「家で作るニョッキは、なんだか粉っぽくて団子みたい……」
「茹でている間に鍋の中でボロボロに崩れてしまった……」
そんな苦い経験はありませんか?
実は、ニョッキが「すいとん」のように硬くなったり、茹でて崩れたりするのは、腕が悪いからではありません。最大の原因は「じゃがいもの水分量」の見極め不足と、「グルテン」のコントロールミスにあるのです。
本場イタリアの星付きレストランで修業を積み、現在は料理教室で2,000人以上に手打ちパスタを指導している私が断言します。ニョッキ作りは、感覚に頼るのではなく、「粉とじゃがいもの黄金比率」という科学的なルールさえ守れば、誰でも驚くほど簡単に、お店レベルの「ふわもち食感」を再現できます。
この記事では、以下の3つのポイントを中心に、プロの技術を家庭向けに完全翻訳して伝授します。
- プロが教える「じゃがいも:小麦粉」の失敗しない配合バランスと計算式
- 「練らない」「熱いうちに」が鉄則!もちもち食感を生む生地作りの全工程
- 定番からアレンジまで、手作りニョッキに最高に合う厳選ソースレシピ3選
今日からあなたの家のキッチンが、イタリアのトラットリアに変わります。ぜひ最後までお付き合いください。
なぜ家庭のニョッキは失敗するのか?プロが教える「食感」のメカニズム
ニョッキ作りにおいて、多くの人が陥る失敗には明確なパターンがあります。まずは、なぜ失敗してしまうのか、そのメカニズムを理解することから始めましょう。料理は科学です。原因がわかれば、対策は自然と見えてきます。
イタリア料理歴20年の専属シェフのアドバイス
「私がイタリアの修業時代、現地のマンマ(お母さん)に最初に教わったのは、『ニョッキはパスタではなく、じゃがいも料理だと思いなさい』という言葉でした。小麦粉はあくまで『つなぎ』であり、主役はじゃがいも。この優先順位を間違えると、粉っぽいゴムのような塊になってしまいます。じゃがいもの風味を最大限に活かしつつ、形を保つギリギリのラインを攻めるのが、プロの極意なのです」
失敗パターン診断:あなたのニョッキは「硬い」派?「崩れる」派?
家庭で作られる失敗ニョッキは、大きく分けて2つのタイプに分類されます。ご自身の過去の経験と照らし合わせてみてください。
一つ目は「硬い・ゴムっぽい」タイプです。これは、失敗を恐れて小麦粉を入れすぎてしまった場合や、生地をこねすぎてグルテンが過剰に発生した場合に起こります。「すいとん」や「うどんの塊」のような食感になり、噛みごたえはありますが、ニョッキ特有の「口の中でほろりと解ける優しさ」が失われています。
二つ目は「茹でると崩れる・溶ける」タイプです。これは逆に、小麦粉が少なすぎてつなぎの力が不足しているか、じゃがいもの水分が多すぎて生地が緩くなってしまった場合に発生します。お湯に入れた瞬間に表面が溶け出し、鍋の中がドロドロのスープのようになってしまう悲劇的なパターンです。
この両極端な失敗を回避し、その中間にある「絶妙なポイント」を狙い撃ちする必要があります。
「もちもち」と「べちゃべちゃ」の境界線:デンプンとグルテンの関係
理想的なニョッキの食感である「ふわもち」を実現するためには、デンプンの糊化(こか)とグルテンの形成という2つの化学反応を理解する必要があります。
じゃがいもに含まれるデンプンは、加熱することで柔らかくなり、粘りを持ちます。これが「もちもち感」の源です。一方、小麦粉に含まれるタンパク質は、水と合わさって練られることで「グルテン」という網目構造を作ります。これがニョッキの骨格となり、形を保つ役割を果たします。
しかし、グルテンは「練れば練るほど強くなる」という性質を持っています。パンやうどんならばそれで良いのですが、ニョッキにおいて強いグルテンは「硬さ」の原因にしかなりません。一方で、グルテンがなさすぎれば形を保てません。
つまり、「必要最小限のグルテンで形を保ち、最大限のじゃがいもデンプンで食感を出す」ことが、成功への唯一の道なのです。
成功の鍵は「水分コントロール」にあり!じゃがいも選びが8割を決める
プロがニョッキ作りで最も神経を使うのは、実は「生地を混ぜる時」ではなく、「じゃがいもを選ぶ時」です。
ニョッキの敵は「余分な水分」です。じゃがいも自体の水分量が多いと、生地をまとめるために大量の小麦粉が必要になります。小麦粉が増えれば増えるほど、じゃがいもの風味は薄れ、食感は硬くなります。
したがって、使用するじゃがいもは「水分が少なく、ホクホクしているもの」を選ぶ必要があります。以下の表に、一般的なじゃがいもの品種とニョッキへの適性をまとめました。
| 品種 | 水分量 | デンプン価 | ニョッキ適性 | 特徴と対策 |
|---|---|---|---|---|
| 男爵いも | 少ない | 高い | ◎(最適) | ホクホクして粉質が強い。水分が少ないため、最小限の粉でまとまる。プロが選ぶ第一候補。 |
| キタアカリ | 中程度 | 高い | ○(良好) | 男爵より甘みが強い。少し水分が多い場合があるので、粉の量を微調整する必要がある。 |
| メークイン | 多い | 低い | △(不向き) | ねっとりとした粘質。水分が多く、生地がベタつきやすい。粉の量が増えて硬くなりやすい。 |
| 新じゃが | 非常に多い | 低い | ×(避ける) | みずみずしさが魅力だが、ニョッキには水分過多。どうしても使う場合は加熱時間を長くして水分を飛ばす必要がある。 |
このように、スーパーでじゃがいもを選ぶ段階で、すでに勝負は始まっているのです。迷わず「男爵いも」をカゴに入れましょう。
【準備編】最高の一皿を作るための材料選びと道具の黄金ルール
美味しいニョッキを作るためには、技術の前に環境を整えることが大切です。「弘法筆を選ばず」と言いますが、料理、特に製菓や製麺に近いニョッキ作りにおいては、適切な材料と道具が成功確率を劇的に高めます。
じゃがいもは「男爵」一択!その理由と新じゃがを避けるべきワケ
前述の通り、じゃがいもは「男爵いも」を強く推奨します。男爵いもは加熱すると細胞が離れやすく、ホロホロと崩れる「粉質」のじゃがいもです。この性質が、裏ごしをした際に空気を含んだふんわりとしたベースを作るのに適しています。
春先に出回る「新じゃが」は、皮が薄くて美味しいですが、ニョッキ作りには不向きです。収穫してから時間が経っていないため水分量が非常に多く、生地にする際に大量の小麦粉を吸い込んでしまうからです。もし手元に新じゃがしかない場合は、別の料理(ローストや煮物)に使い、ニョッキ用には通年出回っているひねた(熟成された)男爵いもを買い直すことをおすすめします。
強力粉 vs 薄力粉:目指す食感によって使い分けるプロの配合理論
「ニョッキには薄力粉を使うべきか、強力粉を使うべきか?」という質問をよく受けます。正解は「目指す食感による」ですが、失敗したくない初心者の方には「強力粉」をおすすめしています。
- 薄力粉の場合: グルテンが少ないため、非常に柔らかく、口どけの良いニョッキになります。しかし、つなぎの力が弱いため、茹でている最中に崩れやすく、扱いが難しいのが難点です。
- 強力粉の場合: グルテンがしっかり形成されるため、弾力のある「もちもち」とした食感になります。つなぎの力が強いため、茹で崩れの心配が少なく、成形もしやすいのが特徴です。
プロのレシピでは、薄力粉と強力粉をブレンドすることもありますが、家庭で作る際は、失敗のリスクを減らし、誰もが好む「もちもち感」を出しやすい強力粉100%から始めるのがベストです。
卵は入れる?入れない?本場のレシピによる違いとつなぎの役割
卵を入れるかどうかは、イタリアでも地域や家庭によって意見が分かれるところです。
卵なし(北イタリアの一部の伝統的なレシピ):
じゃがいもと小麦粉のみで作ります。じゃがいもの風味がダイレクトに感じられますが、つなぎが弱いため高度な技術が必要です。
卵あり(一般的なレストランや家庭のレシピ):
卵(特に卵黄)を加えることで、コクが出ると同時に、卵のタンパク質が熱凝固して強固なつなぎとなります。生地が安定し、扱いやすさが格段に向上します。
今回は「絶対に失敗しない」ことを最優先するため、卵黄を加えるレシピを採用します。卵白まで入れると水分が増えすぎるため、卵黄のみを使用するのがポイントです。
これだけは揃えたい!仕上がりを変える必須ツール(マッシャー、スケッパー)
道具に関しても、以下の2点はぜひ用意してください。
1. ポテトマッシャー(またはリサー)
じゃがいもを熱いうちに素早く潰すために必須です。フォークで潰すことも可能ですが、時間がかかると温度が下がり、粘りが出てしまいます。一気に押し潰せるマッシャーが理想的です。
2. スケッパー(ドレッジ)
生地を「練らずにまとめる」ための秘密兵器です。手で混ぜると体温が伝わり、どうしても練ってしまいがちですが、スケッパーを使えば「切って重ねる」動作が容易になり、グルテンの発生を抑えることができます。
イタリア料理歴20年の専属シェフのアドバイス
「もしご家庭にマッシャーがない場合は、金属製のザルと木べらでも代用できます。茹で上がったじゃがいもをザルに入れ、木べらで押し付けるようにして裏ごしします。少し力がいりますが、マッシャー以上にきめ細かくなり、口当たりが滑らかになるので、あえてこの方法をとるプロもいますよ」
【実践編・生地作り】数値で決まる!失敗知らずの「黄金比率」レシピ
ここからがいよいよ実践です。ニョッキ作りは「感覚」ではなく「数値」で管理します。このセクションの内容を忠実に守れば、失敗することはまずありません。
ステップ1:加熱は「茹でる」より「蒸す」か「レンジ」!余分な水分を飛ばすテクニック
じゃがいもを加熱する際、皮をむいて水で茹でるのはNGです。水っぽくなり、ニョッキの天敵である水分を含んでしまうからです。
ベストな方法は「皮付きのまま蒸す」か、「皮付きのまま電子レンジ加熱」です。
電子レンジでの加熱手順:
- じゃがいも(中2個・約300g)をよく洗い、皮付きのまま濡れたキッチンペーパーで包みます。
- さらにラップでふんわりと包みます。
- 600Wの電子レンジで約6〜8分加熱します(竹串がスッと通るまで)。
- 加熱後、ラップを外して1〜2分放置し、表面の蒸気を飛ばします。
この方法なら、じゃがいもの内部の水分を保ちつつ、外部からの余分な吸水を防ぐことができます。
ステップ2:熱いうちに潰して裏ごし!滑らかな口当たりを作るプロのひと手間
じゃがいもが加熱できたら、火傷に注意しながら、熱いうちに皮をむきます。冷めると皮がむきにくくなるだけでなく、デンプンが老化して潰しにくくなり、粘りが出てしまいます。
皮をむいたら、すぐにマッシャーで潰します。さらに、こだわるなら「裏ごし」を行ってください。このひと手間を加えることで、レストランで出てくるような、舌の上でとろける極上の滑らかさが生まれます。
潰したじゃがいもは、バットやまな板の上に広げ、うちわなどで扇いで粗熱を取ります。蒸気とともに余分な水分を飛ばすためです。ただし、冷やしすぎてはいけません。ほんのり温かい状態がベストです。
ステップ3:【最重要】粉の量は「じゃがいも正味重量の30%」!黄金比率の計算式
ここが今回の記事の核心部分です。レシピ本に「じゃがいも300g、小麦粉100g」と書いてあっても、皮をむいた後のじゃがいもの重量は変わってしまいます。そのため、必ず「裏ごしした後のじゃがいもの重量」を計量してください。
絶対に失敗しない黄金比率は以下の通りです。
【ニョッキの黄金比率】
強力粉の量 = 裏ごししたじゃがいもの重量 × 30%
例えば、裏ごし後のじゃがいもが250gだった場合:
250g × 0.3 = 75g の強力粉を用意します。
これに加え、卵黄1個、塩ひとつまみ、粉チーズ大さじ1(約6g)を加えます。粉チーズを入れることでコクが増し、生地のつながりも良くなります。
▼詳細:じゃがいもの水分量に応じた粉の微調整ガイド
基本は30%ですが、じゃがいもの個体差によって微調整が必要です。以下の基準を参考にしてください。
- じゃがいもがホクホクで乾燥している場合:
粉の量は25%〜28%に減らしてもOKです。よりじゃがいも感の強いニョッキになります。 - じゃがいもが少し水っぽい・ねっとりしている場合:
粉の量を32%〜35%まで増やします。ただし、これ以上増やすと粉っぽくなるので、35%を上限としてください。
混ぜている最中に「手にべったりついて離れない」場合は水分過多です。打ち粉(強力粉)を少しずつ足して調整しますが、最初から正確に計量していれば、大きな修正は不要なはずです。
ステップ4:練りすぎ厳禁!「切って重ねる」混ぜ方でグルテンを制御する
材料を全てボウル(または台の上)に合わせたら、いよいよ混合です。
ここでは「練らない」ことが鉄則です。パン生地のようにグイグイと押し付けてこねてはいけません。
- 粉とじゃがいもを、スケッパーで切るようにざっくりと混ぜ合わせます。
- 全体がそぼろ状になってきたら、スケッパーで生地を集めて半分に切り、上に重ねます。
- 上から手のひらで優しく押します。
- 再び半分に切って重ね、押します。
この「切って、重ねて、押す」動作を3〜4回繰り返すと、自然と生地がまとまってきます。全体が均一になり、粉気がなくなれば完成です。
イタリア料理歴20年の専属シェフのアドバイス
「生地の完成を見極めるサインは、触った時の感触です。よく『耳たぶの硬さ』と言われますが、もっと具体的に言うと、指で押したときにゆっくりと戻ってくる弾力があり、表面がしっとりとしているが指にはくっつかない状態です。もし、いつまでも指に生地がついてくるなら、打ち粉をして表面を整えましょう」
【実践編・成形と茹で】ソースが絡む美しい形と火入れの極意
美味しい生地ができたら、次は成形と茹でです。ここでは、ソースがよく絡む伝統的な形作りと、最高の食感を生む茹で上げのタイミングを解説します。
棒状に伸ばしてカット:均一な大きさに揃えるコツ
出来上がった生地は乾燥しやすいので、使わない分はラップをかけておきます。
- 台に打ち粉(強力粉・分量外)を振り、生地の一部を取り出して、手のひらで転がしながら直径2cmほどの棒状に伸ばします。
- スケッパーまたは包丁を使い、幅2cm程度にカットします。これで枕のような形(コロコロとした一口サイズ)になります。
ポイントは、「大きさを揃えること」です。大きさがバラバラだと、茹で時間にムラができ、一部は硬く、一部は茹で過ぎという状態になってしまいます。
フォークを使って「溝」を作る理由:ソースの絡みと火の通りを計算する
カットしたそのままでも食べられますが、ニョッキ特有の「溝(筋)」を入れることを強くおすすめします。これには2つの重要な意味があります。
- ソースの絡みを良くする: 表面積が増え、溝にソースが入り込むことで、濃厚な味わいになります。
- 火の通りを均一にする: 生地を薄く押し広げる形になるため、中心まで素早く熱が通ります。
【フォークを使った成形手順】
- 片手にフォークを持ち、背の部分を上に向けます。
- もう片方の手の親指に打ち粉をつけ、カットした生地を1つ持ちます。
- 生地をフォークの背の根元に押し当て、親指の腹で軽く押さえながら、先端に向かって転がします(「くるん」と丸めるイメージ)。
- フォークの跡がつき、中心に親指のくぼみができれば成功です。
最初は難しく感じるかもしれませんが、数個作れば慣れてきます。この作業はお子様と一緒にやるのも楽しいですよ。
茹でるタイミングは「食べる直前」!たっぷりのお湯と塩加減
ニョッキは成形したら、時間を置かずにすぐに茹でるのが理想です。置いておくと、じゃがいもの水分が出てきて台にくっついたり、形が崩れたりします。
鍋にたっぷりのお湯(2リットル以上)を沸かし、お湯の量に対して1%の塩(2リットルなら20g)を加えます。パスタを茹でる時と同じ塩加減です。この塩がニョッキ自体に下味をつけ、ぼやけた味になるのを防ぎます。
引き上げのサインは「浮いてきてから30秒」:最高の食感を逃さないタイミング
沸騰したお湯にニョッキをパラパラと投入します。一度に大量に入れると、お湯の温度が下がり、ニョッキ同士がくっついてしまうので、2〜3回に分けて茹でるのが正解です。
- ニョッキを入れると、最初は底に沈みます。
- 1〜2分ほどすると、プカプカと水面に浮いてきます。これが「火が通った」最初の合図です。
- 浮いてきてすぐにあげるのではなく、そこから約30秒〜1分待ちます。中心まで確実に熱を通し、もちもち感を確定させるためです。
- 穴あきお玉ですくい上げ、直接ソースの入ったフライパンに移します。
イタリア料理歴20年の専属シェフのアドバイス
「茹で上がったニョッキをザルにあけて放置するのは厳禁です!ニョッキ同士が瞬時にくっついて、巨大な餅のようになってしまいます。もしソースがまだ完成していない場合は、ボウルに入れてオリーブオイルを回しかけ、全体をコーティングしておくと、くっつきを防ぐことができます」
【応用編】手作りニョッキが10倍美味しくなる!厳選ソースレシピ3選
最高のニョッキには、最高のソースが必要です。じゃがいもの優しい甘みを引き立てる、相性抜群のソースを3つご紹介します。
王道中の王道!「ゴルゴンゾーラとくるみのクリームソース」
ニョッキと言えばこれ、というほど定番の組み合わせです。濃厚なチーズのコクと、じゃがいもの甘みが奇跡的なハーモニーを奏でます。
- 材料(2人分): ゴルゴンゾーラチーズ(ドルチェ)50g、生クリーム100ml、牛乳50ml、くるみ(ローストしたもの)適量、黒こしょう、粉チーズ。
- 作り方: フライパンに生クリーム、牛乳、ちぎったゴルゴンゾーラを入れ、弱火で溶かします。少し煮詰めてとろみがついたら、茹で上がったニョッキを加え、よく絡めます。皿に盛り、砕いたくるみと黒こしょうを振れば完成。
素材の味をダイレクトに楽しむ「セージバターソース(ブッロ・エ・サルビア)」
イタリア家庭料理の定番。シンプルだからこそ、手作りニョッキの美味しさが際立ちます。
- 材料(2人分): 無塩バター40g、フレッシュセージの葉5〜6枚、茹で汁大さじ2、粉チーズ大さじ2。
- 作り方: フライパンにバターとセージを入れ、弱火で加熱します。バターが溶けて少し色づき、セージの香りが立ってきたら、茹で汁を加えて乳化させます(とろっとさせる)。ニョッキを加えて絡め、最後に粉チーズを振ります。
子供も大好き!酸味とコクのバランス「フレッシュトマトとモッツァレラのソース」
クリーム系が苦手な方や、さっぱり食べたい時におすすめ。トマトの酸味が食欲をそそります。
- 材料(2人分): ミニトマト10個(半分に切る)、にんにく1片(みじん切り)、オリーブオイル大さじ2、モッツァレラチーズ1個(一口大に切る)、バジル適量。
- 作り方: フライパンにオリーブオイルとにんにくを熱し、香りが立ったらミニトマトを加えて炒めます。トマトが少し崩れてソース状になったら、ニョッキとモッツァレラチーズを加えます。チーズがとろりと溶けたらバジルを散らして完成。
▼詳細:ニョッキの種類と相性の良いソース組み合わせ表
| ニョッキの種類 | おすすめソース | 相性の理由 |
|---|---|---|
| プレーン(じゃがいも) | クリーム系、トマト系、オイル系 | 万能選手。どんなソースとも合いますが、特にチーズクリームとの相性は抜群。 |
| かぼちゃニョッキ | クリーム系、バターセージ | かぼちゃの強い甘みには、塩気のあるゴルゴンゾーラや、シンプルなバターが合います。 |
| ほうれん草ニョッキ | トマトクリーム、サーモンクリーム | 青菜の風味には、コクのあるクリームや魚介の旨味がマッチします。 |
イタリア料理歴20年の専属シェフのアドバイス
「市販のパスタソースを使う場合でも、フライパンで温める際に『無塩バター10g』を足してみてください。これだけでコクと風味が加わり、手作りニョッキに負けないリッチなソースにグレードアップしますよ」
ニョッキ作りでよくあるトラブル解決 Q&A
ここでは、読者の皆様から寄せられることの多い疑問に、Q&A形式で回答します。
Q. 生地がベタベタしてまとまりません。粉を足してもいいですか?
A. 少量ならOKですが、足しすぎは禁物です。
粉を足すとまとまりやすくはなりますが、食感が硬くなります。まずは手を洗い、手にたっぷり打ち粉をしてから、スケッパーを使ってまとめてみてください。それでもドロドロの場合は、残念ながらじゃがいもの水分が多すぎた可能性があります。その場合は、思い切って「一口大の団子」として茹でるか、多めの粉を足して「すいとん風」として楽しむ方向に切り替えましょう。
Q. 茹でている最中にニョッキが溶けてボロボロになってしまいました。原因は?
A. つなぎ(粉・卵)不足か、お湯の沸騰が激しすぎます。
粉の量が極端に少ないと、お湯の中で分解してしまいます。また、グラグラと激しく沸騰したお湯に入れると、対流でニョッキが踊り、物理的に崩れることがあります。お湯はポコポコと静かに沸騰している状態を保ちましょう。
Q. 作ったニョッキは保存できますか?冷蔵と冷凍の正しい方法
A. 「冷凍保存」がおすすめです。
冷蔵庫に入れると、じゃがいものデンプンが老化して食感が悪くなる上、水分が出てベチャつきます。成形した後、バットに並べて一度冷凍し、カチカチに凍ったら保存袋(ジップロック等)に移して冷凍庫へ。約1ヶ月保存可能です。
Q. じゃがいも以外(かぼちゃ、さつまいも)で作る時の分量変更は?
A. 水分量に合わせて粉の量を調整します。
かぼちゃやさつまいもは、じゃがいもよりも水分が多い場合も少ない場合もあります。基本は「加熱して裏ごしした重量の30%の粉」からスタートし、耳たぶの硬さになるまで微調整してください。かぼちゃの場合は水分が多いので、少し加熱して水分を飛ばしてから使うのがコツです。
イタリア料理歴20年の専属シェフのアドバイス
「冷凍したニョッキを茹でる時は、絶対に解凍してはいけません!凍ったまま沸騰したお湯に入れてください。解凍すると水分が出てドロドロになってしまいます。凍ったまま茹でることで、形を保ったまま美味しく仕上がります」
週末のディナーを格上げする:ニョッキに合うサイドメニューとワイン
ニョッキが上手にできたら、献立全体をコーディネートして、家族をあっと言わせましょう。ニョッキは炭水化物でお腹にたまるので、合わせる料理はメリハリが大切です。
メイン料理の選び方:ニョッキのボリューム感に合わせた肉・魚料理
ニョッキがクリームソースなど濃厚な場合は、メインはシンプルなものが合います。
- 鶏肉の香草焼き(カチャトーラ): トマトソースやビネガーで煮込んだ鶏料理は、ニョッキの箸休めに最適です。
- 白身魚のソテーやアクアパッツァ: 魚介の旨味があるスープは、ニョッキと一緒に食べても美味です。
- タリアータ(牛肉の薄切りステーキ): バルサミコソースをかけた赤身肉は、イタリアンの王道。ニョッキの満足感に負けない存在感があります。
さっぱりとした口直し:イタリアンサラダとカルパッチョの提案
前菜やサイドには、酸味のあるものを用意すると食事が進みます。
- 真鯛やタコのカルパッチョ: レモンとオリーブオイルでさっぱりと。
- ルッコラと生ハムのサラダ: ルッコラの苦味が、クリーム系ニョッキの口直しにぴったりです。
シェフおすすめ!ニョッキ(クリーム系・トマト系)に合わせるワインのペアリング
クリーム・チーズ系ニョッキには:
樽熟成されたコクのある白ワイン(シャルドネなど)が合います。チーズの濃厚さをワインのボディが受け止めます。
トマト系ニョッキには:
軽めの赤ワイン(サンジョヴェーゼ、キャンティなど)や、ロゼワインがおすすめです。トマトの酸味とワインの果実味が同調し、互いを引き立て合います。
まとめ:黄金比率さえ守れば、家庭で「お店の味」は再現できる!
最後までお読みいただき、ありがとうございます。難しそうに思えるニョッキ作りも、理屈がわかれば決してハードルは高くありません。
最後に、成功のためのポイントをチェックリストにまとめました。調理の前に再確認してください。
- じゃがいもは「男爵」を使い、皮付きのままレンジか蒸し器で加熱する。
- 熱いうちに潰して裏ごしし、余分な水分を飛ばす。
- 強力粉の量は「裏ごししたじゃがいもの30%」を基準に計量する。
- 生地は絶対に練らない。「切って重ねる」動作でまとめる。
- 茹でたら「浮いてきてから30秒〜1分」待ち、すぐにソースと絡める。
イタリア料理歴20年の専属シェフのアドバイス
「料理は愛情と科学です。最初は形がいびつでも構いません。自分で作ったニョッキの味は、どんな高級レストランにも負けない特別なものになるはずです。失敗を恐れずに、ぜひ今週末、キッチンに立ってみてください。ご家族の『美味しい!』という笑顔が待っていますよ」
さあ、あなたも「黄金比率」を武器に、最高の一皿を作り上げてください。Buon appetito!(召し上がれ!)
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