「食費を抑えたいけれど、お肉を減らすと家族が満足してくれない…」
「厚揚げを買っても、いつも焼くだけか煮物になってしまい、レパートリーが広がらない…」
日々の献立作りで、このようなお悩みを抱えていませんか?実は、厚揚げは単なる「節約のためのかさ増し食材」ではありません。正しい下処理と調理法さえ知れば、お肉顔負けのジューシーさと満足感を出せる、まさに「食卓の主役」になり得るポテンシャルを秘めています。
この記事では、食品メーカーで12年以上にわたりレシピ開発に携わってきた管理栄養士の私が、栄養学と調理科学の視点から、厚揚げを最高に美味しく食べるためのテクニックと厳選レシピを徹底解説します。
この記事でわかること
- 管理栄養士が教える「厚揚げ」を最高に美味しくする3つの鉄則
- 家族が絶賛する「ボリューム満点メインおかず」&「5分つまみ」厳選レシピ
- 栄養価を逃さず、食費も浮かすプロの保存・活用テクニック
今日からすぐに使えるプロの技で、食費を賢く抑えながら、家族みんなが笑顔になる「ごちそう厚揚げ料理」をマスターしましょう。
プロが教える「厚揚げ」を最高に美味しく食べる3つの鉄則
レシピをご紹介するその前に、まずは厚揚げ料理のクオリティを劇的に向上させるための「基礎知識」をお伝えします。多くのご家庭で「なんとなく」扱われている厚揚げですが、プロは明確な理由を持って下処理や調理を行っています。
「味が染み込まない」「油っぽくて胸焼けする」「食感がボソボソする」といった失敗は、すべてこの3つの鉄則を知ることで解決できます。ほんのひと手間で仕上がりが驚くほど変わりますので、ぜひ実践してみてください。
【鉄則1】油抜きは「レンチン」でOK!味が染みる最短ルート
「油抜き」と聞くと、わざわざお湯を沸かしてザルにかけて…という面倒な工程を思い浮かべる方が多いかもしれません。しかし、忙しい夕方のキッチンでその手間は大きな負担です。実は、管理栄養士の視点から見ても、油抜きは電子レンジ(レンチン)で十分、いえ、むしろレンチンの方がメリットが大きい場合さえあります。
油抜きを行う主な目的は、表面についている酸化した油を取り除くことです。揚げてから時間が経過した油は風味が落ちており、料理全体の味を濁らせる原因になります。また、油の膜が張っていると調味料が食材の内部へ浸透するのを阻害してしまいます。
電子レンジを使うことで、お湯を沸かす時間を短縮できるだけでなく、水っぽくなるのを防ぎながら適度に油を落とすことができます。これにより、煮物や炒め物にした際、短時間でもギュッと味が染み込む土台ができあがるのです。
▼お湯を沸かさずにできる!時短油抜きの手順
以下の手順で行うと、洗い物も少なく、効率的に油抜きが完了します。
- 厚揚げをキッチンペーパーで包む
厚揚げ全体をキッチンペーパーで包みます。余分な油と水分を吸い取るための重要な工程です。 - 耐熱皿に乗せ、ラップなしで電子レンジ加熱
ラップをかけずに600Wの電子レンジで1分〜2分(厚揚げ1枚あたり)加熱します。ラップをしないことで水分を飛ばし、ベチャッとなるのを防ぎます。 - 表面の浮いた油をペーパーで軽く押さえる
加熱後、浮き出てきた油を包んでいたペーパーでそのまま優しく拭き取ります。火傷に注意してください。
このひと手間で、カロリーダウンと味染みアップの両方が叶います。
【鉄則2】食感を変える「切り方」と「焼き方」の黄金ルール
厚揚げは「豆腐」と「揚げ油」のハイブリッド食材です。そのため、切り方や火の通し方によって、全く異なる二つの食感を楽しむことができます。
まず「切り方」ですが、断面の面積を意識してください。味をしっかり染み込ませたい煮物や炒め物の場合は、手でちぎる「ちぎり」や、包丁を斜めに入れて断面を広くする「そぎ切り」がおすすめです。断面が粗くなることで表面積が増え、調味料が絡むスペースが拡大します。
一方、ステーキや田楽のように厚揚げ自体の存在感を楽しみたい場合は、あえて大きめの「正方形」や「長方形」にカットします。中はふんわり、外はカリッとしたコントラストを強調できます。
次に「焼き方」です。フライパンで焼く際は、油をひかずに焼くのが基本です。厚揚げ自体から油が出るため、テフロン加工のフライパンなら油なしで十分カリッと仕上がります。強めの中火で、あまり触らずにじっくりと焼き目をつけるのがコツです。何度もひっくり返すと衣が剥がれてしまうため、片面がきつね色になるまで我慢しましょう。
【鉄則3】調味料を入れる「タイミング」でコクが変わる
厚揚げ料理でやりがちな失敗が、最初から全ての調味料を入れて煮込んでしまうことです。厚揚げはタンパク質が凝固した食材なので、塩分濃度の高い調味料を最初から入れると、浸透圧の関係で中の水分が抜け出し、食感が硬くなってしまうことがあります。
理想的なのは、まず砂糖やみりんなどの「甘味」を先に加えて少し煮ることです。甘味の分子は大きいため、先に染み込ませておくことで、後から加える醤油や塩などの塩分が入りすぎず、まろやかでコクのある味に仕上がります(料理の「さしすせそ」の理論です)。
また、炒め物の場合は、最後に鍋肌から醤油やタレを回し入れることで、香ばしさをプラスできます。厚揚げの表面にある微細な凹凸にタレが絡みつき、口に入れた瞬間のインパクトが強まります。
管理栄養士のアドバイス
「なぜ油抜きが必要なのか?とよく質問されますが、これはカロリーオフのためだけではありません。スーパーに並んでいる間に表面の油は酸化し、独特の『油臭さ』を発しています。これを取り除くことで、素材本来の大豆の甘みが引き立ち、調味料が素材の奥まで浸透しやすくなります。結果として、冷めても美味しい『味染み』を実現できるのです。お弁当に入れる際などは特に、この工程が味の決め手になりますよ。」
【脱マンネリ】家族が絶賛!ボリューム満点「メインおかず」レシピ5選
ここからは、いよいよ実践編です。厚揚げを「節約食材」から「ご馳走食材」へと昇華させる、メインおかずのレシピをご紹介します。
ペルソナである皆様が抱える「ボリューム不足で家族が満足しない」という悩みを解決するため、ここではご飯が何杯でも進むガッツリ系の味付けを中心に厳選しました。お肉の使用量は最小限に抑えつつ、厚揚げの特性を活かして満足感を最大化するテクニックが満載です。
【殿堂入り】豚バラ肉の厚揚げ巻き|ご飯が止まらない甘辛味
我が家でも登場頻度ナンバーワン、間違いなく家族に喜ばれる「殿堂入り」レシピです。薄切りの豚バラ肉を厚揚げに巻くだけで、まるで角煮やトンカツのようなボリューム感が生まれます。
材料(2人分)
- 厚揚げ:2枚(正方形タイプ)
- 豚バラ薄切り肉:8枚(約200g)
- 片栗粉:適量
- ごま油:小さじ1
- [A] 醤油:大さじ2
- [A] 酒・みりん・砂糖:各大さじ1
- [A] おろしニンニク:少々(チューブでOK)
作り方とポイント
- 厚揚げは熱湯をかけるかレンチンで油抜きをし、1枚を4等分の棒状に切ります。
- 豚バラ肉を広げ、厚揚げに螺旋状に巻き付けます。この時、少しきつめに巻くのが焼いた時に剥がれないコツです。
- 肉巻き全体に片栗粉を薄くまぶします。これが肉の旨味を閉じ込め、タレを絡める接着剤になります。
- フライパンにごま油を熱し、巻き終わりを下にして並べます。中火で転がしながら全面に焼き色をつけます。
- 余分な脂をペーパーで拭き取り、[A]を加えて煮絡めます。とろみがついたら完成です。
厚揚げが肉汁を吸い込み、噛むとジュワッと旨味が溢れ出します。「中身が豆腐だなんて信じられない!」という嬉しい悲鳴が聞こえてくるはずです。
節約の王様!厚揚げとひき肉の麻婆豆腐風|水切り不要で時短
麻婆豆腐を作るとき、豆腐の水切りが面倒だったり、炒めている最中に崩れてしまったりした経験はありませんか?厚揚げを使えば、水切りの手間はゼロ、煮崩れの心配もありません。
材料(2人分)
- 厚揚げ:2枚
- 豚ひき肉:100g
- 長ネギ:1/2本(みじん切り)
- 豆板醤:小さじ1(お好みで)
- [B] 水:150ml
- [B] 鶏ガラスープの素:小さじ1
- [B] 醤油・酒・味噌:各大さじ1
- [B] 砂糖:小さじ1
- 水溶き片栗粉:適量
作り方とポイント
- 厚揚げは1.5cm角のサイコロ状に切ります。豆腐より小さめに切ることで、ひき肉との一体感が出ます。
- フライパンでひき肉と豆板醤を炒め、色が変わったら厚揚げを加えます。
- [B]を加えて2〜3分煮込みます。厚揚げの皮がスープを含んでふっくらしてきます。
- 長ネギを加え、水溶き片栗粉でとろみをつけて完成です。
味噌を加えることでコクが増し、白ごはんとの相性が抜群になります。厚揚げの皮の食感がアクセントになり、普通の麻婆豆腐よりも「食べた感」が強い一品です。
野菜たっぷり!厚揚げの回鍋肉(ホイコーロー)風|味噌のコクが決め手
キャベツなどの野菜をたっぷり食べられる回鍋肉。通常は豚肉を使いますが、厚揚げに置き換えることで大幅にカロリーカットできます。
材料(2人分)
- 厚揚げ:2枚
- キャベツ:1/4個
- ピーマン:2個
- 長ネギ:1/3本
- [C] 甜麺醤(なければ味噌+砂糖):大さじ2
- [C] 醤油・酒:各大さじ1
- [C] おろし生姜:小さじ1
作り方とポイント
- 厚揚げは5mm幅の薄切りにします。薄く切ることで、豚バラ肉のような食感に近づけます。
- 野菜は一口大のざく切りにします。
- フライパンで厚揚げを両面カリッと焼いて一度取り出します。
- 同じフライパンで野菜を強火で炒め、厚揚げを戻し入れます。
- 合わせた[C]を一気に加えて全体を煽ります。
厚揚げを一度カリカリに焼いておくことが最大のポイントです。香ばしさが加わり、濃厚な味噌ダレに負けない存在感を発揮します。
鶏肉代用でヘルシー!厚揚げの唐揚げ風|ニンニク醤油でパンチを効かせて
「今日は揚げ物が食べたいけど、カロリーも食費も気になる…」そんな時に最適なのが、この唐揚げ風です。鶏肉のような繊維質はありませんが、味付け次第で驚くほど満足度の高い揚げ物になります。
材料(2人分)
- 厚揚げ:2枚
- [D] 醤油・酒:各大さじ2
- [D] おろしニンニク・おろし生姜:各小さじ1(たっぷりと!)
- 片栗粉:適量
- 揚げ油:適量(フライパンで揚げ焼きでOK)
作り方とポイント
- 厚揚げは手で一口大にちぎります。包丁を使わず断面をいびつにすることで、衣がよく絡み、カリカリ部分が増えます。
- ビニール袋に厚揚げと[D]を入れ、優しく揉み込んで10分ほど置きます。
- 片栗粉をたっぷりとまぶします。
- 多めの油を熱したフライパンで、全面がカリッとするまで揚げ焼きにします。
ニンニクと生姜を効かせることで、淡白な厚揚げがガツンとしたおかずに変身します。冷めても美味しいので、お弁当のおかずとしても優秀です。
ふわトロ卵と相性抜群!厚揚げの親子丼風煮込み
鶏肉の代わりに厚揚げを使った、優しい味わいの卵とじです。短時間で味が染みる厚揚げならではのスピードメニューです。
材料(2人分)
- 厚揚げ:1枚
- 玉ねぎ:1/2個
- 卵:2個
- [E] 麺つゆ(3倍濃縮):50ml
- [E] 水:100ml
- [E] 砂糖:小さじ1
作り方とポイント
- 厚揚げは食べやすい大きさの削ぎ切り、玉ねぎは薄切りにします。
- 小鍋に[E]と玉ねぎを入れて煮立たせ、玉ねぎが透き通ってきたら厚揚げを加えます。
- 2分ほど煮て味が馴染んだら、溶き卵を中心から外側へ回し入れます。
- 蓋をして30秒ほど蒸らし、半熟状になったら火を止めます。
ご飯の上に乗せて丼にするのもおすすめです。厚揚げのスポンジ状の生地が甘辛いお出汁をたっぷりと吸い込み、口の中でじゅわっと広がります。
▼人気メインおかずのカロリー&費用比較表
一般的な豚肉料理と、厚揚げを活用した場合の1人あたりの概算比較です。
| メニュー | 豚肉のみの場合 | 厚揚げ活用の場合 | 節約効果 | カロリー差 |
|---|---|---|---|---|
| 肉巻き/角煮風 | 約350円 | 約180円 | 約48%OFF | -120kcal |
| 回鍋肉 | 約300円 | 約150円 | 約50%OFF | -150kcal |
| 麻婆豆腐 | 約250円 | 約180円 | 約28%OFF | -80kcal |
※価格は一般的なスーパーの平均価格を基に算出。カロリーは日本食品標準成分表を参照した概算値です。
管理栄養士のアドバイス
「お肉少なめでも満足感を出す最大のコツは、厚揚げをお肉の『かさ増し』と捉えるのではなく、別の食感を持つ『第二の主役』として扱うことです。特に、片栗粉をまぶして焼く工程は重要です。これにより表面が滑らかになり、タレがとろりと絡みつきます。舌に触れた瞬間に濃厚な味を感じることで、脳が『美味しい!満足!』と認識しやすくなるのです。ぜひ、ひと手間を惜しまずに片栗粉を活用してください。」
5分で完成!トースター&フライパンで「焼くだけ」絶品おつまみ・副菜5選
仕事や家事で疲れた日の夜、「あと一品欲しいけれど、まな板も包丁も使いたくない…」と思うことはありませんか?そんな時こそ厚揚げの出番です。
ここでは、トースターやフライパンを使って、ほぼ「焼くだけ」で完成する超時短レシピをご紹介します。お酒のおつまみにはもちろん、お弁当の隙間埋めにも最適です。
ネギ味噌マヨの厚揚げチーズ焼き|トースターで放置するだけ
居酒屋の人気メニューを自宅で再現。味噌とマヨネーズのコク、焦げたチーズの香りが食欲をそそります。
作り方
厚揚げを一口大に切り(キッチンバサミなら包丁不要!)、アルミホイルに乗せます。味噌とマヨネーズを1:1で混ぜたソースを塗り、ピザ用チーズと刻みネギを散らしてトースターで5分焼くだけ。表面がグツグツして焼き目がついたら食べ頃です。
カリカリ食感!厚揚げとしらすのポン酢がけ
シンプルイズベスト。厚揚げのカリカリ感を最大限に楽しむ一品です。
作り方
厚揚げをフライパン(油なし)で両面がこんがりするまで強火で焼きます。食べやすく切り、たっぷりの大根おろし、しらす、刻み大葉を乗せます。最後にポン酢を回しかければ、さっぱりとしながらも食べ応えのある副菜の完成です。
ビールが進む!厚揚げのキムチチーズ挟み焼き
厚揚げに切り込みを入れて具材を挟む「ポケット焼き」は、見た目も豪華でボリュームが出ます。
作り方
厚揚げの中央に包丁で切り込みを入れ、袋状にします。その中にキムチとスライスチーズを詰め込みます。フライパンで両面を焼き、チーズが溶け出してきたら完成。キムチの辛味とチーズのまろやかさが、厚揚げと絶妙にマッチします。
バター醤油が香る!厚揚げとコーンのサイコロステーキ
子供も大好きなコーンバター味。おつまみだけでなく、お子様のおかずにもぴったりです。
作り方
厚揚げをサイコロ状に切り、フライパンでバターと一緒に炒めます。焼き目がついたら冷凍コーンを加え、最後に醤油を回しかけて焦がし醤油の香りを立たせます。黒胡椒を多めに振ると、大人の味になります。
麺つゆで一発!厚揚げとナスの揚げ浸し風
揚げずに作る、ヘルシーな揚げ浸し風です。ナスと厚揚げの相性は抜群です。
作り方
乱切りにしたナスと厚揚げを、多めのごま油で炒めます。ナスがしんなりしたら、麺つゆ(ストレートまたは希釈したもの)を具材が半分浸かるくらいまで注ぎ、一煮立ちさせます。そのまま冷ますと味が染みてより美味しくなります。おろし生姜を添えてどうぞ。
家庭料理研究家のアドバイス
「トースターで焼く際の失敗を防ぐポイントをお伝えします。厚揚げは水分を含んでいるため、アルミホイルにくっつきやすい傾向があります。ホイルを一度くしゃくしゃにしてから広げて敷くと、接地面が減ってくっつきにくくなりますよ。また、焦げ目がつきすぎる場合は、途中から上にアルミホイルを被せると、焦がさずに中まで熱々に仕上げることができます。」
子供も喜ぶ!厚揚げの「洋風・アレンジ」レシピ4選
「厚揚げ=和食」というイメージを持っていませんか?実は、厚揚げはチーズやトマトソース、ホワイトソースといった洋風の味付けとも非常に相性が良いのです。
淡白な味わいはどんなソースにも馴染み、パンやパスタの代わりとしても活躍します。ここでは、野菜嫌いのお子様や、和食に飽きてしまった若年層にも喜ばれる洋風アレンジをご紹介します。
ホワイトソース不要!厚揚げとブロッコリーの味噌クリームグラタン
面倒なホワイトソース作りは不要。味噌を加えることで、豆乳や牛乳だけでも濃厚なクリームソース風になります。
作り方
厚揚げと茹でたブロッコリーを耐熱皿に並べます。牛乳(または豆乳)200mlに味噌大さじ1、片栗粉小さじ1を溶かしたものを小鍋で温め、とろみがついたら具材にかけます。チーズを乗せてトースターで焼けば、味噌の風味が隠し味の和風グラタンの完成です。
生地代わりに!厚揚げのクリスピーピザ風
ピザ生地の代わりに厚揚げを使うことで、大幅な糖質オフが可能になります。カリッとした皮がクリスピー生地のような食感を演出します。
作り方
厚揚げを厚さ半分にスライスし、断面を上にして並べます。ピザソース(ケチャップ+乾燥バジルでも可)を塗り、ピーマン、玉ねぎ、ウインナー、チーズをトッピング。トースターでチーズが溶けるまで焼きます。手で持って食べられるので、お子様のおやつにも最適です。
お弁当にも!厚揚げのカレーチーズピカタ
卵液を絡めて焼くピカタは、冷めても柔らかく美味しいのでお弁当の定番です。カレー粉を加えることで、冷めても風味が飛びません。
作り方
厚揚げは8mm厚さに切り、小麦粉を薄くまぶします。溶き卵に粉チーズとカレー粉を混ぜ、厚揚げをくぐらせてフライパンで焼きます。弱火でじっくり焼くことで、卵が焦げずにふんわり仕上がります。
意外な組み合わせ!厚揚げとトマトのイタリアン炒め
トマトの酸味と厚揚げのコクが意外なほど合います。ニンニクとオリーブオイルで炒めるだけで、おしゃれなイタリアン惣菜になります。
作り方
フライパンにオリーブオイルと刻みニンニクを熱し、一口大の厚揚げを炒めます。くし形に切ったトマトを加え、トマトの角が少し崩れるまで炒め合わせます。塩コショウで味を調え、仕上げに乾燥バジルやパセリを振ります。
管理栄養士のアドバイス
「成長期のお子様を持つ親御さんにこそ、厚揚げを活用していただきたい理由があります。それは『カルシウム』の豊富さです。厚揚げには、同量の木綿豆腐と比較して約2倍ものカルシウムが含まれています。牛乳やチーズが苦手なお子様でも、グラタンやピザ風にアレンジすることで、知らず知らずのうちに美味しくカルシウム補給ができます。骨や歯を強くするために、ぜひ洋風アレンジを取り入れてみてください。」
じゅわっと味が染みる!「煮物」の基本とプロの裏技
厚揚げ料理の王道といえば、やはり煮物です。しかし、「中まで味が染みていない」「煮崩れてボロボロになった」という失敗も多いものです。
ここでは、まるでお店で出てくるような、芯まで味が染みた煮物を作るためのプロのテクニックをご紹介します。ポイントは「煮込む時間」ではなく「冷ます時間」にあります。
基本の大根と厚揚げの煮物|「冷ます」工程が味染みの鍵
冬の定番、大根との煮合わせです。大根の甘みと厚揚げのコクが溶け合った煮汁は絶品です。
作り方とプロの技
大根は下茹でしておきます。鍋に出汁、醤油、みりん、砂糖を合わせ、大根と油抜きした厚揚げを入れて中火で15分ほど煮ます。ここで重要なのが、一度火を止めて完全に冷ますことです。食材は加熱中ではなく、温度が下がる時に味を吸い込みます。食べる直前に再度温めることで、驚くほど味が染みた煮物になります。
小松菜と厚揚げのサッと煮|彩り鮮やかな副菜
緑黄色野菜との組み合わせで栄養バランスもアップ。短時間で作れる常備菜です。
作り方
厚揚げと小松菜を一口大に切ります。小鍋に煮汁(出汁:醤油:みりん=10:1:1の割合)を煮立たせ、厚揚げを先に入れて2分煮ます。その後、小松菜を加えてさらに1〜2分煮るだけ。小松菜のシャキシャキ感を残すため、煮すぎないのがコツです。
ほっこり優しい味!厚揚げと白菜のトロトロ煮
白菜の水分だけで煮込むような、旨味が凝縮された一品です。
作り方
鍋にざく切りの白菜を敷き詰め、その上に厚揚げを乗せます。少量の水と鶏ガラスープの素、酒を回しかけ、蓋をして蒸し煮にします。白菜がトロトロになったら、塩とごま油で味を調えます。水溶き片栗粉でとろみをつけると、寒い日に体が温まる一皿になります。
おでん風!厚揚げとこんにゃくの甘辛煮
ご飯のおかずにも、お酒のアテにもなる濃いめの味付けです。
作り方
こんにゃくは手綱にするかスプーンでちぎり、下茹でします。鍋にごま油を熱してこんにゃくと厚揚げを炒め、全体に油が回ったら、水、砂糖、醤油、顆粒だしを加えて煮汁がなくなるまで煮詰めます。炒めてから煮ることで、コクと香ばしさが加わります。
家庭料理研究家のアドバイス
「煮崩れせず、かつ味をしっかり染み込ませるにはどうすれば良いか?という疑問にお答えします。厚揚げは長時間グツグツ煮込みすぎると、中の豆腐部分に『す』が入ってスカスカになりがちです。これを防ぐには、落とし蓋をして短時間で煮て、一度火を止めて『鍋止め(冷ます)』を行うのが鉄則です。この『冷ます時間』こそが調理時間だと考えてください。朝作って夜食べる、あるいは作り置きにするのが最も美味しく食べる秘訣です。」
実は「畑の肉」以上?厚揚げの栄養価とダイエット・節約効果
ここまで様々なレシピをご紹介してきましたが、厚揚げの魅力は味や使い勝手の良さだけではありません。栄養面においても、非常に優れたパフォーマンスを発揮します。
「揚げているからカロリーが高いのでは?」と敬遠されがちですが、実はダイエットや健康維持の強い味方なのです。ここでは、客観的なデータに基づき、厚揚げを食べるべき理由を解説します。
豆腐・肉との比較!タンパク質とカルシウムの驚くべき含有量
厚揚げは、木綿豆腐の水分を抜いて揚げたものです。水分が抜けている分、栄養素が凝縮されています。特に注目すべきはタンパク質とカルシウムです。
植物性タンパク質が豊富なのはもちろんですが、カルシウムに関しては木綿豆腐の約2倍以上。これは、製造工程で水分と一緒に栄養素が流出せず、ギュッと詰まっているためです。育ち盛りの子供や、骨粗鬆症が気になる世代には、牛乳を飲むよりも効率的なカルシウム源になり得ます。
糖質制限ダイエットに厚揚げが最強な理由
近年流行の糖質制限ダイエットにおいて、厚揚げは「神食材」と呼ばれています。その理由は圧倒的な「低糖質」と「満足感」の両立です。
ご飯やパンなどの炭水化物を減らすと、どうしても空腹感を感じやすくなります。しかし、厚揚げは脂質(揚げ油)を適度に含んでいるため、食べた時の腹持ちが非常に良いのです。「脂質=悪」と思われがちですが、適度な脂質は満腹中枢を刺激し、ドカ食いを防ぐ効果があります。糖質はほぼゼロに近いため、夜遅くに食べても血糖値を急上昇させる心配が少ないのも嬉しいポイントです。
100gあたりのコスパ検証|家計の救世主たる所以
最後にコストパフォーマンスです。肉類や魚介類の価格が高騰する中、厚揚げの価格は年間を通して安定しています。
▼【食材別】タンパク質・カルシウム・価格の比較グラフ
文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」および一般的な市場価格を基に比較しました。
| 食材 (100gあたり) | タンパク質 | カルシウム | 糖質 | 概算価格 |
|---|---|---|---|---|
| 厚揚げ | 10.7g | 240mg | 0.2g | 約35円 |
| 木綿豆腐 | 7.0g | 93mg | 0.4g | 約25円 |
| 豚バラ肉 | 14.4g | 4mg | 0.1g | 約180円 |
| 鶏もも肉 | 16.6g | 5mg | 0.0g | 約110円 |
ご覧の通り、カルシウム量は他の食材を圧倒しています。また、タンパク質1gあたりのコストを考えると、肉類よりも遥かに経済的であることがわかります。
余っても大丈夫!厚揚げの正しい保存方法(冷蔵・冷凍)
「特売で買いすぎた」「料理に使ったけど半分余ってしまった」という場合も安心してください。厚揚げは正しく保存すれば、美味しさをキープしたまま長持ちさせることができます。
特に「冷凍保存」は、食感が変わることを逆手に取ったプロの活用術があります。
開封後の冷蔵保存はいつまで?|水気対策が長持ちのコツ
開封した厚揚げは、酸化が進みやすいため早めに使い切るのが基本ですが、冷蔵保存する場合は「油抜き」をしてから保存することをおすすめします。
表面の油を落としておくことで酸化を遅らせることができます。油抜きをした後、キッチンペーパーでしっかりと水気を拭き取り、新しいペーパーで包んでからラップか保存容器に入れます。これで冷蔵庫で2〜3日は美味しく食べられます。ペーパーが濡れたらこまめに交換するのが長持ちのコツです。
厚揚げは冷凍できる?|食感の変化とおすすめの解凍方法
結論から言うと、厚揚げは冷凍可能です。ただし、食感は変化します。冷凍すると中の豆腐の水分が氷となり、解凍時にそれが流れ出るため、スポンジのような「す」が入った状態になります。
しかし、これはデメリットだけではありません。スポンジ状になるということは、それだけ「煮汁を吸い込む力」が強くなるということです。元の滑らかな食感は失われますが、噛み締めた時のジューシーさは格段にアップします。
冷凍する際は、使いやすい大きさにカットし、保存袋に入れて空気を抜いて冷凍します。約1ヶ月保存可能です。解凍時は、自然解凍するか、凍ったまま煮物や汁物に投入してOKです。
冷凍厚揚げ専用!「高野豆腐風」煮物のすすめ
冷凍して食感が変わった厚揚げは、高野豆腐のようなイメージで調理するのが正解です。炒め物よりも、煮物やスープの具材に向いています。
特におすすめなのが「冷凍厚揚げのそぼろ煮」です。スポンジ状の組織にひき肉の旨味がたっぷり染み込んだ煮汁が入り込み、口の中でじゅわっと溢れ出します。「冷凍した方が美味しい!」という声も多い、プロおすすめの裏技です。
管理栄養士のアドバイス
「冷凍厚揚げの活用術として、私はよくお味噌汁の具にします。朝、包丁を使わずに冷凍庫からパラパラと鍋に入れるだけで、ボリューム満点のお味噌汁が完成します。冷凍することで細胞壁が壊れ、短時間で味が染みるので、忙しい朝の時短テクニックとしても非常に優秀です。あえて冷凍し、煮物やスープ専用の『煮汁吸わせ要員』としてストックしておくのも賢い方法ですよ。」
厚揚げ調理のよくある質問(FAQ)
最後に、厚揚げ料理に関してよく寄せられる質問にお答えします。疑問を解消して、自信を持って料理に取り組みましょう。
Q. 油抜きが不要なケースはありますか?
はい、あります。例えば、トースターでカリッと焼く場合や、バーベキューなどで炭火焼きにする場合は、表面の油が焼けることで香ばしさになるため、あえて油抜きをしないこともあります。また、最近の商品は油臭さが少ないものも多いため、賞味期限内で新鮮なものであれば、そのまま使っても大きな問題はありません。ただし、煮物など味を染み込ませたい料理の場合は、やはり油抜きをした方が仕上がりは良くなります。
Q. 賞味期限が切れても少しなら大丈夫ですか?
厚揚げは水分が多く、油も使っているため、傷みやすい食材です。賞味期限は「美味しく食べられる期限」ですが、消費期限(安全に食べられる期限)に近い感覚で捉えるべきです。特に、酸っぱい匂いがしたり、表面にぬめりが出たりしている場合は、加熱しても食べるのは危険ですので廃棄してください。夏場は特に注意が必要です。
Q. お弁当に入れる際の注意点は?
厚揚げはお弁当のおかずとして非常に優秀ですが、水分が出やすい点には注意が必要です。煮物などを入れる際は、かつお節をまぶす(煮汁を吸わせる)か、一度フライパンで乾煎りして水分を飛ばしてから詰めると、他のおかずに味が移るのを防げます。また、夏場はしっかり中心まで加熱し、冷ましてから詰めることを徹底してください。
まとめ:厚揚げレシピで「節約」と「満足」の両方を手に入れよう
今回は、管理栄養士の視点から、厚揚げを「食卓の主役」にするためのテクニックとレシピをご紹介しました。
厚揚げは、単に安いだけの食材ではありません。正しい下処理と調理法を組み合わせることで、お肉にも負けない旨味とボリューム、そして健康効果をもたらしてくれる「最強の家庭料理パートナー」です。
最後に、美味しい厚揚げ料理を作るためのポイントをチェックリストにまとめました。
Checklist|美味しい厚揚げ料理を作るための最終チェック
- [ ] 油抜きはレンチンで時短&味染みアップ
- [ ] メインにするなら片栗粉でタレを絡める
- [ ] 煮物は「冷ます」時間を計算に入れる
- [ ] 余ったら冷凍して「煮汁吸わせ要員」にする
まずは今夜、冷蔵庫にある厚揚げを使って「豚バラ巻き」か「トースター焼き」から試してみてください。「これ、本当に厚揚げ?」と家族が驚く顔が見られるはずです。美味しく食べて、賢く節約し、健康的な食卓を作っていきましょう。
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