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【専門医解説】耳鼻咽喉科と内科どっちに行く?風邪・花粉症の受診基準と失敗しない病院の選び方

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「喉が痛いけれど、熱はない。これって耳鼻科?それとも内科?」

「子供の鼻水が止まらないけれど、いつもの小児科でいいのかな?」

季節の変わり目や風邪の流行期になると、このような疑問を抱く方は非常に多いです。結論から申し上げますと、「鼻水・喉の痛み・耳の違和感」など、首から上の症状が特に辛い場合は、耳鼻咽喉科の受診が最適解となります。

なぜなら、内科や小児科との最大の違いは、患部を直接目で見て、その場で処置を行う「局所治療」の専門性にあるからです。飲み薬だけでは届かない病巣へダイレクトにアプローチできる点が、早期回復へのカギとなります。

この記事では、現役の耳鼻咽喉科専門医である筆者が、以下の3点を中心に徹底解説します。

  • 現役医師が実践している「内科・小児科・耳鼻科」の明確な使い分け基準
  • 「痛そう」「怖い」という誤解を解く、耳鼻咽喉科の具体的な治療内容
  • 信頼できるクリニックを見極めるための、プロ視点の5つのチェックポイント

ご自身やご家族の症状に合わせて、最適な受診先を選ぶための「判断のものさし」として、ぜひ最後までお読みください。

  1. 耳鼻咽喉科とは?意外と知らない「守備範囲」と受診すべき症状
    1. 「耳・鼻・のど」だけじゃない!扱う病気の全体像
    2. こんな症状なら迷わず耳鼻科へ(セルフチェック)
    3. 「めまい」や「顔の麻痺」も耳鼻咽喉科の専門領域
  2. 【徹底比較】風邪・花粉症は「内科」と「耳鼻科」どっち?
    1. 結論:症状の「範囲」と「強さ」で使い分ける
    2. 耳鼻咽喉科を選ぶ最大のメリット「局所処置」とは
    3. 小児科と耳鼻科はどう使い分ける?(子供の場合)
    4. 比較表で見る!診療科別の得意分野
  3. 痛くない?怖くない?耳鼻咽喉科の具体的な検査と治療内容
    1. 問診から診察までの流れ
    2. 「鼻からカメラ」ファイバースコープ検査の実際
    3. 聴力検査・ティンパノメトリー(鼓膜の動き)
    4. 処置の痛みと不快感について(本音解説)
  4. 専門医が教える「失敗しない耳鼻咽喉科クリニック」の選び方5選
    1. ポイント1:「日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会認定 専門医」が在籍しているか
    2. ポイント2:画像を見せて説明してくれるか(可視化)
    3. ポイント3:混雑状況と予約システムの利便性
    4. ポイント4:子供への対応と院内の雰囲気
    5. ポイント5:感染症対策と清潔感
  5. 耳鼻咽喉科に関するよくある質問(FAQ)
    1. Q. 耳掃除だけで受診しても迷惑ではありませんか?
    2. Q. 風邪薬は内科と同じものが処方されますか?
    3. Q. 妊娠中や授乳中でも受診・投薬は可能ですか?
    4. Q. いびきや睡眠時無呼吸症候群も相談できますか?
  6. まとめ:早期受診がカギ!「首から上の不調」は耳鼻咽喉科へ
    1. 耳鼻咽喉科受診前の最終チェックリスト

耳鼻咽喉科とは?意外と知らない「守備範囲」と受診すべき症状

「耳鼻科=耳と鼻の医者」と思われがちですが、正式名称は「耳鼻咽喉科・頭頸部外科」といいます。実は、脳と目を除く「首から上のすべての臓器」が私たちの守備範囲です。鎖骨より上で、脳と眼球以外に不調があれば、まずは耳鼻咽喉科を想起していただきたいのです。

多くの患者さんが「こんな症状で耳鼻科に来ていいの?」と遠慮されがちですが、専門医の立場からすれば、初期の段階で相談していただくことが、重症化を防ぐ最良の手段です。ここでは、具体的にどのような病気や症状を診ているのか、その全体像を深掘りしていきましょう。

現役耳鼻咽喉科専門医のアドバイス
「『これくらいで病院に行っていいのかな』と迷う必要はありません。特に、耳や鼻の不調は、外から見えない場所で炎症が進んでいることが多く、自己判断は禁物です。首から上に違和感があれば、まずは専門家の『目』による確認を受けてください」

「耳・鼻・のど」だけじゃない!扱う病気の全体像

耳鼻咽喉科が扱う領域は非常に多岐にわたります。代表的な「耳・鼻・のど」の疾患はもちろんですが、それ以外にも専門的な治療を要する病気が隠れています。

まず「耳」の領域では、中耳炎や外耳炎といった痛みを伴う病気だけでなく、突発性難聴や老人性難聴といった「聞こえ」の問題、さらには耳鳴りや補聴器の相談も承ります。平衡感覚を司る内耳の異常による「めまい」も、実は耳鼻咽喉科の主要な専門分野です。

次に「鼻」の領域です。アレルギー性鼻炎や花粉症は現代病とも言えますが、風邪をこじらせて起こる副鼻腔炎(蓄膿症)や、匂いがわからなくなる嗅覚障害も扱います。鼻血が止まらない場合の止血処置や、鼻骨骨折の診断も行います。

そして「のど」の領域。咽頭炎や扁桃炎といった感染症に加え、声枯れの原因となる声帯ポリープ、食事の飲み込みが悪くなる嚥下障害、いびきや睡眠時無呼吸症候群も診断・治療します。口内炎や舌の異常、味覚障害も対象です。

さらに「その他」として、顔が曲がってしまう顔面神経麻痺、首にしこりができる腫瘍(甲状腺疾患やリンパ節炎など)も、頭頸部外科の領域として診療しています。このように、首から上の「感覚器」と「運動器」をトータルで診るのが私たちの仕事です。

こんな症状なら迷わず耳鼻科へ(セルフチェック)

ご自身の症状が耳鼻咽喉科の対象かどうか、迷った時のための詳細なチェックリストを作成しました。一つでも当てはまる場合は、受診を検討してください。

耳の症状チェックリスト(クリックして詳細を表示)
  • 耳が痛い・痒い:中耳炎や外耳炎の可能性があります。特に子供が夜泣きをして耳を触る場合は要注意です。
  • 聞こえにくい・耳が詰まった感じ:突発性難聴や耳垢栓塞(耳あかの詰まり)、滲出性中耳炎が疑われます。急な難聴は時間との勝負です。
  • 耳だれが出る:感染による膿や、外耳道の湿疹からの分泌物の可能性があります。
  • 耳鳴りがする:「キーン」「ジー」という音が続く場合、内耳のダメージやストレスが関与していることがあります。

鼻の症状チェックリスト(クリックして詳細を表示)
  • 透明な鼻水が止まらない:アレルギー性鼻炎や風邪の初期症状です。
  • 黄色や緑色のドロっとした鼻水:細菌感染を起こしており、副鼻腔炎(蓄膿症)の疑いが濃厚です。
  • 鼻づまり・口呼吸:鼻中隔湾曲症や鼻茸(ポリープ)、アデノイド肥大などが原因で、睡眠の質を低下させます。
  • 頬や目の奥が痛い:副鼻腔に膿が溜まり、周囲を圧迫しているサインかもしれません。
  • 匂いがしない・変な匂いがする:嗅覚障害や副鼻腔炎の典型的な症状です。

のどの症状チェックリスト(クリックして詳細を表示)
  • 飲み込むと痛い:急性咽頭炎や扁桃炎です。扁桃周囲膿瘍になると口が開かなくなることもあります。
  • 声が枯れる・出しにくい:声帯の炎症やポリープ、あるいは喉頭がんの初期症状の可能性も否定できません。
  • のどの異物感(へばりつく感じ):逆流性食道炎や咽喉頭異常感症、後鼻漏(鼻水がのどに落ちる)が原因のことが多いです。
  • 咳が長引く:肺の問題だけでなく、鼻水がのどを刺激して出る咳(咳喘息や後鼻漏)も非常に多いです。

「めまい」や「顔の麻痺」も耳鼻咽喉科の専門領域

意外に知られていないのが、「めまい」の相談先として耳鼻咽喉科が第一選択になるケースが多いことです。実は、めまいの原因の約6割〜7割は、耳(内耳)の異常にあると言われています。

耳の奥にある「三半規管」や「耳石器」は、体のバランスを保つセンサーの役割を果たしています。ここに異常が生じると、自分や周囲がぐるぐると回るような回転性のめまいや、体がふわふわする浮動性のめまいが起こります。代表的な病気には、メニエール病や良性発作性頭位めまい症があります。

もちろん、脳梗塞や脳出血といった脳の病気でもめまいは起こりますが、その場合は「激しい頭痛」「手足のしびれ」「呂律が回らない」といった神経症状を伴うことが一般的です。そうした症状がなく、めまいと同時に「難聴」や「耳鳴り」を感じる場合は、まず耳鼻咽喉科を受診し、聴力検査や平衡機能検査を受けることをお勧めします。

また、ある日突然顔の半分が動かなくなる「顔面神経麻痺」も、耳鼻咽喉科が専門とする疾患です。顔面神経は耳の奥の骨の中を通っているため、中耳炎やヘルペスウイルスの影響を受けやすいのです。これらは早期にステロイド治療などを開始することで治癒率が大きく変わるため、一刻も早い受診が必要です。

耳鼻咽喉科の診療領域マップ(首から上の主な疾患)
部位 対応する主な疾患・症状
中耳炎、外耳炎、難聴、耳鳴り、耳垢栓塞、めまい(メニエール病など)
アレルギー性鼻炎(花粉症)、副鼻腔炎(蓄膿症)、鼻出血、嗅覚障害、鼻中隔湾曲症
のど 咽頭炎、扁桃炎、声帯ポリープ、喉頭炎、嚥下障害、睡眠時無呼吸症候群
その他 顔面神経麻痺、唾液腺疾患(おたふく風邪など)、甲状腺疾患、首のしこり

【徹底比較】風邪・花粉症は「内科」と「耳鼻科」どっち?

「風邪を引いたら内科」というイメージをお持ちの方は多いでしょう。確かに間違いではありませんが、症状によっては耳鼻咽喉科を選んだ方が、治療効果を実感しやすく、治りが早い場合があります。

患者さんにとって最大の悩みである「どっちに行けばいいの?」という疑問に対し、現役医師としての明確な判断基準(トリアージ)をお伝えします。この基準を知っておくだけで、病院選びの迷いがなくなり、適切な治療への近道となります。

結論:症状の「範囲」と「強さ」で使い分ける

最もシンプルで確実な判断基準は、症状が「全身」にあるか、「局所(首から上)」に集中しているかです。

内科を受診すべきケース(全身症状がメイン)
発熱が38度以上ある、全身がだるい(倦怠感)、関節が痛い、お腹の調子が悪い(下痢・嘔吐)、激しい咳で胸が苦しいといった場合です。これらはウイルスや細菌が全身に影響を及ぼしているサインであり、全身管理のプロである内科医の診断が必要です。特に、高血圧や糖尿病などの基礎疾患をお持ちの方は、飲み合わせの管理も含めてかかりつけの内科が安心です。

耳鼻咽喉科を受診すべきケース(局所症状がメイン)
熱は微熱程度か平熱だが、とにかく「喉が痛くて飲み込めない」「鼻水が止まらず息が苦しい」「耳が痛い」といった、特定の部位の症状が激しい場合です。この場合、原因となっている炎症部位を直接処置できる耳鼻科の方が、症状の緩和が早いです。「風邪だと思っていたら副鼻腔炎だった」「ただの喉風邪ではなく扁桃周囲膿瘍だった」という発見ができるのも耳鼻科の強みです。

なお、インフルエンザや新型コロナウイルスの検査については、現在では内科・耳鼻科のどちらでも実施可能です。ただし、陽性判定後の対応として、内科は主に投薬による全身治療、耳鼻科は投薬に加えて鼻やのどの炎症を和らげる処置ができるという違いがあります。

耳鼻咽喉科を選ぶ最大のメリット「局所処置」とは

内科との決定的な違い、それは「局所処置(きょくしょしょち)」ができるかどうかです。これは、飲み薬や貼り薬だけでなく、医師が直接患部に手を加えて治療することを指します。

例えば、鼻水が詰まって苦しい時、内科では「鼻水を出しやすくする薬」を処方されますが、効果が出るまでには時間がかかります。一方、耳鼻咽喉科では、専用の吸引管を使って、鼻の奥に溜まった粘り気のある鼻水をその場で強力に吸い出します(鼻汁吸引)。これにより、物理的に鼻の通りが良くなり、直後から呼吸が楽になります。

また、のどが痛い場合には、炎症を起こしている部分に直接、消炎剤などの薬を塗ったり、噴霧したりします。さらに、「ネブライザー(吸入療法)」という機器を使い、霧状にした薬剤を鼻やのどの奥深くまで到達させる治療も行います。飲み薬は一度胃に入って血液に乗って全身を巡るため、患部に届く量はごくわずかですが、局所処置やネブライザーは患部に高濃度の薬剤を直接届けることができるため、即効性と効果の高さが期待できるのです。

小児科と耳鼻科はどう使い分ける?(子供の場合)

小さなお子さんの場合、この判断はさらに悩ましいものです。基本的には、「全身状態の管理」は小児科、「鼻・耳の専門治療」は耳鼻科という役割分担で考えてください。

小児科は「子供の総合医」です。発熱、発疹、機嫌が悪い、食欲がないなど、全身の状態をトータルで診ることができます。特に小さな子供は急変しやすいため、風邪かどうかわからない場合や、熱が高い場合はまず小児科が安心です。

一方で、「熱は下がったけれど鼻水だけがずっと続いている」「中耳炎を繰り返している」「耳を痛がっている」という場合は、耳鼻咽喉科の出番です。子供は鼻と耳をつなぐ管(耳管)が太く短いため、鼻風邪からすぐに中耳炎を発症します。耳鼻科で鼻水をしっかり吸ってあげることは、中耳炎の予防や早期治癒に直結します。

現役耳鼻咽喉科専門医のアドバイス
「小児科の先生と耳鼻科を上手に併用(ハシゴ受診)されている親御さんも多いです。例えば、風邪のひき始めや発熱時は小児科でお薬をもらい、熱が下がって鼻水や咳が残る段階になったら耳鼻科へ切り替えて、鼻吸いとネブライザーに通う、というスタイルは非常に理にかなっています。お薬手帳を持参すれば、飲み合わせも考慮して処方調整しますのでご安心ください」

比較表で見る!診療科別の得意分野

ここまでの内容を整理し、内科・小児科・耳鼻咽喉科それぞれの得意分野を比較表にまとめました。受診に迷った際の判断材料としてご活用ください。

【保存版】症状別・受診すべき診療科の判断フローチャート
比較項目 内科 小児科 耳鼻咽喉科
主な対象 15歳以上の全身症状 0歳〜15歳の全身管理 全年齢の首から上の症状
得意な症状 発熱、倦怠感、腹痛、胸痛、生活習慣病 子供の発熱、発疹、感染症全般、発育相談 激しい喉の痛み、止まらない鼻水、耳痛、めまい
検査の特徴 聴診、血液検査、レントゲン、心電図 全身観察、迅速検査キット、血液検査 ファイバースコープ、聴力検査、顕微鏡診察
処置の特徴 投薬が中心 投薬が中心 鼻汁吸引、ネブライザー、耳処置、薬液塗布
おすすめの
タイミング
高熱がある、全身が辛い、内臓の不調がある時 子供の急な発熱、原因不明の不調、予防接種 鼻・のど・耳の症状が辛い、薬だけでは治らない時

痛くない?怖くない?耳鼻咽喉科の具体的な検査と治療内容

「耳鼻科に行くと、鼻の奥に棒を突っ込まれて痛い思いをするのでは?」
「オエッとなるのが怖くて、なかなか足が向かない」

このような不安(Anxiety)をお持ちの方も少なくありません。確かに、かつての耳鼻科治療には「痛い・怖い」というイメージがあったかもしれませんが、医療機器の進歩により、現在は苦痛の少ない検査・治療が主流になっています。

ここでは、実際に診察室で行われる検査や処置のリアルな内容を、専門医の視点から包み隠さず解説します。何が行われるかを知ることで、受診のハードルがぐっと下がるはずです。

問診から診察までの流れ

クリニックに到着し、受付を済ませると、まずは問診票の記入があります。ここで重要なのは、「いつから」「どんな症状が」「どの程度辛いか」を具体的に伝えることです。「熱はないが、喉の右側だけが痛い」など、詳細な情報は診断の大きな助けになります。

診察室に呼ばれると、耳鼻科特有の大きな椅子(診察ユニット)に座ります。医師は額帯鏡(額につける鏡)やLEDヘッドライトを装着し、明るい光で耳・鼻・のどの奥を照らして観察します。この際、顔を動かすと危険なので、頭をしっかりとヘッドレストにつけて動かないようにすることが、痛くない診察を受ける第一のコツです。

「鼻からカメラ」ファイバースコープ検査の実際

耳鼻咽喉科の診断力を支える最強の武器が、「電子内視鏡(ファイバースコープ)」です。直径3mm〜4mm程度の非常に細く柔らかい管を鼻から挿入し、肉眼では見えない鼻の奥や、のどの深部(声帯など)をモニターに映し出します。

「鼻からカメラを入れるなんて絶対痛い!」と思われるかもしれませんが、現在は極細のファイバーを使用し、事前に鼻の中に麻酔薬をスプレー(またはガーゼ留置)して感覚を鈍らせてから行うため、痛みはほとんどありません。「くすぐったい」「何かが入っている感じがする」程度の感覚です。

この検査により、隠れた副鼻腔炎の膿、声帯のポリープ、あるいはがんの初期病変などを鮮明な画像で確認できます。「オエッ」となる咽頭反射が強い方でも、鼻からの挿入であれば舌の付け根を刺激しないため、吐き気を感じることは稀です。検査時間はわずか1〜2分程度で終了します。

聴力検査・ティンパノメトリー(鼓膜の動き)

「耳が詰まった感じがする」「聞こえにくい」という訴えがある場合、聴力検査を行います。防音室に入り、ヘッドホンをつけて、「ピー」「プー」という音が聞こえたらボタンを押す、学校の健診でもおなじみの検査です。

また、小さなお子さんや、ボタンが押せない方に行うのが「ティンパノメトリー」という検査です。耳の穴に柔らかい耳栓のようなプローブを当て、気圧を変化させて鼓膜の動きを測定します。数秒で終わり、痛みは全くありません。これにより、中耳に水が溜まっているか(滲出性中耳炎)を客観的に判断できます。

処置の痛みと不快感について(本音解説)

正直に申し上げますと、炎症が強い時の処置には、多少の不快感や痛みを伴うことがあります。例えば、パンパンに腫れた扁桃腺に薬を塗る時や、副鼻腔炎で詰まった膿を吸引する時は、炎症部位に触れるため刺激を感じることがあります。

しかし、それは一瞬のことです。膿を吸い出した後の「鼻が通って空気が吸える爽快感」や、薬を直接塗った後の「痛みの引きの早さ」は、その一瞬の不快感を補って余りあるメリットがあります。

多くの患者さんが処置後に「あー、スッキリした!」「もっと早くやってもらえばよかった」と仰って帰られます。私たちは、できるだけ痛くないように、声をかけながら慎重に処置を行いますので、怖がらずにお任せください。

現役耳鼻咽喉科専門医のアドバイス
「痛みに敏感な方や、過去に怖い思いをした方は、診察の最初に『痛いのが苦手です』『鼻の処置は優しくお願いします』と正直にお伝えください。医師も人間ですので、そう言っていただければ、麻酔のスプレーを多めに使ったり、細い器具に変えたりと、配慮して診察を進めることができます」

専門医が教える「失敗しない耳鼻咽喉科クリニック」の選び方5選

コンビニエンスストアよりも多いと言われるクリニックの中で、自分に合った「良い耳鼻咽喉科」をどう探せばよいのでしょうか。家から近いという理由だけで選ぶのも一つですが、質の高い医療を受けるためには、いくつかのチェックポイントがあります。

ここでは、同業者である医師の視点から見た、「信頼できるクリニック」を見極めるための5つの基準をご紹介します。

ポイント1:「日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会認定 専門医」が在籍しているか

最も基本的かつ重要な指標は、院長や担当医が「日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会認定 耳鼻咽喉科専門医」の資格を持っているかどうかです。

この資格は、医師免許取得後、指定された研修施設で最低4年以上の専門研修を受け、手術や診療の実績を積み、厳しい試験に合格した医師にのみ与えられます。つまり、耳・鼻・のどの解剖や病態について、標準的かつ高度な知識と技術を持っていることの証明です。

クリニックのホームページの「医師紹介」や「院長プロフィール」の欄を見て、「専門医」の記載があるかを必ず確認しましょう。

ポイント2:画像を見せて説明してくれるか(可視化)

耳や鼻の中は、患者さん自身では見ることができません。だからこそ、「何がどうなっているのか」を可視化して説明してくれる医師は信頼できます。

CCDカメラやファイバースコープで撮影した鼓膜や喉の画像を、診察台のモニターに映し出し、「ここが赤くなっていますね」「膿が溜まっていますね」と一緒に確認しながら説明してくれるクリニックを選びましょう。「百聞は一見に如かず」で、自分の病状を目で見て理解することで、治療への納得感やモチベーションが大きく変わります。

ポイント3:混雑状況と予約システムの利便性

評判の良い耳鼻咽喉科は、どうしても混雑する傾向にあります。特に花粉症の時期などは、数時間待ちになることも珍しくありません。

しかし、良いクリニックほど、患者さんの待ち時間を減らす工夫をしています。Webでの「順番受付システム」や「時間帯予約」を導入しており、スマホで現在の診察状況を確認できるクリニックがおすすめです。これなら、自分の順番が近づくまで自宅や車内で待機することができ、院内感染のリスクも減らせます。

ポイント4:子供への対応と院内の雰囲気

お子さんがいる場合、キッズスペースの有無や、スタッフの子供への対応も重要なポイントです。耳鼻科の処置は子供にとって怖いものですから、泣いてしまうのは当たり前です。

そんな時、医師や看護師が嫌な顔をせず、「頑張ったね」「上手だったよ」と優しく声をかけてくれるか、シールをくれたりする配慮があるかは、通院を続ける上で非常に大切です。Googleマップや口コミサイトで、「子供に優しい」「先生が穏やか」といった評判をチェックしてみると良いでしょう。

ポイント5:感染症対策と清潔感

耳鼻咽喉科は、咳やクシャミをする患者さんが多く集まる場所です。だからこそ、感染症対策が徹底されているかが重要です。

発熱のある患者さんと一般の患者さんの待合室や動線を分けているか(発熱外来の分離)、高性能な空気清浄機や換気システムが導入されているか、ネブライザーなどの器具が患者ごとに滅菌・消毒されているか。ホームページに感染対策の取り組みが明記されているクリニックは、安全管理に対する意識が高いと言えます。

現役耳鼻咽喉科専門医のアドバイス
「ホームページの『院長あいさつ』も意外と参考になります。経歴だけでなく、どのような理念で診療しているか、地域医療への想いがご自身の言葉で綴られている先生は、患者さんとのコミュニケーションを大切にしている傾向があります」

耳鼻咽喉科に関するよくある質問(FAQ)

最後に、日々の診療の中で患者さんから頻繁に寄せられる質問にお答えします。これらは、多くの方が抱いている「潜在的な疑問」でもあります。

Q. 耳掃除だけで受診しても迷惑ではありませんか?

A. 全く迷惑ではありません。むしろ大歓迎です。
耳垢(みみあか)が詰まって聞こえが悪くなる「耳垢栓塞(じこうせんそく)」は立派な病気です。ご自身で無理に取ろうとすると、逆に耳垢を奥に押し込んだり、外耳道を傷つけてしまったりすることが多々あります。耳鼻科では顕微鏡を使い、専用の鉗子(かんし)や吸引管で、痛みなく安全にきれいに除去できます。数ヶ月に一度、耳掃除のために受診される患者さんはたくさんいらっしゃいます。

Q. 風邪薬は内科と同じものが処方されますか?

A. 基本的な成分は同じですが、組み合わせが異なります。
解熱鎮痛剤や抗生物質などは内科と同じものを使用しますが、耳鼻咽喉科では、鼻水を抑える薬、痰を出しやすくする薬(去痰剤)、炎症を抑える酵素製剤などを、症状に合わせて細かく調整して処方します。また、飲み薬だけでなく、ネブライザーや点鼻薬などの「局所療法」を組み合わせることで、相乗効果を狙うのが特徴です。

Q. 妊娠中や授乳中でも受診・投薬は可能ですか?

A. 可能です。時期や状態に合わせて安全な治療を提案します。
妊娠中や授乳中は薬の使用に慎重になる必要がありますが、漢方薬や、胎児・乳児への影響が極めて少ないとされている薬を選んで処方することができます。また、どうしても薬を使いたくない場合は、鼻の吸引やネブライザー(薬剤なしの生理食塩水洗浄など)といった処置だけで症状を緩和させることも可能です。我慢して症状が悪化する前にご相談ください。

Q. いびきや睡眠時無呼吸症候群も相談できますか?

A. はい、耳鼻咽喉科の専門分野です。
いびきは、鼻やのどの空気の通り道が狭くなることで起こります。扁桃腺の肥大、鼻中隔の曲がり、アレルギー性鼻炎などが原因であることが多いため、まずはファイバースコープで気道の形状を確認します。必要に応じて、簡易検査装置の貸し出しや、CPAP(シーパップ)療法の導入、マウスピース作成のための歯科紹介なども行っています。

現役耳鼻咽喉科専門医のアドバイス
「受診の際は、ぜひ『お薬手帳』をご持参ください。現在飲んでいる薬との飲み合わせを確認するだけでなく、過去に処方されて効かなかった薬や、副作用が出た薬の履歴がわかるため、より最適な薬を選ぶための重要な情報源となります」

まとめ:早期受診がカギ!「首から上の不調」は耳鼻咽喉科へ

ここまで、耳鼻咽喉科の守備範囲や内科との違い、そしてクリニックの選び方について解説してきました。

風邪や花粉症の症状が出た時、市販薬で様子を見るのも一つの選択肢ですが、数日経っても改善しない場合や、症状が辛い場合は、迷わず医療機関を受診してください。特に、「鼻水・喉の痛み・耳の違和感」といった局所症状が強い場合は、耳鼻咽喉科での「局所処置」が早期回復への近道です。

自己判断で市販の点鼻薬を使いすぎて「薬剤性鼻炎」になってしまったり、中耳炎を放置して難聴が残ってしまったりするケースは後を絶ちません。「たかが鼻水」「たかが喉の痛み」と侮らず、専門家の力を借りて、快適な日常を一日も早く取り戻しましょう。

最後に、受診前に確認しておくべきポイントをまとめました。これらを準備しておくと、診察がスムーズに進みます。

耳鼻咽喉科受診前の最終チェックリスト

  • 症状はいつから始まったか、熱はあるか(メモしておくと安心)
  • 現在服用中の薬がわかるもの(お薬手帳、または現物)
  • (お子さんの場合)母子手帳
  • 保険証・マイナンバーカード
  • Web予約やオンライン問診が利用できる場合は済ませておく

この記事が、あなたやご家族の病院選びの一助となり、適切な治療へと繋がることを願っています。首から上の不調を感じたら、ぜひお近くの信頼できる耳鼻咽喉科クリニックへ足を運んでみてください。

この記事を書いた人

「まんまる堂」は、日々の生活をより豊かにするための情報を発信する総合ライフスタイルメディアです。

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