PR

【プロ解説】チンチラの飼い方は難しい?初心者がお迎え前に知るべき温度管理と費用のリアル

PR
スポンサーリンク

「チンチラの動画を見ていると、そのモフモフした姿に癒やされますよね。でも、本当にお迎えして大丈夫かな? 一人暮らしで温度管理はできるのかな?」

そんな不安を抱えているあなたへ。結論から申し上げます。チンチラは「温度管理」さえ徹底できれば、犬や猫以上に賢く、長く深い絆を結べる最高のパートナーになります。

しかし、南米アンデス山脈の高地を原産とする彼らにとって、高温多湿な日本の気候はまさに「命取り」です。夏場はもちろん、梅雨時期も含めてエアコンを24時間稼働させる覚悟がなければ、飼育はおすすめできません。

この記事では、エキゾチックアニマル専門店で12年間、累計3,000匹以上のお迎えをサポートしてきた私が、教科書には載っていない「飼育のリアル」を徹底解説します。

この記事でわかること

  • エキゾチックアニマル専門家が教える、健康に長生きさせるための過酷な温度管理の実態
  • 初期費用から毎月の電気代まで、一人暮らしでの飼育にかかるリアルな費用シミュレーション
  • 「なつかない」を防ぎ、手乗りチンチラに育てるための正しい距離感と接し方

かわいいだけの情報に流されず、メリットもデメリットも全て理解した上で、あなたとチンチラの幸せな生活をスタートさせましょう。

  1. チンチラとはどんな動物?飼う前に知っておきたい基礎知識
    1. アンデス山脈生まれの「げっ歯類」その特徴と魅力
    2. 平均寿命は10〜15年!犬猫並みに長く生きるパートナー
    3. 性格は「好奇心旺盛」だけど「警戒心が強い」ツンデレ気質
  2. 【覚悟が必要】チンチラ飼育における「3つの高いハードル」
    1. 【最重要】温度・湿度管理のシビアさ(エアコン代の現実)
    2. 夜行性による「夜中の騒音」問題
    3. 家具や壁紙への「かじり癖」と破壊活動
  3. チンチラをお迎えするための準備と初期費用
    1. 生体価格の相場とカラーバリエーション
    2. 必須アイテムと選び方のポイント
    3. 初期費用の総額シミュレーション
  4. 専門家が実践する「1日のお世話ルーティン」とケア方法
    1. 食事の基本:チモシー(牧草)が9割、ペレットは1割
    2. 毎日欠かせない「砂浴び」と「掃除」
    3. ストレス発散のための「部屋んぽ」とその注意点
  5. なつかない?嫌われる?信頼関係を築くコミュニケーション術
    1. お迎え直後の1週間は「構わない」が鉄則
    2. 無理な抱っこはNG!手からおやつを食べるまでのステップ
    3. 鳴き声とボディランゲージで気持ちを読み取る
  6. 健康管理と知っておくべき病気のリスク
    1. 早期発見がカギ!健康チェックポイント
    2. チンチラに多い病気:熱中症・不正咬合・皮膚糸状菌症
    3. エキゾチックアニマルを診れる動物病院の確保
  7. FAQ:チンチラ飼育のよくある質問
    1. Q. 一人暮らしで働きに出ていても飼えますか?
    2. Q. 臭いは気になりますか?
    3. Q. 旅行や帰省の時はどうすればいいですか?
  8. まとめ:温度管理の覚悟があれば、チンチラは最高のパートナーになる

チンチラとはどんな動物?飼う前に知っておきたい基礎知識

まず最初に、あなたがイメージしている「チンチラ」と、実際の動物としての特性にズレがないかを確認しましょう。ペットショップやSNSで見る愛らしい姿の裏には、野生動物としての強烈な本能が隠されています。

※「猫のチンチラ」をお探しの方へ(クリックで展開)

本記事では、げっ歯類(ネズミの仲間)である「チンチラ」について解説しています。長毛種の猫である「チンチラペルシャ(ペルシャ猫)」の情報をお探しの場合は、猫種に関する記事を改めて検索してください。

アンデス山脈生まれの「げっ歯類」その特徴と魅力

チンチラは、南米チリのアンデス山脈、標高3,000メートル以上の寒冷で乾燥した岩場に生息するげっ歯類(ネズミ目)です。この「出身地」を知ることが、飼育のすべての基本になります。

最大の特徴は、なんといってもその極上の被毛です。1つの毛穴から50〜100本もの細い毛が生えており、その密度は動物界でもトップクラス。この毛のおかげで、彼らは極寒の高地でも体温を維持できます。しかし、裏を返せば「熱を逃がすのが極端に苦手」であり、湿気を含むと毛が乾かず皮膚病になりやすいという弱点も持っています。

また、岩場を飛び回って生活しているため、運動神経は抜群です。見た目のずんぐりした体型からは想像もつかないほど、高さ1メートル近くまで垂直ジャンプすることができます。ハムスターのように平面で暮らす動物ではなく、リスのように立体的な動きを好む動物だと認識してください。

平均寿命は10〜15年!犬猫並みに長く生きるパートナー

小動物というと、ハムスターのように2〜3年の寿命をイメージされる方が多いですが、チンチラは非常に長生きです。平均寿命は10〜15年、適切な飼育環境下では20年以上生きる個体も珍しくありません。

これは、あなたが30歳でお迎えした場合、45歳や50歳になるまで一緒に暮らすことを意味します。その間には、結婚、出産、引越し、転職など、あなたのライフステージも大きく変化するでしょう。

「数年で死んでしまうペット」ではなく、「犬や猫と同じくらいの期間、責任を持って面倒を見る家族」としてお迎えする覚悟が必要です。長い時間をかけて信頼関係を築けば、名前を呼べば寄ってきたり、肩に乗ってくつろいだりと、非常に濃厚なコミュニケーションが取れるようになります。

性格は「好奇心旺盛」だけど「警戒心が強い」ツンデレ気質

チンチラの性格を一言で表すなら、「ツンデレ」が最も適しています。知能は非常に高く、3歳児程度の知能があるとも言われています。飼い主の顔や声を識別し、学習能力も高い動物です。

基本的には好奇心旺盛で、部屋んぽ(ケージから出して部屋を散歩させること)の際には、新しい家具や隙間を熱心に探索します。しかし、被食者(食べられる側の動物)としての本能も強く残っているため、大きな音や急な動きには非常に敏感です。

犬のように「常に構ってほしい!」とアピールするわけではなく、猫のように「気が向いた時だけ甘える」スタンスに近いです。自分のペースを乱されることを嫌うため、無理やり抱っこしようとすると全力で嫌がりますが、放っておくと自分から膝に乗ってくる。そんな適度な距離感が、忙しい現代人のパートナーとして愛される理由の一つでもあります。

▼ チンチラの基本データ一覧(詳細を見る)
項目 データ
分類 げっ歯目 チンチラ科 チンチラ属
体長 / 体重 体長:25〜35cm(尾を含まない)
体重:400〜800g(メスの方がやや大きい傾向)
原産国 南米チリ(アンデス山脈)
活動時間 夜行性(薄明薄暮性)
夕方から明け方にかけて活発になる
食性 完全草食性(粗食)
適正温度 15℃〜22℃(25℃を超えると危険)

【覚悟が必要】チンチラ飼育における「3つの高いハードル」

ここからは、あえて厳しい現実をお伝えします。チンチラは素晴らしい動物ですが、日本の一般家庭で飼育するには、いくつかの大きなハードルを乗り越える必要があります。これを知らずにお迎えし、「こんなはずじゃなかった」と手放してしまうケースが後を絶ちません。

エキゾチックアニマル専門飼育相談員のアドバイス
「かわいい見た目に騙されてはいけません。日本の気候、特に高温多湿な夏場でのチンチラ飼育は、まさに『自然との戦い』です。1時間のエアコン停止が、彼らの命を奪うことさえあります。このセクションの内容を読んで『無理かもしれない』と少しでも感じたなら、お迎えは見送る勇気も必要です。」

【最重要】温度・湿度管理のシビアさ(エアコン代の現実)

チンチラ飼育における最大の難関、それが温度と湿度の管理です。彼らにとっての適温は15℃〜22℃、湿度は40%以下が理想です。人間が「少し肌寒い」と感じるくらいの環境が、彼らにとっては快適なのです。

日本の夏は、室内でも平気で30℃を超え、湿度は70%以上に達します。これはチンチラにとって「サウナに閉じ込められている」のと同じ状態であり、熱中症による死亡リスクが極めて高くなります。

エアコンは「24時間・365日」稼働が前提

「仕事に行っている間だけ消そう」「夜は涼しいからタイマーで」という考えは通用しません。春や秋であっても、日当たりの良い部屋では室温が急上昇することがあります。基本的に、5月〜10月頃までは冷房を24時間つけっぱなしにする必要があります。冬場も、寒すぎると体調を崩すため暖房が必要です。

梅雨時期の「除湿」が意外な盲点

温度だけでなく、湿度管理も重要です。湿度が60%を超えると、チンチラの密な被毛の中に湿気がこもり、皮膚病(真菌症など)の原因になります。梅雨時期はエアコンの「除湿モード(ドライ)」や、強力な除湿機の併用が必須となります。

停電リスクへの備え

一人暮らしで日中不在にする場合、落雷などで停電し、エアコンが停止することが最大のリスクです。スマートリモコン(外出先からエアコンを操作できる機器)や、温湿度計と連動してスマホに通知が来るシステムを導入することを強く推奨します。

▼ 月別の電気代シミュレーション(詳細を見る)

一人暮らし(1K・8畳用エアコン使用)で、チンチラのために24時間空調管理を行った場合の電気代増加目安です。※料金単価や機種により変動します。

季節 エアコン設定 電気代の増加額(月額)
春・秋 送風 または 自動(状況による) +1,000円 〜 3,000円
梅雨(6-7月) 除湿(再熱除湿推奨) +5,000円 〜 8,000円
夏(8-9月) 冷房 20〜22℃設定 +6,000円 〜 10,000円
冬(12-2月) 暖房 20℃設定 +5,000円 〜 9,000円

結論: 年間で平均して、毎月5,000円〜8,000円程度、電気代が上乗せされると考えて予算を組んでください。

夜行性による「夜中の騒音」問題

チンチラは夜行性(正確には薄明薄暮性)であり、人間が寝静まった夜中から明け方にかけて活動のピークを迎えます。この時間の「音」が、飼い主の睡眠不足の原因になることがあります。

  • 回し車の回転音: 全力で走ると「ゴーッ」「ガラガラ」と響くことがあります。静音性の高い製品を選んでも、壁に振動が伝わることがあります。
  • ケージを蹴る音: ジャンプして着地した時の「ダン!」という音や、ケージの金網を揺らす音は、静かな夜にはかなり響きます。
  • かじる音: 齧り木やケージのワイヤーを「ガリガリガリ!」と激しくかじる音は、黒板を爪で引っ掻く音に近く、気になり出すと眠れません。

ワンルームでベッドと同じ部屋にケージを置く場合、耳栓が必要になるケースも多々あります。神経質な方は、寝室と飼育部屋を分けられる間取りへの引越しも検討すべきかもしれません。

家具や壁紙への「かじり癖」と破壊活動

げっ歯類であるチンチラにとって、「かじる」ことは歯の伸びすぎを防ぐための本能であり、生きるために必要な行動です。これをしつけで止めさせることは100%不可能です。

部屋んぽ中に目を離すと、以下のような被害が頻発します。

  • 壁紙・柱: 一瞬で壁紙を剥がし、石膏ボードまでかじり取ります。賃貸物件では退去時に高額な修繕費(クロス全面張り替えなど)を請求されるリスクがあります。
  • 家具: 木製のテーブルや椅子の脚は、彼らにとって格好の「かじり木」です。高級家具も容赦なくボロボロにされます。
  • 電気コード: 最も危険なのが電源コードです。かじって中の銅線に触れると感電死や火災の原因になります。

筆者の失敗談
「初心者の頃、ほんの数分目を離した隙に、スマートフォンの充電ケーブルを根本から噛みちぎられたことがあります。幸いチンチラに怪我はありませんでしたが、もしコンセントに繋がった状態の太い家電コードだったらと思うとゾッとしました。それ以来、部屋んぽエリアには一切コードを置かない、あるいは全てケーブルガードで覆う対策を徹底しています。」

チンチラをお迎えするための準備と初期費用

厳しい現実を理解した上で、それでもお迎えしたいという決意が固まったなら、次は具体的な準備に入りましょう。チンチラは犬猫に比べて生体価格の幅が広く、飼育用品も特殊なものが必要です。

生体価格の相場とカラーバリエーション

チンチラの価格は、毛色(カラー)によって大きく異なります。一般的に、スタンダードな色ほど安価で、希少な色ほど高額になります。

  • スタンダードグレー: 20,000円 〜 40,000円
    最も一般的で丈夫な個体が多いと言われます。野生色に近く、初心者におすすめです。
  • シナモン / ベージュ: 40,000円 〜 60,000円
    赤目が特徴的な、淡い茶色系のカラーです。
  • ホワイト(ウィルソンホワイト・ピンクホワイト): 50,000円 〜 80,000円
    白を基調とした美しいカラー。耳や目の色にバリエーションがあります。
  • ブラックベルベット / エボニー: 60,000円 〜 100,000円
    黒が濃く、艶のある毛並みが特徴。全身真っ黒な個体は高額になります。
  • バイオレット / ブルー: 80,000円 〜 150,000円
    青みがかった灰色で、非常に美しく人気が高い希少カラーです。

必須アイテムと選び方のポイント

チンチラ専用の用品は、ハムスター用やウサギ用で代用できないものが多いです。特にケージと回し車は、最初から「良いもの」を選ぶことが、結果的に安上がりになります。

1. ケージ(高さのあるもの)

上下運動を好むため、底面積よりも高さ(80cm以上推奨)が必要です。また、足の裏に肉球がなく怪我をしやすいため、床は金網ではなく、穴の開いていないプラスチックや木製のすのこ、あるいは専用のマットを敷けるタイプを選びましょう。

2. 回し車(大径サイズ)

一般的な小動物用では小さすぎます。背骨を無理に反らせて走るとヘルニアの原因になるため、直径30cm〜40cm以上のチンチラ専用サイレントホイールが必須です。

3. 砂浴び容器と専用砂

チンチラは水で体を洗えません。代わりに微細な砂で皮脂を落とします。砂が激しく飛び散るため、蓋つきの容器や水槽などを代用するのが一般的です。

4. ステップ・隠れ家

ケージ内を立体的に移動できるよう、木製のステップ(足場)を複数設置します。かじっても安全な天然木のものを選びましょう。

初期費用の総額シミュレーション

生体代を除いた、飼育グッズ一式を揃えるための費用目安です。

▼ お迎えに必要な初期費用リスト(詳細を見る)
アイテム 予算目安 備考
ケージ 15,000円 〜 30,000円 イージーホーム80ハイなどが定番
回し車 5,000円 〜 15,000円 金属製の静音タイプは高価だが長持ち
給水ボトル・食器 2,000円 かじられない陶器製やガラス製
砂浴び容器・砂 3,000円 砂は消耗品(月1,000円程度)
ステップ・ハウス 5,000円 木製ステップ数枚と寝床
床材・チモシー・ペレット 3,000円 最初の1ヶ月分
温湿度計 1,500円 正確なデジタル式を推奨
ペットヒーター(冬用) 4,000円 小動物用パネルヒーターなど
合計(グッズのみ) 約 40,000円 〜 65,000円 生体代と合わせると10万円〜が目安

エキゾチックアニマル専門飼育相談員のアドバイス
「初期費用を抑えようとして、小さなケージや安価なプラスチック製品を買うのはおすすめしません。チンチラの破壊力ですぐに壊され、買い直すことになります。また、狭いケージはストレスによる自咬症(自分の毛や皮膚をかじる病気)の原因にもなります。最初の設備投資は、将来の医療費を抑えるための保険だと考えてください。」

専門家が実践する「1日のお世話ルーティン」とケア方法

チンチラとの生活は、毎日のルーティンワークの積み重ねです。ここでは、私が実践している基本的なお世話の流れと、健康を守るためのケア方法を紹介します。

食事の基本:チモシー(牧草)が9割、ペレットは1割

チンチラは完全草食動物です。食事の管理は健康維持の要です。

  • 主食:チモシー(牧草)
    食事の90%以上はチモシーを与えます。繊維質を大量に摂取することで腸内環境を整え、奥歯ですり潰して食べることで、一生伸び続ける歯を摩耗させます。「1番刈り」と呼ばれる硬い牧草が理想ですが、食べない場合は「2番刈り」など柔らかいものを混ぜて与えます。常に食べ放題の状態にしておきます。
  • 副食:ペレット(専用フード)
    栄養補助として、体重の1.5%〜3%程度(1日大さじ1〜2杯)を与えます。あげすぎると肥満になり、牧草を食べなくなってしまいます。
  • おやつ:
    ドライフルーツやナッツは糖分・脂質が高すぎるため、極力控えます。乾燥野菜やリンゴの枝などを、コミュニケーションのご褒美として少量与える程度に留めましょう。

毎日欠かせない「砂浴び」と「掃除」

チンチラ特有のケアとして「砂浴び」があります。これは人間でいうお風呂です。

  • 砂浴び(毎日10分〜30分):
    専用の細かい砂が入った容器の中で、転げ回るようにして浴びます。これにより、余分な皮脂(ラノリン)を落とし、毛のふわふわ感を保ちます。砂浴びをさせないと、毛玉ができたり皮膚病になったりします。
  • 掃除(毎日):
    チンチラはトイレを覚えません。ケージ内のいたるところにウンチ(硬くて乾燥した小粒)をします。数が多いので、毎日の掃き掃除は必須です。おしっこは特定の場所でする個体もいますが、基本的には床材やペットシーツをこまめに交換して衛生を保ちます。

ストレス発散のための「部屋んぽ」とその注意点

ケージの中に閉じ込めっぱなしではストレスが溜まります。1日1回、30分〜1時間程度、ケージの外に出して遊ばせる「部屋んぽ」を行います。

【重要】事故防止のための「部屋んぽサークル」
部屋全体を自由にさせるのは危険です。電気コード、観葉植物(中毒の危険)、人間の食べこぼし、踏みつけ事故など、リスクが多すぎます。
高さ70cm以上の「ペットサークル(フェンス)」で囲った安全なエリアを作り、その中だけで遊ばせるのが最も安全で推奨される方法です。

エキゾチックアニマル専門飼育相談員のアドバイス
「部屋んぽ中の事故は、チンチラの死因の上位を占めます。特に『飼い主に踏まれる』『ドアに挟まる』という悲しい事故が多いです。部屋んぽ中はスマホを見たりせず、常に彼らの動きを目で追ってください。サークル内で一緒に座って過ごすのが、一番安全で仲良くなれる方法ですよ。」

なつかない?嫌われる?信頼関係を築くコミュニケーション術

「せっかくお迎えしたのに、隠れて出てこない」「手を出すと威嚇される」。そんな悩みを抱える飼い主さんは少なくありません。チンチラと信頼関係を築くための鉄則をお伝えします。

お迎え直後の1週間は「構わない」が鉄則

新しい環境に来たばかりのチンチラは、極度の緊張状態にあります。この時期に「かわいいから」と無理に触ったり、ケージを覗き込んだりすると、人間を「恐怖の対象」として記憶してしまいます。

お迎えから最初の1週間は、ご飯と水の交換、最低限の掃除以外は「徹底的に無視(見守り)」してください。環境に慣れ、「ここは安全だ」と認識してもらうことが、なつくための第一歩です。

無理な抱っこはNG!手からおやつを食べるまでのステップ

チンチラは基本的に抱っこが苦手な動物です。自然界で捕食者に捕まる状況に似ているからです。無理に追いかけ回して捕まえるのは絶対にやめましょう。

  1. STEP 1:ケージ越しにおやつ
    ケージの金網越しにおやつを渡し、「人の手=良いことが起きる」と学習させます。
  2. STEP 2:扉を開けて手を置く
    ケージの扉を開け、手のひらにおやつを乗せてじっと待ちます。自分から乗ってくるまで、数日〜数週間かかることもありますが、我慢強く待ちます。
  3. STEP 3:膝の上に乗せる
    部屋んぽ中、床に座っている飼い主の膝に乗ってくるようになれば、かなり信頼されています。

筆者の体験談
「以前、里親として引き取った大人のチンチラが、全く人になつかず威嚇ばかりしていました。私は1ヶ月間、一切触ろうとせず、ただ毎日同じ時間に名前を呼びながら好物の乾燥パパイヤを1欠片だけ置く、というルーティンを続けました。ある日、部屋んぽ中に私が本を読んでいると、背中をトコトコと登ってきて肩に乗ったのです。あの時の感動は忘れられません。焦りは禁物。彼らのペースに合わせれば、必ず心を開いてくれます。」

鳴き声とボディランゲージで気持ちを読み取る

チンチラは感情表現が豊かです。鳴き声の意味を知っておくと、コミュニケーションがスムーズになります。

  • 「プープー」「クックッ」(小さい声): 甘えている、機嫌が良い、コンタクトを求めている時の声です。
  • 「ギャッ!」「ケケッ!」(鋭い声): 嫌がっている、怒っている、痛い時の声です。すぐに原因を取り除きましょう。
  • 「ワンッ!」(犬のような声): 警戒している、驚いた時の警告音です。

健康管理と知っておくべき病気のリスク

チンチラは捕食される側の動物なので、体調不良を隠す習性があります。「様子がおかしい」と気づいた時には、すでに重症化していることも少なくありません。

早期発見がカギ!健康チェックポイント

毎日の掃除やお世話の際に、以下のポイントを必ず確認してください。

  • うんちの量と大きさ: チンチラの健康のバロメーターです。小さくなったり、量が減ったりしたら要注意。全く出ない場合は腸閉塞の可能性があり、数時間で命に関わる緊急事態です。
  • 食欲: チモシーやおやつを食べるスピードが落ちていないか。
  • よだれ: 口元が濡れている場合は、不正咬合の疑いがあります。

チンチラに多い病気:熱中症・不正咬合・皮膚糸状菌症

1. 熱中症

最も多い死因の一つ。室温25℃以上でリスクが高まります。ぐったりしている、耳が真っ赤になっている場合は、すぐに体を冷やして病院へ。

2. 不正咬合(ふせいこうごう)

歯のかみ合わせが悪くなり、歯が伸びすぎて口内を突き刺す病気です。一度なると完治が難しく、生涯にわたって定期的な歯のカットが必要になります。予防には、ペレットやおやつをあげすぎず、チモシーをしっかり噛ませることが重要です。

3. 皮膚糸状菌症(真菌症)

カビの一種による皮膚病で、鼻先や手足の毛が抜けてカサカサになります。湿度が高い環境や、免疫力の低下が原因です。人間にも感染る(うつる)ので注意が必要です。

エキゾチックアニマルを診れる動物病院の確保

これが非常に重要です。一般的な動物病院は犬猫が専門で、チンチラのようなエキゾチックアニマルは「診察不可」あるいは「専門外だが一応見る」という対応をされることが多々あります。

お迎えする前に、自宅から通える範囲に「エキゾチックアニマル専門」または「チンチラの診療実績が豊富な」動物病院があるかを必ずリサーチしてください。

エキゾチックアニマル専門飼育相談員のアドバイス
「チンチラの体調急変は夜間に起こることが多いです。日中に行ける病院だけでなく、夜間救急対応でエキゾチックアニマルを受け入れてくれる病院のリストも作っておきましょう。いざという時、電話で『診れません』と断られ続ける時間は、飼い主にとって地獄のような苦しみです。」

FAQ:チンチラ飼育のよくある質問

Q. 一人暮らしで働きに出ていても飼えますか?

A. 可能ですが、徹底した環境管理が必要です。
日中不在でも問題ありませんが、エアコンによる温度管理と、スマートリモコン等による監視体制が必須です。また、残業で帰宅が遅くなっても、毎日必ず部屋んぽと掃除の時間を確保できるか、自分のライフスタイルと相談してください。

Q. 臭いは気になりますか?

A. 体臭はほとんどありませんが、排泄物の管理次第です。
チンチラ自体は無臭に近く、獣臭さはほとんどありません。しかし、おしっこにはアンモニア臭があります。床材をこまめに交換し、掃除を怠らなければ、ワンルームでも臭いは気になりません。

Q. 旅行や帰省の時はどうすればいいですか?

A. 1泊2日程度なら留守番可能ですが、夏場はリスクが高いです。
チモシーと水をたっぷり用意すれば、1泊程度のお留守番は可能です。しかし、エアコンの故障や停電のリスクを考えると、夏場の不在は推奨しません。2泊以上になる場合は、エキゾチックアニマル対応のペットホテルや、自宅に来てくれるペットシッターを利用しましょう。

まとめ:温度管理の覚悟があれば、チンチラは最高のパートナーになる

最後までお読みいただき、ありがとうございます。チンチラという動物の「飼育の難しさ」と、それを補って余りある「魅力」の両方を感じていただけたでしょうか。

チンチラは、決して「手軽に飼えるペット」ではありません。電気代もかかりますし、部屋も汚れますし、旅行にも気軽に行けなくなります。しかし、その苦労を乗り越えて愛情を注げば、彼らはそのふわふわの体と、信頼に満ちた瞳で、あなたの人生を豊かに彩ってくれるはずです。

エキゾチックアニマル専門飼育相談員のアドバイス
「飼育を迷っているあなたへ。もし『温度管理が面倒くさい』『電気代がもったいない』と少しでも思うなら、お迎えはやめておきましょう。それはあなたにとっても、チンチラにとっても不幸な結果になります。逆に、この記事のハードルを見て『それくらいなら大丈夫!』『万全の準備をして迎えたい!』と思えたなら、あなたは素晴らしい飼い主になれる素質があります。そのモフモフの温もりは、間違いなく一生の宝物になりますよ。」

最後にお迎え前の「覚悟のチェックリスト」を確認して、準備を進めてください。

要点チェックリスト

  • [ ] 夏場(5月〜10月)はエアコンを24時間つけっぱなしにする経済的余裕がある
  • [ ] 自宅近くに「チンチラを診れる」動物病院を見つけた
  • [ ] 10年〜15年、毎日欠かさず掃除と部屋んぽをする覚悟がある
  • [ ] 部屋のコード類を保護し、かじられたくない家具の対策をした
  • [ ] 夜中に回し車の音がしても許容できる(または対策できる)

万全の準備を整えて、素敵なチンチラライフが始まることを心から応援しています。

この記事を書いた人

「まんまる堂」は、日々の生活をより豊かにするための情報を発信する総合ライフスタイルメディアです。

当編集部では、徹底したリサーチとデータ分析に基づき、読者の皆様の「知りたい」に答える記事を制作しています。特定の分野においては、その道の有資格者や実務経験者の監修・協力を得て、正確かつ信頼性の高い情報提供に努めています。

【編集方針】
・客観的なデータと事実に基づく執筆
・ユーザー目線での公平な比較・検証
・最新トレンドと専門的知見の融合

ガジェット、生活雑貨、美容、ライフハックなど、幅広いジャンルで「役立つ」コンテンツをお届けします。

まんまる堂編集部をフォローする
エンタメ
スポンサーリンク

コメント