今は2025年11月6日。あの熱狂的な発売日から、早7ヶ月が過ぎた。そう、今年4月18日に発売され、ポケカ市場を震撼させた拡張パック「ロケット団の栄光」(sv10)のことだ。
発売直後の喧騒が過ぎ去り、市場価格も一度は落ち着きを見せた。そして今、新たな拡張パック「メガブレイブ」「メガシンフォニア」の登場で世間の注目がそちらへ移る中、我々真のコレクターが問うべきはただ一つ。「ロケット団の栄光」の真の価値は、どこにあるのか?
この記事では、コレクター歴20年の俺、勝丸が、7ヶ月という時間が教えてくれた「ロケット団の栄光」の答え合わせをしていく。一時の熱狂に乗り遅れた者も、コレクションの次の一手を考える者も、この記事を読めば全てがわかるはずだ。
- 【最新】発売7ヶ月後の当たりカード買取価格ランキング
- 発売前の“謎”と、ついに明かされた全収録カードリストの再評価
- コレクター目線での長期的な価値と、今から買うべきかの最終判断
【2025年11月最新】「ロケット団の栄光」当たりカード買取相場ランキングTOP10
まず見るべきは、7ヶ月という時間が下した「審判」の結果だ。一時の hype(熱狂)で高騰し、泡のように消えていったカードは数知れない。だが、本物だけがこのランキングに名を連ねることを許される。これが、2025年11月6日時点のリアルな市場価値だ。

「7ヶ月という時間は、実に正直だ。発売直後は評価が割れていたカードも、その真価が市場価格に正しく反映されてきた。結論から言うと、キャラクター人気とイラストの持つ物語性が本物だったカードは、その価値を全く落としていない。 むしろ、市場に出回る美品が減り、その希少性から価格が再上昇する気配すらある。サラリーマンの小遣いで楽しむ鉄則は変わらないが、今このタイミングは、熱狂の中で見えなかった“本物”を見極め、手に入れる絶好の機会かもしれんぞ。」
当たりカード買取相場ランキング
これが現在の勢力図だ。君のコレクションと見比べてみてくれ。
▼当たりカード買取相場ランキングTOP10(2025年11月6日時点)
| 順位 | カード画像 | カード名 | レアリティ | 買取価格(目安) |
|---|---|---|---|---|
| 1位 | ![]() | ロケット団のミュウツーex | SAR | ¥34,000 |
| 2位 | ![]() | ロケット団のファイヤーex | SAR | ¥10,000 |
| 3位 | ![]() | ロケット団のニドキングex | SAR | ¥6,000 |
| 4位 | ![]() | ロケット団のクロバットex | SAR | ¥4,800 |
| 5位 | ![]() | ロケット団のミュウツーex | UR | ¥3,300 |
| 6位 | ![]() | ロケット団のサカキ | SAR | ¥1,700 |
| 7位 | ![]() | ロケット団のミュウツーex | SR | ¥1,500 |
| 8位 | ![]() | ロケット団のアテナ | SAR | ¥1,400 |
| 9位 | ![]() | ロケット団のニャース | AR | ¥1,300 |
| 10位 | ![]() | ロケット団のクロバットex | UR | ¥900 |
※価格は大手カードショップ(gamepedia, フルアヘッド等)の2025年10月~11月時点の買取価格を参考にしています。実際の価格を保証するものではありません。
なぜ当たり?7ヶ月後も輝きを失わないカード達…そして墜ちた巨星
ヶ月という時間は、実に正直だ。いや、時として残酷なほどに市場の真実を我々に突きつけてくる。発売当初の熱狂、期待、ノスタルジーという名の霧が晴れた今、そこには揺るぎない価値を持つ「本物」と、祭りの後にはかなく消えていった「幻影」の姿がはっきりと見えている。
この新しい勢力図を、時間というフィルターを通して深く、そして厳しく考察していこう。
絶対王者への戴冠:1位《ロケット団のミュウツーex》SAR
市場は、明確に答えを出した。このパックの「栄光」を体現するのは、サカキではなく、彼が生み出した究極のポケモン《ミュウツー》だった。なぜこのカードが、他の追随を許さない絶対的な王者として君臨したのか。その理由は、この一枚が「テーマ性」「キャラクターパワー」「アートの完成度」という、現代ポケカの価値を決定づける三要素を最高次元で満たしているからだ。
「ロケット団」というテーマの象徴であり、ポケモントップクラスの人気を誇るミュウツー。そして何より、その禍々しくも神々しいオーラを完璧に描き切ったSARのイラスト。これはもはや単なるカードではない。「ロケット団の栄光」というパックそのものを表現した最高傑作のアート作品だ。7ヶ月という時間は、このカードこそが本質的な価値を持つことを証明した。
墜ちた巨星たち:暴落した《サカキ》と《ニャース》
正直に認めよう。発売当初、俺を含め多くのコレクターが《ロケット団のサカキ》SARや《ロケット団のニャース》ARこそが、このパックの頂点であり、普遍的な価値を持つと信じていた。だが、結果は見ての通りだ。¥1,700と¥1,300。これは、単なる下落ではない。「暴落」だ。
なぜこうなったのか?これは、「期待感」と「供給量」のシビアな関係性を物語っている。発売前のティーザー戦略や、古参ファンからのノスタルジー需要によって、これらのカードの価格は実力以上に吊り上がっていた。しかし、7ヶ月という時間の中で、市場には十分な枚数が供給された。その結果、熱狂的な初期需要が満たされると、後続の買い手が続かず、価格は適正値…いや、失望感から適正値を下回るレベルにまで落ち着いてしまった。これが、7ヶ月という時間が教えてくれた、最も厳しい「答え」だ。彼らが持つ物語の価値は本物だが、市場価格を支えるほどの力は、ミュウツーには及ばなかった。
王国の守護者たち:2位~4位《ファイヤーex》《ニドキングex》《クロバットex》
ミュウツーが王なら、彼らは王国を支える屈強な騎士たちだ。彼らがなぜ高い価値を維持しているのか?それは、彼らの持つ価値が「特定のキャラクターへの依存度が低い、純粋なポケモンの魅力」に基づいているからだ。
伝説の鳥であるファイヤー、サカキの切り札として名高いニドキング、そしてシャープなデザインで人気のクロバット。彼らは、特定のストーリーやエピソードを知らなくても、そのポケモン自体のカッコよさでコレクターを魅了する力を持っている。このブレない「ポケモンパワー」こそが、浮き沈みの激しい市場で安定した価値を保つ秘訣なのだ。
市場の最終回答:「アート」は「希少性」を凌駕する
このパックは、現代ポケカにおけるSARとURの関係性を明確に定義した。5位の《ミュウツーex》UR(¥3,300)と、1位のSAR(¥34,000)。その価格差は10倍以上。発売当初は「希少性のURか、アートのSARか」で意見が割れたが、市場は「アートの価値は、単純な封入率の低さを凌駕する」という最終回答を叩きつけた。コレクターは、ただ珍しいだけのカードではなく、魂を揺さぶる一枚を求めている。この事実は、今後のコレクションの指針となる、極めて重要な教訓だ。
発売前の狂騒曲!あの「空のカードリスト事件」を振り返る
今だからこそ笑って話せるが、皆、覚えているだろうか?2025年4月18日の発売日を目前に控えた、あの異様な日々を。
公式サイトのカードリストページ(pokemon-card.com/ex/sv10/card/)には、「該当するカードはありません。」という無情な文字だけが表示され、我々コレクターを不安と憶測の渦に叩き込んだ。SNSでは「発売延期か?」「まさかのシークレットパックか?」と様々な説が飛び交い、市場は異様な熱気に包まれた。
その一方で、公式の別ページ「Card Topics」では、突如として《ロケット団のニャース》ARのイラストが先行公開されたんだ。「サカキのそばで安心して過ごすニャース」という、そのあまりにもエモーショナルな一枚は、リストが空であるという不安を、一瞬で爆発的な期待へと変えてしまった。
この、公式による巧みな情報統制とティーザー戦略こそが、「ロケット団の栄光」をただの新弾ではない、「事件」へと昇華させたんだ。我々はこの一連の出来事を通じて、ただカードを買うのではなく、発売前から壮大な物語に参加していた、というわけだ。
ついに明かされた全貌!全収録カードリスト再評価
そして迎えた発売日。ついに明かされた全収録カードは、我々の期待を遥かに超えるものだった。ここでは、今一度その全貌を振り返り、7ヶ月経った今だからこそわかる、各レアリティの真の価値を評価していく。
各レアリティのカードリストと現在の評価
- SAR (スペシャルアートレア)
- 収録カード:《ロケット団のミュウツーex》《クロバットex》《ニドキングex》《ファイヤーex》など
- 現在の評価:このパックの絶対的王者たち。特にミュウツーと、初代からのファンに根強い人気を誇るニドキングは、今なお高値で取引されている。ファイヤーも三鳥の一角として安定した人気を誇る。
- AR (アートレア)
- 収録カード:《ロケット団のニャース》《ソーナンス》《ヤミカラス》《イオルブ》など
- 現在の評価:ニャースが突出しているが、ムサシの相棒であるソーナンス、ロケット団らしいヤミカラスなど、脇を固めるカードも渋い人気を維持している。コレクションの「味」を深める、最高のスパイスだ。
- UR (ウルトラレア)
- 収録カード:《ロケット団のミュウツーex》など
- 現在の評価:SARとは異なるベクトルの最終到達点。特にミュウツーURは、その神々しさから「観賞用」としての需要が非常に高く、市場に出回る数が少ないため、SAR以上に希少価値が高まっている。
- SR (スーパーレア)
- 収録カード:《ムサシとコジロウ》など
- 現在の評価:「SR以上確定」という仕様上、市場への供給量は多い。そのため多くのSRは価格が落ち着く傾向にあるが、《ムサシとコジロウ》のように圧倒的なキャラクター人気を持つカードは例外だ。
【2025年11月版】コレクターとしての最終判断
さて、この記事の核心だ。発売から7ヶ月が経ち、市場には「メガブレイブ」などの新製品が登場している。そんな「今」、我々コレクターは「ロケット団の栄光」とどう向き合うべきか?
結論:真のコレクターなら、今こそ”買い”だ!
俺の答えは、発売当初よりも、むしろ今のほうが確信を持って言える。「真のコレクターなら、今こそ”買い”だ」と。
その理由は、「市場の健全化」と「相対的な割安感」だ。発売直後は投機的な資金も流入し、相場は実力以上に高騰していた。だが今は、熱狂が去り、純粋なコレクターたちによる適正な市場が形成されている。
さらに、世間の注目が最新弾に移っている今、一部のカードは注目度が下がり、価格が落ち着いている場合がある。これは、長期的な視点を持つ我々コレクターにとっては、絶好の仕入れ時と言える。熱狂の渦中で高値で買うのではなく、少し冷めた市場で、本質的な価値を持つカードを冷静に集めていく。これぞ大人のコレクション術だ。
BOXか?シングルか?7ヶ月後の最適解
- BOX購入:もはやコレクターの夢の領域だ。未開封BOXは市場から消えつつあり、その価値は日に日に上がっている。もし信頼できるショップで適正価格のBOXを見つけたら、それは資産として購入するレベルの判断になるだろう。
- シングル購入:これが我々にとっての最適解だ。7ヶ月経った今、ほとんどのカードの相場は安定期に入っている。つまり、焦って買う必要はない。自分の予算と相談しながら、計画的に一枚一枚集めていく。これこそが、今このパックと向き合う最も賢明で、楽しい方法だ。
将来性は?旧裏「わるいリザードン」の領域へ届くか?
このパックの将来性を占う上で、良い比較対象がある。旧裏面の「わるいリザードン」だ。あのカードは今、19,500円前後で取引されている。20年以上もの時を経て、その価値を証明した伝説の一枚だ。
「ロケット団の栄光」のカードたちが、すぐにこの領域に達することはないだろう。発行枚数が違うからな。だが、このパックが持つ「ロケット団」という普遍的なテーマ性と、歴史に残るアートワークの質は、10年、20年という長い時間軸で見た時に、旧裏面と同じように「あの時代の伝説だった」と語られるポテンシャルを十分に秘めている。
【2025年11月】現在のポケカ市場と、まとめ
この記事を締めくくる前に、現在の市場について触れておこう。今はまさに、抽選販売が始まったばかりの新シリーズ「MEGA」の「メガブレイブ」「メガシンフォニア」に市場の注目が集中している。誰もが新しいカードに夢中だ。
だが、思い出してほしい。熱狂の後には、必ず冷静な評価の時期が来る。そして、本物だけが時代を超えて残る。
「ロケット団の栄光」は、間違いなくその「本物」の一つだ。

「新しいパックに心が躍るのは当然だ。だがな、自分のコレクションの『軸』をどこに置くかは、また別の話だ。周りの熱狂に流されることなく、自分が心から愛せるテーマのカードを集める。7ヶ月という時間が、『ロケット団の栄光』がその軸にふさわしい名作であることを、俺たちに教えてくれた。今こそ、自分だけのコレクションを築き上げる時だ!」
▼要点チェックリスト(2025年11月版)
| チェック項目 | ポイント |
|---|---|
| 現在のトップレアは? | 《ロケット団のミュウツーex》SAR。 市場が下した最終審判。テーマ・人気・アートの三要素を制した、揺るぎない真の王者だ。 |
| 今から買うべき? | 目的次第で最高の買い時。 絶対王者のミュウツーを狙うも良し、暴落して手頃になったサカキやニャースを保護(コレクション)するも良し。 |
| どう買う? | シングル買い一択。 BOX開封はもはや夢追人の領域。市場価格が安定した今、狙いを定めて一枚ずつ確実に手に入れるのが大人の戦術だ。 |
| 将来性は? | トップレア、特にミュウツーの価値は盤石。 美品は今後さらに希少化する可能性大。一方、下落したカードは急な高騰より、長く愛せるコレクションピースとしての価値に。 |










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