年末が近づくと、年賀状や社内報、Webサイトの正月バナー作成などで「辰(龍)」のイラスト素材が必要になる場面が増えてきます。しかし、いざ検索を始めると「数が多すぎて選べない」「無料で使っていいのか不安」「ダウンロードしてみたら画質が悪くて使えなかった」といった悩みに直面することも多いのではないでしょうか。
特にビジネスシーンや公的な場で使用する場合、単にかっこいい、かわいいという見た目だけでなく、「商用利用の可否」や「著作権のクリアランス」は避けて通れない重要課題です。また、WordやPowerPointに貼り付けた瞬間に漂う「素人っぽさ」を解消するためには、適切なファイル形式の選択と配置のコツを知っておく必要があります。
結論から申し上げますと、辰(龍)のイラスト素材選びで最も重要なのは、「商用利用の可否」と「背景透過(PNG形式)」の2点を確認することです。この記事では、現役のグラフィックデザイナーであり、数多くの企業案件で素材選定を行ってきた私が、業務でも安心して使える高品質な無料サイトを厳選してご紹介します。さらに、ダウンロードした素材を使って、年賀状や社内報をプロ並みのクオリティに仕上げるための配置テクニックまで、余すところなく解説します。
この記事を読むことで、以下の3点が明確になります。
- 商用OK・登録不要など、目的や用途に合わせてプロが厳選した無料イラストサイト
- 「かっこいい」「かわいい」「手書き」など、欲しいイメージに直結するテイスト別のおすすめ検索ワード
- WordやCanvaを使った編集でも「素人っぽさ」を完全に消し去る、プロ直伝のレイアウト術
ぜひこの記事を参考に、あなたの制作物に最適な「辰」を見つけ、自信を持って世に出せるデザインを完成させてください。
プロが教える「使える」辰イラスト素材の選び方3つの基準
インターネット上には無数のイラスト素材が溢れていますが、プロのデザイナーが「仕事で使える」と判断する基準は非常に明確です。デザインの現場では、見た目の良さ以前に「仕様」と「権利」がクリアになっていなければ、どんなに素晴らしいイラストでも採用することはありません。
特に、年末の繁忙期に急いで素材を探していると、つい確認を怠ってしまいがちですが、後々のトラブルや修正作業の手間を防ぐためにも、ダウンロードボタンを押す前に必ず確認すべき3つの基準があります。これらは私が新人の頃、先輩デザイナーから徹底的に叩き込まれた基本中の基本でもあります。
基準1:商用利用の範囲とクレジット表記の有無を確認する
まず最初に確認すべきは、その素材が「商用利用可能か」という点です。多くの無料素材サイトには「商用利用可」と記載されていますが、その定義はサイトによって微妙に異なります。例えば、「個人の年賀状ならOKだが、会社のチラシはNG」「YouTube動画はOKだが、販売するグッズへの利用はNG」といったケースです。
ビジネスシーンで利用する場合、特に注意が必要なのが「クレジット表記(著作権者の表示)」の義務です。デザインの中に小さく「©〇〇」と入れることが条件になっている素材もありますが、年賀状やバナー広告など、スペースが限られている媒体では、このクレジット表記がデザインの邪魔になってしまうことがあります。そのため、私は基本的に「クレジット表記不要」のサイトを選ぶことを推奨しています。
また、意外と見落としがちなのが「点数制限」です。「1つの制作物につき20点まで無料」といったルールを設けているサイトも多く、社内報などで大量のカットイラストを使用する場合に抵触する恐れがあります。利用規約ページは文字が多くて読むのが大変かもしれませんが、「商用」「クレジット」「点数」の3つのキーワードだけでも検索して確認する癖をつけましょう。
基準2:使い勝手を左右する「背景透過(PNG形式)」を選ぶ
次に重要なのがファイル形式です。イラスト素材には主にJPG、PNG、AI(EPS)などの形式がありますが、OfficeソフトやCanvaでデザインをする一般の方に最もおすすめなのが「PNG形式(背景透過)」です。
JPG形式は容量が軽くて扱いやすい反面、背景が自動的に「白」で塗りつぶされてしまいます。白い紙の上に配置するだけなら問題ありませんが、色付きの背景や写真の上にイラストを載せたい場合、イラストの周りに白い四角い枠が残ってしまい、これがデザインを一気に「安っぽく」見せる最大の原因となります。
一方、背景が透過処理されたPNG形式であれば、イラストの輪郭通りに切り抜かれた状態で配置できるため、どんな背景の上に置いても自然に馴染みます。素材サイトでダウンロード形式を選べる場合は、迷わず「PNG」を選択してください。もし「透過」かどうかが分からない場合は、プレビュー画面で背景がチェック柄(市松模様)になっているかを確認すると良いでしょう。それが透過されている証拠です。
現役グラフィックデザイナーのアドバイス
「『背景が白いから大丈夫』と思ってJPGを使うと、色付きの紙面や写真の上に載せた時に白い四角い枠が出てしまい、一気に素人っぽくなります。重ねて使うなら迷わず『PNG(透過)』を選びましょう。特に龍のイラストはヒゲや角など複雑な形状が多いので、これを自分で切り抜くのはプロでも手間がかかります。最初から透過されている素材を選ぶことが、時短とクオリティアップの最短ルートです」
基準3:印刷用なら「高解像度」または「ベクターデータ」
3つ目の基準は画質です。WebサイトやSNSで使う分にはそれほど気にする必要はありませんが、年賀状やポスターなど「印刷」をする場合は、画像の解像度が非常に重要になります。
画面上では綺麗に見えていても、印刷してみると線がギザギザになったり、ぼやけてしまったりすることがあります。これは画像の解像度(dpi)が不足しているためです。一般的な印刷物には「300dpi〜350dpi」程度の解像度が必要です。無料素材サイトの中には、Web用の低解像度(72dpi)しか配布していないところもあるため注意が必要です。
もしIllustratorなどのドローソフトをお持ちであれば、「AI」や「EPS」といったベクターデータを選ぶのがベストです。ベクターデータは数式で描画されているため、どれだけ拡大しても画質が劣化しません。ポスターのような大判印刷に使用する場合や、色を自由に変更したい場合には必須の形式と言えます。Officeソフトメインの方でも、「高解像度PNG」や「印刷用サイズ」と明記されている素材を選べば、A4サイズ程度までは綺麗に印刷可能です。
【目的別】辰のイラスト無料サイトおすすめ厳選8選
ここからは、数ある無料イラストサイトの中から、現役デザイナーの視点で「本当に使える」サイトを厳選してご紹介します。それぞれのサイトには強みと特徴があり、用途に合わせて使い分けることが作業効率化の鍵となります。
「時間がなくて全部見ていられない」という方のために、目的別に4つのカテゴリーに分類しました。ご自身の制作物に最適なサイトを見つけてください。
【万能・定番】迷ったらここ!バリエーション豊富な大手サイト
まずは、困ったときに最初に訪れるべき定番サイトです。これらのサイトは圧倒的な素材数を誇り、ビジネスからプライベートまであらゆるシーンに対応できる懐の深さがあります。
イラストAC (Illust AC)
日本国内で最大級の利用者数を誇る無料素材サイトです。多数のクリエイターが投稿しているため、タッチのバリエーションが非常に豊富です。リアルな水墨画風の龍から、ゆるいキャラクター風の辰まで、検索すれば見つからないテイストはないと言っても過言ではありません。特に「年賀状テンプレート」としてそのまま使える完成されたデザインも多いため、時間がない時の強い味方です。ただし、無料会員の場合は1日の検索回数やダウンロード数に制限があるため、計画的に利用する必要があります。
いらすとや
もはや説明不要の国民的イラストサイトです。温かみのある手書き風のタッチは、老若男女問わず親しみやすさを与えます。役所や病院、企業の案内など、あらゆる場所で使われているため「よく見る絵」という安心感がありますが、逆に言えば「個性を出しにくい」という側面もあります。しかし、干支のイラストに関しても非常に種類が豊富で、時事ネタやニッチな状況を描いた辰のイラストも見つかります。「誰からも嫌われない、安全なデザイン」を目指すなら、迷わずここを選びましょう。
【ビジネス・和風】上司や取引先にも出せる高品質・リアル系
次に、企業の年賀状や社内報、取引先への挨拶状など、フォーマルな場に適したサイトをご紹介します。ここでは「かわいさ」よりも「品格」や「威厳」が求められます。
イラストレイン
シンプルで使いやすいイラストが揃うサイトですが、特に干支や季節の行事に関する素材が充実しています。筆文字や水墨画風など、落ち着いた和風のタッチが多く、派手すぎないデザインが好まれるビジネスシーンに最適です。背景が透過されたPNG形式で配布されているため、Wordの文書にワンポイントとして添える際も非常にスムーズです。登録不要ですぐにダウンロードできる点も、急ぎの業務中には嬉しいポイントです。
BEIZ images
こちらはイラストだけでなく、テクスチャや背景素材に特化したサイトです。一見すると写真素材サイトのように見えますが、和紙や金箔、布地などの高品質な背景素材が無料で手に入ります。ここに「筆文字の辰」などを組み合わせることで、高級感のあるデザインが簡単に作成できます。イラスト単体というよりは、デザインの「土台」を作るのに非常に役立ちます。プロの現場でも、背景素材として頻繁に利用されています。
【おしゃれ・かわいい】女性向けや子供向けに最適なデザイン系
保育園や学校の広報誌、カフェのメニュー、あるいは個人的な友人に送る年賀状など、柔らかい雰囲気が求められる場合に重宝するサイトです。
ガーリー素材
その名の通り、女性らしいふんわりとしたタッチと淡い色使いが特徴のサイトです。辰や龍というと、どうしても「いかつい」「怖い」イメージになりがちですが、このサイトの素材は非常にマイルドで可愛らしくデフォルメされています。パステルカラーを基調としたデザインや、手書き風の優しい線画を探している方には特におすすめです。装飾用のフレームやライン素材も豊富なので、セットで使うと統一感が出ます。
PENTA
シンプルでフラットなデザインが特徴のサイトです。余計な装飾を削ぎ落としたアイコンのようなイラストが多く、モダンで洗練された印象を与えます。WebサイトのUIデザインや、プレゼンテーション資料の挿絵として使っても違和感がありません。ごちゃごちゃしたデザインが苦手な方や、情報を整理して伝えたい場合に適しています。色使いも抑えめで、どんな配色にも合わせやすいのが魅力です。
【海外・ユニーク】他社と被りたくない人向けの穴場サイト
最後に、日本の典型的な「干支イラスト」とは一味違う、ユニークな素材を探している方向けのサイトです。海外のサイトを含みますが、デザイン性の高さは折り紙付きです。
Vecteezy
世界中のデザイナーが利用するベクター素材の巨大プラットフォームです。海外サイトであるため、検索時は「Dragon」や「Chinese Zodiac」といった英語での入力が推奨されます。日本のサイトにはない、クールで現代的なドラゴンのイラストや、タトゥーアートのようなスタイリッシュなデザインが見つかります。他社とデザインが被ることを避けたい場合や、インパクトのあるポスターを作りたい場合に最適です。ただし、無料利用の場合はクレジット表記が必要なケースが多いため、ダウンロード時にライセンス条件をよく確認してください。
▼ 無料イラストサイト比較表(商用利用・会員登録・ファイル形式)
| サイト名 | 商用利用 | 会員登録 | クレジット表記 | 主なテイスト | おすすめ用途 |
|---|---|---|---|---|---|
| イラストAC | 可 | 必須(無料) | 不要 | オールジャンル | 全般・年賀状 |
| いらすとや | 可(点数制限有) | 不要 | 不要 | 手書き・ほのぼの | 広報誌・資料 |
| イラストレイン | 可 | 不要 | 不要 | 和風・シンプル | ビジネス・挨拶状 |
| BEIZ images | 可 | 不要 | 不要 | 背景・テクスチャ | 背景・高級感演出 |
| ガーリー素材 | 可 | 不要 | 不要 | かわいい・淡い | 女性・子供向け |
| PENTA | 可 | 不要 | 不要 | フラット・アイコン | Web・プレゼン |
| Vecteezy | 可(条件有) | 一部必須 | 一部必須 | 海外風・クール | ポスター・装飾 |
※規約は変更される可能性があります。必ず各サイトの最新の利用規約をご確認ください。
【テイスト別】検索時間を短縮!辰・龍のイラストカタログ
「サイトは分かったけれど、そこから好みの絵を探すのが大変」という声もよく耳にします。検索窓にただ「辰」と入れるだけでは、数千件もの画像がヒットしてしまい、選ぶだけで日が暮れてしまいます。そこで、デザイナーが実際に使っている「検索キーワードの組み合わせ」と、それぞれのテイストが持つ印象について解説します。
具体的な完成イメージを言語化することで、検索精度を高め、素材探しの時間を大幅に短縮しましょう。
「かっこいい・リアル・水墨画」:威厳を出したい年賀状・ポスターに
企業のトップが送る年賀状や、伝統的な業種の広告、あるいは道場のポスターなどには、龍の持つ「力強さ」や「威厳」を強調したデザインが求められます。
この場合、検索キーワードには「水墨画」「筆」「リアル」「劇画風」などを追加してみてください。特に「水墨画」のタッチは、白黒の濃淡だけで表現されるため、印刷時のインクコストを抑えつつも高級感を演出できるというメリットがあります。また、金色の背景素材と組み合わせることで、非常に豪華な印象を与えることができます。構図としては、天に昇る「昇り龍」が縁起が良いとされ、ビジネスの発展を願う意味でも好まれます。
「かわいい・ポップ・キャラクター」:保育園・学校・親しい友人向けに
親しみやすさを最優先したい場合、例えば幼稚園の案内状や、家族写真入りの年賀状、地域のイベントチラシなどには、デフォルメされたキャラクター風の辰が適しています。
検索キーワードは「かわいい」「ゆるい」「手書き」「デフォルメ」「ちびキャラ」などが有効です。龍の「怖い顔」や「鋭い爪」といった要素を極力排除し、丸みを帯びたフォルムや笑顔の表情を選ぶのがポイントです。色使いも、原色の赤や緑よりも、ピンクや水色といったパステルカラーが使われている素材を選ぶと、全体的に柔らかく明るい印象のデザインになります。
「白黒・シルエット・線画」:塗り絵やスタンプ、シンプルデザインに
あえて色を使わない「白黒」や「シルエット」の素材は、実は非常に使い勝手が良い万能選手です。例えば、子供向けの塗り絵として配布する場合や、社判のようなスタンプ風のデザインを作りたい場合、あるいはミニマルで洗練されたデザインを目指す場合などに活躍します。
検索キーワードには「シルエット」「線画」「モノクロ」「スタンプ風」「アイコン」などを使いましょう。シルエット素材は、メインのビジュアルとして使うだけでなく、背景に薄く透かしてパターンとして配置するなど、脇役としての利用価値も高いです。また、線画素材は自分で好きな色を塗ることができるため、Illustratorなどが使える方にとっては素材のベースとしても重宝します。
「おしゃれ・北欧風・幾何学」:SNSアイコンやモダンなデザインに
最近のトレンドとして、伝統的な干支のイメージを覆すような、モダンでおしゃれなデザインも人気があります。アパレルショップの初売り告知や、個人のSNSアイコン、インテリアとして飾るポストカードなどには、デザイン性の高いイラストがマッチします。
キーワードとしては「北欧」「パターン」「幾何学」「フラット」「モダン」などを試してみてください。龍を三角形や円などの図形で構成したデザインや、版画のようなテクスチャが入ったイラストが見つかるはずです。これらは「和」の要素が薄いため、洋風のレイアウトや英字フォントとも相性が良く、洗練された雰囲気を演出できます。
現役グラフィックデザイナーのアドバイス
「欲しい画像が一発で出てこない時は、単語を掛け合わせて検索範囲を絞り込みましょう。『辰 イラスト 手書き』『ドラゴン フラット』『龍 フレーム』のように、画風や用途を表す言葉を足してみてください。また、Google画像検索の『ツール』機能を使って『色』を指定したり、『線画』のみに絞り込んだりするのも、プロがよく使う時短テクニックの一つです」
WordやCanvaで実践!素人っぽさを消すイラスト配置テクニック
「良い素材を見つけたはずなのに、紙面に配置してみるとなんだかダサい…」。そんな経験はありませんか?実は、デザインの良し悪しは「素材の質」が3割、「配置(レイアウト)」が7割と言っても過言ではありません。プロのデザイナーは、素材をただ置いているのではなく、視線の流れや余白を計算して配置しています。
ここでは、特別なデザインソフトを使わずに、WordやPowerPoint、Canvaといった身近なツールで実践できる、プロ直伝の配置テクニックを3つご紹介します。これらを意識するだけで、あなたの作成資料は劇的に垢抜けます。
テクニック1:余白(ホワイトスペース)を恐れずに3割は空ける
デザインに不慣れな方が陥りやすい最大の罠が「余白恐怖症」です。隙間があると不安になり、イラストを拡大したり、文字を詰め込んだりしてしまいがちですが、これが「素人っぽさ」の主原因です。
プロのデザインは、意図的に「何もない空間(ホワイトスペース)」を作っています。余白があることで、情報の優先順位が明確になり、見る人の視線が自然とメインのイラストやメッセージに誘導されます。目安として、紙面全体の最低でも3割は余白として残すことを意識してください。イラストの周囲に十分なスペースを確保することで、そのイラストの存在感が際立ち、上品で洗練された印象になります。
テクニック2:イラストの「目線」を文字に向ける
人物や動物のイラストを配置する際、そのキャラクターの「目線」や「顔の向き」を意識していますか?人間は本能的に、他者の視線の先にあるものを見ようとする習性があります。
例えば、辰のイラストを紙面の左側に配置する場合、辰の顔が右側(メッセージがある方向)を向いている素材を選びましょう。もし顔が外側(紙面の外)を向いていると、読者の視線も外へ逃げてしまい、肝心のメッセージが読まれにくくなってしまいます。WordやCanvaには画像の「左右反転」機能がありますので、イラストの向きが合わない場合は反転させて、必ず視線が内側(コンテンツ側)に向くように調整してください。
テクニック3:色数を「3色以内」に抑えて統一感を出す
カラフルなイラストを使う場合、周囲の文字色や背景色をどうするかは悩みどころです。ここでの鉄則は「色数を絞る」ことです。基本的には、ベースカラー(背景など)、メインカラー(主役の色)、アクセントカラー(強調したい部分)の3色以内に抑えるのが、まとまりのあるデザインを作るコツです。
イラスト自体に多くの色が使われている場合は、そのイラストの中から1色をスポイトツールなどで抽出し、それを見出しや枠線の色として使うと、全体に驚くほどの統一感が生まれます。例えば、赤い辰のイラストなら、タイトル文字も同じ赤(もしくは同系色の濃い赤)にするのです。無関係な青や緑を足してしまうと、画面が散漫になり、安っぽい印象を与えてしまいます。
▼ 【実例】NG配置とOK配置の比較解説
NG例:
- イラストを四隅すべてに配置してしまい、どこを見ていいか分からない。
- 文字の上にイラストが重なっていて、可読性が低い。
- 余白がほとんどなく、窮屈な印象を受ける。
- イラストのタッチがバラバラ(リアルな龍と可愛いキャラが混在)。
OK例:
- メインの辰イラストを1つ大きく配置する「一点豪華主義」。
- イラストと文字の間に十分な距離(マージン)を確保している。
- イラストの顔の向きに合わせて、文字を配置している。
- 文字色をイラストに使われている色から抽出して統一している。
現役グラフィックデザイナーのアドバイス
「イラスト全体を無理に入れようとせず、龍の顔や体の一部をあえて画面外にはみ出させる『トリミング』を行うと、動きが出て迫力のある紙面になります。特に年賀状のような小さなスペースでは、全身を小さく入れるよりも、顔をアップにして角や髭を断ち落とし(フレームアウトさせ)た方が、ダイナミックでプロっぽい仕上がりになりますよ」
知らないと危険?イラスト素材を使う際の著作権とトラブル回避
無料素材を利用する際、最も注意しなければならないのが「著作権」と「利用規約」です。「無料=何でも好き勝手に使っていい」というわけではありません。知らずに規約違反をしてしまうと、最悪の場合、損害賠償請求や使用差し止めといった大きなトラブルに発展する可能性があります。
特に企業や組織の代表として制作物を作る場合、コンプライアンス順守は必須です。ここでは、よくある規約違反の事例と、安全に素材を使うためのチェックポイントを解説します。
「無料=何でもOK」ではない!よくある規約違反の事例
無料素材サイトで頻繁に見られるトラブルの一つが、「再配布」や「販売」に関する違反です。例えば、ダウンロードしたイラストを使ってTシャツやマグカップを作り、それを販売する行為は、多くの無料素材サイトで禁止されています(これを「商品化利用」と呼びます)。
また、素材そのものを自分のWebサイトで「おすすめ素材集」として再配布したり、ダウンロードリンクを直リンクしたりする行為も禁止されています。さらに、ロゴマークの一部として商標登録することも基本的にはNGです。ロゴは企業の顔となり独占的な権利が発生するものですが、無料素材は多くの人が使うものであるため、独占利用ができないからです。
年賀状ソフトの素材をWebやチラシに流用してもいい?
これは非常によくある質問ですが、答えは「ケースバイケース」であり、多くの場合「NG」です。市販の年賀状ソフトやムック本に付属している素材集は、あくまで「個人の年賀状作成」を目的としてライセンスされています。
そのため、それらの素材を抜き出して会社のWebサイトに掲載したり、商用チラシの挿絵として流用したりすることは、ライセンスの範囲外となることがほとんどです。パッケージや説明書に書かれている「使用許諾範囲」を必ず確認してください。「私的使用に限る」と書かれていれば、商用利用はできません。
編集・加工はどこまで許される?(色変更・反転など)
「イラストの色を少し変えたい」「反転させたい」「一部を切り取りたい」といった加工については、多くのサイトで許可されていますが、中には「加工禁止(著作者人格権の保持)」を掲げているサイトもあります。
一般的に、元のイラストのイメージを著しく損なうような改変(例えば、かわいいキャラクターに残酷な描写を加えるなど)は禁止されています。また、トリミングや色調補正程度の加工はOKでも、縦横比を変えて歪ませるような変形は、デザイナーへのリスペクトを欠く行為として避けるべきです。規約に「加工自由」と書かれている場合でも、常識の範囲内で、元の作品への敬意を持って扱うことが大切です。
現役グラフィックデザイナーのアドバイス
「利用規約の全文を読むのは大変ですが、以下の3点だけは必ずダウンロード前に確認しましょう。
1. 商用利用(営利目的)が可能か
2. 1つの制作物に使える点数制限はないか(『1デザインにつき20点まで』など)
3. クレジット表記(著作権者の表示)が必須かどうか
この3点をクリアしていれば、一般的な業務利用で大きなトラブルになることはまずありません。不安な場合は、サイトの『よくある質問』ページを見るか、お問い合わせフォームから確認するのが確実です」
辰イラストに関するよくある質問 (FAQ)
最後に、辰のイラスト素材選びや活用に関して、私がクライアントや受講生からよく受ける質問をまとめました。制作中に疑問が湧いた際の参考にしてください。
Q. ダウンロードしたイラストの画質が荒いのですが、どうすればいいですか?
A. より大きいサイズのデータを再ダウンロードするか、縮小して使用してください。
画質が荒い(ピクセルが見えてギザギザしている)原因は、使用サイズに対して画像の解像度が足りていないことです。多くの素材サイトでは、S・M・Lなどのサイズが選べます。印刷用であれば最大の「Lサイズ」や「高解像度」を選んでください。もし小さい画像しか手に入らない場合は、無理に拡大せず、ワンポイントとして小さく使うデザインに変更するのが賢明です。
Q. 社内のプレゼン資料で使う場合も著作権の確認は必要ですか?
A. はい、必要です。
社内会議であっても、業務の一環として行われる以上は「商用利用(業務利用)」の範疇に含まれると考えるのが一般的です。特に、その資料が将来的に社外に公開されたり、Webで共有されたりする可能性もゼロではありません。リスク管理の観点からも、最初から商用可の素材を使っておくことを強くおすすめします。
Q. スマホだけで年賀状デザインを作るのにおすすめのアプリは?
A. CanvaやLINE Cameraなどが手軽でおすすめです。
最近はスマホアプリでも本格的なデザインが可能です。「Canva」は豊富なテンプレートと素材が揃っており、今回ご紹介した外部サイトの画像をアップロードして使うことも簡単です。「LINE Camera」や「Phonto」などの画像加工アプリも、写真とイラストを合成するのに便利です。
現役グラフィックデザイナーのアドバイス
「スマホで作成する場合、画面が小さいので細部の粗に気づきにくいという難点があります。完成したら一度画像を保存し、拡大して『文字の誤字脱字がないか』『イラストの縁が汚くないか』を確認しましょう。また、可能であれば自分宛にテストメールを送ったり、コンビニプリントで1枚試し刷りをしたりすると、PC画面との色の違いや文字の小ささを事前にチェックできて失敗を防げます」
まとめ:用途に合った辰イラストを選んで、デザイン作成を時短しよう
ここまで、プロの視点から選んだ辰(龍)の無料イラスト素材サイトと、その活用術について解説してきました。膨大な素材の海から最適な一つを見つけ出すのは大変な作業ですが、「商用利用の可否」「透過PNG」「テイスト」という基準を持つことで、迷う時間を大幅に減らすことができます。
最後に、素材をダウンロードして制作を終える前の「最終チェックリスト」をご用意しました。これらをクリアしていれば、あなたのデザインは安全かつ高品質なものになっているはずです。
- [権利] 商用利用が可能な素材か確認しましたか?
- [権利] クレジット表記の要・不要を確認しましたか?
- [形式] 背景が透明な「PNG形式」を選びましたか?(印刷なら高解像度)
- [配置] イラストの周りに十分な「余白」を確保しましたか?
- [配置] イラストの顔の向き(視線)は、文字の方を向いていますか?
- [統一感] 全体の色数は3色程度にまとまっていますか?
辰(龍)は、十二支の中でも特に力強く、上昇志向を象徴する縁起の良いモチーフです。ぜひ、今回ご紹介したテクニックを活用して、受け取った相手に「おっ!」と思わせる素敵なデザインを作り上げてください。あなたの制作活動が、スムーズかつ成功裏に進むことを願っています。
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