「久しぶりに髪を明るくしたいけれど、全体を染めるのはダメージが気になる」「美容室で『メッシュを入れたい』と言ったら、古いと言われないか不安」
そんな悩みを抱えていませんか?30代、40代になると、髪質の変化や白髪の出現により、これまでと同じヘアカラーでは満足できなくなることが多々あります。そこで注目されるのが、髪に立体感を生み出すデザインカラーです。
結論から申し上げますと、現代の日本の美容室において「メッシュ」と「ハイライト」は技術的にはほぼ同義として扱われていますが、そのニュアンスには明確な違いが存在します。
一般的に「メッシュ」は太くはっきりとした束感でコントラストを強調するデザインを指し、一方で「ハイライト」は髪全体に細かく馴染ませて自然な立体感や透明感を作るデザインを指す傾向にあります。
この記事では、現役のヘアカラーリストである筆者が、両者の決定的な違いや現場での使い分け、そして「昔のヤンキー」のようにならずに上品な立体感を手に入れるためのオーダー用語を徹底解説します。さらに、多くの大人女性が抱える「白髪」の悩みを、隠すのではなく活かして解決する「白髪ぼかしメッシュ」の最新テクニックまで、余すところなくお伝えします。
この記事を読むことで、以下の3点が明確になります。
- プロが解説する「メッシュ」と「ハイライト」の決定的な違いと、恥をかかない使い分け
- 「派手すぎる」「品がない」失敗を避けるための、上品なメッシュを入れるオーダーのコツ
- 白髪を隠さず活かす!40代からの救世主「白髪ぼかしメッシュ」のメリットと実例
ぜひ最後までお読みいただき、次回の美容室でのオーダーに役立ててください。
「メッシュ」と「ハイライト」は何が違う?美容室での正しい定義と使い分け
美容室を予約する際、あるいはカウンセリングの席で、「メッシュを入れたい」と伝えることに躊躇したことはありませんか?「もしかしてメッシュって死語?」「今はハイライトって言わないと笑われる?」そんな不安を抱くお客様は少なくありません。
このセクションでは、お客様が抱える最大の疑問である「メッシュとハイライトの違い」について、美容業界の現状とプロの視点から、その定義と使い分けを明確に解説します。言葉の選び方一つで、仕上がりのイメージが大きく変わる可能性があるため、正しい知識を身につけておきましょう。
結論:技術的には同じだが「仕上がりのイメージ」が異なる
まず、安心していただきたいのは、「メッシュ」という言葉が決して死語ではないということです。しかし、美容師とお客様の間で、この言葉が持つイメージに「ズレ」が生じやすいのも事実です。
技術的な観点から言えば、メッシュもハイライトも、「ベースの髪色よりも明るい色を、筋状(すじじょう)に入れる技術」という点では全く同じです。どちらも、アルミホイルを使って特定の毛束を分け取り、そこだけに明るいカラー剤やブリーチ剤を塗布する工程を行います。
しかし、仕上がりの「デザイン」において、使い分けがされています。
| 用語 | 主な特徴 | 仕上がりの印象 |
|---|---|---|
| メッシュ | 毛束が太い、本数が少ない、明暗の差(コントラスト)が強い | 個性的、クール、動きがはっきり見える、アクセント |
| ハイライト | 毛束が細い、全体に細かく入る、ベースに馴染む | 自然的、上品、透明感、柔らかい立体感 |
このように、「メッシュ」は太く際立ったライン、「ハイライト」は繊細で馴染みの良い光、というイメージで捉えていただくと、美容師との意思疎通がスムーズになります。
現役ヘアカラーリストのアドバイス
「現場では、お客様が『メッシュにしたい』とおっしゃった場合、まず『どのくらい目立たせたいか』を確認します。実は、お客様が『メッシュ』と呼んでいる画像を見せていただくと、美容師目線では『ハイライト』に分類される繊細なデザインであることが多々あります。言葉だけでオーダーせず、『このくらいの太さがいい』と画像で共有することが、失敗を防ぐ第一歩です。恥ずかしがらずに『メッシュと言っていいのか分かりませんが…』と切り出していただいて全く問題ありませんよ。」
【図解】メッシュ=「太めの束感」、ハイライト=「細かな立体感」という傾向
視覚的な違いをより具体的にイメージしてみましょう。
メッシュのイメージ:
黒い画用紙の上に、太い金色のリボンを数本置いた状態を想像してください。黒と金の境目がはっきりしており、遠目から見ても「ここに線がある」と認識できます。髪に動きを出したいショートヘアや、個性的なデザインを好む場合に適しています。
ハイライトのイメージ:
黒い画用紙の上に、金色の細い糸を無数に散りばめた状態です。糸一本一本は細いため、遠目から見ると黒と金が混ざり合い、全体が少し明るい「茶色」や「グレー」に見えます。これが「透明感」の正体です。職場でも浮かない上品な明るさを求める場合に適しています。
美容師は、この「リボンの太さ」や「糸の細さ」を、アルミホイルに入れる髪の量で調整しています。これを専門用語で「チップ」と呼びますが、チップを太く取ればメッシュに、極細に取ればハイライト(マイクロハイライト)になります。
「ウィービング」や「スライシング」とは?知っておくと便利な専門用語
美容室で施術中に「ウィービングで入れていきますね」と声をかけられたことはありませんか?これらはメッシュやハイライトを入れるための具体的な「技法」の名前です。知っておくと、美容師が何をしているのかが分かり、安心感につながります。
- ウィービング (Weaving)
- 英語の「織る(Weave)」が語源です。取った毛束の中から、さらに細かい毛束を縫うように(波縫いのように)すくい取る技法です。
- 効果:ベースの髪と馴染みやすく、自然な筋感が生まれます。ハイライトの多くはこの技法で行われます。
- 伸びてきた時:根元のプリン状態がぼけやすく、長持ちします。
- スライシング (Slicing)
- 薄い板状(スライス)に毛束を取り、その面全体を染める技法です。
- 効果:面で色が入るため、ウィービングよりも色がはっきりと主張します。インパクトのあるメッシュや、インナーカラーによく使われます。
- 見る角度によって、太いラインに見えたり、面で見えたりと表情が変わるのが特徴です。
これらの技法を組み合わせることで、美容師は無限のデザインを作り出しています。例えば、表面はウィービングで自然に馴染ませ、内側はスライシングで色をしっかり見せる、といった高度な使い分けも行われています。
なぜ今、あえて「メッシュ」が再注目されているのか
一時期は「ハイライト」という言葉に押され気味だった「メッシュ」ですが、近年、Y2K(2000年代)ファッションのリバイバルブームや、海外セレブのスタイルの影響で、あえてコントラストを強く効かせたデザインが再注目されています。
特に「バレイヤージュ」や「フェイスフレーミング」といったトレンドスタイルも、広義にはメッシュの一種です。顔周りに太めの明るいラインを入れることで、表情を明るく見せたり、マスクをしていてもおしゃれに見えたりする効果があるため、30代・40代の大人女性の間でも取り入れる方が増えています。
「昔っぽい」のではなく、一周回って「今っぽい」デザインとして進化しているのが、現代のメッシュなのです。ただし、昔のメッシュと決定的に違うのは、「色味のこだわり」と「ダメージレスな質感」です。単に黄色く抜いただけのヤンキー色ではなく、ベージュやグレージュといった洗練された色味を被せることで、太めの束感でも上品さをキープするのが現代流です。
メッシュを入れる3つのメリットと知っておくべきデメリット
「普通のカラーと何が違うの?」「わざわざ時間とお金をかけてメッシュを入れる価値はあるの?」
そんな疑問をお持ちの方のために、単色染め(ワンメイクカラー)にはないメッシュならではのメリットと、施術前に必ず理解しておくべきデメリットを解説します。
メリット1:髪に立体感と動きが出て、ボリュームアップして見える
日本人の髪は、赤みが強く、重たく見えやすい特徴があります。特に年齢を重ねると、髪がぺたんとしてボリュームが出にくくなることが悩みの一つです。
メッシュを入れることで、髪の中に「明るい部分(ハイライト)」と「暗い部分(ローライトまたは地毛)」の陰影がつきます。このコントラスト効果により、視覚的な奥行きが生まれ、平面的なヘアスタイルが一気に立体的になります。
- ショート・ボブの方:トップのふんわり感や毛束の動きが強調され、ワックスを揉み込むだけでプロがセットしたような動きが出ます。
- ロングの方:巻き髪をした際に、光が乱反射してより華やかに、かつ軽やかに見えます。
メリット2:根元が伸びてもプリンが目立ちにくい
通常のヘアカラー(全頭染め)の最大の悩みは、1〜2ヶ月後に根元から黒髪が伸びてきて、くっきりと境目ができる「プリン状態」になることです。
しかし、メッシュ(特にウィービング技法)の場合、根元からきっちり染めるのではなく、数ミリ空けたり、筋状に染めたりするため、伸びてきた黒髪と既染部の境界線がぼやけます。
その結果、「根元が伸びても気になりにくい」という大きなメリットが生まれます。忙しくて毎月美容室に行けない方や、カラーの頻度を少し落としたい方にとっては、非常にコストパフォーマンスの良いスタイルと言えます。
メリット3:全頭ブリーチよりもダメージを抑えて明るくできる
「髪を明るくしたいけれど、全体をブリーチするのは傷むから怖い」という方にとって、メッシュは最適な選択肢です。
全体をブリーチする場合、髪の毛の100%に負担がかかりますが、メッシュであれば、全体の10%〜30%程度の髪だけを明るくします。つまり、残りの70%〜90%の髪はダメージを受けていない(または通常のカラー程度のダメージ)状態を保てます。
視覚的には全体が明るくなったように見せつつ、髪全体の体力は温存できるため、ツヤや手触りを維持しながら明るいカラーを楽しめるのです。
デメリットと注意点:ブリーチによる乾燥と退色後の黄ばみ
メリットの多いメッシュですが、デメリットも存在します。最も注意すべきは、やはりブリーチを使用する場合のダメージです。
- 乾燥とパサつき:ブリーチをした部分は、どうしても水分保持力が低下し、パサつきやすくなります。指通りが悪くなったり、毛先が絡まりやすくなったりすることがあります。
- 退色後の黄ばみ:入れた色が抜けてくると、ブリーチ特有の黄色っぽい色(金髪)が出てきます。これを放置すると、「手入れをしていない」「傷んで見える」原因になります。
- パーマ・縮毛矯正への影響:ブリーチをした部分には、基本的にパーマや縮毛矯正をかけることが難しくなります(チリチリになるリスクがあるため)。将来的にパーマをかける予定がある場合は、必ず美容師に相談が必要です。
現役ヘアカラーリストのアドバイス
「『ブリーチなし』でメッシュを入れたいというご相談もよく承ります。可能です!ただし、黒髪ベースに茶色のカラー剤でメッシュを入れても、コントラストが弱く、あまり目立たないことが多いです。『ブリーチなし』で効果的なメッシュを楽しむなら、ベースの髪を暗め(6トーン以下)に設定し、メッシュ部分を一番明るいカラー剤(13トーンなど)で染めると、差が出て綺麗ですよ。ダメージを最小限にしたい方は、この『明度差を利用したノーブリーチメッシュ』がおすすめです。」
施術時間の目安と料金相場(通常のカラーとの違い)
メッシュは高度な技術と手間を要するため、通常のカラーよりも時間と料金がかかります。
| メニュー | 施術時間目安 | 料金相場(+α) |
|---|---|---|
| ポイントメッシュ (顔周りやトップのみ) |
+30分 | +3,000円 〜 6,000円 |
| ハーフメッシュ (頭の上半分) |
+45分 〜 60分 | +5,000円 〜 8,000円 |
| フルメッシュ (全体) |
+60分 〜 90分 | +8,000円 〜 15,000円 |
※上記はあくまで目安であり、エリアやサロンのランクによって異なります。通常のカラー料金に上乗せされる形が一般的です。予約時には「カラー」だけでなく「ハイライト」や「メッシュ」のメニューを選択するか、備考欄に記入しないと、時間が足りずに施術できない場合があるため注意が必要です。
【失敗回避】「昔っぽい」「派手すぎる」にならないためのデザインのポイント
メッシュに挑戦する際、最も恐れられているのが「シマウマ状態」です。トップから極太のラインがくっきりと入りすぎてしまい、まるでシマウマの柄のように見えたり、ひと昔前のギャルやヤンキーのような印象になってしまったりする失敗です。
このセクションでは、大人の女性が絶対に避けるべきNG例と、上品に見せるための成功法則を伝授します。
失敗の原因は「太さ」と「コントラスト」の強すぎにあり
失敗の多くは、以下の2つの要因が重なった時に起こります。
- チップ(毛束)が太すぎる:1cm以上の幅で取ってしまうと、ラインが主張しすぎます。
- ベースとメッシュの色の差が激しすぎる:例えば、黒髪(地毛)の中に、白に近い金髪のメッシュを入れると、コントラストが強すぎて「奇抜」に見えます。
特に、分け目の真上(パートライン)に太いメッシュが入ると、根元からパキッと色が分かれて見え、非常に不自然になります。これを修正するのはプロでも難しいため、最初のオーダーが肝心です。
現役ヘアカラーリストのアドバイス
「修正依頼で最も多いのが『他店で入れたメッシュが太すぎて恥ずかしい』というケースです。一度ブリーチで抜いてしまった太いラインを消すには、その部分だけを暗く染め直す(ローライトを入れる)という非常に細かい作業が必要になります。これを防ぐには、担当者に『太いラインが出るのは嫌です』『馴染むようにしてください』としつこいくらいに伝えることが大切です。」
「筋感(すじかん)」と「馴染ませ」の黄金バランスとは
成功するメッシュデザインには、黄金バランスがあります。それは「根元は馴染ませ、毛先にかけて徐々に存在感を出す」というグラデーションの要素を取り入れることです。
理想的なデザイン(OK例):
- 根元付近は極細のハイライトで、地毛と溶け込んでいる。
- 中間から毛先にかけて、徐々に明るさが増し、筋感がはっきりしてくる。
- 結んだ時や巻いた時に、内側から色がちらっと見える。
避けるべきデザイン(NG例):
- 頭のてっぺんから「うどん」のような太い線が出ている。
- 前髪だけ極端に太いメッシュが入っている(意図的なデザインを除く)。
- 全体的に黄色っぽく、ツヤがない。
30代・40代におすすめの「大人上品」な色の組み合わせ
大人のメッシュは、色選びが命です。「黄色」や「オレンジ」を感じさせない、くすみ感のあるカラーを被せることで、上質さを演出します。
▼クリックして詳細を見る:大人におすすめのカラーバリエーション
| カラー系統 | 特徴・おすすめの人 |
|---|---|
| グレージュ(グレー+ベージュ) | 赤みを消した透明感のある色。クールで洗練された印象。白髪との馴染みが抜群に良い。 |
| サンドベージュ | 砂のような柔らかいベージュ。肌馴染みが良く、顔色を明るく見せる。イエベの方に特におすすめ。 |
| ラベンダーアッシュ | 紫を含んだアッシュ。メッシュの黄ばみを抑え、ツヤ感を出す効果が高い。退色過程も綺麗。 |
| ショコラブラウン | コントラストを抑えた落ち着いた色。オフィスでも浮かない、ナチュラルな立体感が欲しい方に。 |
職場でも浮かない「シークレットハイライト」という選択肢
「会社が厳しくて派手な髪色はできない」という方には、「シークレットハイライト」という技法がおすすめです。
これは、髪の毛数本単位という極細のチップで、全体に無数にハイライトを入れる技術です。一見するとメッシュが入っているとは分からないほど自然ですが、光に当たると透けるような透明感が出ます。全体をブリーチしなくても、髪全体を明るく柔らかく見せることができるため、OL層や主婦層に絶大な人気を誇ります。
30代40代の救世主!「白髪ぼかしメッシュ」の仕組みと効果
これまで「白髪は黒く塗りつぶして隠すもの」だと思っていませんでしたか?しかし、最近のトレンドは「白髪をハイライトとして活かす」という発想の転換です。
これが、いま話題の「白髪ぼかしハイライト(白髪ぼかしメッシュ)」です。なぜメッシュを入れると白髪が目立たなくなるのか、そのメカニズムと効果を解説します。
なぜメッシュを入れると白髪が目立たなくなるのか?(視覚効果の解説)
白髪が目立つ最大の理由は、「黒髪の中に白い線があるから」です。黒と白はコントラスト(明度差)が最大であるため、たった数本でも目立ってしまいます。
そこで、黒髪の中に、ブリーチを使って「金髪(明るい茶色)」の仲間を作ります。すると、髪の毛の中に「黒」「茶」「金」「白」という複数の色が混在することになります。
人間の目は、色が複雑に混ざり合っていると、それぞれの色を識別しにくくなる性質があります。つまり、ハイライトという「白に近い明るい色」を意図的に入れることで、白髪を「デザインの一部」としてカモフラージュしてしまうのです。これが「木を隠すなら森の中」の理論です。
「脱・白髪染め」のメリット:来店頻度が減り、明るい色が楽しめる
従来の白髪染め(グレイカラー)は、濃い茶色でしっかり染めるため、2〜3週間して根元から白髪が生えてくると、境目がくっきりと見えてしまい、すぐに美容室に行かなければなりませんでした。
しかし、白髪ぼかしメッシュを取り入れると、以下のようなメリットがあります。
- 根元が伸びても気にならない:ベース全体が明るくなり、ハイライトも入っているため、新しく生えてきた白髪が境界線なく馴染みます。これにより、来店周期を1.5倍〜2倍に延ばせる方もいます。
- 明るい髪色を楽しめる:「白髪染めだから暗くするしかない」という呪縛から解放され、ファッションカラーのような透明感のある色を楽しめます。
- 若々しく見える:髪色が明るくなると、顔周りの印象も明るくなり、肌のトーンアップ効果も期待できます。
現役ヘアカラーリストのアドバイス
「長年白髪染めを続けてきたお客様が、初めて白髪ぼかしハイライトをした時の感動は大きいです。『鏡を見るのが憂鬱じゃなくなった』『白髪が生えてくるのが怖くなくなった』というお声をよくいただきます。いきなり白髪染めを完全にやめるのが不安な方は、徐々に明るくしていく段階的なプランも提案できますので、ご相談ください。」
白髪の量別おすすめデザイン(ちらほら白髪 vs かたまり白髪)
白髪の生え方や量は人それぞれです。プロは白髪の分布に合わせて、メッシュの入れ方を調整します。
| 白髪の状態 | おすすめのメッシュデザイン |
|---|---|
| 白髪率 10%以下 (ちらほらある程度) |
表面に極細ハイライト 白髪がある部分を狙って、その周辺に細かいハイライトを入れ、仲間を増やして誤魔化します。 |
| 白髪率 30%前後 (顔周りや分け目に集中) |
フェイスフレーミング 白髪が集中しやすい顔周りに、あえて太めのハイライトを入れてデザイン化し、白髪を完全に一体化させます。 |
| 白髪率 50%以上 (全体的に白い) |
全体ハイライト+トーンアップ ハイライトを多めに入れ、ベースの髪色自体をかなり明るくします。白髪染めを使わず、ファッションカラーだけで染めることも可能です。 |
実際に白髪ぼかしメッシュをしたお客様のBefore/After事例解説
ここでは、実際にサロンで施術した事例を言葉で描写し、その変化をお伝えします。
事例:45歳女性、白髪染め歴10年
- Before:月1回の白髪染めで、髪色は暗いダークブラウン。根元1cmに真っ白な白髪が帯状に見えており、毛先は染料が重なって黒ずんで重たい印象。
- 施術内容:全体に極細のハイライトをたっぷりと入れ、黒ずんだ色素を除去。その後、グレージュ系のカラーをオン。根元の白髪染めは使わず、ファッションカラーで馴染ませる。
- After:全体が3トーンほど明るくなり、柔らかいベージュ系ヘアに。ハイライトの効果で、根元の白髪と毛先のカラーがグラデーションのように繋がり、白髪がどこにあるのか探さないと分からないレベルに。「5歳若返った気がする」と喜んでいただけました。
レングス・スタイル別のおしゃれなメッシュ活用カタログ
メッシュやハイライトは、髪の長さやスタイルによって見え方が大きく変わります。ご自身の長さに合わせた最適なデザインを見つけてみましょう。
【ショート・ボブ】表面の動きで軽さを演出するトップのメッシュ
ショートやボブスタイルは、髪の面積が小さいため、少しのメッシュでも効果絶大です。
特に重要なのが「トップ(表面)」の髪です。ここに細くハイライトを入れることで、ペタッとなりがちな後頭部に立体感が生まれ、ふんわりとしたシルエットに見せることができます。また、耳掛けした時に、もみあげ付近からチラッと見えるインナーメッシュも、アクセサリー感覚でおしゃれです。
【ミディアム・ロング】巻き髪が映えるインナー&毛先のグラデーション
髪が長い方は、巻いた時の動きを計算して入れるのがポイントです。
おすすめは「グラデーションハイライト」です。根元は少なめ、毛先に行くにつれてハイライトの量を増やすことで、海外セレブのようなラフでゴージャスな雰囲気になります。コテで巻くと、光が透けて透明感が爆発します。ストレートの時でも、縦のラインが強調されるため、スタイルが良く見える効果もあります。
【顔周り特化】フェイスフレーミングで肌を明るく見せる
前髪から耳周りにかけての「顔周り」だけを明るくするデザインを「フェイスフレーミング」と呼びます。
顔の周りに明るい色を持ってくることで、レフ板効果が生まれ、肌のくすみを飛ばして表情を明るく見せてくれます。全体をブリーチする勇気はないけれど、大きくイメージチェンジしたいという方に最適です。マスク生活でも顔周りが華やかになるため、近年非常にオーダーが増えています。
【メンズ・ベリーショート】キャップメッシュで遊ぶアクティブスタイル
男性やベリーショートの女性には、「メッシュキャップ」を使った施術も人気です。
穴の開いた帽子を被り、そこから髪を引き出してブリーチする方法で、均一な束感を全体に散りばめることができます。特に短髪の場合、ジェルやワックスで束感を作ってセットすることが多いため、メッシュとの相性が抜群です。躍動感あふれる、スポーティーでアクティブな印象になります。
美容室でのオーダー完全ガイド!担当者に伝えるべき3つのこと
いざ美容室へ。「メッシュにしてください」の一言だけで済ませていませんか?
実は、その一言だけでは美容師に伝わる情報は不十分です。理想のスタイルを手に入れるために、カウンセリングで必ず伝えるべきポイントをまとめました。
言葉だけでなく「画像」を見せるのが絶対条件
最も重要なのは、「言葉で説明しようとしないこと」です。
先述の通り、「メッシュ」「ハイライト」「太め」「細め」といった言葉の定義は、人によって曖昧です。お客様の思う「細め」が、美容師にとっては「普通」かもしれません。
InstagramやPinterest、ヘアカタログサイトなどで、自分が「いいな」と思う画像を3枚程度保存して持参してください。その際、「この画像のここが好き(色味、太さ、場所)」と具体的に指差して伝えることで、認識のズレを最小限に抑えることができます。
現役ヘアカラーリストのアドバイス
「実は美容師は、お客様が見せてくれる画像から『好み』だけでなく『NG』も読み取ろうとしています。ですので、『なりたい画像』だけでなく、『これは嫌だ』と思う画像(例えば、太すぎて派手なメッシュの画像)も見せていただけると、より好みを把握しやすくなります。『こうはなりたくない』という情報は、成功への大きなヒントになるのです。」
伝えるべきキーワード:「筋感」「コントラスト」「透明感」の使い分け
画像を見せつつ、補足として言葉でニュアンスを伝える際に役立つキーワードを紹介します。
- 「筋感(すじかん)が欲しい」
メッシュのラインをはっきり見せたい時に使います。「筋感をしっかり出してください」と言えば、コントラスト強めのデザインになります。 - 「コントラストは抑えめで」
派手になりたくない時、会社で浮きたくない時に使います。ベースとハイライトの明るさの差を少なくし、馴染ませてくれます。 - 「透明感が欲しい」
赤みを消したい、外国人風の柔らかい色にしたい時に使います。全体に細かくハイライトを入れるシークレットハイライトなどを提案してくれます。
▼オーダー時に使える魔法のフレーズ集(クリックして開く)
そのまま読み上げるだけでOK!具体的な要望を伝えるフレーズです。
- 「職場が厳しいので、髪を結んだ時にはメッシュが隠れるように、表面や顔周りの入れ方を調整してください」
- 「色が抜けた時に黄色くなるのが嫌なので、紫やアッシュを混ぜて、色落ちも楽しめるようにしてください」
- 「メッシュを入れていることは分からせたいですが、ギャルっぽくはしたくないです。上品な太さにしてください」
- 「白髪が伸びてきても気にならないように、根元をぼかしてハイライトを入れてください」
ブリーチの有無と過去の履歴(黒染め・縮毛矯正)は必ず申告を
メッシュを成功させるために、絶対に隠してはいけないのが「髪の履歴」です。
特に以下の履歴がある場合は、必ず申告してください。
- 黒染め・白髪染めをしている:黒染めの色素は非常に頑固で、ブリーチを使っても綺麗に抜けないことがあります。申告がないと、メッシュ部分がオレンジ色になったり、ムラになったりする事故につながります。
- 縮毛矯正・デジタルパーマをしている:熱処理をしている髪はダメージを受けやすく、ブリーチに耐えられない場合があります。最悪の場合、髪が切れてしまう(断毛)リスクがあるため、美容師は薬剤のパワーを慎重に調整する必要があります。
「怒られるかも…」と隠さずに正直に伝えることが、あなたの髪を守ることにつながります。
メッシュを長く楽しむためのアフターケアとメンテナンス
サロンで完璧なメッシュを入れても、その後のケア次第で持ちや美しさは大きく変わります。ブリーチを使用した髪はデリケートですので、正しいホームケアを行いましょう。
色落ちを防ぐ「カラーシャンプー(ムラシャン)」の正しい使い方
メッシュ部分の色落ちを防ぎ、綺麗な色を保つための必須アイテムが「カラーシャンプー」です。特に「紫シャンプー(通称:ムラシャン)」は、ブリーチ後の黄ばみを打ち消す効果があります。
- 使用頻度:3日に1回程度が目安です。毎日使うと色が入りすぎてくすんでしまうことがあります。
- 使い方:通常のシャンプーと同様に泡立てた後、すぐに流さずに3〜5分ほど泡パックをして時間を置くと、色素が定着しやすくなります。
アッシュ系ならシルバーシャンプー、ピンク系ならピンクシャンプーと、入れた色に合わせて選びましょう。
ブリーチ部分のパサつきを抑える保湿ケア
ブリーチした髪は内部の栄養が流出し、乾燥しやすい状態になっています。お風呂上がりのケアを強化しましょう。
- 洗い流さないトリートメント(アウトバス):オイルタイプやミルクタイプを必ず使用し、ドライヤーの熱から髪を守ります。
- 低温ドライ:ドライヤーを近づけすぎず、少し離して乾かしましょう。オーバードライ(乾かしすぎ)はパサつきの原因になります。
次回のカラーはどうする?「オンカラー」と「リタッチ」のタイミング
メッシュを入れた後、次回の美容室はどうすればいいのでしょうか?
- 1.5ヶ月〜2ヶ月後:オンカラーのみ
メッシュ自体はまだ残っていますが、色が抜けて黄色くなっている頃です。ブリーチはせず、全体に色味だけを入れる(オンカラー)ことで、メッシュ部分に色が入り、新品同様のツヤとデザインが蘇ります。ダメージも最小限で済みます。 - 4ヶ月〜半年後:ハイライトの入れ直し(リタッチ)
根元がだいぶ伸びて、メッシュの位置が下がってきます。このタイミングで、根元の伸びた部分に新しくハイライトを足す(リタッチ)施術を行います。
現役ヘアカラーリストのアドバイス
「毎回全体にハイライトを入れる必要はありません。毎回入れると髪全体がブリーチ毛になってしまい、メッシュの立体感が失われてしまいます。『今回は色味を入れるだけで』『今回は根元だけハイライトを足して』とオーダーすることで、髪の体力を温存しながら長くデザインを楽しめますよ。」
よくある質問に現役ヘアカラーリストが回答 (FAQ)
最後に、サロンの現場でよく聞かれる質問に、プロの視点から本音でお答えします。
Q. メッシュを入れるとパーマや縮毛矯正はできなくなりますか?
A. 基本的にはおすすめしませんが、条件付きで可能な場合もあります。
ブリーチを使用したメッシュ部分は髪の強度が低下しているため、パーマ液や縮毛矯正剤の負担に耐えられず、チリチリになる(ビビリ毛)リスクが高いです。
ただし、近年は「酸性ストレート」などダメージレスな薬剤も進化しています。ハイライトの量が少なく、髪の体力が残っていれば施術可能なケースもありますので、必ずハイライトの履歴があることを伝えた上で、担当美容師の診断を仰いでください。
Q. 市販のメッシュキャップを使ってセルフでやるのはアリですか?
A. 絶対におすすめしません。修正が非常に困難です。
現役ヘアカラーリストのアドバイス
「SNSなどでセルフメッシュの動画を見かけますが、あれは非常に難易度が高いです。後ろが見えないためムラになりやすく、薬剤が根元に付いてシミになったり、流す時に他の髪にブリーチが付いてしまったりします。セルフで失敗したムラだらけのブリーチを、サロンで綺麗に直すのは至難の業で、時間も料金も通常の倍以上かかることになります。餅は餅屋、メッシュはプロにお任せください。」
Q. 黒髪(地毛)にメッシュを入れると変ですか?
A. いえ、とてもクールでかっこいいスタイルになります!
地毛の黒をベースに残し、ハイライトを入れるスタイルは、コントラストが効いていて非常に都会的です。根元が伸びても全く気にならないため、メンテナンスが一番楽なスタイルでもあります。アッシュグレーやシルバー系のメッシュを入れると、モードな雰囲気になります。
Q. メッシュをやめたくなったら、どうやって元に戻せばいいですか?
A. 一気に黒染めするのではなく、徐々に暗くしていくのがおすすめです。
メッシュ部分を消したい場合は、全体を暗めのカラー(6〜7トーン)で染めることで、メッシュが塗りつぶされて見えなくなります。ただし、ブリーチ部分は色が抜けやすいため、最初は1ヶ月ほどでまた明るくなってくるかもしれません。数回暗い色を重ねていくことで、徐々に定着し、元の均一な色に戻っていきます。
まとめ:メッシュ(ハイライト)を使いこなして、ワンランク上のヘアスタイルへ
最後までお読みいただき、ありがとうございます。「メッシュ」と「ハイライト」、言葉の違いはあれど、その本質は「髪に光と影を与え、あなたをより魅力的に見せる技術」です。
かつてのような「派手なだけのメッシュ」は過去のもの。現在は、大人の女性の悩みを解決し、上品さをプラスするための洗練された技術へと進化しています。特に白髪に悩む世代にとって、隠すストレスから解放される白髪ぼかしメッシュは、ライフスタイルを明るく変える力を持っています。
最後に、失敗しないためのチェックリストをおさらいしましょう。
失敗しないメッシュオーダー・チェックリスト
- [ ] 「メッシュ」か「ハイライト」か言葉にこだわらず、なりたいイメージの画像を用意したか?
- [ ] 画像は「好き」なものだけでなく、「嫌い(なりたくない)」ものも用意したか?
- [ ] 「筋感」「コントラスト」「馴染ませ」など、好みのキーワードを整理できたか?
- [ ] 過去の黒染め、縮毛矯正、パーマの履歴を正直に伝える準備はできているか?
- [ ] 職場での制限や、色落ち後の希望(黄色くなりたくない等)をリストアップしたか?
このリストを胸に、ぜひ信頼できる美容師さんに相談してみてください。きっと、鏡を見るのが楽しみになる、新しい自分に出会えるはずです。あなたのヘアライフがより彩り豊かになることを応援しています。
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