せっかく美容室で理想のハイトーンカラーやアッシュグレーにしたのに、数日経つと「なんだか黄色っぽくなってきた」「ヤンキーみたいな色に抜けてしまった」と悩んでいませんか?
日本人の髪はもともと赤みや黄色みが強いため、ブリーチやカラー直後の透明感を維持するのは至難の業です。そこで救世主となるのが「紫シャンプー(通称:ムラシャン)」です。しかし、ドラッグストアやネット通販には数多くの商品が並び、「どれが一番濃いの?」「私の髪にはどれが合うの?」と迷ってしまう方が後を絶ちません。
結論から申し上げますと、紫シャンプー選びで最も重要なのは、「現在の髪の明るさ」と「シャンプーの色素濃度」を正しくマッチングさせることです。ブリーチ回数やダメージレベルに合わないものを使うと、効果が全く出なかったり、最悪の場合、髪が緑色に濁って取り返しのつかない失敗を招いたりすることさえあります。
この記事では、美容師歴15年、月間200名以上のブリーチカラーを担当する現役カラーリスト兼サロンオーナーである筆者が、市販・サロン専売品を含む人気商品を徹底比較し、プロの視点で「本当に使える紫シャンプー」を厳選しました。また、美容室帰りの色をキープするための、教科書には載っていない「現場レベルの効果的な使い方」も余すことなく伝授します。
この記事を読むことで、以下の3点が明確になります。
- 失敗しない!髪の明るさレベル別・紫シャンプーの正しい選び方
- 徹底検証で判明したおすすめ紫シャンプー12選(色の濃さ・泡立ち・ケア成分比較)
- 美容室帰りの色をキープする、プロ直伝の効果的な使い方とトラブル対処法
あなたの髪色に最適な1本を見つけ、サロン帰りのあの透明感を一日でも長く楽しんでください。
紫シャンプー(ムラシャン)の効果とは?なぜ黄ばみが消えるのか
まずはじめに、なぜ紫色のシャンプーを使うと髪の黄ばみが消えるのか、そのメカニズムを正しく理解しておきましょう。ここを理解していないと、「思ったより白くならなかった」といった認識のズレが生じてしまいます。
紫シャンプーは、単に髪を紫色に染めるためのものではありません。あくまで「黄ばみを打ち消して、無彩色(白やグレー)に近づける」ためのメンテナンスアイテムです。
補色の原理:紫色が黄色を打ち消すメカニズム
色彩学には「補色(ほしょく)」という概念があります。これは、色相環(しきそうかん)と呼ばれる色の輪において、正反対に位置する色同士の関係を指します。
色相環において、「黄色」の正反対に位置するのが「紫色」です。この補色関係にある2色を混ぜ合わせると、お互いの色味を打ち消し合い、無彩色(グレーや黒に近い色)になるという性質があります。これを美容業界では「補色で黄ばみを飛ばす」と表現します。
つまり、ブリーチをして出てきた髪の芯にある「黄色」に対して、シャンプーに含まれる「紫色」の色素を被せることで、視覚的に黄色を感じさせない、透明感のある白っぽい色やベージュ、グレーに見せることができるのです。
詳細解説:補色関係の具体例
補色の関係は黄色と紫だけではありません。髪色トラブルに応じた補色の例を挙げます。
- 黄色 ↔ 紫色:金髪の黄ばみを消す(紫シャンプー)
- オレンジ色 ↔ 青色:ブリーチ不足の赤茶色を消す(アッシュシャンプー)
- 赤色 ↔ 緑色:赤みを抑えてマットに見せる(マット系カラー)
自分の髪が「黄色い」のか「オレンジっぽい」のかによって、選ぶべきシャンプーの色が変わります。紫シャンプーはあくまで「黄色」に対応するものです。
ブリーチ毛・ハイトーンカラーにおける「黄ばみ」の原因
では、なぜ日本人の髪はブリーチをすると黄色くなるのでしょうか。それは、髪の毛に含まれる「メラニン色素」の種類と量に関係しています。
日本人の黒髪には、「ユーメラニン(黒褐色)」と「フェオメラニン(赤黄色)」の2種類が含まれています。ブリーチ剤を使って髪を明るくする際、黒褐色のユーメラニンは比較的簡単に壊れてなくなりますが、赤黄色のフェオメラニンは非常に頑丈で、髪の内部に最後まで残留しやすい性質を持っています。
ブリーチ1回程度ではオレンジ色が残り、ブリーチを2回、3回と繰り返すことでようやく薄い黄色(ペールイエロー)になります。時間が経ってヘアカラーの色素が抜けてくると、この土台にあるフェオメラニンの黄色が再び顔を出します。これが、色落ち後に髪が黄色くギラついて見える原因です。
紫シャンプーを使うメリットと、普通のシャンプーとの決定的な違い
紫シャンプーを使う最大のメリットは、「次回の美容室までの期間、髪色を美しく保てること」です。通常のシャンプーは洗浄を目的としており、色素は含まれていません。むしろ、洗浄力が強い市販のシャンプーを使い続けると、せっかく入れたヘアカラーの色素を急速に洗い流してしまい、黄ばみを加速させる原因になります。
一方、紫シャンプーには微量の紫色素が配合されています。洗うたびに少しずつ色素を補充することで、退色していく過程さえも綺麗に見せることができます。「ホワイトブリーチ」や「ミルクティーベージュ」「シルバーアッシュ」などの色味を楽しんでいる方にとっては、もはや必需品と言えるでしょう。
現役カラーリスト兼サロンオーナーのアドバイス
「多くのお客様が誤解されているのですが、紫シャンプーは『髪を染めるカラー剤』ではありません。あくまで『黄ばみを抑えるメンテナンス剤』です。すでに真っ金金になってしまった髪を真っ白にするほどのパワーはないことがほとんどです。最も効果的なのは、美容室でカラーをした直後、あるいは色落ちが気になり始めた初期段階から使い始めることです。『色が抜けきってから使う』のではなく、『色が抜けるのを防ぐために使う』という意識に変えるだけで、髪色のクオリティは劇的に変わりますよ。」
【プロが教える】失敗しない紫シャンプーの選び方4つのポイント
「紫シャンプーなんてどれも同じでしょ?」と思っていませんか?実は商品によって色素の濃さ、色味の傾向(青紫寄り・赤紫寄り)、ケア成分には大きな違いがあります。適当に選ぶと、「全然効果がない」あるいは「髪が変な色になった」という失敗に直結します。
ここでは、プロがサロンワークで実際に商品を使い分ける際の基準となっている、4つの重要な選び方を解説します。
ポイント1:色素の「濃さ」で選ぶ(ブリーチ回数との相性)
紫シャンプー選びで最も失敗が多いのが、この「濃さ」の選択ミスです。自分の髪のベースの明るさ(ブリーチ回数)に合わせて選ぶ必要があります。
ブリーチ1回(オレンジ味が残る14〜16レベル)の場合
ブリーチ1回程度で、まだ髪にオレンジ味や強い黄色味が残っている場合は、「色素が濃い」かつ「青みの強い紫(群青色に近い)」タイプの紫シャンプーを選ぶ必要があります。薄い紫シャンプーでは、強い黄色味に負けてしまい、ほとんど変化を感じられません。
ブリーチ2回以上(白っぽい金髪・17レベル以上)の場合
ブリーチを重ねて白っぽくなっているハイブリーチ毛の場合は、「色素がやや薄め」または「ピンク寄りの紫」がおすすめです。ベースが白い髪に、あまりに濃すぎる青紫のシャンプーを使うと、髪が色素を吸い込みすぎてしまい、緑色(マット)に濁ったり、青白く沈んだりする事故が起きます。
ポイント2:保湿・補修成分で選ぶ(「きしみ」対策)
ブリーチをした髪は、キューティクルが開き、内部のタンパク質が流出している「ハイダメージ」の状態です。安価な紫シャンプーの中には、色素を入れることに特化しすぎて、洗浄成分の質が低く、洗い上がりがバシバシにきしむものがあります。
シャンプー時のきしみは、摩擦による切れ毛や枝毛の原因になります。成分表示を確認し、以下の成分が含まれているかをチェックしましょう。
- 加水分解ケラチン:髪の主成分を補給し、ハリ・コシを与える。
- アミノ酸系洗浄成分(ココイルグルタミン酸など):マイルドな洗浄力で乾燥を防ぐ。
- 保湿成分(ヒアルロン酸、コラーゲン、リピジュアなど):パサつきを抑える。
「ブリーチケア」や「ダメージ補修」を謳っているサロン専売品は、このあたりがしっかり設計されています。
ポイント3:泡立ちと使用感で選ぶ(ムラ防止)
意外と見落とされがちですが、「泡立ちの良さ」は仕上がりの均一性に直結します。泡立ちが悪いと、原液が髪の一部分にだけ濃くついてしまい、色ムラ(まだら模様)の原因になります。
モコモコの泡は、色素を髪全体に均一に行き渡らせる「運び屋」の役割を果たします。特にロングヘアの方は、泡立ちの良さを重視してください。粘度が高すぎるドロっとした液体よりも、少し水分を含んで泡立ちやすいテクスチャーのものが扱いやすいです。
ポイント4:コスパと入手しやすさ(継続性)
紫シャンプーは、一度使って終わりではなく、週に2〜3回継続して使うことで効果を発揮します。そのため、「続けやすい価格」と「買いやすさ」も重要です。
300mlで3,000円以上の高級品は成分も良いですが、もったいなくて使用量をケチってしまうと効果が出ません。それならば、1,500円前後のものをたっぷりと使う方が、結果的に綺麗に仕上がることが多いです。ドン・キホーテやドラッグストア、Amazonなどで手軽にリピート購入できるかどうかも視野に入れましょう。
現役カラーリスト兼サロンオーナーのアドバイス
「過去に、ブリーチ3回のホワイトヘアのお客様が、ネットの口コミだけで『一番濃い』と言われる紫シャンプーを購入し、自宅で使用したところ、髪がカビたような緑色になって泣きながら来店されたことがありました。原因は、ベースの髪が白すぎるのに、青みの強すぎる濃紺のムラシャンを使ってしまったことです。黄色と青が混ざると緑になります。髪が明るければ明るいほど、実は『薄めの紫』や『ピンク紫』を選ぶのが正解なのです。濃ければ良いというものではありません。」
徹底比較!おすすめ紫シャンプーランキング12選
ここからは、現役美容師である筆者が実際にサロンワークで使用し、検証したおすすめの紫シャンプーをランキング形式でご紹介します。色の入り具合、泡立ち、ケア効果、コスパを総合的に評価しました。
※ランキングは、一般的なブリーチ毛(ブリーチ1〜2回)のユーザーが最も使いやすく、効果を実感しやすい順に選定しています。
【比較検証結果一覧表】(クリックで開閉)
| 順位 | 商品名 | 色の濃さ | 泡立ち | ケア効果 | 特徴 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1位 | シュワルツコフ グッバイイエロー | ★★★★★ | ★★★☆☆ | ★★★☆☆ | 圧倒的な濃さ。黄ばみ消し最強。 |
| 2位 | フィヨーレ クオルシア | ★★★★★ | ★★★★☆ | ★★★☆☆ | 高発色で泡立ち良し。コスパ優秀。 |
| 3位 | ソマルカ(ホーユー) | ★★★☆☆ | ★★★★★ | ★★★★★ | ケア重視。爪が染まりにくい。 |
| 4位 | N.(エヌドット) | ★★★★☆ | ★★★★☆ | ★★★★☆ | バランス型。保湿力高い。 |
| 5位 | ケラスターゼ ブロンドアブソリュ | ★★★★☆ | ★★★★★ | ★★★★★ | 最高級の補修力と香り。 |
| 6位 | ロイド カラーシャンプー | ★★★☆☆ | ★★★☆☆ | ★★★☆☆ | 大容量でコスパ良し。 |
| 7位 | カラタス ヒートケア | ★★★☆☆ | ★★★★☆ | ★★★★☆ | ドライヤーの熱で補修。 |
| 8位 | トレニージ | ★★★★★ | ★★★☆☆ | ★★★☆☆ | かなり濃い。緑になりにくい設計。 |
| 9位 | エンシェールズ | ★★☆☆☆ | ★★★☆☆ | ★★★★☆ | 薄づきで調整しやすい。 |
| 10位 | Got2b(ゴットゥービー) | ★★★★☆ | ★★★★☆ | ★★☆☆☆ | 市販で手軽に買える高発色。 |
| 11位 | プリュスオー | ★★★☆☆ | ★★★★☆ | ★★★★☆ | タンパク質補修特化。 |
| 12位 | アレスカラー | ★★★☆☆ | ★★★☆☆ | ★★☆☆☆ | ムラシャンの元祖。 |
【総合ランキング】迷ったらコレ!バランス最強のトップ3
1位:シュワルツコフ グッバイイエロー カラーシャンプー
「結果にコミットする、プロ愛用率No.1の実力派」
紫シャンプーの代名詞とも言える存在です。最大の特徴は、他を圧倒する「色素の濃さ」。ブリーチ1回の頑固な黄ばみでも、一発でガツンと消し去るパワーがあります。青みが強い紫なので、オレンジっぽさが気になる髪に最適です。放置時間なしでも染まるほど浸透が早いので、時短ケアをしたい方にもおすすめです。ただし、かなり濃いので、ハイブリーチ毛の方は放置時間を短くするなどの調整が必要です。
2位:フィヨーレ クオルシア カラーシャンプー パープル
「鮮やかな発色と透明感、コスパの良さで急上昇」
近年、美容師の間で評価が急上昇しているのがクオルシアです。グッバイイエローに匹敵するほどの濃さを持ちながら、より「透明感のある紫」に発色するのが特徴です。植物エキス配合で泡立ちも良く、洗い上がりも比較的滑らか。価格もサロン専売品の中では手頃で、継続しやすい点も高評価です。アッシュ系やシルバー系にしたい方に特におすすめです。
3位:ホーユー ソマルカ カラーシャンプー パープル
「爪が汚れにくい!初心者でも失敗知らずの優しさ」
「ムラシャンを使うと爪が汚れるのが嫌」という悩みを解決したのがソマルカです。髪のpHバランスを整える成分配合で、髪はしっかり染まるのに、爪や皮膚は染まりにくいという絶妙な設計になっています。色素は上記2つに比べるとマイルドで、ピンク寄りの紫なので、ブリーチ2回以上の白っぽい髪や、柔らかいベージュ系にしたい方に最適です。トリートメント成分たっぷりで、手触りも抜群です。
【濃さ重視】頑固な黄ばみを一発で消す!高濃度ムラシャン3選
ブリーチの抜けが悪く、どうしても黄色やオレンジ色が強く出てしまう髪質の方には、以下の「高濃度タイプ」がおすすめです。
トレニージ カラーシャンプー パープル
デミ コスメティクスから出ているトレニージは、とにかく「色が濃い」ことで有名です。しかし、単に濃いだけでなく、緑色に濁りにくいような色素構成になっているのがプロ仕様。ブリーチ毛特有のギラつきをしっかり抑えたい時に重宝します。
Got2b(ゴットゥービー) ボンディング・カラーシャンプー
ドラッグストアで買える市販品の中で、頭ひとつ抜けて濃いのがこちらです。「ボンディング・テクノロジー」という枝毛・切れ毛を防ぐ技術が搭載されており、ダメージケアと高発色を両立しています。手軽に買える最強の市販ムラシャンと言えるでしょう。
ケラスターゼ ブロンドアブソリュ バン ブロンドアブソリュ
価格は高いですが、その効果は絶大です。紫色素の中に補修成分が凝縮されており、ハイブリーチでボロボロになった髪をケアしながら色味を補正します。ヒアルロン酸配合で、洗い上がりの潤いは別格です。自分へのご褒美ケアとして最適です。
【ダメージケア重視】きしまない・パサつかないサロン品質3選
「色は入れたいけど、髪がバシバシになるのは絶対に嫌」というダメージヘアの方には、ケア成分重視のこちらがおすすめです。
N.(エヌドット) カラーシャンプー Pu
シアバターや天然由来成分を豊富に配合し、洗い上がりのしっとり感に定評があります。色の濃さは標準的ですが、青みと赤みのバランスが良く、どんな髪色にも馴染みやすいです。きしみをほとんど感じさせないマイルドな使い心地です。
プリュスオー カラーシャンプー ムラサキ
タンパク質を補給する「メロウリュクスマスク」で有名なプリュスオーのムラシャン。その名の通り、ケラチンやヘマチンなどの補修成分が贅沢に配合されています。泡立ちが非常に良く、摩擦レスで洗えるため、絡まりやすい細毛の方におすすめです。
カラタスシャンプー ヒートケア Pr
ドライヤーやヘアアイロンの「熱」に反応して髪を補修する成分が入っています。毎日アイロンを使う方には一石二鳥のアイテム。フルボ酸などの保湿成分も配合されており、潤いを逃しません。
【コスパ重視】ドラッグストア・ドンキで買えるプチプラ3選
まずは手軽に試してみたい、という方向けのエントリーモデルです。
ロイド カラーシャンプー ムラサキ
ポンプ式で大容量(300ml)、ドン・キホーテなどで安価に購入できるため、学生さんやロングヘアの方に大人気です。色はやや薄めですが、その分ムラになりにくく、毎日使ってもコストを気にしなくて良いのが最大の魅力です。マンゴーの香りが特徴的です。
アレスカラー ムラサキシャンプー
ムラシャンブームの火付け役とも言えるロングセラー商品。プロの理美容室専門店が開発しているため、品質は確かです。洗浄力はやや強めなので、トリートメントでの保湿は必須ですが、黄ばみを抑える効果は十分にあります。
エンシェールズ カラーシャンプー
「カラーバター」で有名なブランドのシャンプー。色素はかなり薄めで、ほんのり色づく程度です。そのため、ブリーチ回数が多く、色が入りすぎてしまうのが怖いハイブリーチ毛の方の「色の調整用」として優秀です。
現役カラーリスト兼サロンオーナーのアドバイス
「サロン専売品と市販品の違いは、主に『色素の質』と『ケア成分の密度』にあります。安価な市販品は、色素の粒子が大きく、髪の表面に付着するだけのものが多いため、色持ちが悪かったり、変に濁ったりすることがあります。一方、サロン専売品は色素が細かく、髪の内部まで浸透するように設計されているため、透明感を保ったまま綺麗に褪色していきます。数百円の差であれば、やはり専売品や、メーカーがしっかり開発した上位ラインを使うことを強くおすすめします。」
効果を最大化する!現役美容師直伝の紫シャンプーの使い方
良い紫シャンプーを手に入れても、使い方が間違っていれば効果は半減、あるいはゼロになってしまいます。ここでは、サロンでお客様に施術する際と同じ手順を、自宅で再現できるように解説します。
手順1:予洗いと水気切り(ここが一番重要!)
いきなり紫シャンプーをつけるのはNGです。まずはお湯で1〜2分、頭皮と髪をしっかりすすぎ(予洗い)、ワックスやオイル、ホコリなどの汚れを落とします。汚れが残っていると泡立ちが悪くなり、色ムラの原因になります。
そして、シャンプーをつける前に、手で髪の水気を軽く絞ってください。髪がびしょびしょの状態だと、水分でシャンプーが薄まってしまい、色素が定着しません。「水気が滴らない程度」まで絞るのがポイントです。
手順2:適量を取り、手でしっかり泡立てる
紫シャンプーの原液を、直接頭皮や髪の特定の部分に「べちゃっ」とつけるのは避けてください。その部分だけ濃く染まってしまうリスクがあります。
まず手のひらに適量(通常のシャンプーより多め、500円玉1〜2個分)を取り、両手で軽く馴染ませてから、空気を含ませるようにして泡立てます。この段階で軽く泡立てておくことで、髪全体に均一に広がりやすくなります。
手順3:髪全体に均一に塗布し、コーミングする
泡を頭皮中心ではなく、「色を入れたい中間〜毛先」を中心に揉み込みます。全体が泡で包まれたら、目の粗いコーム(櫛)を使って、根元から毛先に向かって優しくとかします。
この「コーミング」のひと手間がプロの技です。髪一本一本に色素を行き渡らせ、塗り残しやムラを完全に防ぐことができます。
手順4:放置時間の目安(髪色・商品による調整法)
泡パックをした状態で時間を置きます。この「放置時間」が色の入り具合を決めます。
- 標準タイム:5分〜10分
- 色が入りにくい髪(太毛・硬毛・ブリーチ1回):10分〜15分
- 色が入りやすい髪(細毛・軟毛・ブリーチ3回以上):3分〜5分
初めて使う商品は、まず5分程度で様子を見ましょう。流す前に、毛先の泡を少し指で取ってみて、色の入り具合を確認すると確実です。
手順5:色水が出なくなるまでしっかりすすぐ
時間が経ったら、ぬるま湯で洗い流します。紫色の水が出なくなるまで、念入りにすすいでください。すすぎ残しがあると、タオルや枕カバーに色移りする原因になります。その後、普段使っているトリートメントで仕上げて完了です。
現役カラーリスト兼サロンオーナーのアドバイス
「さらに効果を高める裏技として、『1回目のシャンプーは普通のシャンプーで洗い、2回目に紫シャンプーを使う』というダブルシャンプー法があります。1回目で油分を完全に落とすことで、紫シャンプーの吸着が劇的に良くなります。また、色が入りすぎて暗くなるのが怖い場合は、普段のシャンプーと紫シャンプーを1:1で混ぜて使う『薄めテクニック』も有効です。これなら失敗のリスクを最小限に抑えられますよ。」
こんな時どうする?紫シャンプーのトラブルシューティング
紫シャンプーを使っていると、「あれ?なんか変な色になった?」というトラブルが起きることがあります。よくある失敗とその対処法を知っておけば、焦らずリカバリーできます。
Q. 髪が緑色(マット)になってしまった!原因と対処法は?
原因:
髪の「黄色」と、紫シャンプーに含まれる「青」が混ざってしまったためです。特に、ブリーチしたての黄色味が強い髪に、青みの強い濃厚な紫シャンプー(グッバイイエローなど)を長時間放置すると起こりやすい現象です。
対処法:
焦らないでください。まず、洗浄力の強い普通のシャンプー(ラウレス硫酸系など)で何度か洗えば、過剰な色素は落ちます。それでも緑が残る場合は、「ピンクシャンプー」を少し使ってみてください。緑の補色は赤(ピンク)なので、緑味が打ち消されてベージュに戻ります。
Q. 爪や浴槽が染まって落ちない時の対策
濃厚な紫シャンプーは、爪の間やネイル、お風呂場のタイルも染めてしまいます。
対策:
可能であれば、使い捨てのビニール手袋を着用するのがベストです。素手で扱う場合は、すぐに石鹸で手を洗ってください。浴槽や床に泡が飛んだら、放置せずにシャワーですぐに流しましょう。材質によっては色素沈着して落ちなくなることがあります。特に乾いた状態のタイルや目地は染まりやすいので、事前にお風呂場全体を濡らしておくのも効果的です。
Q. 期待したほど黄ばみが消えない・効果が感じられない
原因:
1. 使用量が少なすぎる(泡立ち不足)。
2. 放置時間が短すぎる。
3. 髪のベースが暗すぎる(茶髪には効果がありません)。
対処法:
使用量を思い切って倍に増やし、放置時間を15分〜20分まで延ばしてみてください。また、水分をしっかり切ってから塗布することで濃度を高められます。それでも変わらない場合は、より濃い商品(グッバイイエローやクオルシアなど)への切り替えを検討してください。
Q. 髪がきしんでバシバシになってしまった
対処法:
紫シャンプーの後に使うトリートメントを、より保湿力の高いマスクタイプに変えましょう。また、きしみの少ない「ケア特化型ムラシャン(ソマルカやケラスターゼ)」に変えるのも一つの手です。紫シャンプーは毎日使う必要はないので、使わない日は高保湿シャンプーでケアするなど、メリハリをつけることが大切です。
現役カラーリスト兼サロンオーナーのアドバイス
「ブリーチ直後の髪は非常にデリケートで、色素を吸い込みやすい状態(多孔質)になっています。そのため、美容室でカラーをした『当日』や『翌日』からすぐに紫シャンプーを使うのは避けてください。色が沈んで暗くなってしまうことがあります。カラーの色味が少し落ちてきて、『ちょっと黄色くなってきたな』と感じたタイミング(通常は施術から1週間後くらい)から使い始めるのがベストです。」
紫シャンプーに関するよくある質問(FAQ)
最後に、お客様からサロンで頻繁に聞かれる質問にお答えします。
Q. 紫シャンプーは毎日使ってもいいですか?適切な頻度は?
毎日使う必要はありません。むしろ毎日使うと色が入りすぎて暗く沈んだり、紫味が強くなりすぎたりすることがあります。基本的には「3日に1回(週2〜3回)」の使用で十分綺麗な色をキープできます。ただし、色落ちが激しい夏場や、どうしても色を持たせたい重要なイベント前などは、一時的に毎日使っても問題ありません。
Q. 白髪にも効果はありますか?
効果は限定的です。白髪の黄ばみを抑えて、綺麗な「白」や「グレー」に見せる効果はありますが、白髪を黒や茶色に染めることはできません。あくまで「白髪を綺麗に見せるためのケア」として捉えてください。白髪ぼかしのハイライトを入れている方には非常に有効です。
Q. ヘアカラー(アッシュ・グレー系)の色持ちにも使えますか?
はい、非常に効果的です。アッシュやグレー、シルバー、ミルクティーベージュなどの寒色系カラーは、色落ちすると黄色くなりやすいので、紫シャンプーを使うことでその退色を遅らせ、長く色味を楽しむことができます。逆に、ピンクや赤系のカラーをしている場合は、紫ではなく「ピンクシャンプー」を使ってください。
Q. 紫シャンプーとピンクトリートメント、どっちを使うべき?
目的が異なります。紫シャンプーは「黄ばみ消し」がメインで、ほんのり色を入れるもの。カラートリートメント(カラーバター等)は「しっかり色を入れる」ものです。黄ばみを消して透明感を出したいなら紫シャンプー、はっきりと色味(ピンクや紫)を乗せたいならカラートリートメントを選びましょう。
Q. 妊娠中や授乳中でも使用して問題ないですか?
基本的には問題ありませんが、妊娠中は匂いに敏感になったり、肌がデリケートになったりすることがあります。気分が悪くなったり、頭皮に刺激を感じたりした場合は使用を中止してください。心配な場合は、成分表を持って医師に相談することをおすすめします。
現役カラーリスト兼サロンオーナーのアドバイス
「美容室に行く直前(約1週間前)は、紫シャンプーの使用を控えてください。髪に紫色の色素が残留していると、美容室での新しいカラー剤の発色を邪魔してしまうことがあります。特に、次回明るくしたい場合や、全く違う色味にチェンジしたい場合は、素髪の状態に戻しておくことで、美容師も狙い通りの色を出しやすくなります。」
まとめ:自分に合った紫シャンプーで、サロン帰りの透明感をキープしよう
紫シャンプーは、ブリーチヘアやハイトーンカラーを楽しむための必須アイテムです。しかし、「なんとなく」で選んでしまうと、効果が出ないばかりか、髪色を台無しにしてしまうリスクもあります。
最後に、失敗しないための重要ポイントを振り返りましょう。
- 自分の髪の明るさを確認する:オレンジ味が残るなら「濃い青紫」、白っぽいなら「薄紫かピンク紫」。
- 目的に合わせて選ぶ:ガッツリ黄ばみを消すなら「グッバイイエロー」、ケア重視なら「ソマルカ」や「ケラスターゼ」。
- 使い方の基本を守る:予洗いをしっかり行い、水気を切ってからたっぷりの泡でパックする。
- 継続が鍵:3日に1回のペースで使い続けることで、常に綺麗な髪色を維持できる。
美しい髪色をキープできれば、鏡を見るたびに気分が上がり、毎日のファッションやメイクもより楽しくなるはずです。ぜひ、今回ご紹介した選び方と使い方を参考に、あなたにとっての「運命の1本」を見つけてください。
紫シャンプー選び・使用前チェックリスト
- [ ] 現在の髪の明るさ(ブリーチ回数)を確認したか?
- [ ] 求める効果(黄ばみ消しか、色味補充か)は明確か?
- [ ] お風呂場の汚れ防止対策(手袋など)は準備したか?
- [ ] 翌日に大事な予定がないか?(初めて使う商品は休前の夜に試すのが安心)
今日から正しいムラシャンケアを始めて、周りと差がつく透明感ヘアを手に入れましょう。
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