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【例文付】五月雨式の意味と正しい使い方|現役マナー講師が教えるビジネスメール術

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「先ほどメールを送ったばかりなのに、添付ファイルの漏れに気づいてしまった」「上司から急な追加指示があり、すぐに取引先へ伝えなければならない」——ビジネスの現場では、こうした冷や汗をかくような瞬間が誰にでも訪れます。一度でスマートに用件を済ませるのが理想ですが、現実には予期せぬトラブルや緊急事態によって、断続的に連絡を重ねざるを得ない場面があるものです。

結論から申し上げますと、「五月雨式(さみだれしき)」とは、物事が断続的にいつまでも続くことのたとえであり、ビジネスシーンにおいては、メールや納品が小出しになってしまう際、相手への負担を和らげるための「クッション言葉」として機能します。この言葉を適切に使いこなすことで、あなたの「段取りの悪さ」を「相手への細やかな配慮」という印象へ転換させることが可能です。

この記事では、年間150回以上の研修に登壇する現役ビジネスマナー講師である筆者が、以下の3点を中心に、現場ですぐに役立つノウハウを徹底解説します。

  • 追加連絡・訂正・資料送付など、状況別ですぐ使えるメール例文
  • 「五月雨式」を使ってよい相手・ダメな相手とマナーの鉄則
  • 「矢継ぎ早」など類語とのニュアンスの違いと言い換え表現

特に、今まさにミスをしてしまい焦っている方のために、そのままコピー&ペーストして使えるお詫びメールのテンプレートを冒頭にご用意しました。まずは深呼吸をして、状況に合った例文を選び、誠意ある対応で信頼を回復しましょう。

【コピペOK】状況別「五月雨式」お詫びメール例文集

ビジネスメールにおいて最も重要なのは「スピード」と「正確性」ですが、ミスや変更が生じた際には「誠実なリカバリー」が何よりも優先されます。何度も連絡をしてしまうことは、相手の時間を奪い、通知によって業務の集中を削ぐ行為になりかねません。だからこそ、件名や本文の冒頭で「なぜ何度も送っているのか」「このメールの重要度はどの程度か」を一目でわかるように伝える技術が求められます。

ここでは、ビジネスシーンで頻発する3つのシチュエーションに合わせて、そのまま使えるメール例文を作成しました。単なる定型文の羅列ではなく、相手に「丁寧な人だ」という印象を与えるための微細な工夫を凝らしています。ご自身の状況に合わせて、適宜調整してご活用ください。

現役ビジネスマナー講師のアドバイス
「メールの件名は、相手が受信トレイを見た瞬間に『開くべきか否か』を判断する唯一の手がかりです。特に五月雨式に連絡をする際は、件名が前のメールと同じままだと『重複送信かな?』と誤解され、開封が後回しにされるリスクがあります。【追記】【訂正】といった隅付き括弧を目立たせ、何が変わったのかを件名だけで完結させる意識を持ちましょう。この一手間が、相手の心象を大きく左右します」

ケース1:連絡漏れ・追加事項を伝える場合

一度メールを送信した直後に、「あ、あの件も伝え忘れていた!」と気づくことは珍しくありません。また、送信後に上司から「これも伝えておいて」と追加指示が飛んでくることもあるでしょう。このような場合、最も避けるべきは「しれっと新しい用件だけを送る」ことです。前のメールとの関連性を示しつつ、度重なる通知についてのお詫びを添えるのがマナーです。

以下の例文は、先ほどのメールに補足情報を加える際のテンプレートです。「五月雨式」という言葉を用いることで、「本来はまとめて送るべきでしたが」という自責の念と配慮を表現しています。

例文を見る(追加連絡)

件名:【追記】お見積りに関する補足事項(株式会社〇〇 佐藤)

本文:
〇〇株式会社
営業部 田中 様

いつも大変お世話になっております。
株式会社〇〇の佐藤です。

先ほどお送りしたお見積りの件で、一点追記がございます。
五月雨式のご連絡となり大変恐縮ですが、
下記内容もあわせてご確認いただけますでしょうか。

————————————————–
【追記内容】
オプションプランAの適用期間について:
本見積書の有効期限内にお申し込みいただいた場合、
初月費用を無料とさせていただきます。
————————————————–

重要な点をお伝えしそびれてしまい、申し訳ございません。
ご不明な点がございましたら、お気軽にお申し付けください。

引き続き、何卒よろしくお願い申し上げます。

————————————————–
株式会社〇〇 営業部
佐藤 健太
〒000-0000 東京都〇〇区…
————————————————–

この例文のポイントは、冒頭で「先ほどのメールに追記がある」と明言している点です。また、追記内容を罫線で囲むなどして視覚的に強調することで、相手が本文全体を読み直す手間を省いています。「五月雨式のご連絡となり大変恐縮ですが」というフレーズは、相手に対する敬意と、自身の非を認める謙虚さを同時に伝える便利な表現ですので、ぜひ定型句として覚えておいてください。

ケース2:添付ミス・記載内容を訂正する場合

添付ファイルの貼り忘れや、誤ったファイルの送信、あるいは会議の日程や場所の記載ミスなどは、ビジネスにおける「ヒヤリハット」の代表例です。こうしたミスに気づいた時は、一刻も早く正しい情報を送らなければなりませんが、焦りは禁物です。焦って送った訂正メールにまたミスがあれば、信用は地に落ちてしまいます。

訂正メールを送る際は、件名に【訂正】や【再送】と明記し、本文では「どこが間違っていたのか」と「何が正しい情報なのか」を明確に対比させることが重要です。単に「ファイルを再送します」だけでは、相手は古いファイルを破棄すべきか判断に迷ってしまいます。

例文を見る(訂正・再送)

件名:【訂正・再送】会議資料の添付につきまして(株式会社〇〇 佐藤)

本文:
〇〇株式会社
プロジェクト担当 鈴木 様

平素より大変お世話になっております。
株式会社〇〇の佐藤です。

先ほどのメールにてお送りした会議資料につきまして、
添付ファイルの内容に一部不備がございました。
混乱を招いてしまい、誠に申し訳ございません。

五月雨式に申し訳ございませんが、
修正済みの正しいファイルを本メールにて再送いたします。
(※ファイル名:202X_会議資料_v2.pdf)

お手数をおかけしますが、先ほどのファイルは破棄していただき、
こちらをご査収くださいますようお願い申し上げます。

今後はこのような不手際がないよう、確認を徹底してまいります。
何卒ご容赦いただけますよう、お願い申し上げます。

————————————————–
株式会社〇〇 営業部
佐藤 健太
————————————————–

ここでは「ご査収(さしゅう)」という言葉を用いて、内容をよく確認してほしい旨を伝えています。また、「先ほどのファイルは破棄していただき」と具体的なアクションをお願いすることで、情報の取り違え(先祖返り)を防ぐリスク管理も行っています。ミスをした時こそ、相手を迷わせない明確な指示出しが、プロフェッショナルとしての信頼回復に繋がります。

ケース3:完成した成果物から順次納品する場合

プロジェクトの進行中、膨大な量のデータや資料を納品しなければならない場面があります。本来であれば、全ての成果物を完璧に揃えてから一括で納品するのが理想的であり、マナーの基本です。しかし、納期が迫っている場合や、相手側で検収作業を並行して進めたい場合など、「できているものから先に欲しい」というニーズが存在することも事実です。

こうした「戦略的な五月雨式」を行う場合は、それが相手のためを思っての行動であることを示唆しつつ、残りの納品スケジュールを明確に提示する必要があります。「とりあえず送ります」という姿勢ではなく、「プロジェクトを円滑に進めるために分割します」という意図を伝えましょう。

例文を見る(分割納品)

件名:【第一報】プロジェクトA 進捗報告と一次納品

本文:
〇〇株式会社
制作進行 高橋 様

いつも大変お世話になっております。
株式会社〇〇の佐藤です。

プロジェクトAのデザインデータの納品につきましてご連絡です。

すべてのデータが揃ってからお送りすべきところですが、
貴社での確認・検収にお時間をいただく工程を考慮し、
完成いたしましたトップページ分から、五月雨式に納品させていただきます。

■今回納品分
・トップページデザイン(PSDデータ)

■残りの納品予定
・下層ページデザイン一式:明日〇〇日の15時までにお送りします。

お忙しいところ度々のお手続きとなり恐縮ですが、
まずは添付データをご確認いただけますと幸いです。

引き続き、何卒よろしくお願い申し上げます。

————————————————–
株式会社〇〇 営業部
佐藤 健太
————————————————–

このケースでは、「貴社での確認・検収にお時間をいただく工程を考慮し」という一文が非常に重要です。これにより、五月雨式の納品がこちらの都合(作業遅延など)ではなく、相手の業務フローを尊重した結果であることをアピールできます。また、残りのデータがいつ届くのか(明日15時)を明記することで、相手は安心してスケジュールを組むことができます。

そもそも「五月雨式」とは?正しい意味と由来

ここまで実践的な例文をご紹介してきましたが、そもそも「五月雨式」という言葉が持つ本来の意味やニュアンスを正しく理解しておくことは、誤用を防ぐ上で非常に重要です。言葉の背景を知ることで、なぜこの言葉が謝罪や恐縮の場面で使われるのか、その理由が腑に落ちるはずです。

意味:断続的にダラダラと続くこと

「五月雨式(さみだれしき)」とは、物事が一度で終わらず、断続的にいつまでもだらだらと続く様子を指す言葉です。ビジネスシーンにおいては、以下のような状況を表現する際によく用いられます。

  • メールでの連絡が小分けになって何度も届くこと
  • 納品物が一度に揃わず、バラバラと届くこと
  • 会議での質問や意見が、終わったと思ったらまた次々と出てくること

基本的には「すっきりと終わらない」「いつ終わるかわからない」という、ややネガティブなニュアンスを含んでいます。そのため、「五月雨式に行いましょう」とポジティブに提案するよりは、「五月雨式になってしまい申し訳ない」と詫びる文脈で使われることが圧倒的に多いのです。

由来:旧暦5月の長雨(梅雨)

この言葉の語源は、旧暦の5月(現在の6月頃)に降る長雨、すなわち「梅雨(つゆ)」にあります。「五月雨(さみだれ)」とは梅雨の別名です。梅雨の雨は、激しく降ったかと思えば止み、止んだかと思えばまた降り出す、というように、しとしとと長く降り続く特徴があります。

この「降ったり止んだりを繰り返しながら、長く続く」という気象現象の特徴を、物事の進行状態にたとえたのが「五月雨式」です。日本の四季や情緒を感じさせる美しい言葉ではありますが、ビジネスにおいては「うっとうしい長雨」のように、相手に負担をかける状況を指すため、使用には慎重さが求められます。

ビジネスシーンでの「五月雨式」の役割

では、なぜネガティブな意味を持つ言葉をわざわざビジネスメールで使うのでしょうか。それは、この言葉が「クッション言葉」としての高度な機能を持っているからです。

単に「何度もメールしてすみません」と言うよりも、「五月雨式のご連絡となり恐縮です」と伝えることで、以下のような効果が期待できます。

  • 教養の提示:適切な語彙を選べるビジネスパーソンであることを印象づける。
  • 状況の客観視:「今のこの状況は、本来あるべき姿(一括連絡)ではないと理解しています」というメタメッセージを伝え、相手の不満を先回りして解消する。
  • 柔らかい表現:「しつこい」「くどい」といった直接的な表現を避け、季節の言葉を用いることで角を立てずに詫びる。

Note
「五月雨式」は単なる現象説明ではなく、「何度も連絡してすみません」という配慮(クッション言葉)として機能します。言葉自体に謝罪の意味は含まれていないため、必ず「申し訳ありません」「恐縮です」といった謝罪の言葉とセットで使うのが鉄則です。

上司や取引先に失礼?マナー講師が教える「五月雨式」3つの鉄則

「五月雨式」という言葉を使えば、何度メールを送っても許されるわけではありません。むしろ、言葉の使い方を間違えれば、「言葉だけ丁寧で、行動が伴っていない」と判断され、かえって評価を下げてしまうリスクもあります。ここでは、プロのマナー講師としての経験に基づき、現場で絶対に守るべき3つの鉄則を解説します。

現役ビジネスマナー講師のアドバイス
「私が新入社員の研修を担当した際、ある受講生が『報連相は早い方がいい』と教えられたことを真に受け、1時間の間に5通もの短い報告メールを上司に送りつけてしまったことがありました。上司からは『君のメールはスパムのようだ。通知が鳴り止まなくて仕事にならない』と厳しく叱責されていました。熱意は大切ですが、相手の受信トレイを占拠することは、相手の時間を奪う『業務妨害』になり得るのです。この失敗から学べるのは、情報の『整理』と『集約』こそが、最大の気遣いであるということです」

鉄則1:基本は「まとめて送る」が正解

大原則として、ビジネスメールやチャットは「一度で用件を済ませる」のが正解です。五月雨式の連絡が嫌がられる最大の理由は、情報の散逸(さんいつ)を招くからです。

例えば、見積書の本体が1通目、添付ファイルが2通目、訂正箇所が3通目…とバラバラに届いた場合、受信側は後で情報を見返そうとした時に、「どれが最新で正しい情報なのか」を探すのに多大な労力を要します。これは相手の業務効率を著しく低下させる行為です。

あえて五月雨式にする正当性があるのは、以下の「戦略的理由」がある場合のみです。

  • 緊急性が極めて高い場合:情報の正確さよりも、一刻も早い共有が損害を防ぐ場合。
  • 容量制限がある場合:添付ファイルのサイズが大きすぎて、サーバーの制限で分割せざるを得ない場合。
  • 相手からの要望がある場合:「できたものから順次送ってほしい」と指示されている場合。

これら以外の、単なる準備不足や確認漏れによる五月雨式は、恥ずべきことであると認識し、再発防止に努めましょう。

鉄則2:目上の相手に使う際の注意点

「五月雨式」という言葉自体は、目上の相手や取引先に使っても失礼にはあたりません。しかし、前述の通り「小出しにする行為」そのものは失礼にあたる可能性があります。

したがって、目上の相手に使う際は、言葉選びに細心の注意を払う必要があります。「五月雨式になります」と事実だけを伝えるのではなく、必ず「クッション言葉 + 状況説明 + 謝罪」のサンドイッチ構造で伝えましょう。

  • NG例:「資料を五月雨式に送ります。確認してください。」(開き直っているように聞こえる)
  • OK例:「本来であれば一括でお送りすべきところ、データの抽出に時間を要しており、五月雨式のご提出となりますこと、深くお詫び申し上げます。まずは第一弾として…」(非を認め、理由を説明している)

「寛容なご配慮をいただけますと幸いです」や「ご放念ください」といった、相手の許しを請う高度な敬語表現を組み合わせることで、より丁寧な印象を与えることができます。

鉄則3:チャットツール(Slack/Teams)での使い分け

近年、ビジネスの連絡手段はメールからSlackやMicrosoft Teams、Chatworkなどのチャットツールへ移行しつつあります。チャットツールはもともと短いやり取りを前提としているため、メールに比べて「五月雨式」の投稿が許容されやすい傾向にあります。

しかし、ここでも「通知過多」への配慮は不可欠です。特に、メンション(@宛先)を付けた投稿を連投すると、相手のPCやスマートフォンに通知が連続して届き、非常にストレスを与えます。

チャットツールで五月雨式に投稿する場合のスマートなマナーは以下の通りです。

  • スレッド機能を活用する:最初の投稿にぶら下げる形で追記し、メインのタイムラインを流さないようにする。
  • 編集機能を使う:既読がつく前であれば、誤字脱字は新しい投稿をするのではなく、元のメッセージを編集して修正する。
  • 「連投すみません」の言い換え:「五月雨式」はやや堅苦しいため、チャットでは「連投失礼します」「続けての投稿となり恐縮です」といった、少し砕けた表現の方が自然な場合があります。

「矢継ぎ早」との違いは?類語・言い換え表現一覧

「五月雨式」と同じような状況を表す言葉に「矢継ぎ早(やつぎばや)」や「畳み掛ける」などがあります。しかし、これらは似て非なる言葉であり、文脈を間違えると相手に誤解を与える可能性があります。ここでは、語彙力を高めたい方のために、類語とのニュアンスの違いを整理し、場面に応じたスマートな言い換え表現をご紹介します。

現役ビジネスマナー講師のアドバイス
「言葉の選び方は、あなたの『スタンス』を表します。自分が申し訳ないと思っている時は『五月雨式』、相手の行動が素早いことを褒める時は『矢継ぎ早』といったように、主語が誰で、どのような感情を乗せたいかによって言葉を使い分けるのが、大人のコミュニケーション技術です」

類語とのニュアンス比較

以下の表は、頻出する類語のニュアンスと、それが相手に与える印象(ポジティブかネガティブか)をまとめたものです。

表を見る(類語比較表)
言葉 意味・ニュアンス 印象 使用例
五月雨式
(さみだれしき)
断続的、ダラダラと続く。
途切れ途切れで終わらない様子。
ややネガティブ~中立
(申し訳なさを含む)
「五月雨式のご連絡となり恐縮です」
(自分の行為を詫びる)
矢継ぎ早
(やつぎばや)
間をおかずに次々と行う。
勢いがある、素早い。
ポジティブ~中立
(ただし圧迫感もあり)
「矢継ぎ早に質問が飛んできた」
「矢継ぎ早な対応に感謝します」
二度手間
(にどでま)
一度で済むことを二度やる。
相手に余計な労力をかけさせる。
完全にネガティブ 「二度手間をおかけして申し訳ありません」
(結果に対する謝罪)
断続的
(だんぞくてき)
途切れながらも続くこと。
事実のみを表す客観的な表現。
中立 「断続的にシステムエラーが発生しています」

「矢継ぎ早」は、弓矢を次々と射る様子に由来しており、「スピード感」や「勢い」を強調する言葉です。そのため、「矢継ぎ早にご連絡してすみません」と言うと、「勢いよく連絡してすみません」という少し違和感のある表現になります。謝罪の場面では、やはり「五月雨式」や「度々」を使うのが適切です。

場面別:スマートな言い換え表現

同じ相手に何度も「五月雨式に申し訳ありません」と繰り返すと、言葉の重みが薄れてしまい、機械的な印象を与えかねません。状況に応じて、以下のような言い換え表現(バリエーション)を持っておくと便利です。

  • 最も一般的で使いやすい表現:
    度々(たびたび)のご連絡となり、申し訳ございません」
    重ねてのご連絡となり、大変恐縮です」
  • より丁寧で、相手への負担を気遣う表現:
    幾重(いくえ)にもお手数をおかけし、誠に申し訳ございません」
    煩(わずら)わせるようなご連絡となり、心苦しいのですが」
  • チャットや親しい間柄での表現:
    連投となり失礼いたします」
    続けての共有にて失礼します」

これらの言葉を、相手との関係性やその時の緊急度に合わせて使い分けることで、「形式的な謝罪」ではなく「心からの配慮」として相手に届けることができます。

英語で「五月雨式」はどう伝える?

グローバルなビジネス環境では、海外のクライアントに対しても「少しずつ送ります」と伝えなければならない場面があります。しかし、「Samidare-style」と言っても当然通じません。英語で同様のニュアンスを伝えるための表現を、将来的なニーズへの備えとして知っておきましょう。

Piecemeal(少しずつ、断片的に)

最も「五月雨式」に近いニュアンスを持つ英単語は “piecemeal” です。「断片的に」「少しずつ」という意味があり、やや計画性のなさを暗示する場合もあります。

  • I apologize for sending the information piecemeal.
    (情報を五月雨式にお送りしてしまい申し訳ありません。)

One after another(次々と)

よりシンプルに、物理的に次々と送る様子を伝える場合は “one after another”“separately”(別々に)を使います。

  • I will send the files separately as they become ready.
    (準備ができ次第、ファイルを別々にお送りします。)

英語圏のビジネス文化では、過度な謙遜よりも「なぜそうするのか(理由)」と「いつ終わるのか(見通し)」を論理的に伝えることが好まれます。「Sorry」を連発するよりも、「To speed up the process(プロセスを早めるために)」といった前向きな理由を添えるのがポイントです。

「五月雨式」に関するよくある質問 (FAQ)

最後に、「五月雨式」という言葉に関して、新入社員や若手ビジネスパーソンからよく寄せられる質問にお答えします。誤った思い込みを解消し、自信を持って使えるようになりましょう。

Q. 「五月雨」の読み方は?「さつきあめ」は間違い?

A. 「さみだれ」と読むのが正解です。「さつきあめ」とは読みません。
「五月雨」は熟字訓(じゅくじくん)と呼ばれる特別な読み方をする言葉の一つです。パソコンやスマートフォンで入力する際も「さみだれ」と打てば変換されます。口頭で伝える際や、プレゼンテーションで読み上げる際に「さつきあめしきに…」と言ってしまうと、教養を疑われてしまう可能性があるため注意しましょう。

Q. 「五月雨式納品」と言われたらどう対応すればいい?

A. 相手の意図を確認し、柔軟に対応しましょう。
取引先から「五月雨式でもいいので納品してください」と言われた場合、それは「完成度は100%でなくていいから、とにかくスピード優先で情報が欲しい」というサインです。この場合、律儀に全て完成するまで待たせてしまうと、かえって相手の期待を裏切ることになります。

現役ビジネスマナー講師のアドバイス
「相手から五月雨式を提案された場合は、『承知いたしました。それでは、まずは〇〇の部分のみ本日中にお送りし、残りは明日ご提出します』と、分割のスケジュールをこちらから提示してあげると非常に親切です。相手の『急ぎたい』という意図を汲み取りつつ、全体像をコントロールする姿勢を見せることで、プロジェクトマネジメント能力の高さを示すことができます」

Q. 謝罪メールを送るタイミングは早い方がいい?

A. 早い方が良いですが、一呼吸置く冷静さも必要です。
ミスに気づいた瞬間、焦ってすぐに「すみません!」とメールを送りたくなる気持ちはわかります。しかし、その訂正メールにもまたミスがあった場合、事態は泥沼化します。五月雨式の連絡をする時こそ、送信ボタンを押す前に「これで本当に最後か?」「他に伝え漏れはないか?」と一呼吸置いて確認する時間(タイムラグ)を設けることが、結果的に最短の解決策となります。

まとめ:五月雨式は「気遣い」のサイン。正しく使って信頼を守ろう

「五月雨式」という言葉は、本来ネガティブな状況(断続的な連絡)を、日本的な情緒ある言葉で包み込み、相手への敬意を示すための知恵です。しかし、どれほど言葉を尽くしても、相手の時間を奪っているという事実に変わりはありません。

重要なのは、言葉を正しく使うこと以上に、「相手の業務を想像し、負担を最小限に抑える行動」をとることです。ミスをしてしまったことは変えられませんが、その後の対応次第で、あなたの評価は「仕事が雑な人」から「トラブル対応が誠実な人」へと変わる可能性があります。

最後に、これから五月雨式のメールを送ろうとしているあなたのために、送信前の最終チェックリストをご用意しました。これらをクリアしているか確認してから、送信ボタンを押してください。

現役ビジネスマナー講師のアドバイス
「ミスは誰にでもあります。大切なのは、起きてしまったミスをどうリカバリーするかです。五月雨式のお詫びメールは、単なる謝罪ではなく、あなたの誠意と責任感を伝えるプレゼンテーションの場でもあります。焦る気持ちをグッと抑え、相手を思いやる一文を添えることができれば、ピンチは必ずチャンスに変わります。ぜひ、今日から意識してみてください」

五月雨式メール送信前の最終チェックリスト

  • 件名に【追記】【訂正】などを入れ、メールを開かなくても要件がわかるようにしましたか?
  • 冒頭に「五月雨式に申し訳ありません」「度々のご連絡となり恐縮です」等のクッション言葉を入れましたか?
  • 「先ほどのメールを見てください」と相手に探させるのではなく、今回のメールだけで要件が完結するように書きましたか?
  • 本当にこれ以上送る必要はありませんか?(数分後にまた送ることにならないよう、他の案件も確認しましたか?)
  • 添付ファイルは正しいバージョンですか?(ファイル名に「v2」「修正版」などを付けましたか?)

このチェックリストを活用し、相手への配慮が行き届いたメールを送ることで、円滑なコミュニケーションと信頼関係を築いていきましょう。

この記事を書いた人

「まんまる堂」は、日々の生活をより豊かにするための情報を発信する総合ライフスタイルメディアです。

当編集部では、徹底したリサーチとデータ分析に基づき、読者の皆様の「知りたい」に答える記事を制作しています。特定の分野においては、その道の有資格者や実務経験者の監修・協力を得て、正確かつ信頼性の高い情報提供に努めています。

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