新年の挨拶は、単なる季節のイベントではありません。仕事始めの円滑なスタートダッシュを切り、今年一年のビジネスの成否を左右する「最重要コミュニケーションツール」です。
年末年始の休暇が明け、メールボックスに未読件数が溜まる中で、相手の目に留まり、信頼関係を深める挨拶とはどのようなものでしょうか。形式的なマナーを押さえつつ、相手やツール(メール・チャット)に合わせた「生きた言葉」を選ぶことで、あなたの評価は確実に上がります。
この記事では、ビジネスコミュニケーションの専門家監修のもと、以下の3点を中心に徹底解説します。
- コピペで即使える!相手別・シチュエーション別のビジネスメール例文30選
- SlackやLINEも安心。ツール別の使い分けと「チャット挨拶」のマナー
- 「いつまで送る?」「喪中は?」迷いやすい疑問を専門家が解決
マナーに自信がない新人の方から、部下を持つ管理職の方まで、すべてのビジネスパーソン必携のガイドとしてご活用ください。
新年の挨拶における「基本マナー」と「送る時期」の正解
社会人として新年の挨拶を行う際、最も重要なのは「タイミング」と「相手への敬意の表現」です。どれほど素晴らしい文章を書いても、送る時期を逸してしまったり、立場にそぐわない言葉を使ってしまっては、逆効果になりかねません。
ここでは、由来などの深い教養よりも、ビジネスの現場で「いつ・何を・どうすべきか」を即座に判断するための基準を解説します。
「あけましておめでとう」はいつまで?松の内の地域差
新年の挨拶メールを送る期間は、一般的に「松の内」の間とされています。しかし、この松の内の期間には地域差があるため、取引先の所在地に合わせた対応が求められます。
以下の表を参考に、送信のタイミングを見極めてください。
| 地域 | 松の内の期間 | 対応のポイント |
|---|---|---|
| 関東・東北・九州など | 1月1日 〜 1月7日 | 多くの企業がこの期間を目安に新年の挨拶を終えます。1月7日を過ぎたら「寒中見舞い」に切り替えるのが無難です。 |
| 関西(京阪神中心) | 1月1日 〜 1月15日 | 15日の「小正月」までを松の内とする文化が根強く残っています。関西の企業相手なら、第2週目でも新年の挨拶として違和感はありません。 |
| ビジネスの現場(全国共通) | 仕事始め 〜 第1週目 | 地域に関わらず、「仕事始めから1週間以内」に送るのがビジネスマナーの鉄則です。 |
もし、仕事始めが遅い業界や、相手とのアポイントが1月中旬以降になる場合は、メールの件名や冒頭を「寒中お見舞い申し上げます」とするか、あるいは季節の挨拶を省略して本題に入るのがスマートです。「あけましておめでとうございます」と明言するのは、遅くとも1月15日までと考えましょう。
上司に「賀正」はNG?正しい賀詞の使い分けルール
年賀状やメールの件名、画像などで使用する「賀詞(がし)」には、相手との関係性によって明確な使い分けルールが存在します。知らずに使ってしまうと、上司や取引先に対して「上から目線」と受け取られかねないため、注意が必要です。
- 目上の人・取引先向け(4文字):
「謹賀新年(きんがしんねん)」「恭賀新年(きょうがしんねん)」
これらは相手への敬意が含まれた表現です。迷ったら「謹賀新年」を選べば間違いありません。 - 目下の人・同僚・友人向け(2文字・1文字):
「賀正(がしょう)」「迎春(げいしゅん)」「寿(ことぶき)」
これらは簡略化された表現であり、敬意が含まれていません。上司やお客様に対して使うのはマナー違反です。 - 誰にでも使える表現(文章):
「あけましておめでとうございます」「謹んで新春のお慶びを申し上げます」
文章形式の挨拶は、相手を選ばず使用できる最も安全な表現です。
特に最近は、チャットツールなどでスタンプを送る機会も増えていますが、スタンプのデザインに含まれる文字が「賀正」や「迎春」になっていないか、送信前に必ず確認しましょう。
メール・チャット・年賀状・対面…ツールの優先順位と使い分け
デジタル化が進んだ現代において、どのツールで挨拶をすべきかは多くのビジネスパーソンが悩むポイントです。基本的には、「相手が普段メインで使用している連絡手段」に合わせるのが正解ですが、丁寧さの度合いによって優先順位があります。
▼ クリックしてツールの優先順位と特徴を確認する
以下のリストは、丁寧度が高い順に並んでいます。
- 1. 対面(訪問)
最も丁寧。重要顧客や、担当者が変わったばかりの取引先には、アポイントを取って訪問するのがベストです。 - 2. 年賀状(郵送)
虚礼廃止の企業も増えていますが、形に残るため、伝統的な企業や年配の担当者には依然として効果的です。 - 3. 個別メール
現代のビジネスにおける標準です。件名や本文を相手に合わせてカスタマイズすることで、十分な誠意が伝わります。 - 4. ビジネスチャット(Slack, Teams等)
社内や、プロジェクトベースで密に連携している社外パートナー向け。スピード感重視ですが、砕けすぎないよう注意が必要です。 - 5. 一斉送信メール(BCC)
効率的ですが、相手にも「一斉送信であること」は伝わります。重要度が低い相手や、あくまで形式的な通知として割り切る場合に使用します。
【重要】喪中の相手への配慮と、こちらが喪中の場合の対応
新年の挨拶で最もデリケートなのが「喪中」の取り扱いです。ここを間違えると、常識を疑われるだけでなく、相手の感情を害してしまうリスクがあります。
相手が喪中の場合:
「おめでとう」という祝辞(賀詞)は避けます。代わりに、「本年もよろしくお願いいたします」や「年始のご挨拶を申し上げます」といった表現を用います。件名も「新年のご挨拶」ではなく、「年始のご挨拶」や「本年の業務開始のご案内」とするのが賢明です。
自分が喪中の場合:
ビジネス上の付き合いにおいては、プライベートな喪中は持ち込まない(通常通り新年の挨拶を行う)という考え方が一般的になりつつあります。しかし、気になる場合は「あけましておめでとうございます」を控え、「本年も変わらぬご愛顧をお願い申し上げます」と挨拶のみに留めても失礼にはあたりません。公私混同を避け、淡々と業務をスタートさせることがプロフェッショナルの振る舞いです。
ビジネスコミュニケーション・コンサルタントのアドバイス
「仕事始めの朝はメールが殺到します。完璧な長文を昼過ぎに送るより、多少短くても朝一番に届く挨拶の方が、相手の印象に残ります。
『形』にとらわれすぎず、相手の業務開始時刻(例えば9:00や10:00)に合わせて送る気遣いこそが、最も重要なマナーです。予約送信機能を活用し、相手がメールボックスを開いた瞬間にあなたの名前が表示される状態を作っておきましょう。」
【社外・取引先向け】そのまま使える新年の挨拶メール例文集
ここでは、コピー&ペーストして一部を書き換えるだけで即座に使用できる、実用的なビジネスメールの例文を紹介します。
使用する際は、必ず[ ]で囲まれた部分をご自身の状況や相手の名前に書き換えてください。
メール構成の基本は、以下の要素で成り立っています。
| 件名 | 一目で用件と送信者がわかること(例:【新年のご挨拶】株式会社〇〇 氏名) |
| 宛名 | 会社名、部署名、役職、氏名(省略しない) |
| 挨拶 | 新年の祝辞(賀詞)+旧年中のお礼 |
| 本文 | 今年の抱負、相手との関係性に触れる一言、業務連絡など |
| 結び | 相手の繁栄を祈る言葉+今後のお願い |
基本のフォーマット(既存顧客・全般向け)
最も汎用性が高く、どの取引先に送っても失礼にならない標準的な構成です。
件名:【新年のご挨拶】株式会社[自社名] [自分の氏名]
本文:
[相手の会社名]
[相手の部署名]
[相手の役職] [相手の氏名] 様謹んで新春のお慶びを申し上げます。
株式会社[自社名]の[自分の氏名]でございます。旧年中は多大なるご厚情を賜り、誠にありがとうございました。
本年も、貴社の[具体的なプロジェクト名や業務内容]に貢献できるよう、社員一同、誠心誠意努めてまいる所存です。なお、弊社は本日[日付]より通常営業を開始しております。
何かお困りのことがございましたら、いつでもお気軽にご連絡ください。本年も変わらぬご愛顧のほど、何卒よろしくお願い申し上げます。
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[署名]
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昨年お世話になった重要顧客向け(感謝を強調)
特定のプロジェクトで密に関わった相手や、売上の大きな貢献をしてくれた顧客には、具体的なエピソードを交えて感謝を伝えます。
件名:新年のご挨拶と御礼|株式会社[自社名] [自分の氏名]
本文:
[相手の会社名]
[相手の部署名]
[相手の氏名] 様あけましておめでとうございます。
株式会社[自社名]の[自分の氏名]です。旧年中は、特に[具体的なプロジェクト名]において多大なるご指導をいただき、心より感謝申し上げます。
[相手の氏名]様のアドバイスのおかげで、無事に[成果や進捗]を迎えることができました。202X年は、さらなる飛躍の年となるよう、ご期待に沿える提案を行ってまいります。
まずはメールにて恐縮ではございますが、新年のご挨拶とさせていただきます。本年もご指導ご鞭撻のほど、よろしくお願い申し上げます。
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[署名]
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しばらく連絡をとっていない休眠顧客向け(再アプローチの口実)
新年の挨拶は、疎遠になっていた顧客に自然に連絡を取る絶好のチャンスです。売り込み色は消し、相手を気遣う内容に徹しましょう。
件名:【新年のご挨拶】株式会社[自社名] [自分の氏名]
本文:
[相手の会社名]
[相手の氏名] 様謹んで新年のご挨拶を申し上げます。
株式会社[自社名]の[自分の氏名]です。
ご無沙汰しておりますが、[相手の氏名]様におかれましては、ますますご清祥のこととお慶び申し上げます。旧年中はひとかたならぬご愛顧をいただき、ありがとうございました。
その後、[以前導入した製品やサービス]の状況はいかがでしょうか。この新しい年が、貴社にとってさらなる発展の年となりますよう心よりお祈り申し上げます。
また何かお役に立てることがございましたら、お声がけいただけますと幸いです。本年も何卒よろしくお願い申し上げます。
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[署名]
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新規担当者・挨拶回りのアポイント打診を含む場合
挨拶メールと同時に、対面やオンラインでの打ち合わせを打診する場合の例文です。
件名:新年のご挨拶とご面談のお願い|株式会社[自社名] [自分の氏名]
本文:
[相手の会社名]
[相手の氏名] 様恭賀新年
株式会社[自社名]の[自分の氏名]です。旧年中は公私にわたり大変お世話になりました。
本年は、昨年ご提案いたしました[案件名]を具体的に進めるべく、尽力してまいる所存です。つきましては、新年のご挨拶も兼ねて、一度お時間をいただけないでしょうか。
下記の日程などで、30分ほどオンラインまたは貴社へ訪問させていただければ幸いです。【候補日時】
・1月[日]([曜]) 10:00〜12:00
・1月[日]([曜]) 14:00〜16:00
・1月[日]([曜]) 11:00〜15:00ご多忙の折とは存じますが、ご検討のほどよろしくお願い申し上げます。
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[署名]
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【英語対応】海外クライアントへ送るスマートな英文メール
海外では「Happy New Year」だけでなく、休暇明けの相手を気遣うフレーズを入れるのが一般的です。
Subject: Happy New Year / New Year’s Greetings from [Your Name]
Body:
Dear [Mr./Ms. 相手の姓],Happy New Year!
I hope you had a wonderful holiday season with your family and friends.I am writing to wish you a prosperous and successful 202X.
Thank you very much for your support last year. It was a pleasure working with you on [Project Name].I look forward to continuing our successful partnership this year.
Best regards,
[Your Name]
[Your Company]
ビジネスコミュニケーション・コンサルタントのアドバイス
「テンプレート使用時に最も多い失敗は、『社名・氏名の変更忘れ』や『前年のエピソードとの不整合』です。特に『旧年中は〇〇プロジェクトで…』という部分を、関係のない相手に送ってしまうと、コピペであることが露呈し、信頼を一瞬で失います。
送信ボタンを押す前に、必ず指差し確認を行い、『固有名詞』が正しいか、『エピソード』が相手と合致しているかをチェックしてください。」
【社内・上司・同僚向け】信頼を深める新年の挨拶メール例文集
社内向けの挨拶は、社外向けほど形式張る必要はありませんが、関係性によって「崩し方」が難しいものです。ここでは階層別に、最適なトーン&マナーを反映した例文を紹介します。
社長・役員など経営層向け(格調高く)
経営層へのメールは、短く簡潔に、しかし敬意は最大限に払います。個人の目標よりも、会社全体への貢献意欲を示すのがポイントです。
件名:新年のご挨拶 [所属部署] [自分の氏名]
本文:
[役職](社長、専務など)あけましておめでとうございます。
[所属部署]の[自分の氏名]です。旧年中は、私の担当業務におきまして温かいご指導をいただき、誠にありがとうございました。
本年は、中期経営計画の達成に向け、[具体的な数値目標や行動指針]を掲げ、部署一丸となって邁進する所存です。本年も変わらぬご指導ご鞭撻のほど、何卒よろしくお願い申し上げます。
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[署名]
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直属の上司・部長向け(抱負と感謝をセットに)
日頃から顔を合わせる上司には、形式的な挨拶に加え、「今年の自分のテーマ」を宣言することで、意欲的な姿勢をアピールできます。
件名:新年のご挨拶|[自分の氏名]
本文:
[役職](部長、課長など)あけましておめでとうございます。
旧年中は、[具体的な案件]でのトラブル対応など、多大なるフォローをいただきありがとうございました。
おかげさまで、無事に新年を迎えることができました。本年は、[昨年の課題]を克服し、[具体的な目標数字やスキルアップ]を実現できるよう、より一層業務に励んでまいります。
至らぬ点も多々あるかと存じますが、本年もご指導のほどよろしくお願いいたします。————————————————–
[署名]
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同僚・部下・チームメンバー向け(連帯感を高める)
フラットな関係の相手には、堅苦しい言葉を避け、共に働く仲間としての連帯感を高めるメッセージを送ります。
件名:今年もよろしくお願いします!|[自分の氏名]
本文:
チームの皆さんあけましておめでとうございます!
[自分の氏名]です。年末の繁忙期は、皆さんの協力のおかげで乗り切ることができました。本当にありがとう。
しっかりリフレッシュできましたか?今年は[チームの目標]に向けて勝負の年になりますが、皆で助け合いながら、楽しく成果を出していきましょう。
本年もどうぞよろしくお願いします!————————————————–
[署名]
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一斉送信(BCC/CC)で送る場合の注意点と文面
部署全体やプロジェクトメンバー全員に送る場合は、誰にでも当てはまる内容にしつつ、宛名の書き方に注意します。
件名:新年のご挨拶|[部署名] [自分の氏名]
本文:
[部署名]の皆様
(※Toに自分を入れ、BCCに全員を入れる等の配慮をする)あけましておめでとうございます。
[自分の氏名]です。旧年中は大変お世話になりました。
本年も、円滑な業務遂行のために精一杯サポートさせていただきます。皆様にとって実り多き一年となりますようお祈り申し上げます。
本年もよろしくお願いいたします。————————————————–
[署名]
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ビジネスコミュニケーション・コンサルタントのアドバイス
「社内向けメールは定型文になりがちですが、一言『今年の自分のテーマ』や『具体的な目標』を添えることが重要です。
例えば『今年は〇〇の資格取得を目指します』『営業目標〇〇%達成にコミットします』と宣言することで、上司からの評価や周囲の期待値をコントロールできます。新年の挨拶は、単なる儀礼ではなく、社内営業の絶好の機会と捉えましょう。」
Slack・Teams・LINE…チャットツールでの挨拶マナーと例文
メールよりもカジュアルで即時性の高いチャットツール(Slack, Microsoft Teams, Chatwork, LINEなど)での挨拶は、メールのマナーをそのまま持ち込むと失敗します。ここでは、ツール特有のマナーと例文を解説します。
メールとチャットの境界線:どこまで崩してOK?
チャットツールの最大の利点は「スピード」と「簡潔さ」です。ここに「拝啓」や「時候の挨拶」などの長々しい前置きを持ち込むと、可読性を損ない、相手にストレスを与えてしまいます。
チャット挨拶の3原則:
- 前置きカット:「お疲れ様です」などの定型句は最小限に。
- 結論ファースト:挨拶と用件を端的にまとめる。
- リアクション重視:相手の挨拶には、スタンプや短い返信で即座に反応する。
【Slack/Teams】スタンプだけで済ませていい?ビジネスチャットの挨拶例文
社内のチームチャンネルなどでは、上司やリーダーの挨拶に対して「スタンプ」だけで反応しても失礼にはあたらないケースが増えています。ただし、自分が第一報を送る場合や、1対1のダイレクトメッセージ(DM)では、文章を送るのがマナーです。
チームチャンネルへの投稿例:
皆様、あけましておめでとうございます🎍
本日から業務再開します。休暇中はリフレッシュできましたでしょうか。
今年は[プロジェクト名]のリリースという大きな山場がありますが、チーム一丸となって乗り越えていきましょう!
本年もよろしくお願いします。
個別のDM例:
[上司名]さん、あけましておめでとうございます。
本年もご指導のほどよろしくお願いします。
早速ですが、例の件について確認させていただきたいのですが、後ほど5分ほどお時間よろしいでしょうか?
【LINE】親しい取引先や同僚へ送る短文メッセージと画像活用
LINEで繋がっている親しい取引先や同僚には、堅苦しさを抜きにしたメッセージが好まれます。ただし、送信時間(深夜早朝は避ける)には配慮しましょう。
例文:
〇〇さん、あけましておめでとうございます!
昨年は大変お世話になりました。
今年も一緒に面白い仕事ができるのを楽しみにしています。
また近いうちにランチでも行きましょう!
今年もよろしくお願いします😊
LINEの場合、テキストだけでなく、新年の挨拶用の画像やスタンプを添えることで、視覚的にも温かみのあるコミュニケーションが可能になります。
グループチャットでの挨拶は「メンション」と「タイミング」に注意
数十人が参加するグループチャットで、全員が一斉に「あけましておめでとうございます」と投稿すると、重要な業務連絡が流れてしまう「通知公害」が発生します。
マナーのポイント:
- 代表者のみが投稿する:リーダーが挨拶したら、他のメンバーはスタンプで反応するに留める等のルールを確認する。
- スレッド機能を活用する:誰かの挨拶投稿の「返信(スレッド)」に挨拶を書き込み、タイムラインを占有しないようにする。
- メンション(@)は慎重に:「@channel」や「@here」を使って全員に通知を飛ばすのは、緊急時以外は避ける。
ビジネスコミュニケーション・コンサルタントのアドバイス
「チャットツールでメールのような形式張った長文挨拶を送ると、かえって『空気が読めない』『堅苦しい』と思われるリスクがあります。これを私は『長文爆撃』と呼んで注意を促しています。
媒体の特性に合わせた『簡潔さ』こそがマナーです。スマホで見る相手のことを考え、スクロールせずに読める長さを心がけてください。」
脱・定型文!相手の心に残る「プラス一言」の添え方テクニック
AIやテンプレートで作った文章は便利ですが、どうしても無味乾燥になりがちです。数多くの挨拶メールを受け取る相手の記憶に残るためには、あなただけの「プラス一言」が必要です。
昨年の具体的なエピソードを1行だけ盛り込む方法
「昨年はお世話になりました」という定型句の直後に、具体的な事実を1行挿入します。
- NG(定型):旧年中は大変お世話になりました。
- OK(具体):旧年中は大変お世話になりました。特に、11月の展示会では〇〇様にご尽力いただき、大盛況だったことが印象に残っております。
このように「いつ」「何が」あったかを添えるだけで、相手は「自分のことを覚えていてくれた」と感じ、信頼度が上がります。
業界のトレンドや相手の企業のニュースに触れる
相手の会社のウェブサイトやプレスリリースを確認し、最新の動向に触れるのも高度なテクニックです。
例文:
「御社の新サービス『〇〇』のリリース拝見いたしました。業界に先駆けた取り組みに感銘を受けております。本年はぜひその分野でも協業できればと考えております。」
相手の健康や繁栄を祈る「結びの言葉」バリエーション集
メールの最後(結び)を変えるだけでも、印象は大きく変わります。
- 定番:本年も何卒よろしくお願い申し上げます。
- 気遣い重視:寒さ厳しき折、くれぐれもご自愛ください。
- 飛躍を祈る:本年が貴社にとって飛躍の年となりますようお祈り申し上げます。
- 親しみを込めて:また近いうちにお目にかかれるのを楽しみにしております。
生成AI(ChatGPT等)で作った挨拶文を自然にリライトするコツ
ChatGPTなどのAIに挨拶文を作らせると、「〜のほど」「〜存じます」といった表現が過剰になりがちです。以下の手順でリライトすると自然になります。
- 接続詞を削る:「つきましては」「さて」などを削除する。
- 二重敬語を直す:「おっしゃられる」→「おっしゃる」など。
- 自分の言葉を混ぜる:AIが生成した文章の真ん中に、自分の感情(嬉しかった、大変だった等)を表す形容詞を入れる。
ビジネスコミュニケーション・コンサルタントのアドバイス
「『自分自身の言葉』が最強のコンテンツです。どんなに拙い表現でも、あなたが実際に感じた感謝や意気込みには、完璧な定型文を凌駕する熱量があります。テンプレートはあくまで骨組みとして使い、肉付けはあなたの言葉で行ってください。」
営業職必見!対面での挨拶回り・手土産・名刺の正解
デジタル全盛の時代だからこそ、対面での挨拶回りは強力な差別化要因になります。ここでは、営業職が現場で迷わないための行動マナーを解説します。
アポイントは必要?訪問のタイミングとマナー
新年の挨拶回りは、基本的に「アポイントなし」で訪問するのが通例とされてきましたが、近年はセキュリティの強化やリモートワークの普及により、状況が変わっています。
- 受付のみで済ませる場合:アポなしでOK。「近くまで参りましたので、新年のご挨拶に名刺だけでもと思い伺いました」と伝えます。
- 担当者と面談したい場合:必ず事前にアポイントを取ります。ただし、新年の繁忙期に時間を取らせるのは失礼になることもあるため、相手の状況を優先します。
失敗しない手土産の選び方と相場(のし紙の書き方)
手土産を持参する場合のポイントです。
- 相場:1,000円〜3,000円程度。高価すぎるものは相手に気を遣わせます。
- 品目:日持ちする個包装の焼き菓子(クッキー、マドレーヌ等)が鉄板です。切り分けが必要な羊羹などは避けます。
- のし紙:「紅白の蝶結び」の水引を選び、表書きは「御年賀」とします。松の内(1/7または1/15)を過ぎた場合は「寒中御見舞」とします。
名刺には「謹賀新年」のスタンプ?不在時の名刺の残し方
挨拶回りで担当者が不在だった場合、名刺を置いてきます。その際、名刺に「謹賀新年」という赤いスタンプを押したり、「新年のご挨拶に伺いました」と手書きで書き添えるのがマナーです。
名刺受けがある場合は、名刺の左上を少し折って入れる(訪問した証拠)という慣習もありますが、最近は名刺管理アプリでの取り込みを考慮し、折らずにきれいな状態で置いていく方が好まれる傾向にあります。
玄関先での口上・挨拶フレーズ実例
受付や玄関先での短いやり取りで使えるフレーズです。
受付にて:
「株式会社〇〇の佐藤と申します。本日は新年のご挨拶に伺いました。〇〇様はいらっしゃいますでしょうか。(不在の場合)承知いたしました。名刺を置かせていただきますので、よろしくお伝えください。」
ビジネスコミュニケーション・コンサルタントのアドバイス
「相手が不在で名刺だけ置いてくる際、名刺の余白や付箋に手書きで一言『今年もよろしくお願いいたします!』と添えるだけで、後で名刺を見た時の印象が劇的に変わります。
不在はチャンスです。手書きの温かみを残せる唯一の機会と捉え、丁寧な字でメッセージを残しましょう。」
返信はどうする?遅れた場合は?よくあるトラブル対応
予期せぬトラブルや、イレギュラーな事態への対処法を知っておくことで、焦らずに対応できます。
挨拶メールへの返信は必要?件名の書き方(Re:は残す?)
いただいた挨拶メールには、原則として返信するのがマナーです。特に目上の人や取引先からのメールを無視するのはNGです。
- 件名:「Re:」を残したままでOKです。相手が何のメールへの返信かを即座に理解できるためです。件名を書き換える場合は、「新年のご挨拶ありがとうございます(株式会社〇〇 佐藤)」のように分かりやすくします。
- 本文:「丁寧なご挨拶をいただき、誠にありがとうございます」と感謝を述べた上で、こちらも同様に新年の挨拶と抱負を伝えます。
松の内を過ぎてしまった場合の「寒中見舞い」への切り替え
1月7日(地域によっては15日)を過ぎてから挨拶を送る場合は、「寒中見舞い」として送ります。
件名:寒中お見舞い申し上げます|株式会社[自社名] [自分の氏名]
本文冒頭:
「寒中お見舞い申し上げます。
寒さ厳しき折、〇〇様におかれましてはいかがお過ごしでしょうか。
新年のご挨拶が遅れましたこと、深くお詫び申し上げます。」
宛名を間違えて送ってしまった場合のお詫びメール
最も避けたいミスですが、万が一発生した場合は、気づいた時点で即座にお詫びメールを送ります。
件名:【お詫び】メールの誤送信につきまして|株式会社[自社名] [自分の氏名]
本文:
「先ほどお送りしましたメールにおきまして、〇〇様のお名前(または会社名)に誤りがございました。
大変失礼なことをしてしまい、誠に申し訳ございません。
今後はこのようなことがないよう、確認を徹底してまいります。
略儀ではございますが、メールにてお詫び申し上げます。」
ビジネスコミュニケーション・コンサルタントのアドバイス
「返信メールでは『引用』機能をうまく使いましょう。相手のメールの『今年は〇〇に挑戦したい』といった部分を引用し、『〇〇への挑戦、素晴らしいですね。弊社も全力でサポートします』と返すことで、単なる返信が会話のキャッチボールに変わります。」
新年の挨拶に関するよくある質問 (FAQ)
Q. 虚礼廃止の企業にも挨拶メールは送るべきですか?
A. 「年賀状」を廃止している企業であっても、ビジネスメールによる挨拶は行うのが一般的です。ただし、相手のウェブサイト等で「新年の儀礼的な挨拶は一切辞退する」と明記されている場合は、送らないのがマナーです。その場合は、通常の業務連絡の冒頭で軽く触れる程度に留めましょう。
Q. 一斉送信(BCC)で挨拶を済ませるのは失礼ですか?
A. 関係性によります。重要顧客や目上の人に対してBCCで済ませるのは失礼にあたります。一方、担当変更等の通知を兼ねる場合や、関係が薄い多数の相手に送る場合は許容されます。その場合、本文冒頭に「BCCにて失礼いたします」と一言添えるのが丁寧です。
Q. 個人のスマホから社用メールを送っても大丈夫ですか?
A. セキュリティ規定で禁止されていない限り問題ありませんが、署名設定などに注意が必要です。「iPhoneから送信」などのデフォルト署名が残っていると、準備不足な印象を与えてしまいます。PCと同じ署名が入るように設定しておきましょう。
Q. 新年の挨拶メールを送る最適な時間帯は?
A. 相手の始業時間(9:00〜10:00頃)に合わせて送るのがベストです。深夜や早朝の送信は、相手のスマホに通知が行く可能性があるため避けましょう。予約送信機能を活用することをお勧めします。
まとめ:心のこもった挨拶でビジネスの飛躍を
新年の挨拶は、マナーを守りつつ、相手への感謝と未来への期待を伝える絶好の機会です。テンプレートを活用しながらも、あなたらしい一言を添えて、最高のスタートダッシュを切りましょう。
最後に、送信前に必ず確認すべきポイントをチェックリストにまとめました。
▼ 送信前最終チェックリスト(クリックして展開)
- 宛名の確認:会社名、部署名、役職、氏名(漢字の間違いはないか?)
- 旧年中のエピソード:相手と無関係な内容になっていないか?
- 賀詞の使い分け:目上の人に2文字の賀詞(賀正など)を使っていないか?
- 送信時期:松の内(1/7または1/15)を過ぎていないか?
- 誤字脱字:特に「変換ミス」や「コピペの残り」がないか?
- 添付ファイル:不要なファイルが付いていないか、または必要な資料を忘れていないか?
このチェックリストを活用し、自信を持って送信ボタンを押してください。あなたの誠意ある挨拶が、今年一年の素晴らしいビジネス関係を築く第一歩となることを応援しています。
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