パキラは別名「発財樹(はつざいじゅ)」とも呼ばれ、その名の通り金運アップの効果と、初心者でも育てやすい強健さを兼ね備えた、まさに最高のインテリアグリーンです。掌(てのひら)を広げたような鮮やかな緑の葉は、見ているだけで活力を与えてくれます。しかし、そんな丈夫なパキラであっても、枯らしてしまう原因の9割は「水のやりすぎ」にあることをご存知でしょうか。
この記事では、業界歴15年のインテリアグリーン・コーディネーターである私が、初心者の方が絶対に失敗しないための管理のコツと、運気を最大化する置き場所について徹底的に解説します。教科書的な知識だけでなく、現場で培った「枯らさないためのリアルな感覚」をお伝えします。
この記事でわかること
- プロが教える「枯らさない」水やりと置き場所の黄金ルール
- 葉が落ちる・黄色くなるトラブルの原因と、奇跡の復活テクニック
- 金運・仕事運を最大化する風水的なベストな置き場所
パキラが愛される理由と風水・花言葉
観葉植物の中でも不動の人気を誇るパキラ。なぜこれほどまでに多くの家庭やオフィスで愛されているのでしょうか。その理由は、単に「育てやすいから」だけではありません。パキラには、私たちの生活を豊かにし、運気を好転させる強力なパワーが秘められています。まずは、パキラを持つことで得られるメリットと、その背景にあるストーリーについて深く掘り下げていきましょう。
別名「発財樹」!金運と仕事運を上げる風水効果
パキラが「発財樹(Money Tree)」と呼ばれるようになった由来は、1980年代の台湾に遡ります。ある貧しい農家が、野に生えていたパキラを鉢植えにして売り出したところ、飛ぶように売れて財を成したという言い伝えがあります。このエピソードから、パキラは「商売繁盛」や「金運アップ」の象徴として世界中に広まりました。
風水の観点から見ても、パキラの葉の形や成長の仕方には大きな意味があります。下向きに垂れる葉が多い観葉植物の中で、パキラの葉はやや下向き加減に広がり、これは「陰」の気を持ち、荒ぶる気を静めてリラックスさせる効果があるとされています。一方で、幹は太く上へ上へと力強く成長するため、「陽」の気、つまり発展や成功のエネルギーも併せ持っているのです。
以下に、置き場所ごとの風水効果をまとめました。目的に合わせて最適な場所を選んでみてください。
| 置き場所 | 主な風水効果 | 解説 |
|---|---|---|
| リビング | 家庭運・調和 | 家族が集まる場所に置くことで、気の流れを整え、人間関係の調和をもたらします。テレビの横など、電化製品(悪い気が溜まりやすい場所)の近くもおすすめです。 |
| 書斎・オフィス | 仕事運・集中力 | 「発財樹」の本領発揮です。デスクの近くや部屋の隅(財位)に置くことで、商談の成功や昇進のチャンスを引き寄せると言われています。 |
| 玄関 | 邪気払い・招運 | 外から入ってくる悪い気を払い、良い気を迎え入れます。ただし、寒暖差が激しい場所なので管理には注意が必要です。 |
| 寝室 | 健康運・癒やし | リラックス効果のあるパキラは、安眠を誘い、日中の疲れを癒やすのに最適です。 |
花言葉は「快活」「勝利」|ポジティブなエネルギーの象徴
パキラの花言葉は「快活」と「勝利」です。「快活」は、どんな環境でも元気に葉を広げるその生命力の強さに由来しています。頻繁に新芽を出し、鮮やかな緑色を保つ姿は、見ているだけでこちらの気分まで明るくしてくれます。
もう一つの花言葉「勝利」は、前述した「貧しい農家がパキラで財を成した」というサクセスストーリーから来ています。このため、パキラは開業祝い、移転祝い、昇進祝いなどのビジネスシーンでの贈り物として、胡蝶蘭と並んで最も選ばれる植物の一つとなっています。ご自身へのプレゼントとして購入する場合も、「これから新しいことに挑戦する」「困難に打ち勝つ」という決意表明のシンボルとして最適です。
インテリアとしての魅力|どんな部屋にも馴染む樹形
パキラの最大の魅力の一つは、そのインテリア性の高さにあります。幹が三つ編み状に編み込まれた「編み込みタイプ」は、エレガントで洋風の部屋によく合います。一方、一本の太い幹がどっしりと構える「朴(ぼく)タイプ」は、野性味があり、モダンな部屋や和室、インダストリアルな空間にもマッチします。
葉の緑色は明るく鮮やかで、部屋の雰囲気を重くしません。また、葉が高い位置に茂るため、床の面積を圧迫せず、狭い部屋でもスッキリと飾ることができます。鉢カバーを変えるだけで、北欧風、アジアンリゾート風、シンプルモダンと、あらゆるテイストに変身できるのもパキラならではの柔軟性です。
業界歴15年のインテリアグリーン・コーディネーターのアドバイス
「風水効果を期待してパキラを置く場合、最も大切なのは『植物が元気であること』です。どんなに良い方角に置いても、枯れかけていたり、葉にホコリが積もっていたりしては、逆に運気を下げてしまいます。まずは植物が健やかに育つ環境(明るい場所)を優先し、その中で風水的に良い場所を探すのがプロの鉄則です。元気なパキラこそが、最強のラッキーアイテムになりますよ。」
【プロ直伝】パキラを枯らさない育て方3つの鉄則
「パキラを買ってもすぐに枯らしてしまう…」そんな悩みを持つ方のほとんどが、実は「お世話しすぎ」が原因です。パキラは本来、中南米の熱帯地域に自生する植物で、乾燥には比較的強い性質を持っています。ここでは、初心者が陥りやすい失敗を防ぎ、パキラを長く元気に育てるための3つの鉄則を解説します。これさえ守れば、枯らすことはまずありません。
日当たり:直射日光はNG!レースカーテン越しの光がベスト
パキラは日光を好みますが、「直射日光」は大敵です。特に日本の真夏の強い日差しに当てると、葉の組織が破壊され、白く色が抜けてしまう「葉焼け」を起こします。一度葉焼けした葉は、二度と元の緑色には戻りません。
ベストな置き場所は、「レースカーテン越しの柔らかい光が当たる窓辺」です。パキラは「耐陰性(たいいんせい)」といって、ある程度暗い場所でも耐える力を持っていますが、全く光の入らない部屋や、窓のないトイレなどに長期間置き続けると、光を求めて茎がヒョロヒョロと間延びする「徒長(とちょう)」を起こしてしまいます。徒長したパキラは見た目が悪いだけでなく、病害虫に対する抵抗力も弱くなります。
もし、日当たりの悪い場所に置きたい場合は、1週間のうち3〜4日は明るい窓辺に移動させて「日光浴」をさせてあげましょう。これだけで、株の健康状態は劇的に変わります。
水やり:土が乾ききってからたっぷりと(季節で変えるメリハリ)
ここが最重要ポイントです。パキラを枯らす原因のNo.1は「根腐れ」であり、その原因は「水のやりすぎ」です。土がまだ湿っているのに「毎日お水をあげないと可哀想」と思って水を足してしまう行為は、パキラにとっては呼吸困難を強いるようなものです。
水やりの基本ルールは「土の表面が完全に乾いてから、鉢底から水が流れ出るまでたっぷりと与える」こと。そして、「受け皿に溜まった水は必ず捨てる」ことです。受け皿に水を溜めたままにすると、根が水に浸かりっぱなしになり、酸欠を起こして腐ってしまいます。
季節ごとの水やり頻度の目安を以下の表にまとめました。これを基準に、ご自宅の環境に合わせて調整してください。
| 季節 | 水やりのタイミング | 頻度の目安(参考) | 注意点 |
|---|---|---|---|
| 春〜秋 (成長期) |
土の表面が乾いたら、たっぷりと。 | 週に1回〜2回程度 | 新芽が伸びる時期なので、水切れに注意。屋外に出す場合は雨ざらしにしない。 |
| 冬 (休眠期) |
土の表面が乾いてから3〜4日後に。 | 月に1回〜2回程度 | 成長が止まるため、水を吸う力が弱まります。乾燥気味に管理することで、樹液が濃くなり耐寒性が増します。 |
「土が乾いているかわからない」という方は、割り箸を土に挿して確認する方法がおすすめです。割り箸を抜いた時に湿った土がついてこなければ、中まで乾いているサインです。
温度と風通し:エアコンの直風を避け、最低5℃以上をキープ
パキラは熱帯植物なので寒さには弱いです。元気に冬越しさせるためには、最低でも5℃以上、できれば8℃〜10℃以上の室温を保つのが理想です。日本の冬、特に夜間の窓辺は急激に冷え込みます。昼間は窓辺で日光浴をさせても、夜になったら部屋の中央や暖かい場所に移動させるなどの工夫が必要です。
また、一年を通して注意すべきなのが「エアコンの風」です。冷房・暖房に関わらず、エアコンの風が直接当たる場所に置くと、葉の水分が急速に奪われ、カラカラに乾燥して枯れ落ちてしまいます。サーキュレーターを使用する場合も、風が直接植物に当たらないよう、壁や天井に向けて空気を循環させるようにしてください。適切な「風通し」は、土のカビ防止や病害虫予防に不可欠ですが、「直風」は厳禁です。
業界歴15年のインテリアグリーン・コーディネーターのアドバイス
「初心者がやりがちな『水のやりすぎ』について補足します。多くの人が、葉っぱが少し垂れただけで『水不足だ!』と慌てて水をやってしまいます。しかし、パキラは幹(特に根元が膨らんでいる実生株)に水分を蓄えるタンクを持っています。そのため、土がカラカラになっても数日は平気で生きていられます。逆に、常に土が湿っている状態は、人間で言えば24時間お風呂に浸かっているようなもの。ふやけて腐ってしまうのです。『水をやる勇気』よりも『水をやらずに待つ勇気』を持つことが、パキラと長く付き合うコツですよ。」
葉が落ちる・黄色くなる…よくあるトラブルと復活法
大切に育てていたパキラの葉が急に黄色くなったり、パラパラと落ちてしまったりすると、とても不安になるものです。しかし、パキラは非常に生命力の強い植物です。原因を正しく特定し、適切な処置を行えば、丸坊主の状態からでも復活できる可能性は十分にあります。ここでは、よくあるトラブルの原因と解決策を、症状別に解説します。
葉が黄色くなる・落ちる原因は?(日照不足・根腐れ・寒さ)
葉が黄色くなって落ちる現象には、主に3つの原因が考えられます。
- 日照不足:
最も多い原因です。部屋が暗すぎると、光合成ができず、古い葉を落としてエネルギーを節約しようとします。この場合、葉は全体的に色が薄くなり、黄色くなって落ちます。
対策: いきなり直射日光に当てるのではなく、数日かけて徐々に明るい場所へ移動させてください。 - 根腐れ:
水のやりすぎにより根が傷んでいる状態です。土が湿っているのに葉が黄色くなり、垂れ下がっている場合は根腐れの可能性が高いです。
対策: 水やりを完全にストップし、土を乾燥させます。重症の場合は植え替えが必要です(後述)。 - 寒さ(冬場):
冬に窓辺に置きっぱなしにしたり、夜間の温度が5℃を下回ったりすると、寒さのダメージで葉が黄色くなります。
対策: 暖かい部屋の中央へ移動させます。冬の落葉は、春になれば新芽が出る生理現象の場合もあるので、幹が生きていれば焦らず見守りましょう。
幹がブヨブヨしている…「根腐れ」のサインと緊急処置
幹の根元を触ってみてください。もしブヨブヨと柔らかく、樹皮が簡単に剥がれるような状態であれば、それは深刻な「根腐れ」のサインです。根から腐敗菌が入り、幹の内部まで腐ってしまっています。独特の腐敗臭がすることもあります。
緊急処置の手順:
- 腐った部分を切除する:
ブヨブヨの部分はもう助かりません。まだ硬くて生きている健康な幹の部分まで、思い切ってノコギリや清潔なハサミで切断します。 - 切り口を乾燥させる:
切り口から雑菌が入らないよう、風通しの良い日陰で数時間〜半日ほど乾かします。癒合剤(ゆごうざい)を塗るのも有効です。 - 挿し木にする:
残った健康な枝を、新しい清潔な土(肥料の入っていない赤玉土など)に挿します。根が出るまでは土を乾かさないように管理します。
これは最終手段ですが、パキラは枝一本からでも再生できる強さを持っています。諦めずにトライしてみてください。
葉がベタベタする?カイガラムシ・ハダニの駆除方法
葉の表面がベタベタしていたり、白い綿のようなものが付着していたり、小さな蜘蛛の巣のようなものがあったりしませんか?それは害虫の仕業です。
- ハダニ:
葉の裏に寄生する非常に小さな虫です。葉の色がカスリ状に白っぽくなります。乾燥すると発生しやすいため、予防には毎日の「葉水(はみず:霧吹きで葉に水をかけること)」が効果的です。
駆除: 水で洗い流すか、市販の殺ダニ剤を散布します。 - カイガラムシ:
白い綿のようなものや、茶色い殻のようなものが枝や葉の付け根に付着します。成虫になると殻が硬く、薬剤が効きにくくなります。
駆除: 歯ブラシや濡れたティッシュで物理的にこすり落とすのが一番確実です。大量発生した場合は、専用の殺虫剤を使用します。
業界歴15年のインテリアグリーン・コーディネーターのアドバイス
「『丸坊主になっても諦めないで!』これは私が現場で常に伝えている言葉です。パキラは成長点(節の部分)さえ残っていれば、葉が全部落ちても必ずまた芽吹きます。むしろ、調子が悪い時に葉をつけたままにしておくと、植物は葉を維持しようと無理をして体力を消耗します。そんな時は、思い切って枝を切り戻し、丸坊主にして『休ませてあげる』のもプロのテクニックの一つです。春になれば、驚くほど力強い新芽が出てきますよ。」
▼詳細:パキラを復活させた筆者の実体験エピソード
以前、クライアントのオフィスで「もう枯れたから捨てようかと思っている」と相談されたパキラがありました。見ると葉は全て茶色く変色し落ちていましたが、幹を触るとまだ硬く、緑色の肌が見えていました。
私は「まだ生きています!」と伝え、以下の処置を行いました。
- 腐りかけていた黒い根を全て取り除く。
- 水はけの良い新しい土に植え替える。
- 全ての枝を短く切り詰め、葉がない状態にする。
- 直射日光の当たらない、暖かく明るい窓辺に置く。
- 水やりは土が完全に乾くまで待ち、その代わり毎日幹に霧吹きをする。
すると、わずか1ヶ月後。硬い幹の節々から、小さな可愛い緑の新芽が一斉に吹き出しました。クライアントも「植物ってこんなに強いんですね」と感動され、今ではそのオフィスのシンボルツリーとして、以前よりも青々とした葉を茂らせています。パキラは幹さえ生きていれば、何度でもやり直せる本当に強い植物です。
成長に合わせたお手入れ:剪定と植え替え
パキラが元気に育つと、枝が伸びすぎてバランスが悪くなったり、鉢の中が根でいっぱいになったりします。これらはパキラが健康である証拠ですが、長く楽しむためには「剪定(せんてい)」と「植え替え」というステップアップのお手入れが必要です。難しく聞こえるかもしれませんが、ポイントさえ押さえれば工作感覚で楽しめます。
剪定(せんてい):伸びすぎた枝を切って樹形を整える
剪定とは、伸びすぎた枝や邪魔な枝を切り落とし、形を整える作業です。また、枝数を減らすことで風通しを良くし、病害虫を防ぐ効果もあります。
剪定のベストシーズン: 5月〜9月(成長期)
※冬場はダメージからの回復が遅いため、極力避けます。
どこを切ればいい?「成長点」を見つけよう
パキラの幹や枝をよく見ると、少し膨らんだ節のような線が入っている箇所があります。これが「成長点」です。新芽はこの成長点のすぐ上から出てきます。
- 切り方: 成長点の少し上(1〜2cm上)を、清潔なハサミでスパッと切ります。
- コツ: どの成長点の上で切っても構いません。「このくらいの高さにしたい」というイメージに合わせて、思い切って切ってください。切った場所の脇から新しい芽が出て、枝分かれしてボリュームが増します。
植え替え:2年に1回は必須!根詰まり解消で元気に
パキラは根の成長が早いため、購入してから2年も経つと鉢の中が根でパンパンになる「根詰まり」を起こします。根詰まりすると水はけが悪くなり、根腐れの原因になります。
植え替えのサイン:
- 水やりをしても水が染み込んでいかない。
- 鉢底から根が飛び出している。
- 2年以上植え替えをしていない。
- 葉の色が悪くなってきた。
植え替えの手順:
- 時期: 5月〜9月の晴れた日に行います。
- 準備: 一回り大きな鉢、観葉植物用の土、鉢底石、鉢底ネットを用意します。
- 抜く: 古い鉢からパキラを優しく引き抜きます。抜けない場合は鉢の側面を叩いて隙間を作ります。
- ほぐす: 根鉢(根と土の塊)を軽く崩し、黒ずんだ古い根や長すぎる根を整理します。
- 植える: 新しい鉢に鉢底石とネットを入れ、土を少し入れます。パキラを置き、周りに土を流し込みます。割り箸などでつつきながら、隙間なく土を入れます。
- 水やり: 最後に鉢底から出るまでたっぷりと水をやり、日陰で1週間ほど休ませます。
挿し木:切った枝でパキラを増やす楽しみ方
剪定で切り落とした枝、捨てるのはもったいないですよね。その枝を使って、新しいパキラを増やすことができます。これを「挿し木(さしき)」と言います。
挿し木の方法:
- 剪定した枝を10〜15cm程度の長さに切ります。
- 枝の先端の葉を2枚ほど残し、他の葉は切り落とします。残した葉も半分にカットすると、水分の蒸発を防げます。
- コップに入れた水に挿す「水挿し」か、湿らせた土に挿す「土挿し」にします。
- 明るい日陰で管理し、水挿しの場合は毎日水を交換します。
- 1ヶ月ほどで白い根が出てきます。十分に根が出たら、鉢に植え替えます。
業界歴15年のインテリアグリーン・コーディネーターのアドバイス
「100円ショップなどで売られている小さなパキラ(実生苗)を大きく育てるコツは、ズバリ『植え替え』のタイミングです。小さなポットのままだと、根が伸びるスペースがなく、地上部も大きくなれません。『ちょっと大きくなったかな?』と思ったら、すぐに一回り大きな鉢に植え替えてあげてください。これを繰り返すことで、数年後には見上げるような立派なシンボルツリーに成長します。自分で育てたパキラが大きくなる喜びはひとしおですよ。」
失敗しないパキラの選び方と種類の違い
これからパキラを購入しようと考えている方、あるいは買い替えを検討している方へ。実は市場に出回っているパキラには、大きく分けて2つのタイプがあることをご存知でしょうか。見た目や育てやすさが微妙に異なるため、自分の目的に合った株を選ぶことが大切です。
「実生(みしょう)株」と「挿し木株」の違い|幹を太くしたいなら実生
パキラには、種から育てられた「実生株」と、枝を挿して育てられた「挿し木株」があります。この違いは、将来の成長や寿命に大きく関わります。
| 特徴 | 実生株(種から) | 挿し木株(枝から) |
|---|---|---|
| 根元の形状 | トックリのようにぷっくりと膨らんでいる。 | 膨らみがなく、ストレートな幹。 |
| 成長 | 幹が太くなり、大きく育つ。花が咲く可能性がある。 | 幹はあまり太くならず、現状の太さを維持する傾向。 |
| 流通 | 比較的少ない。ミニ観葉として売られることが多い。 | 非常に多い。編み込みパキラのほとんどは挿し木。 |
| メリット | 根元に水を蓄えるため乾燥に強い。ユニークな樹形を楽しめる。 | 成長が緩やかで、樹形が乱れにくい。インテリアとして形が整っている。 |
「将来的に太い幹のパキラに育てたい」「花を見てみたい(確率は低いですが)」という方は、根元が膨らんでいる実生株を選びましょう。一方、「今の美しい形を長くキープしたい」「編み込みのおしゃれなものが欲しい」という方は挿し木株がおすすめです。
樹形の種類|編み込み(ねじり)タイプと朴(ぼく)タイプ
- 編み込みタイプ:
3〜5本の細い幹を三つ編み状に編み込んだもの。人工的に作られた造形美があり、非常に人気があります。ただし、成長するにつれて幹が太くなると、締め付け合ってどれか1本が枯れてしまうことがあります。定期的なチェックが必要です。 - 朴(ぼく)タイプ:
太い幹が一本どーんと立っているタイプ。力強く、ワイルドな印象を与えます。生命力が強く、初心者でも管理がしやすいのが特徴です。剪定を繰り返すことで、独特の味わい深い樹形(盆栽のような雰囲気)に仕立てることも可能です。
ネット通販で購入する際のチェックポイント
最近はネット通販で観葉植物を買う方も増えています。実物を見られない分、以下のポイントを必ずチェックしてください。
- サイズ表記の確認: 「鉢のサイズ(号数)」と「高さ」の両方を確認しましょう。6号鉢(直径18cm)で高さ80cm〜100cmくらいが、床置きのスタートとして扱いやすいサイズです。
- 配送時期: 真冬や真夏の配送は、輸送中のトラック内で植物がダメージを受けるリスクがあります。できれば春か秋の気候の良い時期に注文するのがベストです。
- 写真サービスの有無: 「現品をお届け」や、発送前に実物の写真を送ってくれるショップを選ぶと安心です。樹形は一つ一つ異なるため、イメージ違いを防げます。
パキラの育て方に関するよくある質問 (FAQ)
最後に、私が普段お客様からよく受ける質問とその回答をまとめました。細かい疑問を解消して、自信を持ってパキラとの生活をスタートさせてください。
Q. 毎日水をあげたほうがいいですか?
A. いいえ、絶対にやめてください。
前述の通り、毎日の水やりは根腐れの最短ルートです。「土が乾いてから」が鉄則です。ただし、葉に霧吹きで水をかける「葉水(はみず)」は毎日行っても構いません。葉水は乾燥を防ぎ、害虫予防になるため、むしろ推奨されます。
Q. 肥料はいつ、どんなものをあげればいいですか?
A. 春〜秋の成長期に、観葉植物用の肥料を与えます。
冬の休眠期に肥料を与えると、根が肥料焼けを起こして枯れてしまうことがあります。5月〜9月の間に、2ヶ月に1回程度の「固形肥料(置き肥)」か、2週間に1回程度の「液体肥料」を与えましょう。元気がない時に肥料を与えるのは逆効果なので、その場合は活力剤を使用するか、水だけで様子を見てください。
Q. 室内で育てると虫が湧くのが心配です。対策は?
A. 有機質の土を使わないことでリスクを減らせます。
虫(コバエなど)は、土に含まれる有機物(腐葉土など)に集まります。対策として、土の表面を「赤玉土」や「化粧石」などの無機質の用土で5cmほど覆うと、虫が卵を産み付けにくくなります。
業界歴15年のインテリアグリーン・コーディネーターのアドバイス
「虫がどうしても苦手という方には、『ハイドロカルチャー』や『無機質用土』での栽培をおすすめしています。これは土の代わりに、発泡煉石(ハイドロボール)や特殊な砂利を使って育てる方法です。土を使わないので清潔で、虫が発生するリスクを極限まで減らせます。水やりのタイミングも水位計でわかるので、初心者の方には管理がしやすいメリットもありますよ。」
Q. 猫や犬などのペットに害はありませんか?
A. パキラには毒性がないと言われています。
多くの観葉植物(アイビーやポトスなど)にはペットに有害な成分が含まれていますが、パキラには毒性がなく、犬や猫が誤って葉をかじってしまっても中毒を起こす心配は少ないとされています。ペットと暮らす家庭にとって、パキラは非常に安全な選択肢の一つです。ただし、大量に食べると消化不良を起こす可能性はあるので、置き場所には配慮してください。
まとめ:パキラと暮らして運気も気分も上げよう
パキラは、単なるインテリアグリーンを超えて、私たちの生活に潤いとポジティブなエネルギーをもたらしてくれる素晴らしいパートナーです。「枯らしてしまうかも」という不安も、正しい知識と、少しの「待つ勇気(水をやりすぎない)」があれば、必ず乗り越えられます。
最後に、この記事の要点をチェックリストにまとめました。これらを意識して、ぜひ今日からパキラとの暮らしを楽しんでください。
パキラを元気に育てるためのチェックリスト
- 直射日光を避け、レースカーテン越しの明るい場所に置く
- 水やりは「土が完全に乾いてから」を徹底し、冬はさらに乾かし気味にする
- 受け皿に溜まった水は必ず捨てる(根腐れ防止)
- 葉水(霧吹き)を毎日行い、乾燥と害虫を予防する
- 葉が落ちても諦めず、環境を見直して様子を見る(幹が生きていれば復活する!)
パキラが新芽を出すたびに、あなたの運気もきっと上向きになっていくはずです。緑のある豊かな生活を、ぜひパキラから始めてみてください。
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