「次の授業、少しマンネリ化しているから何か変化をつけたい」
「生徒が眠くならず、夢中で取り組めるような活動はないだろうか」
「GIGAスクール端末をもっと有効活用したいけれど、準備に時間はかけられない」
日々の授業準備に追われる先生方にとって、準備の手間をかけずに生徒の学習意欲を劇的に高められるツールは、まさに救世主のような存在ではないでしょうか。結論から申し上げますと、Quizlet Live(クイズレットライブ)は、準備ゼロで生徒の熱狂的なアウトプットを引き出せる最高の授業支援ツールです。
単語カードアプリとして有名なQuizletですが、その真価は授業内で実施するライブゲーム機能にあります。生徒同士が自然と声を掛け合い、正解した瞬間に歓声が上がる光景は、一度体験すると病みつきになるほどの教育効果を秘めています。しかし、スムーズな進行には「最新の接続手順」と「トラブルへの即応」が不可欠です。ネットワーク環境や生徒のデバイス状況によっては、接続できないトラブルが発生し、せっかくの授業時間が無駄になってしまうリスクもゼロではありません。
この記事では、年間200コマ以上の授業を支援し、数多くの学校現場でQuizlet Liveの導入をサポートしてきたICT専門家である筆者が、失敗しない開催手順と現場のノウハウを徹底解説します。マニュアル通りの操作だけでなく、現場でしか分からない「間の取り方」や「トラブル回避術」まで、余すところなくお伝えします。
この記事でわかること
- 【図解解説】最新UIに対応した教師側の開催手順と生徒側の参加方法(チーム戦・個人戦)
- 「つながらない」「名前を変えたい」など、授業中のトラブルを即時に解決するテクニック
- 単なる盛り上がりだけで終わらせない、学習効果を最大化するプロの指導ポイント
ぜひこの記事をブックマークし、授業前の最終確認としてご活用ください。それでは、生徒の目が輝く授業作りを一緒に見ていきましょう。
Quizlet Live(クイズレットライブ)とは?授業で使う前に知っておくべき基礎知識
Quizlet Liveは、オンライン学習ツール「Quizlet」に搭載されている、教室向けの協力型学習ゲームです。教師が作成(または検索して選択)した「学習セット(単語と定義のペア)」を使用し、生徒たちがリアルタイムでクイズに解答してゴールを目指します。
最大の特徴は、単なる早押しクイズではないという点です。特に「チーム戦」においては、チーム全員が連携しなければ勝てない仕組みになっており、自然とコミュニケーションが発生します。GIGAスクール構想で整備された1人1台端末(Chromebook、iPad、Windowsタブレットなど)があれば、アプリのインストール不要で、ブラウザからすぐに参加可能です。
授業の導入で既習事項の確認に使えばアイスブレイクとして機能し、授業の終わりに実施すれば定着度の確認として機能します。わずか5分〜10分で実施できるため、授業構成のアクセントとして非常に優秀です。
学校ICTサポート歴10年の専門家のアドバイス
「Quizlet Liveを単なる『遊び』や『ゲーム』と捉えるのはもったいないです。これは極めて質の高い『協働学習』のツールです。なぜなら、チーム戦では自分の画面に正解がない場合があり、チームメイトの画面を覗き込んで『これじゃない?』と教え合う必要があるからです。普段は授業で発言しない生徒が、チームのために必死に答えを探す姿を数多く見てきました。クラスの雰囲気作りとしても最強のツールと言えるでしょう」
チーム戦と個人戦の違い・特徴
Quizlet Liveには、大きく分けて「チーム戦(クラシック)」と「個人戦」の2つのモードがあります。さらに最近では「チェックポイント」という新しいモードも追加されています。授業の目的やクラスの状況に合わせて使い分けることが重要です。
1. チーム戦(クラシックモード)
これがQuizlet Liveの醍醐味とも言えるモードです。システムが自動的に(ランダムに)生徒を3〜4人のチームに分けます。
最もユニークな点は、「問題に対する正解の選択肢が、チーム内の誰か1人の画面にしか表示されない」というルールです。つまり、自分の画面に正解がなくても、チームメイトの誰かが持っている可能性があるため、お互いの画面を見せ合い、相談しなければ正解できません。誰か一人が間違えると、チームのスコアはゼロに戻り、最初からやり直しになります。この緊張感と連帯感が、教室の熱気を最高潮に高めます。
2. 個人戦
全員がライバルとなり、個人のスピードと正確さを競うモードです。自分の画面に必ず正解の選択肢が表示されます。間違えるとスコアがリセットされる点はチーム戦と同じです。
クラス内での個人の習熟度を確認したい場合や、感染症対策などで席の移動や会話を制限したい場合に有効です。
3. チェックポイント(新機能)
従来のレース形式とは異なり、全員に対して同時に同じ問題が出題され、制限時間内に回答する形式です。クイズ番組のような演出で、形成的評価(その時点でどれくらい理解しているか)を確認するのに特化しています。解説の時間を取りやすく、じっくり学習を進めたい場合に適しています。
実施に必要な環境と準備物(教師・生徒)
実施にあたって特別な機材は必要ありませんが、以下の環境が整っていることを確認してください。
教師(ホスト側)に必要なもの
- PCまたはタブレット(親機): ゲームを進行し、状況をモニターするために使用します。
- プロジェクターまたは電子黒板: 参加コードを表示したり、レースの進捗状況をクラス全体に見せるために必須です。
- Quizletアカウント: 無料アカウントで実施可能です。
- 学習セット: 授業で使用する単語リスト(6語以上、推奨は12語以上)が必要です。
生徒(参加者側)に必要なもの
- インターネットに接続された端末: Chromebook、iPad、スマートフォンなど。
- ブラウザ: Chrome、Safari、Edgeなど。専用アプリのインストールは必須ではありません。
ネットワーク環境
- 安定したWi-Fi: クラス全員(30〜40人)が同時に接続しても耐えられる環境が理想です。動画視聴ほど帯域は使いませんが、接続が不安定だとゲーム中に「落ちる」生徒が出てしまい、特にチーム戦では進行に支障をきたします。
無料版と有料版(Quizlet Plus)の違い
Quizletは無料でも十分活用できますが、教員向けの有料プラン「Quizlet Plus」に登録すると、より細かなカスタマイズが可能になります。主な違いを表にまとめました。
| 機能 | 無料版 | 有料版 (Quizlet Plus) |
|---|---|---|
| Quizlet Liveの実施 | 可能(回数制限なし) | 可能 |
| チーム編成 | 完全ランダムのみ | カスタム編成が可能(手動でチームを組める) |
| 音声の再生 | 標準の機械音声 | 録音した音声を使用可能 |
| 学習セットの作成 | 画像は無料ライブラリから選択 | 自分の画像をアップロード可能 |
| 生徒の進捗追跡 | 限定的 | 詳細なクラスの進捗確認が可能 |
| 広告表示 | あり | なし |
基本的には無料版で全く問題ありませんが、「席順でチームを組ませたい」「特定の生徒同士を同じチームにしたい」といった要望がある場合は、有料版のカスタム編成機能が役立ちます。まずは無料版で使い勝手を試し、必要性を感じたらアップグレードを検討すると良いでしょう。
【教師向け】Quizlet Live の開催手順:チーム戦・個人戦の設定フロー
ここからは、実際に授業でQuizlet Liveを開催するための具体的な手順を、教師側の操作画面に基づいて解説します。最新のインターフェースに対応したステップですので、PCを開きながら確認してみてください。
Step 1:学習セットの選択と「Live」ボタンの起動
まず、Quizletにログインし、授業で使用したい「学習セット」を開きます。自作したセットでも、他の先生が公開しているセットを検索して使用しても構いません。
学習セットの画面を開くと、単語一覧の上にいくつかのアイコンが並んでいます。その中にある「Live」(または「Liveを行う」)というアイコンをクリックしてください。以前は画面の右側にメニューがありましたが、現在は画面上部やタイトル付近に配置されていることが多いです。
クリックすると、「Quizlet Liveへようこそ」というポップアップ画面が表示されます。ここで「Liveを行う」ボタンを選択します。
Step 2:ゲームモードの選択(チーム対抗 vs 個人競争)
次に、ゲームモードの選択画面になります。以下の2つから選択します。
- チーム: ランダムなチームで協力して学習します。
- 個人: 個人で競い合います。
授業の狙いに応じて選択してください。クラスの雰囲気を温めたい、コミュニケーションを促したい場合は「チーム」を、実力テスト的に個人の力を試したい場合は「個人」を選びます。初めて実施する場合は、「チーム」を選ぶことを強くお勧めします。生徒同士の教え合いが自然発生し、操作が分からない生徒もチームメイトに助けてもらえるからです。
Step 3:表示設定とBGMの調整
モードを選ぶと、問題の出題形式を選択する画面になります。
- 用語 ⇒ 定義: 画面に「英単語(例: Apple)」が表示され、手元の選択肢から「日本語(例: りんご)」を選ぶ形式。
- 定義 ⇒ 用語: 画面に「日本語(例: りんご)」が表示され、手元の選択肢から「英単語(例: Apple)」を選ぶ形式。
英語の授業であれば、日本語を見て英単語を選ぶ形式の方が、難易度が高く学習効果が高い傾向にあります。生徒の習熟度に合わせて選択してください。
設定が進むと、待機画面に入ります。ここで画面右上にある「オプション(歯車アイコン)」などを確認し、BGM(音楽)のオン/オフを調整できます。Quizlet LiveのBGMは非常にテンポが良く、生徒の気持ちを盛り上げる効果がありますが、隣のクラスへの音漏れが気になる場合は音量を絞るか、オフにしておきましょう。
学校ICTサポート歴10年の専門家のアドバイス
「英語の授業で実施する場合、オプション設定で『音声読み上げ』をオンにすることを忘れないでください。これをオンにすると、生徒の端末で問題が表示されると同時に、ネイティブの発音が再生されます。単語の綴りだけでなく『音』とセットで覚えることができるため、リスニング力の向上にも繋がります。教室中が英語のシャワーで満たされるため、没入感も段違いです」
Step 4:参加コード・QRコードの発行と待機画面
設定が完了すると、プロジェクターに投影するための「待機画面」が表示されます。この画面には以下の情報が大きく表示されています。
- QRコード: スマホやタブレットのカメラで読み取るための正方形コード。
- 参加コード(6桁の数字): 手動で入力して参加するための番号。
- 参加用URL:
www.quizlet.live
この画面を教室のスクリーンや電子黒板に大きく映し出します。「さあ、このQRコードを読み取って入ってきて!」と生徒に声をかけましょう。生徒が参加すると、画面上の参加人数カウントが増えていき、参加した生徒のニックネームが画面にポンポンと表示されていきます。
【生徒向け】Quizlet Live への参加手順と操作画面ガイド
教師側の準備が整ったら、次は生徒に参加してもらいます。生徒がつまずきやすいポイントを押さえて指示を出すことで、スムーズにゲームを開始できます。
参加方法は2通り:QRコード読み取り vs コード入力
生徒が参加する方法は主に2つあります。
推奨:QRコードをカメラで読み取る
iPadやスマートフォンを使用している場合、標準のカメラアプリを起動し、プロジェクターに映されたQRコードを読み取るのが最も簡単で早いです。入力ミスの心配がなく、一瞬で待機画面へ移動できます。
代替:ブラウザでコードを入力する
ChromebookやPCなど、カメラでの読み取りが難しい場合は、ブラウザ(Chromeなど)を開き、検索バーに「quizlet.live」と入力してアクセスさせます。または「クイズレットライブ」と検索させても良いでしょう。
アクセスすると6桁のコード入力画面が表示されるので、黒板に書かれた(または投影された)数字を入力します。
ニックネームの入力と注意点
コードを入力(またはQR読み取り)すると、ニックネームの入力画面になります。ここで生徒に名前を入力させます。
指導のポイント:
必ず「誰だかわかる名前」を入力させるように指導してください。「出席番号+名前(例:12 タナカ)」などが管理しやすくておすすめです。ふざけた名前や匿名だと、学習の評価ができず、不適切な言葉を入力されるリスクもあります。
なお、Quizletには「自動生成ネーム」機能もありますが、これは動物の名前などが勝手に割り当てられるものです。誰が誰だか分からなくなるため、授業での利用時は手入力させるのが一般的です。
【チーム戦の場合】自分のチームと役割を確認する
全員の参加が完了し、教師が「ゲームを作成」ボタンを押すと、自動的にチーム分けが行われます。生徒の端末画面には、「自分のチーム名(例:ライオン)」と「チームメイトの名前」が表示されます。
ここで重要なのが、「席の移動」です。チーム戦では相談が必須となるため、同じチームになったメンバー同士で近くに集まるように指示します。「ライオンチームはこっち!」「カメチームはあっち!」といった具合に、教室中が動き回ることになります。これが良い気分転換になります。
ゲームが始まると、生徒の画面には「問題(定義)」と「3〜4つの選択肢(用語)」が表示されます。
【最重要ルール】
自分の画面に正解の選択肢が表示されているとは限りません。正解は、チームメイトの誰か一人の画面にだけ表示されています。
「私の画面にはない!」「僕のところにあった!」と声を掛け合うことが、このゲームの勝利の鍵です。
学校ICTサポート歴10年の専門家のアドバイス
「初めて実施する際は、最初の1回目を必ず『練習ラウンド』として位置づけてください。いきなり本番を始めると、ルールが理解できずに混乱する生徒が出ます。『1回目は練習だから、勝ち負け気にせず操作を覚えよう。自分の画面に答えがないときは、友達の画面を見てごらん』と声をかけるだけで、スムーズな導入が可能になります」
授業をコントロールする!管理機能と進行テクニック
ただゲームを開催するだけでなく、教師として場を適切にコントロールするための機能を知っておきましょう。特に、予期せぬトラブルや生徒の悪ふざけに対応するための機能は必須知識です。
不適切なニックネームを削除する方法
生徒の中には、ウケを狙って不適切なニックネームを入力する子がいます。そんな時は、慌てずに以下の手順で削除してください。
- 待機画面(参加者が一覧表示されている画面)で、該当するニックネームを見つけます。
- そのニックネームをクリック(またはタップ)します。
- これだけで、その生徒は強制退出させられ、名前がリストから消えます。
削除された生徒の画面には「切断されました」といったメッセージが表示され、再度名前入力画面に戻ります。「正しい名前で入り直しなさい」と冷静に指示しましょう。全体の前で叱責するよりも、無言で削除して入り直させる方が、授業のテンポを崩さずに済みます。
チーム編成をシャッフル(組み直し)する機能
何度かラウンドを重ねると、常に勝つチームと負けるチームが固定化してしまうことがあります。また、特定の生徒同士が固まるのを防ぎたい場合もあるでしょう。
そんな時は、ラウンド終了後の画面にある「チームをシャッフル」ボタンを活用してください。ワンクリックで瞬時に新しいチームがランダムに編成されます。「次は新しいメンバーで挑戦だ!」と声をかければ、新鮮な気持ちで次のラウンドに取り組めます。クラス内の人間関係を流動化させる意味でも、2〜3回ごとにシャッフルすることをお勧めします。
ゲーム終了後の「分析」と「復習」機能活用
どちらかのチームがゴール(全問正解)すると、優勝チームが画面に大きく表示され、ファンファーレが鳴ります。ここで終わりにするのではなく、「分析」を行いましょう。
結果画面には、「クラス全体がよく間違えた用語」や「混同しやすい用語」が表示されます。ここが教師の腕の見せ所です。
「みんな、この単語とこの単語を間違えやすかったみたいだね。違いを確認しよう」
と、その場ですぐにフィードバックを行います。ゲーム直後の生徒は興奮状態で記憶が鮮明なため、このタイミングでの解説は非常に定着率が高いです。
学校ICTサポート歴10年の専門家のアドバイス
「Quizlet Liveは盛り上がりすぎて、ゲーム終了後も生徒のお喋りが止まらないことがあります。そんな時は、教師用PCで結果画面を表示したまま、少しだけボリュームを上げてファンファーレを流し切り、その後に『パッ』と画面を暗転(または黒板モード)させます。視覚的な刺激を遮断することで、一瞬で生徒の注目を集め、『はい、注目。解説します』と切り替えることができます。静と動のメリハリをつけるテクニックです」
【現場のプロが教える】「つながらない」「動かない」トラブルシューティング
ICT授業で最も恐ろしいのはトラブルです。ここでは、現場で頻発するトラブルとその解決策を、症状別にまとめました。
生徒が「参加コードが無効です」と表示される場合
症状: 正しい数字を入力しているはずなのに、エラーが出る。
原因: ほとんどの場合、入力ミスか、前回の授業のキャッシュ(履歴)が残っていることが原因です。
対策:
- 数字の「0(ゼロ)」と「O(オー)」、「1(イチ)」と「7(ナナ)」などの見間違いがないか確認させる。
- ブラウザの「更新ボタン(リロード)」を押させる。
- それでもダメな場合、ブラウザの「シークレットモード(プライベートブラウジング)」を開かせて、そこからアクセスさせる。これでキャッシュの影響を排除できます。
途中でWi-Fiが切れて「落ちた」生徒がいる場合
症状: ゲーム中に生徒の端末がオフラインになり、操作できなくなる。
チーム戦の悲劇: チーム戦の場合、1人が落ちると、その生徒が担当していた選択肢が誰にも押せなくなり、チーム全員が回答不能(詰み状態)になります。
対策:
- 該当生徒を削除する: 教師用画面の右下などにあるメンバーリストから、落ちてしまった生徒の名前を探して削除(退出)させます。すると、Quizletのシステムが自動的に残ったメンバーで選択肢を再配分し、ゲームを続行できるようになります。
- ゲームの再起動: 複数の生徒が落ちた場合は、思い切って「ゲーム終了」を押し、再度チーム分けからやり直す方が早いです。
画面がフリーズして動かない・正解しても進まない場合
症状: 正解のボタンを押したのに反応しない、次の問題に進まない。
原因: 学校のネットワーク回線の混雑によるサーバー遅延(ラグ)が主な原因です。
対策:
- 「待つ」のではなく「リロード」: 生徒にブラウザの更新ボタンを押させます。Quizlet Liveは進行状況をサーバー側で保持しているため、リロードしてもゲームから追い出されることはなく、正しい状態に復帰できることが多いです。
途中から参加させることはできる?
質問: 遅刻してきた生徒や、トイレから戻ってきた生徒を途中から参加させたい。
回答: 残念ながら、ゲーム(ラウンド)が進行している最中に途中参加することはできません。
そのラウンドが終わるまで待機させ、次のラウンドのチーム組み直しのタイミングで参加コードを入力させて合流させてください。待っている間は、チームメイトの画面を後ろから見させて応援させるなど、孤立させない配慮が必要です。
学校ICTサポート歴10年の専門家のアドバイス
「Wi-Fi環境が脆弱で、全クラス一斉接続だとどうしても落ちてしまう学校での裏技です。それは『分散アクセス』です。全員に『せーの』でQRコードを読み込ませるのではなく、『出席番号1〜15番の人、アクセスして』『次は16〜30番の人』というように、5秒〜10秒ずらしてアクセスさせます。これだけでアクセス集中による初期エラーを大幅に減らすことができます」
授業効果を最大化する Quizlet Live 実践事例とアイデア
操作に慣れてきたら、単なる単語テストの代わりとしてだけでなく、様々な教科や場面で活用してみましょう。
【英語・国語】導入時のアイスブレイクとして活用
授業開始直後、生徒の頭がまだ休み時間モードの時に実施します。前回の授業で扱った単語や重要語句のセットを使い、5分程度で2〜3ラウンド行います。
効果: 脳のウォーミングアップになり、声を出すことでクラスの雰囲気が温まります。「今日の授業も頑張ろう」というスイッチを入れるのに最適です。
【社会・理科】授業のまとめ・定着確認として活用
授業の残り10分で、その日に習った重要語句(歴史人物、理科の用語など)の定義クイズを行います。
スパイラル学習法:
1ラウンド目実施 → 間違いが多かった問題を教師が解説 → チームシャッフルして2ラウンド目実施。
このように解説を挟んで繰り返すことで、短時間で強烈に記憶に定着させることができます。
生徒に問題作成させる「相互出題」への発展
教師が用意したセットだけでなく、生徒自身にQuizletで学習セットを作らせ、それを使ってLiveを行う方法です。「他の人が解く問題を作る」という行為は、解くこと以上に深い理解を必要とします。
「来週は〇〇さんが作ったセットでLiveをやるぞ!」と予告すれば、生徒は張り切って良問を作ろうと努力します。学習のオーナーシップを生徒に渡す、高度な活用法です。
▼筆者の体験談:英語嫌いのクラスが激変した「チーム対抗戦」のエピソード
ある中学校の英語が苦手な生徒が多いクラスでの出来事です。普段は先生が質問しても下を向いてしまうような静かなクラスでした。そこで、試験前の復習としてQuizlet Liveのチーム戦を導入しました。
最初は戸惑っていた生徒たちですが、ゲームが進むにつれて「あ、それ俺の画面にある!」「え、どれどれ?」「これだよ、押して!」と、自然と会話が生まれ始めました。特に印象的だったのは、普段全く英語を話さない生徒が、チームメイトに正解を教えられ、恐る恐るボタンを押して正解した瞬間です。
チーム全員が「よっしゃあ!」とハイタッチをし、その生徒が照れくさそうに、でもとても嬉しそうに笑ったのです。その授業の後、その生徒は「英語、ちょっと面白かった」と漏らしていました。単語を覚える苦痛を、仲間と協力する喜びに変える力がQuizlet Liveにはあると確信した瞬間でした。
よくある質問(FAQ)
最後に、導入を検討している先生からよく寄せられる細かい疑問にお答えします。
Q. 最大何人まで参加できますか?
公式には明確な上限は示されていませんが、数十人〜100人規模の講義でも実施可能です。ただし、学校のWi-Fi環境がボトルネックになることが多いため、1クラス(40人程度)での実施が最も安定します。
Q. アプリをインストールしていなくても参加できますか?
はい、可能です。ブラウザ(Chrome, Safari等)さえあれば参加できます。学校の端末管理ポリシーでアプリのインストールが制限されていても問題ありません。
Q. ZoomやTeamsを使ったオンライン授業でも実施できますか?
可能です。教師はZoom等の画面共有機能を使って「待機画面(QRコード)」や「レース状況」を生徒に見せます。生徒は、Zoomを見ながら手元の別ウィンドウやスマホで回答操作を行います。
Q. Kahoot!(カフート)との違いは何ですか?
Kahoot!は基本的に「個人戦」で、全員が教師の画面を見て早押しをする形式です。一方、Quizlet Liveの最大の特徴は「チーム戦」における協力要素と、手元の画面で完結できる(手元に選択肢が出る)点です。盛り上がり重視ならKahoot!、協働学習や用語の定着重視ならQuizlet Liveと使い分けるのがおすすめです。
学校ICTサポート歴10年の専門家のアドバイス
「オンライン授業で実施する場合の注意点として、Zoomの画面共有で『音声を共有』する設定を忘れないようにしてください。Quizlet LiveはBGMや効果音が盛り上がりの重要な要素です。無音だと、生徒は孤独にボタンを押す作業になってしまいがちです。オンラインこそ、音の演出が重要になります」
まとめ:Quizlet Liveで「眠くならない授業」を実現しよう
Quizlet Liveは、教師にとっても生徒にとってもメリットの大きいツールです。準備は「学習セットを選ぶだけ」という手軽さでありながら、その教育効果は絶大です。
- チーム戦: コミュニケーションと協働学習を促進する。
- 個人戦: 個々の実力を確認し、適度な競争心を生む。
- トラブル対策: 「リロード」「シークレットモード」「不適切ユーザーの削除」を知っていれば怖くない。
初めて実施する時はドキドキするかもしれませんが、今回ご紹介した手順とトラブル対策を頭に入れておけば、必ず成功します。生徒たちの「もう一回やりたい!」という声が、教室に響き渡るはずです。
ぜひ、次の授業の「最初の5分」または「最後の5分」で試してみてください。まずは無料アカウントを作成し、教科書に出てくる単語を10個登録するところから始めてみましょう。
Quizlet Live 開催直前チェックリスト
- 教師用PCはプロジェクターに正しく接続されているか?
- PCの音量は適切か?(BGM・効果音が大きすぎないか)
- 生徒の端末は学校のWi-Fiに接続されているか?
- 黒板やスライドに「参加手順(quizlet.live)」を表示する準備はできているか?
Quizlet公式サイト
検索エンジンで「Quizlet」と検索し、公式サイトへアクセスしてください。
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