ポスターや建築図面、展示パネルなどで頻繁に利用される「A1サイズ」。その大きさは、594mm × 841mmです。身近なコピー用紙であるA4サイズのちょうど8枚分に相当し、新聞紙の見開きとほぼ同じサイズ感を持っています。この圧倒的な存在感から、人の目を惹きつける掲示物として非常に人気のある規格です。
しかし、いざA1サイズのポスターを作ろうとすると、「Illustratorで設定すべきピクセル数は?」「スマホで撮った写真は使えるの?」「折らずに安く郵送するには?」といった、実務的な疑問やトラブルに直面することが少なくありません。
この記事では、DTPオペレーターとして長年印刷データ管理に携わってきた筆者が、A1サイズの正確な数値データから、失敗しない印刷データの作り方、そしてコストを抑えた郵送方法までを網羅的に解説します。
この記事でわかること
- 【一覧表】A1のセンチ・インチ・画素数(ピクセル)の正確な数値
- 印刷データ作成時に失敗しない「解像度」と「塗り足し」のルール
- ポスターを折らずに安く送るための梱包・郵送方法の裏ワザ
これからポスター制作に取り組む方が、サイズ間違いや入稿トラブルで時間を無駄にすることなく、自信を持って最高品質のA1ポスターを完成させられるよう、プロの知見を余すところなくお伝えします。
A1サイズの基本寸法とサイズ感:mm・cm・inch・A4換算
まずは、A1サイズの物理的な定義について、あらゆる単位で正確に把握しておきましょう。デザインソフトでの設定や、掲示スペースの計測において、これらの数値は基礎中の基礎となります。特にミリメートル単位での数値は暗記してしまうのが理想ですが、必要な時にすぐ確認できるよう、以下の表を活用してください。
A1サイズの正確な大きさ(mm・cm・inch)一覧表
日本ではメートル法が主流ですが、海外製のフレームや一部のデザインソフトではインチ表記が求められることもあります。以下の表は、A1サイズの各単位における正確な数値をまとめたものです。
| 単位 | 短辺 | 長辺 | 備考 |
|---|---|---|---|
| ミリメートル (mm) | 594 mm | 841 mm | JIS規格 / ISO規格における正式な定義値です。 |
| センチメートル (cm) | 59.4 cm | 84.1 cm | 日常的な計測やフレーム選びでよく使われます。 |
| インチ (inch) | 23.39 inch | 33.11 inch | 1インチ=25.4mmで換算した近似値です。 |
この「594mm × 841mm」という数値は、国際規格であるISO 216および日本産業規格(JIS P 0138)によって定められています。A判と呼ばれる用紙サイズは、すべて「ルート2(1:√2)」という白銀比のアスペクト比を持っており、これを「半分に折っても縦横の比率が変わらない」という非常に合理的な特性を持っています。
A4サイズ何枚分?身近なもので例えると?
数値だけでは実際の大きさをイメージしにくい場合、「A4コピー用紙」を基準に考えると非常に分かりやすくなります。
結論から言うと、A1サイズはA4サイズのちょうど8枚分の面積があります。
その仕組みは以下の通りです。
- A0(最大規格)を半分に折ると A1
- A1 を半分に折ると A2
- A2 を半分に折ると A3
- A3 を半分に折ると A4
つまり、A4から見ると「2倍(A3)× 2倍(A2)× 2倍(A1)= 8倍」という計算になります。オフィスや家庭にあるA4用紙を縦に4枚、横に2枚並べてみてください。それがA1サイズの実際の大きさです。
また、もっと直感的にイメージしたい場合は、「新聞紙の見開き」を想像してください。一般的な新聞紙の見開きサイズ(ブランケット判)は約546mm × 813mmですので、A1サイズ(594mm × 841mm)はそれよりも一回り大きいサイズ感になります。大人が両手を広げて持つと、上半身がすっぽりと隠れるほどの大きさです。
B1サイズや他のA判サイズとの比較
ポスター制作の現場では、A判だけでなく「B判」のサイズと比較検討されることもよくあります。特に駅貼りのポスターなどではB判(B1やB2)が使われることが多いため、違いを理解しておくことが重要です。
以下に、主要なポスターサイズの比較をまとめました。
| 規格 | サイズ (mm) | 特徴と主な用途 |
|---|---|---|
| A1 | 594 × 841 | 最も標準的なポスターサイズ。屋内掲示、学会発表、図面など。 |
| B1 | 728 × 1030 | A1よりふた回り大きい。駅貼りポスター、映画館、屋外看板など。 |
| A2 | 420 × 594 | A1の半分。カレンダーや屋内告知、小さめのポスター。 |
| B2 | 515 × 728 | A1より少し小さい。アイドルポスター、カレンダー、店内POP。 |
「B1」は「A1」よりも面積比で約1.5倍大きくなります。もし、よりインパクトを出したい場合や、駅の構内広告枠が決まっている場合はB1を選ぶ必要がありますが、一般的なオフィス内の掲示や、持ち運びを考慮する学会ポスターなどでは、取り回しの良いA1サイズが選ばれる傾向にあります。
A1サイズがよく使われる用途(ポスター・地図・図面)
A1サイズはその視認性の高さと扱いやすさのバランスから、以下のような用途で標準的に採用されています。
- イベント告知ポスター: ライブ、講演会、学園祭など、数メートル離れた場所からでも内容を伝えたい場合に最適です。
- 建築図面・設計図: 細かい線や数値を書き込む必要がある図面では、A3やA2では小さすぎるため、A1が標準として使われます。
- 学会発表用ポスター: 研究内容を一枚にまとめて発表する際、多くの学会で推奨されるサイズです。
- 店舗のメニュー看板: 店頭のイーゼル(スタンド)に立てかけるメニュー表として、通行人の目に留まりやすいサイズです。
【DTPのプロが解説】印刷用データの適正解像度とピクセル数
A1サイズの制作で最も多くの人がつまずくのが、「画像解像度」と「ピクセル数」の問題です。「Web用の画像をそのまま引き伸ばしたら、印刷がボヤけてモザイクのようになってしまった」という失敗は、初心者が必ず通る道と言っても過言ではありません。
ここでは、DTP(Desk Top Publishing)の現場で標準とされる数値を基に、きれいに印刷するためのデータ設定について解説します。
現役DTPオペレーターのアドバイス
「解像度設定のミスは、印刷工程に入ってからでは取り返しがつかない致命的なエラーです。新人の頃、クライアントから支給されたスマホ写真をそのままA1出力し、仕上がりが粗すぎて『これでは使い物にならない』と厳しく叱責された経験があります。画面上では綺麗に見えても、印刷に必要な情報量はWebとは桁違いです。必ず制作開始前にピクセル数を確認する習慣をつけてください」
印刷に必要な「dpi」とは?用途別の推奨解像度
解像度とは、画像の密度のことです。通常「dpi(dots per inch)」という単位で表され、1インチ(約2.54cm)の幅の中にどれだけのドット(点)が並んでいるかを示します。
印刷物において、一般的に推奨される解像度は以下の通りです。
- 350dpi: 一般的な印刷物(チラシ、パンフレット、至近距離で見るポスター)の標準。写真が高精細に表現されます。
- 200dpi: 大判ポスター(A1以上)で、少し離れて見る場合の実用ライン。データ容量を抑えたい場合に採用されます。
- 72dpi: Web画像の標準。印刷に使うとカクカクとした粗い仕上がりになります。
A1サイズのような大判印刷の場合、近くで凝視する写真集のような印刷物とは異なり、1メートル以上離れて見ることが多いため、必ずしも350dpiが必要とは限りません。しかし、文字や細かい図面を含む場合や、品質を最優先する場合は、やはり300dpi〜350dpiを目指すべきです。
【早見表】解像度(dpi)別 A1ピクセル数一覧
PhotoshopやCanvaなどでキャンバスを作成する際、数値を入力するための早見表を作成しました。作りたいデータの解像度に合わせて、以下のピクセル数を設定してください。
| 解像度 (dpi) | 短辺 (px) | 長辺 (px) | 総画素数 | 用途・推奨シーン |
|---|---|---|---|---|
| 350 dpi | 8,185 px | 11,588 px | 約9,500万画素 | 最高品質。写真展、近距離で見る詳細な図面。 |
| 300 dpi | 7,016 px | 9,933 px | 約7,000万画素 | 高品質。一般的な商業ポスターの標準。 |
| 200 dpi | 4,677 px | 6,622 px | 約3,100万画素 | 実用レベル。少し離れて見る掲示物、学会ポスター。 |
| 72 dpi | 1,684 px | 2,384 px | 約400万画素 | 印刷不可。Web表示用。印刷すると激しく劣化します。 |
この表から分かるように、A1サイズを350dpiできれいに印刷するには、約9,500万画素もの情報量が必要です。これは、最新のハイエンドスマートフォンのカメラでも一度の撮影では到達できない数値です。
スマホやデジカメの写真はA1印刷に使えるか?
「iPhoneで撮った写真をA1ポスターに全面配置したい」という要望は非常に多いですが、そのままでは解像度が不足します。
一般的なスマートフォンのカメラは1,200万画素(約3000px × 4000px)程度です。これをA1サイズ(350dpiで約8200px × 11600px)まで引き伸ばすと、倍率は約2.5倍〜3倍になります。結果として、解像度は100dpi程度まで低下し、近くで見ると輪郭がぼやけたり、ブロックノイズが見えたりする仕上がりになります。
「200dpi」でも許容されるケース
ただし、ポスターの掲示場所が「壁の高い位置」や「ステージの背景」など、見る人から2〜3メートル以上離れている場合は、人間の目の分解能の限界により、粗さが気になりにくくなります。このようなケースでは、実質150〜200dpi程度の解像度でも「きれいに見える」と判断されることがあります。用途と視認距離を考慮して判断しましょう。
画像解像度が足りない場合の対処法
手持ちの画像の解像度がどうしても足りない場合、以下の方法を検討してください。
- 画像を小さく使う: 全面配置をあきらめ、デザインの一部として小さく配置する。
- AIアップスケーリングを利用する: 最新の画像編集ソフトやオンラインツールには、AIがピクセルを補完して高解像度化する機能(スーパー解像度など)があります。これを利用することで、ある程度の品質改善が見込めます。
- ベクター素材を活用する: イラストやロゴなどは、拡大しても劣化しないベクターデータ(Illustratorのパスデータ)を使用し、写真への依存度を下げるデザインにする。
入稿データ制作で失敗しないための3つのチェックポイント
サイズと解像度が決まったら、次は実際のデータ制作です。ここでは、印刷会社に入稿する際に不備としてはじかれないため、そして予期せぬ仕上がりを防ぐための、IllustratorやPhotoshopでの必須設定項目を3つ紹介します。
必須ルール:「塗り足し(Bleed)」を上下左右3mm確保する
印刷データ作成において最も基本的かつ重要なのが「塗り足し」です。印刷工程では、大きな紙に印刷した後、仕上がりサイズに合わせて刃物で断裁します。この際、機械の振動や紙の伸縮により、どうしても数ミリのズレが生じる可能性があります。
もし、仕上がりサイズぴったりにしか色や写真が入っていないと、断裁がわずかに外側にズレただけで、用紙の地色(白)が線のように出てしまいます。これを防ぐために、仕上がりサイズ(594×841mm)の外側に、上下左右3mmずつ余分に色や写真を伸ばしておく必要があります。
- 仕上がりサイズ: 594 × 841 mm
- 塗り足し込みサイズ: 600 × 847 mm(上下左右に+3mm)
Illustratorで新規ドキュメントを作成する際は、「裁ち落とし」の設定を「3mm」に設定することで、赤いガイドラインが表示されます。必ずこの赤いラインまで背景や画像を配置してください。
カラーモードは「RGB」ではなく「CMYK」で作成する
モニターの色表現と、印刷インクの色表現は根本的に異なります。
- RGB(光の三原色): モニター用。鮮やかな蛍光色なども表現可能。
- CMYK(色の三原色+黒): 印刷用。シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックのインクで表現。
デジカメの写真やWeb画像はRGB形式ですが、印刷する際は必ずCMYKに変換されます。この時、RGBでしか表現できない鮮やかな色(特に蛍光グリーンや鮮やかなピンク、深い青など)は、CMYKの表現可能な範囲に置き換えられるため、画面で見るよりも色がくすんで(沈んで)見えます。
データ作成の初期段階からカラーモードを「CMYK」に設定して作業することで、最終的な仕上がりに近い色味を確認しながらデザインすることができます。「出来上がったら色が全然違った」というトラブルを防ぐためにも、必ずCMYKモードで制作しましょう。
文字のアウトライン化と画像の埋め込み確認
最後の仕上げとして、以下の2点を必ず行ってください。
詳細:アウトライン化と画像埋め込みの手順
1. 文字のアウトライン化
入稿先の印刷会社のPCに、あなたが使ったフォントがインストールされていない場合、勝手に別のフォントに置き換わってしまい、レイアウトが崩れてしまいます。これを防ぐため、文字情報を図形情報(パス)に変換する「アウトライン作成」を行います。
操作:すべてを選択(Ctrl+A) → 書式 → アウトラインを作成(Shift+Ctrl+O)
2. 画像の埋め込み
Illustratorに画像を配置する際、「リンク」状態のままだと、画像ファイルが入稿データに含まれず、印刷会社側で「画像が表示されない(リンク切れ)」状態になります。画像をIllustratorファイルの中に完全に取り込む「埋め込み」処理を行ってください。
操作:リンクパネル → 対象画像を選択 → メニューから「画像を埋め込み」を選択
現役DTPオペレーターのアドバイス
「入稿直前に最も多いトラブルが『リンク切れ』です。特に、作業中に画像の保存場所を移動させたり、ファイル名を変更したりするとリンクが切れてしまいます。入稿パッケージ機能を使うか、PDF入稿(PDF/X-1aやPDF/X-4形式)を利用することで、リンク切れやフォントの問題を回避できる確率が格段に上がります。最近はPDF入稿が業界標準になりつつあります」
A1ポスターのデザイン視認性と文字サイズの目安
「せっかくA1で作ったのに、文字が小さすぎて読めないと言われた」。このような失敗を防ぐためには、ポスターを見る人と掲示場所との「距離」を計算に入れた文字サイズ設計が必要です。
掲示場所と視認距離の関係(屋内・屋外・イベント会場)
A1ポスターは、手元で読むチラシとは異なり、ある程度の距離を置いて見られる媒体です。主なシチュエーションと想定される視認距離は以下の通りです。
- 店舗の壁面・屋内通路: 1m 〜 2m
- 駅の構内・イベント会場のブース: 2m 〜 5m
- 屋外看板・ステージ背景: 5m 〜 10m以上
ターゲットとなる読者がどの位置からポスターを見るのかを想像し、その距離でも確実に読める文字サイズを設定する必要があります。
距離別:読める文字サイズの最小ライン(pt数目安)
視力1.0の人が無理なく読める文字サイズの目安は、以下の計算式で概算できます。
文字の高さ(mm) ≒ 視認距離(m) × 5
これをA1ポスター制作時のポイント数(pt)に換算すると、以下のようになります。
| 視認距離 | タイトル・見出し | 本文・詳細情報 | キャプション(注釈) |
|---|---|---|---|
| 1m(近距離) | 100 pt 以上 | 36 – 48 pt | 24 pt 以上 |
| 3m(中距離) | 200 pt 以上 | 72 – 90 pt | 40 pt 以上 |
| 5m(遠距離) | 350 pt 以上 | 120 pt 以上 | 読ませることを想定しない |
A4の書類で作る感覚(10.5ptや12pt)で文字を配置すると、A1ポスターでは「豆粒」のようになり、誰も読んでくれません。モニター上で全体表示にしていると感覚が麻痺しがちなので、こまめに「100%表示(実寸表示)」にして確認するか、部分的にA4用紙に実寸印刷して壁に貼ってみるテストをおすすめします。
遠くからでも目立つ配色のコントラスト
文字サイズと同じくらい重要なのが「コントラスト(明度差)」です。背景色と文字色の差が小さいと、遠くからは文字が溶け込んで見えなくなってしまいます。
- 良い例: 白背景に黒文字、黄色背景に黒文字、濃紺背景に白文字
- 悪い例: 赤背景に黒文字(沈んで見える)、水色背景に白文字(ぼやける)、グレー背景に黒文字
特に屋外や照明が暗い場所では、コントラストが低い配色は致命的です。デザイン性を重視するあまり可読性を犠牲にしないよう、明度差をはっきりとつけることを意識しましょう。
用途に合わせて選ぶ!A1印刷におすすめの紙の種類
印刷データを完璧に作っても、最後に選ぶ「紙」の種類を間違えると、意図した効果が得られません。ネット印刷などで選択できる代表的な用紙と、それぞれの適性について解説します。
光沢紙(コート紙):写真やイラストを鮮やかに見せたい時
表面に薬品を塗布して平滑にし、光沢を持たせた紙です。インクの発色が良く、写真やグラデーションが鮮やかに再現されます。
- おすすめ用途: ライブ告知ポスター、飲食店の商品写真、写真展の作品
- 注意点: 照明が反射しやすいため、文字をじっくり読ませる用途には不向きな場合があります。
マット紙:文字を読ませたい・落ち着いた雰囲気にしたい時
光沢を抑えた、しっとりとした質感の紙です。光の反射が少ないため文字が読みやすく、落ち着いた高級感を演出できます。
- おすすめ用途: 学会発表ポスター、図面、絵画の複製、シックな雰囲気の店舗ポスター
- 注意点: コート紙に比べると、彩度がやや落ち着いた(沈んだ)色味に仕上がります。
合成紙(ユポ紙):屋外や水濡れが心配な場所
石油由来の合成樹脂を主原料とした、プラスチックに近い紙です。非常に破れにくく、耐水性に優れています。
- おすすめ用途: 屋外掲示の選挙ポスター、雨のかかる場所、長期間掲示する看板
- 注意点: 一般的な紙よりもコストが高くなります。
紙の厚さ(kg/連量)の選び方目安
紙の厚さは「連量(kg)」という単位で表されます。これは原紙1,000枚の重さを示しており、数値が大きいほど厚くなります。
- 90kg(約0.1mm): 一般的なチラシより少し厚い程度。A1サイズだとペラペラで折れやすく、掲示には不向き。
- 110kg(約0.14mm): ポスターの標準的な厚さ。丸めて持ち運ぶのにも適しています。
- 135kg(約0.18mm): 厚手でコシがある。高級感を出したい場合や、耐久性を重視する場合におすすめ。
現役DTPオペレーターのアドバイス
「展示会などでパネルに貼らずに直接壁に貼る場合や、湿気の多い時期は、薄い紙(90kg以下)を選ぶと湿気を吸って波打ってしまうリスクがあります。予算が許すなら、135kg程度の厚手を選ぶか、最初から発泡パネル加工された商品を注文すると、ピシッとした美しい展示が可能になります」
【コスト削減】A1サイズを安く安全に郵送・梱包する方法
A1ポスターの制作と同じくらい悩ましいのが「配送」です。折らずに送るにはサイズが大きくなるため、送料が高額になりがちです。ここでは、個人や中小企業でも実践できる、コストを抑えつつ安全に送るためのノウハウを紹介します。
定形外郵便(規格外)で送れるか?サイズ制限と料金
最も安く送る方法は、日本郵便の「定形外郵便(規格外)」を利用することです。
定形外郵便(規格外)の最大サイズ制限は「縦・横・高さの合計が90cm以内、かつ長辺が60cm以内」です。
しかし、A1サイズの短辺は594mm(約60cm)ですので、丸めて筒状にした場合、梱包材の厚みを含めると長辺60cmを微妙に超えてしまうリスクが高いです。
もし長辺を60cm以内に収めることができれば、重さにもよりますが数百円程度で送ることができます。しかし、A1短辺ギリギリのサイズとなるため、端が潰れるリスクを考慮すると、次に紹介する「ゆうパック」や宅配便の方が安全かつ確実です。
宅配便(ゆうパック・ヤマト・佐川)のサイズ区分と送料比較
A1ポスターを丸めて三角ケースや紙管に入れた場合、一般的には「80サイズ」または「100サイズ」の区分になります。
- 梱包後のサイズ目安: 長さ約65cm × 縦横10cm〜15cm程度
- 3辺合計: 約85cm 〜 95cm → 100サイズ適用
主要な配送業者の場合、100サイズの送料は地域にもよりますが、概ね1,000円〜1,500円程度が目安となります。
ヤマト運輸の「ポスター用三角ケース」などを利用すると、梱包資材費込みでスムーズに発送できます。
専用の「ポスターケース(紙管)」を入手する方法
ポスターを折らずに送るための専用ケース(紙管やチュパック)は、以下の場所で入手可能です。
- 郵便局: 一部の局で「ポスター用箱」を販売しています。
- ホームセンター: 梱包資材売り場で紙管(丸い筒)が販売されています。
- 100円ショップ: 大型店では、賞状入れ用の筒などが売られていることがありますが、A1サイズが入る長さがあるか必ず確認してください。
【裏ワザ】ダンボールで「三角ケース」を自作して梱包費を抑える手順
専用のケースを買うコストや手間を惜しむ場合、スーパーなどでもらえる不要なダンボールを使って「三角ケース」を自作する方法がおすすめです。四角い箱よりも強度が高く、つぶれにくいのが特徴です。
詳細:三角ケースの自作手順
- 平らなダンボールを用意し、ポスターの短辺(60cm)よりも少し長い、約65cm〜70cmの幅でカットします。
- ダンボールにカッターの背などで折り筋をつけ、一辺が10cm〜15cm程度の正三角形になるように折ります。
- 側面をガムテープでしっかり固定し、三角柱を作ります。
- ビニール袋に入れたポスターを丸めて中に入れ、両端の蓋を閉じてテープで密閉します。
※丸い筒よりも転がりにくく、積み重ねにも強いため、輸送事故のリスクを減らせるメリットもあります。
現役DTPオペレーターのアドバイス
「ポスターを丸める際は、必ず『印刷面を外側』にして丸めるのがプロの鉄則ではありませんが、実は『印刷面を内側』にするのが一般的です。しかし、巻き癖を取る際に逆向きに巻くとシワが入るリスクがあります。個人的なおすすめは、薄紙を当てて『ふんわりと大きめに巻く』こと。また、ケースの中でポスターが動いて端が折れないよう、上下の隙間にエアクッション(プチプチ)や丸めた新聞紙を詰めて、動きを固定することが破損防止の最大のポイントです」
A1サイズに関するよくある質問(FAQ)
最後に、A1サイズに関して検索されることが多い疑問に、Q&A形式で簡潔にお答えします。
Q. A1サイズが入る封筒はありますか?
A1サイズを折らずに入れられる定形封筒は一般的には販売されていません。特注品としては存在しますが、現実的には丸めてポスターケースに入れるか、図面ケース(ポートフォリオ)を使用することになります。A1を四つ折りにすればA3サイズになり、これなら「角形A3号」などの大型封筒に入ります。
Q. コンビニのコピー機でA1サイズは印刷できますか?
一般的なコンビニのマルチコピー機で印刷できる最大サイズは「A3」までです。A1サイズの印刷はできません。ただし、一部のコンビニで展開されている「ポスター印刷サービス(コンテンツプリント)」や、画像を分割してA3用紙複数枚に印刷し、後で貼り合わせる「ポスター作成機能」を使えば、擬似的にA1サイズを作ることは可能です。
Q. A1の半分のサイズは何ですか?
A1の長辺(841mm)を半分にすると、A2サイズ(420mm × 594mm)になります。逆に、A1の倍のサイズはA0サイズ(841mm × 1189mm)です。
Q. 100均でA1サイズのフレームは買えますか?
ダイソーなどの一部の大型店舗では、A1サイズのポスターフレームを数百円〜千円程度で取り扱っている場合があります(価格は100円ではありません)。ただし、在庫状況は店舗によります。確実に入手したい場合は、ホームセンターやニトリ、IKEA、またはネット通販を利用するのが無難です。
まとめ:正しいサイズとデータ設定で、効果的なA1ポスターを作ろう
A1サイズ(594mm × 841mm)は、見る人に強いインパクトを与えることができる魅力的なフォーマットです。しかし、その大きさを活かすためには、適切な解像度の確保や、印刷・物流面での事前の計画が欠かせません。
最後に、A1ポスター制作から発送までの重要ポイントをチェックリストにまとめました。
A1入稿データ制作&発送 最終チェックリスト
- サイズ設定は正しいか?(594mm × 841mm)
- 解像度は適切か?(実寸で200dpi〜350dpi)
- 塗り足し(Bleed)を上下左右3mm確保したか?
- カラーモードはCMYKになっているか?
- 文字のアウトライン化と画像の埋め込みを行ったか?
- フォントサイズは視認距離に合わせて調整したか?
- 配送用の梱包資材(ポスターケースやダンボール)は確保したか?
現役DTPオペレーターのアドバイス
「初めての大判印刷は緊張するものです。画面上で完璧に見えても、実寸になると粗が見えることもあります。不安な場合は、印刷会社が提供している『お試し印刷』や『データチェックサービス』を積極的に利用しましょう。プロの目を借りることで、失敗のリスクを最小限に抑えられます。あなたの作ったポスターが、会場で堂々と掲示され、多くの人の目を惹きつけることを応援しています!」
正しい知識と準備があれば、誰でもプロ並みのA1ポスターを作ることができます。ぜひ今日から、このガイドを参考に制作に取り組んでみてください。
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