「Amazonで買い物をしたけれど、アプリのどこを探しても領収書発行ボタンが見つからない」
「会社の経費で落としたいけれど、インボイス対応の正式な領収書として認められるのか不安だ」
月末の経費精算や確定申告の時期になると、こうした悩みを抱える方が急増します。結論から申し上げますと、Amazonショッピングアプリには領収書発行機能が実装されていません。しかし、スマホの「ブラウザ」を活用すれば、今すぐその場で正式な領収書を発行し、PDFとして保存することが可能です。
この記事では、企業の経理部門で長年実務に携わり、数多くの経費精算システム導入を支援してきた筆者が、「経理担当者が受理しやすい正しい領収書の出し方」を徹底解説します。単なる操作手順だけでなく、インボイス制度への対応や、領収書が発行できない支払いパターンの対処法まで、実務で直面するあらゆる疑問にお答えします。
この記事でわかること
- スマホ(iPhone/Android)とPCで領収書を最短で発行・印刷する具体的な手順
- コンビニ払いや代引きなど、Amazonのシステムから領収書が出ないケースの正しい対処法
- 宛名変更やインボイス制度(適格請求書)に対応した、税務上問題のない経費処理の知識
【最短解決】Amazon領収書の発行手順:スマホ・PC・アプリの仕様
「今すぐ領収書を提出しなければならない」という方のために、まずは最も確実で素早い発行手順を解説します。Amazonのシステムは非常に便利ですが、領収書発行に関しては「使用するデバイス」と「アクセス方法」によって操作が大きく異なるため、注意が必要です。
現役経理実務コンサルタントのアドバイス
「領収書の発行は、商品が発送された後でないと行えません。注文直後でステータスが『未発送』や『発送準備中』の場合は、ボタンが表示されないので発送メールが届くまで待ちましょう。また、Amazonでは領収書の『再発行』が何度でも可能ですが、2回目以降の発行には『再発行』と印字されます。経理実務上は、二重精算防止の観点から再発行の理由を聞かれることがあるため、最初に発行したデータを大切に保管することをおすすめします」
重要な前提:Amazonショッピングアプリからは発行できない
多くのユーザーが最初につまずくポイントがここです。普段のお買い物に便利な「Amazonショッピングアプリ」ですが、残念ながら領収書を表示・発行する機能は搭載されていません。
アプリ内の「注文履歴」を開いても、表示されるのは「注文内容を表示」や「商品を再び購入」といったボタンばかりで、「領収書/購入明細書」というボタンはどこにも存在しません。これはアプリの不具合ではなく、現在のAmazonアプリの仕様です。
したがって、スマホで領収書を入手するには、アプリを閉じて、SafariやChromeなどの「Webブラウザ」経由でAmazon公式サイトにアクセスする必要があります。この「アプリからブラウザへの切り替え」さえ行えば、PCがない環境でも問題なく手続きを進められます。
【スマホ編】iPhone/Androidのブラウザで領収書を出す3ステップ
外出先やPCが手元にない状況でも、スマホさえあれば領収書のPDF保存は可能です。ただし、スマホ用サイトのままではボタンが見つけにくい場合があるため、以下の手順で操作してください。
ステップ1:ブラウザでAmazonにログインし、注文履歴を開く
まず、Safari(iPhone)やChrome(Android)を開き、「Amazon」と検索して公式サイトにアクセスします。この際、自動的にアプリが起動してしまう場合は、検索結果のリンクを長押しして「新しいタブで開く」を選択してください。ログイン後、画面右上の人型アイコンまたはメニューから「注文履歴」をタップします。
ステップ2:「領収書/購入明細書」ボタンを探す
注文履歴の中から、領収書が必要な商品を探します。商品の下に「領収書等」や「領収書/購入明細書の表示」というリンクがあればそれをタップします。
もしリンクが見当たらない場合は、その注文の詳細ページを開いてみてください。それでも表示されない場合は、支払い方法が領収書発行対象外(コンビニ払いなど)である可能性があります(後述のセクションで解説します)。
ステップ3:表示された領収書を保存する
領収書が画面に表示されたら、ブラウザの機能を使って保存します。
- iPhone (Safari)の場合: 画面下部の共有アイコン(四角から矢印が出ているマーク)をタップし、「プリント」を選択します。プリンター選択画面で、プレビュー画像をピンチアウト(指で広げる操作)すると、PDFファイルとして表示されます。その後、再度共有アイコンをタップし、「”ファイル”に保存」を選べば完了です。
- Android (Chrome)の場合: 画面右上のメニュー(3点リーダー)から「共有」→「印刷」を選択します。「プリンタを選択」のプルダウンから「PDF形式で保存」を選び、保存ボタン(PDFアイコン)をタップします。
【PC編】パソコンから領収書を表示・印刷する手順
経理担当者やデスクワーク中心の方は、PCからの操作が最もスムーズです。画面が広く一覧性が高いため、複数の領収書をまとめて処理する場合にも適しています。
手順1:注文履歴へのアクセス
Amazonトップページの右上にある「注文履歴」をクリックします。デフォルトでは「過去3ヶ月間」の注文が表示されています。
手順2:領収書ボタンのクリック
該当する注文の右上に表示されている「領収書等」というテキストリンクをクリックし、ドロップダウンメニューから「領収書/購入明細書」を選択します。
手順3:印刷またはPDF保存
新しいウィンドウで領収書が表示されます。この画面は印刷用に最適化されています。画面上部の「このページを印刷してご利用ください」というリンクをクリックするか、ブラウザの印刷機能(Ctrl+P / Command+P)を起動します。
紙で出力したい場合はプリンターを選択して印刷、データで保存したい場合は送信先プリンターを「PDFに保存」や「Microsoft Print to PDF」に変更して保存します。
過去の注文(1年以上前)の領収書を再発行する方法
確定申告の時期になり、「去年のあの備品の領収書がない!」と焦ることは珍しくありません。Amazonでは、アカウントが開設されてからのほぼすべての注文履歴が保存されており、過去の領収書も簡単に遡って発行できます。
PCまたはスマホブラウザの注文履歴画面には、通常「過去3ヶ月」などの期間フィルターがかかっています。このプルダウンメニュー(「〇〇年」と表示されている部分)をクリックし、領収書が必要な「年」を選択してください。
例えば「2023年」を選択すれば、その年の注文がすべて一覧表示されます。あとは通常の手順通りに領収書ボタンを押すだけです。何年前の注文であっても、データが残っている限り発行可能ですので、過去の経費計上漏れをチェックする際にも非常に役立ちます。
▼端末別・領収書発行可否早見表(クリックして展開)
| デバイス・環境 | 領収書発行 | 備考 |
|---|---|---|
| PCブラウザ | 可能 | 最も推奨。印刷・PDF保存ともに容易。 |
| スマホブラウザ (Safari/Chrome等) |
可能 | PDF化には「印刷」メニューを経由するテクニックが必要。 |
| Amazonアプリ (iOS/Android) |
不可 | 機能自体が存在しない。ブラウザへの切り替えが必要。 |
| タブレットアプリ (iPad/Fireタブレット) |
不可 | スマホアプリと同様。ブラウザ版を利用すること。 |
プリンターがない場合の対処法:PDF保存とコンビニ印刷
最近はリモートワークの普及により、自宅にプリンターを持たない方も増えています。しかし、会社への提出用として「紙の領収書」が求められるケースは依然として多いものです。ここでは、プリンターがない環境でも確実に領収書を用意する方法を解説します。
スマホで領収書をPDFファイルとして保存する裏技
前述の通り、スマホで領収書を表示させただけでは、単なるWebページの状態です。これを経理書類として扱いやすい「PDFファイル」に変換するには、OS標準の「印刷プレビュー機能」を応用するのがコツです。
iPhoneの場合、Safariの「プリント」機能は実際に紙に印刷するためだけのものではありません。プリント画面のプレビューを拡大表示することで、iOSが自動的にそのページをPDFに変換してくれます。この隠れた機能を活用することで、専用の変換アプリなどをインストールすることなく、安全かつ高画質なPDFを作成できます。
Androidの場合も同様に、Chromeの「共有」メニューから「印刷」を選び、プリンターの選択肢で「PDF形式で保存」を選ぶことでファイル化できます。保存先は「Googleドライブ」や端末内の「ダウンロード」フォルダを指定しておくと、後のメール添付やチャット送信がスムーズです。
セブンイレブン・ローソン・ファミマでのコンビニ印刷手順
PDF化した領収書データがあれば、全国のコンビニエンスストアにあるマルチコピー機で簡単に印刷できます。USBメモリなどの物理メディアがなくても、各コンビニが提供しているネットプリントアプリを使えば、スマホからデータを飛ばして印刷可能です。
セブンイレブン(netprint)
専用アプリにPDFファイルをアップロードし、発行された「予約番号」を店内のコピー機に入力します。ユーザー登録なしで使える「かんたんnetprint」も便利です。
ローソン・ファミリーマート(PrintSmash / ネットワークプリント)
「PrintSmash」アプリを使い、店内のWi-Fiに接続して直接データを送信する方法や、「ネットワークプリント」サービスに事前にアップロードしてユーザー番号で呼び出す方法があります。
いずれも白黒印刷であれば1枚10円〜20円程度で済みます。外出先で急に領収書が必要になった場合でも、スマホでPDF保存→コンビニ印刷という流れを覚えておけば安心です。
スクリーンショットは領収書代わりになる?経理的な判断基準
「PDF保存が面倒だから、画面のスクリーンショット(スクショ)で済ませたい」と考える方もいるでしょう。しかし、経理実務の観点からは、スクリーンショットは推奨されません。
理由は主に2点あります。1点目は「改ざんの容易性」です。画像データは編集しやすく、証憑としての信頼性がPDFに比べて劣ると見なされる場合があります。2点目は「情報の欠落」です。スマホの画面サイズによっては、スクショでは「発行日」「注文番号」「明細」「インボイス番号」などの必須情報が一度に収まりきらず、複数枚に分かれてしまうことがあります。
ただし、副業や小規模な個人事業主の確定申告において、やむを得ない場合の補足資料としてスクショを用いることはゼロではありません。それでも、税務調査等のリスクを考慮すれば、手間を惜しまず「ブラウザから正規の手順で表示させたページをPDF化または印刷したもの」を用意するのが鉄則です。
現役経理実務コンサルタントのアドバイス
「経費精算時にPDFファイルを提出する場合、ファイル名の付け方一つで経理担当者の心証が変わります。『Amazon_20231015_マウス購入費.pdf』のように、【日付・購入先・内容】がファイル名だけで分かるようにしておくと、管理がしやすく非常に喜ばれます。逆に『download.pdf』のようなファイル名のまま送ると、中身を確認する手間を相手にかけさせてしまうので避けましょう」
支払い方法で変わる!Amazonで領収書が発行されないケース
「手順通りに操作しているのに、どうしても領収書ボタンが表示されない」。その原因の9割は、支払い方法にあります。Amazonでは、金銭の授受が直接Amazonと行われない決済方法の場合、Amazon側で領収書を発行することができません。これは税法上の規定に基づく正しい処理です。
▼支払い方法別・領収書発行元一覧表(クリックして展開)
| 支払い方法 | Amazon領収書ボタン | 正式な領収書となるもの |
|---|---|---|
| クレジットカード | あり | Amazon発行の領収書 |
| Amazonギフト券/ポイント | あり | Amazon発行の領収書 |
| あと払い (Paidy) | あり | Amazon発行の領収書 |
| 携帯決済 (キャリア決済) | あり | Amazon発行の領収書 |
| コンビニ・ATM・ネットバンキング | なし | 店頭で渡されるレシート・受領書 |
| 代金引換 (代引き) | なし | 配送業者が渡す送り状の控え |
クレジットカード・Amazonギフト券・Amazonポイント払いの場合
これらの支払い方法では、金銭のやり取りがAmazon(または出品者)との間で完結している、あるいは信販会社を通じた信用取引であるため、Amazonの注文履歴から領収書を発行できます。
特にAmazonポイントやギフト券を一部利用した場合、領収書には「商品合計金額」と「利用ポイント/ギフト券分」が内訳として記載され、最終的な「請求額」が表示されます。全額をポイントやギフト券で支払った場合でも、領収書の発行自体は可能です。
コンビニ・ATM・ネットバンキング・電子マネー払いの場合
コンビニ払いやPay-easy(ATM・ネットバンキング)、電子マネー(Edy/Suica等)を選択した場合、Amazonの注文履歴に「領収書/購入明細書」ボタンは表示されません。これは、実際に現金を受け取ったのはコンビニや銀行などの収納代行機関だからです。
この場合、コンビニの店頭で支払った際に渡される「レシート(領収証書)」や、ATMから出てくる「ご利用明細票」が正式な領収書となります。これらは感熱紙であることが多いため、時間が経つと文字が消えてしまうリスクがあります。受け取ったらすぐにスマホで撮影してデータ化するか、コピーをとって保存することを強くおすすめします。
なお、どうしてもAmazon形式の書類が必要な場合は、注文履歴から「購入明細書」を表示させることは可能です。ただし、これは領収書ではないため、経費精算で認められるかどうかは社内規定によります。
代金引換(代引き)の場合
代金引換の場合も同様に、Amazonから領収書は発行されません。商品が届いた際、配送業者(ヤマト運輸や佐川急便など)のドライバーに代金を支払うと、その場で「送り状の控え(領収証)」が渡されます。これが税務上有効な正規の領収書となります。
この送り状の控えは、箱に貼り付けられている場合や、手渡しされる場合があります。うっかり箱と一緒に捨ててしまわないよう、荷解きの際には十分注意してください。もし紛失してしまった場合、Amazonではなく配送業者に再発行を依頼する必要がありますが、手続きは煩雑になることが多いです。
全額ポイント払いで領収書金額が0円になる時の経理処理
Amazonポイントやギフト券を使って全額を支払った場合、領収書の「ご請求額」欄が「0円」になることがあります。この場合、経理処理はどうすればよいのでしょうか。
原則として、ポイント利用前の「商品対価の額」を経費として計上できるケースが多いですが、税務上の解釈は「ポイントの種類(自社発行か他社発行か)」や「値引きとして扱うか雑収入として扱うか」によって分かれます。個人事業主の場合、ポイント値引き後の支払額(0円)のみを経費とするのが最も保守的で安全な処理です。法人の場合は、ポイント利用分を「雑収入」として計上し、商品代金を全額「消耗品費」等で計上する処理(両建て)が求められることもあります。
現役経理実務コンサルタントのアドバイス
「コンビニ支払いのレシートや代引きの控えを紛失してしまった場合、Amazonの『購入明細書』と、出金が確認できる『通帳のコピー』や『クレジットカードの利用明細』をセットにすることで、支払いの事実を証明する代替資料として認められることがあります。諦めずに、まずは経理担当者や顧問税理士に相談してみてください。ただし、あくまで例外的な対応ですので、原本の保管が最優先です」
インボイス制度対応と「宛名」に関する重要ルール
2023年10月から開始されたインボイス制度(適格請求書等保存方式)。法人や個人事業主にとって、Amazonの領収書がこの新制度に対応しているかどうかは死活問題です。ここでは、インボイス対応の確認方法と、トラブルになりやすい「宛名」の問題について解説します。
Amazonの領収書は「適格請求書(インボイス)」に対応しているか?
結論から言えば、Amazonはインボイス制度に対応しています。Amazon.co.jpが販売元の商品の領収書には、必要な要件(適格請求書発行事業者登録番号、税率ごとの対価の額および消費税額など)が記載されています。
ただし、注意が必要なのは「マーケットプレイス出品者」から購入する場合です。出品者が適格請求書発行事業者として登録していない場合(免税事業者など)、発行される領収書には登録番号が記載されません。この場合、仕入税額控除が受けられない(=消費税分を経費として完全に控除できない)可能性があります。
適格請求書発行事業者登録番号の確認場所と記載がないケース
領収書を発行した際、右上の発行日や注文番号が記載されているエリア、または明細行の下部を確認してください。ここに「T」から始まる13桁の番号(例:T1234567890123)が記載されていれば、それは適格請求書として有効です。
もし番号が記載されていない場合は、販売元がインボイス登録を行っていない事業者である可能性が高いです。商品購入前に、商品詳細ページで販売元名をクリックし、「特定商取引法に基づく表記」などを確認することで、その事業者のインボイス対応状況を事前にチェックすることができます。経費で購入する場合は、極力「Amazonが販売・発送」する商品か、インボイス対応済みの出品者を選ぶのが賢明です。
「宛名」が空欄でも経費として認められる?自分で書き込むのはNG?
Amazonの領収書には、デフォルトでは宛名欄が存在しません(一部の古い仕様や特定のブラウザ表示を除く)。しかし、消費税法上、小売業や飲食店など不特定多数を相手にする事業(Amazonもこれに含まれます)の領収書は「簡易インボイス(適格簡易請求書)」として扱われるため、「書類の交付を受ける事業者の氏名又は名称(宛名)」の記載は省略可能とされています。
つまり、Amazonの領収書に宛名がなくても、法的に経費として無効になるわけではありません。ただし、社内規定で「宛名必須」としている企業も多いため、確認が必要です。
絶対にやってはいけないのが、印刷した領収書の空きスペースに自分で会社名などを書き足す行為です。これは文書の「改ざん」とみなされるリスクがあります。宛名がない状態のまま提出し、「Amazonの仕様で宛名が出ない」と説明するのが正しい対応です。
法人名義で領収書を発行したい場合のアカウント設定
どうしても宛名入りの領収書が必要な場合、または個人名ではなく法人名で購入履歴を管理したい場合は、無料の「Amazonビジネス」アカウントを作成することをおすすめします。
Amazonビジネスでは、アカウント自体が法人組織に紐づくため、発行される領収書(請求書払いなどの書類含む)に組織名や部署名を印字することが可能です。また、インボイス対応の出品者のみに絞り込んで検索する機能もあり、経理業務の効率化に直結します。
現役経理実務コンサルタントのアドバイス
「宛名のない領収書を税務調査で指摘されないか心配される経営者の方は多いですが、実務上は『購入内容が事業に関連していること』が客観的に説明できれば、宛名なしのAmazon領収書でも問題になることは稀です。むしろ重要なのは、私的な買い物(ゲームや個人の日用品など)が混ざっていないかという点です。事業用と個人用のアカウントは明確に使い分けることを強く推奨します」
電子帳簿保存法に対応したAmazon領収書の保存テクニック
電子帳簿保存法(電帳法)の改正により、Webで発行された領収書(電子取引データ)は、紙に印刷して保存するのではなく、「データのまま保存すること」が原則義務化されました。Amazonでの買い物はまさにこの「電子取引」に該当します。
紙で印刷せずにデータ(電子取引)のまま保存する要件
AmazonからダウンロードしたPDF領収書を保存する際は、以下の2つの要件を満たす必要があります。
- 真実性の確保:改ざん防止措置をとること(訂正・削除の記録が残るシステムを使う、または事務処理規定を定めて運用するなど)。
- 可視性の確保:日付、金額、取引先(Amazon)で検索できるようにすること。
最も手軽なのは、ファイル名を「20231031_Amazon_15000.pdf」のように規則的にリネームし、特定のフォルダに保存しておく方法です。これなら特別なシステムを導入しなくても検索要件を満たせます。
Amazonビジネス(法人アカウント)を活用した経費管理の効率化
Amazonビジネスを利用すると、組織全体の購入履歴を一元管理でき、購買データをCSV形式でダウンロードすることが可能です。これにより、誰がいつ何を買ったかをExcel等で容易に集計でき、電帳法対応の保存業務もスムーズになります。
確定申告ソフト(freee/マネーフォワード等)への自動連携メリット
クラウド会計ソフト(freee、マネーフォワードクラウド、弥生会計オンラインなど)を利用している場合、Amazonの購入履歴を自動で取り込む連携機能を使うのが最強の時短術です。
連携設定を行えば、日付、金額、品名が自動で帳簿に入力されます。領収書の画像データまでは自動添付されないケースもありますが、入力の手間とミスは激減します。電帳法対応のストレージ機能を持つ会計ソフトなら、ダウンロードしたPDFをその取引データにドラッグ&ドロップするだけで、法要件を満たした保存が完了します。
現役経理実務コンサルタントのアドバイス
「個人のAmazonアカウントを業務利用していると、プライベートな買い物データまで会計ソフトに取り込まれてしまい、仕訳作業が逆に煩雑になることがあります。これを『公私混同』のリスクと呼びます。事業用の備品を買うなら、やはり事業専用のアカウント(Amazonビジネス等)を作るか、せめて決済用のクレジットカードを事業用と個人用で明確に分けることが、経理作業を楽にする第一歩です」
よくあるトラブルと解決策(FAQ)
最後に、Amazonの領収書発行に関して頻繁に寄せられる質問とその解決策をまとめました。
Q. 「領収書/購入明細書」ボタンが表示されないのはなぜ?
主な原因は以下の3つです。
1. まだ商品が発送されていない(予約商品や未発送状態)。
2. アプリを使っている(ブラウザからアクセスしてください)。
3. 支払い方法がコンビニ払い、代引き、ATM払い等である(Amazonからは発行されません)。
Q. 領収書の金額と請求額が合わない(クーポン利用時など)時は?
クーポンやポイントを利用した場合、領収書には「値引き後の実際の支払額」が大きく記載されることが多いです。経理上は「実際に支払った金額」を経費として計上するのが基本です。値引き前の金額で処理したい場合は、明細内訳を確認し、値引き分を雑収入等で処理する必要がありますが、小規模事業者であれば支払額ベースの処理で問題ありません。
Q. 家族会員のアカウントから領収書は発行できる?
Amazonプライムの家族会員であっても、自身のアカウントで注文したものであれば領収書を発行できます。ただし、メイン会員(親アカウント)の注文履歴を家族会員が見たり、領収書を出したりすることはできません。注文した本人のアカウントでログインする必要があります。
Q. 英語の領収書が必要な場合はどうすればいい?
Amazon.co.jpのサイト下部にある言語設定を「English – EN」に変更してから注文履歴を開くと、領収書の項目名が英語表記になります。海外への経費申請などで英語の書類が必要な場合に活用できる裏技です。
Q. 宛名を「上様」に変更することはできる?
現在のAmazonの仕様では、宛名を任意に編集する機能はありません。したがって「上様」という表記にすることもできません。前述の通り、宛名なしのままで利用するか、法人アカウントを利用して組織名を印字させるかのいずれかになります。
まとめ:正しい手順で領収書を入手し、スムーズな経費精算を
Amazonでの領収書発行は、一度仕組みを理解してしまえば決して難しくありません。重要なのは「アプリではなくブラウザを使うこと」と「支払い方法による発行元の違いを知っておくこと」です。
最後に、スムーズな経費精算のために確認すべきポイントをチェックリストにまとめました。これらに沿って作業すれば、インボイス対応も電帳法対応も完璧です。
現役経理実務コンサルタントのアドバイス
「経費処理を溜め込むと、過去の注文履歴を遡るのが大変になります。私は『商品が届いて開封したら、その場でスマホブラウザから領収書PDFをダウンロードし、経費フォルダに放り込む』というルーティンを徹底しています。この1分の習慣が、確定申告時期の数時間の作業を削減してくれます。ぜひ今日から実践してみてください」
Amazon領収書発行・経費化のための最終チェックリスト
▼チェックリストの内容(クリックして確認)
- [ ] アプリではなく、ブラウザ(Safari/Chrome)を開いていますか?
アプリには発行ボタンがありません。 - [ ] 支払い方法は「Amazon発行対象」のものですか?
コンビニ・代引き・ATM払いの場合は、Amazonからは発行できません。手元のレシートや送り状を確認してください。 - [ ] インボイス番号(Tから始まる番号)が記載されていますか?
消費税の仕入税額控除を受けるために必須です。 - [ ] 宛名が必要な場合、ビジネスアカウントまたは購入明細書で代用可能か確認しましたか?
手書きでの追記は改ざんになるため避けましょう。 - [ ] PDF保存または印刷して、社内の保存規定(電子帳簿保存法)に従っていますか?
電子データはリネームして保存するのがおすすめです。
より詳細な仕様や最新のキャンペーン情報については、Amazon公式サイトのヘルプページにて「領収書」や「インボイス」と検索してご確認ください。
コメント