゃいます。自分たちが気にしなくても、相手方が「わざわざ凶日に契約しなくても」と不快に思うリスクがあるため、ビジネスシーンでは相手の意向を確認するか、無難に正午の時間帯を指定するのが賢明です。
葬儀や法事は友引以外なら問題なし
意外に思われるかもしれませんが、お通夜や葬儀、法事などの弔事に関しては、赤口に行っても全く問題ありません。六曜の中で葬儀を避けるべきとされるのは「友引(友をあの世へ引く)」のみであり、赤口や仏滅に葬儀を行うことは一般的です。
むしろ、友引の日は火葬場が休業することが多いため、その前後の赤口や仏滅に葬儀が集中することもあります。「赤口に葬儀をすると火事で死者が出る」といった迷信も一部地域には存在しますが、全国的なマナーとしては気にする必要はないでしょう。
主要イベント別!赤口に行う場合の具体的対策とマナー
ここからは、結婚式や納車、引っ越しなど、スケジュールの都合でどうしても赤口の日に行わなければならない場合の、具体的な対策とマナーを解説します。「赤口だから諦める」のではなく、「赤口だけど工夫して吉にする」という発想で準備を進めましょう。
【結婚式・入籍】「正午またぎ」のスケジュールを組む
結婚式において赤口を攻略する最大のテクニックは、「正午またぎ」です。これは、挙式や披露宴の開始時間を吉の時間帯である11時から13時の間に設定する方法です。
例えば、以下のようなタイムスケジュールが理想的です。
- 11:30 挙式開始(吉の時間帯にスタート)
- 12:30 披露宴開始(吉の時間帯に乾杯)
- 15:00 お開き
このように、最も重要な「誓いの言葉」や「乾杯」の瞬間を吉の時間帯に収めることで、式全体を縁起の良いものとみなすことができます。たとえお開きが凶の時間帯(午後)にかかっても、「始まりが良ければ全て良し」と解釈されることが多いため、親族への説明もつきやすくなります。
また、演出面での配慮も重要です。赤口は「火」と「刃物」を忌む日ですから、これらを連想させる演出を変更することも一つの手です。
- キャンドルサービス(火) → LEDキャンドルを使用する、または各卓を回って写真撮影をする「フォトラウンド」に変更する。
- ウェディングケーキ入刀(刃物) → ケーキにナイフを入れる代わりに、桃饅頭に入刀する、あるいは和装で「鏡開き(木槌を使用)」や「ダルマの目入れ」を行う。
これらの変更は、単なる厄除けだけでなく、「ゲストへの配慮」や「オリジナリティのある演出」として好意的に受け取られることが多いです。
▼[冠婚葬祭アドバイザーのアドバイス:式場プランナーへの相談のコツ]
冠婚葬祭アドバイザーのアドバイス
「赤口の日取りを検討する場合、プランナーに『六曜を気にする親族がいるため、挙式開始時間を正午に合わせたい』と具体的に相談しましょう。多くの式場では、六曜を気にするお客様のために時間調整のノウハウを持っています。また、披露宴の演出では『ケーキ入刀』の代わりに『ダルマの目入れ』や『鏡開き』など、刃物を使わない演出を提案すると、縁起を担ぐ親族にも『よく考えられているね』と喜ばれます。実際に私が担当したカップルも、赤口の日に鏡開きを行い、『災いを割って運を開く』という意味づけをして大好評でした。」
【納車】キーの受け渡しを「正午」に行う
新しい車が手元に来る「納車日」も、交通安全を願う上で日柄が重視されるイベントです。赤口に納車を行う場合は、ディーラー担当者と相談し、「車のキーを受け取る時間」または「エンジンを最初にかける時間」を11時から13時の間に設定してください。
もし、仕事の都合などでどうしても夕方以降になってしまう場合は、以下の「お清め」を行うことで気持ちを切り替えることができます。
- タイヤに塩をまく:納車された車のタイヤ4本に少量の塩をまき、清める。
- 車のお祓いに行く:納車直後に神社へ行き、交通安全祈願(車のお祓い)を受ける。神社は六曜に関係なく祈祷を行ってくれます。
「赤口だから事故に遭う」と不安に思いながら運転することこそが最も危険です。儀式を行うことで「これで大丈夫」と自信を持ってハンドルを握ることが、安全運転への第一歩となります。
【引っ越し】荷物の搬入開始や新居への入室を昼時に合わせる
引っ越しにおける「開始」とは、新居に最初の荷物を運び入れる瞬間、あるいは新居の鍵を開けて足を踏み入れる瞬間を指します。赤口の日に引っ越しをするなら、このタイミングを正午に合わせましょう。
引っ越し業者のトラックが朝一番(凶の時間帯)に到着してしまう場合は、荷物の搬出作業はそのまま進めてもらい、新居への搬入開始を11時過ぎまで待ってもらうか、あるいは自分たちだけ先に新居へ移動し、11時〜13時の間に「万年青(おもと)」という植物や「盛り塩」、または普段使っているお茶碗や箸だけを先に運び込んでおくという方法があります。これによって「吉の時間に引っ越し(生活)を開始した」という事実を作ることができます。
▼[暦文化研究家のアドバイス:時間が合わない場合の「気持ちの切り替え方」]
暦文化研究家のアドバイス
「どうしても正午に時間が取れない場合は、『心の中で一度区切りをつける』儀式を行いましょう。例えば、納車や引越しの直前に手を洗い、口をすすいで身を清めるだけでも、気持ちの上での『凶』を払う効果があります。また、柏手(かしわで)を打って場の空気を変えるのも良いでしょう。大切なのは『悪い日だから失敗する』と思い込まないことです。人間の意思は暦の力よりも強いものですから、堂々とした態度で臨むことが最大の厄除けになります。」
実は狙い目?専門家が教える「赤口」のメリットと親族トラブル回避術
ここまで赤口の注意点ばかりをお伝えしてきましたが、実は赤口には「大安」や「友引」にはない大きなメリットが存在します。見方を変えれば、赤口は非常にコストパフォーマンスが高く、賢い選択肢となり得るのです。
結婚式場や引越し料金の「仏滅・赤口割引」を活用する
ブライダル業界や引越し業界では、六曜による需要の偏りが激しいため、人気の「大安」は料金が高く設定され、逆に不人気な「仏滅」や「赤口」には大幅な割引プランが用意されていることが一般的です。
これを逆手に取れば、同じグレードの結婚式や引越しサービスを、数十万円単位で安く利用できる可能性があります。浮いた費用で、ゲストに振る舞う料理のランクを上げたり、新居の家具をグレードアップしたりすれば、結果として満足度の高いイベントになります。「日柄よりも実質的な質を取りたい」という合理的な考えを持つカップルにとって、赤口はまさに「狙い目」なのです。
「大安」よりも予約が取りやすく、希望の季節・会場を選べる
春や秋のウェディングシーズンや、3月・4月の引越し繁忙期において、大安の土日は1年前から予約が埋まっていることも珍しくありません。しかし、赤口であれば、希望の季節や人気の会場・業者が空いている確率が格段に高まります。
「どうしてもジューンブライドに憧れている」「この眺めの良い会場で挙げたい」といった希望を最優先にする場合、六曜にこだわって妥協するよりも、赤口を選んで希望を叶える方が、後悔のない選択となるケースが多いです。
六曜を気にする親族・両親への説得・説明フレーズ集
赤口を選ぶ上で最大のハードルとなるのが、親や親族からの「縁起が悪いのではないか」という反対意見です。ここで感情的に反論してしまうとトラブルの元になります。相手はあくまで「二人の幸せを願って心配している」ことを理解し、安心させるための言葉を選びましょう。
以下に、そのまま使える説得フレーズをご紹介します。
- 理論武装パターン:「お母さんの言う通り日柄も気になったから専門家に調べてもらったの。そうしたら、赤口でも正午に行えば大安と同じくらい縁起が良いんだって。だから、挙式の時間をちょうどお昼の12時に合わせてもらったよ。」
- メリット強調パターン:「この日は『赤口割引』が使えて、その分お料理のランクを一番良いものにできるの。来てくれるゲストに美味しいものを食べて喜んでもらうことを優先したいんだけど、どうかな?」
- ポジティブ変換パターン:「赤口の『赤』は、厄除けの色でもあるし、情熱の赤とも言えるよね。これからの家庭を明るく照らすという意味で、あえてこの日に決めたんだ。」
▼[冠婚葬祭アドバイザーのアドバイス:親族を安心させる言葉選び]
冠婚葬祭アドバイザーのアドバイス
「親御様が反対される場合、頭ごなしに否定するのはNGです。『古い考えだ』と切り捨てるのではなく、『心配してくれてありがとう』と一度受け止めることが重要です。その上で、『お母さんの言う通り日柄も調べたんだけど、この会場のこの時間がどうしても良くて、専門家に聞いたら『正午に行えば大安と同じくらい縁起が良い』って言われたの。だから12時に儀式をするように調整したよ』と、『配慮した上で対策済みである』ことを伝えると納得してもらいやすいです。親御様は『世間体』や『子供の不幸』を心配しているだけなので、その不安を取り除いてあげれば、案外すんなりと賛成してくれるものです。」
六曜の基礎知識と順位をおさらい
最後に、赤口以外の六曜についても簡単におさらいし、赤口が全体の中でどのような位置付けなのかを確認しておきましょう。六曜は以下の6つの日で構成され、基本的にはこの順番で繰り返されます。
六曜(大安・友引・先勝・先負・赤口・仏滅)の意味一覧
- 先勝(せんしょう/さきがち):「先んずれば即ち勝つ」。午前中は吉、午後は凶。急ぎ事に良い日。
- 友引(ともびき):「友を引く」。朝は吉、昼は凶、夕方は大吉。結婚式には良いが、葬儀は避ける。
- 先負(せんぶ/さきまけ):「先んずれば即ち負ける」。午前中は凶、午後は吉。静かに過ごすべき日。
- 仏滅(ぶつめつ):「仏も滅するような大凶日」。一日中凶。祝い事は避けるのが一般的。
- 大安(たいあん):「大いに安し」。一日中吉。何をするにも最高の日。
- 赤口(しゃっこう):正午のみ吉、他は凶。火と刃物に注意。
一般的な縁起の良さランキング(赤口はワースト2位?)
一般的に考えられている縁起の良さをランキング形式にすると、以下のようになります。
【六曜の縁起良さランキング】
- 大安(最強の吉日)
- 友引(大安に次ぐ吉日)
- 先勝(午前中なら良い)
- 先負(午後なら良い)
- 赤口(正午だけ良いが、凶の要素が強い)
- 仏滅(最も悪いとされる)
赤口は、仏滅に次いで「ワースト2位」とされることが多いです。しかし、見方によっては「一日中悪い仏滅」よりも、「正午という明確な吉の時間帯がある赤口」の方が、使い勝手が良いとも言えます。また、仏滅を「物滅」と書き、「古いものが滅びて新しく始まる日」とポジティブに解釈する説があるように、赤口も対策次第で十分に良い日になり得ます。
赤口に関するよくある質問 (FAQ)
赤口について、まだ解消されていない疑問にお答えします。
Q. 赤口と仏滅、どっちが悪い日ですか?
A. 一般的な解釈では「仏滅」が最も悪い日とされていますが、一部の地域や考え方では「赤口の方が怖い」とされることもあります。仏滅は「無」や「空虚」といった静かな凶ですが、赤口は「血」や「火」といった激しい災いを連想させるためです。ただし、赤口には「正午の吉」という救いがあるため、時間調整ができるなら赤口の方がイベントを行いやすいと言えます。
Q. 宝くじを買うなら赤口でも大丈夫ですか?
A. 宝くじに関しては、「大安」や「一粒万倍日」が人気ですが、赤口に買ってはいけないという決まりはありません。むしろ、赤口の吉の時間帯である「11時から13時」を狙って購入することで、金運(赤=火のエネルギー)を取り込もうとするゲン担ぎもあります。他人が買わない日をあえて選ぶことで運気を呼び込むという考え方です。
Q. 神社への参拝やお守りの購入は避けるべきですか?
A. まったく避ける必要はありません。六曜は中国由来の占いが日本で独自に変化したものであり、神道(神社)や仏教(お寺)の教義とは無関係です。厄払い、お宮参り、七五三、初詣など、神様へのご挨拶はいつ行っても良いものです。ご自身の体調や天候の良い日を選ぶのが一番です。
▼[暦文化研究家のアドバイス:神社とお寺の公式見解]
暦文化研究家のアドバイス
「神社本庁や多くの寺院は『六曜は宗教とは無関係な迷信』という立場を明確にとっています。明治時代の改暦の際、六曜などの吉凶占いは迷信として一度禁止された歴史さえあります。したがって、初詣、お宮参り、七五三、厄払いなどの参拝は、赤口であっても全く問題ありません。神様や仏様へのお参りは、日柄よりもご自身の『感謝の気持ち』が最優先です。清々しい気持ちでお参りしてください。」
まとめ:赤口は「正午」と「火の元」に気をつければ怖くない
ここまで、赤口の意味やイベント別の対策について解説してきました。赤口は確かに注意が必要な日とされていますが、決して「何もしてはいけない日」ではありません。むしろ、その性質を正しく理解し、適切な時間帯を選ぶことで、混雑を避けたり費用を抑えたりできる賢い選択肢となります。
最後に、記事の要点をまとめます。
- 赤口は11:00〜13:00の「正午」のみが大吉並みの吉運となる。
- 結婚式、入籍、納車、引っ越しなどの重要イベントは、この正午の時間帯をまたぐ、あるいは開始時間に設定することで問題なく行える。
- 「火の元」と「刃物」に注意が必要な日だが、キャンドルやケーキカットの演出を変更するなど、具体的な対策が可能。
- お見舞いだけは、相手への配慮として避けたほうが無難。
- 六曜を気にする親族には、「正午に行うことで対策している」「専門家の意見を聞いた」と説明し、安心感を与えることが大切。
日取りが決まったら、次は具体的な準備を進める段階です。結婚式場の見学予約を入れたり、引越し業者の見積もりを取ったりする際、カレンダーを見て「赤口だ」と落ち込む必要はありません。「この日の12時スタートなら完璧だ」と自信を持ってプランニングしてください。
大切なのは、暦に振り回されることではなく、暦をうまく活用して、あなた自身が納得できる一日を作り上げることです。今日得た知識を武器に、素晴らしいライフイベントを迎えてください。ぜひ今日から、カレンダーの「赤口」を「チャンスの日」と捉え直してみてください。
赤口の日のイベント可否・最終チェックリスト
- [ ] イベントのメインとなる儀式や作業の開始時間を11:00〜13:00の間に設定できているか?
- [ ] 料理や演出において、刃物(ケーキカット等)や火(キャンドル等)を使う場面への代替案や安全対策はできているか?
- [ ] 参加者や親族の中に六曜を強く気にする人はいないか?いる場合、事前の説明と配慮(開始時間の根拠など)は済んでいるか?
- [ ] 納車や引っ越しの場合、事前の「お清め(塩など)」の準備はできているか?
- [ ] 何より、自分自身が「良い日になる」とポジティブな気持ちを持てているか?
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