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【図解あり】高齢者施設の種類と費用を徹底比較!現役ケアマネが教える失敗しない選び方

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「親が急に入院することになり、退院後の行き先を決めなければならない」「自宅での介護に限界を感じているが、どの施設が良いのか全くわからない」

このような悩みを抱え、不安な日々を過ごしていませんか?高齢者施設の種類は非常に複雑で、公的なものから民間のものまで多岐にわたります。名称が似ていても、受けられるサービスや費用、入居条件は大きく異なります。

結論から申し上げますと、高齢者施設選びの成功の鍵は、ご本人の「身体状況(要介護度)」と「予算」に合った施設種類を正しく絞り込むことです。ここを間違えたまま見学に行っても、入居条件を満たしていなかったり、予算オーバーだったりと、貴重な時間と労力を無駄にしてしまいます。

この記事では、業界歴18年の現役ケアマネジャーである筆者が、以下の3点を中心に徹底解説します。

  • フローチャートで即決!あなたの親に最適な施設タイプ診断
  • 特養・老健・有料老人ホームなど主要8施設の費用と特徴一覧
  • プロが明かす「見学で必ず見るべきポイント」と失敗事例

専門用語にはわかりやすい解説を加え、初めての方でも迷わず判断できるよう構成しました。この記事を読み終える頃には、あなたの親御さんに最適な施設が明確になり、自信を持って次のステップへ進めるようになります。

  1. まずは全体像を把握!あなたに合う施設診断チャートと種類一覧
    1. 【フローチャート】Yes/Noでわかる最適な施設タイプ診断
    2. 「公的施設」と「民間施設」の決定的な違いとは?
    3. 施設種類別・受け入れ条件と費用相場の一覧表
  2. 【公的施設】費用を抑えて介護を受けたい(特養・老健・ケアハウス)
    1. 特別養護老人ホーム(特養):終の棲家として人気No.1
    2. 介護老人保健施設(老健):在宅復帰を目指すリハビリ施設
    3. ケアハウス(軽費老人ホーム):自立〜軽度の方への公的支援
  3. 【民間施設】サービスと生活の自由度で選ぶ(有料・サ高住・GH)
    1. 介護付き有料老人ホーム:24時間の介護と充実したレクリエーション
    2. 住宅型有料老人ホーム:外部サービス利用で自由な生活
    3. サービス付き高齢者向け住宅(サ高住):見守り付きの賃貸住宅
    4. グループホーム:認知症の方が家庭的な環境で暮らす
  4. 実際いくらかかる?入居一時金と月額費用の内訳シミュレーション
    1. 費用の内訳(家賃・食費・介護費・医療費・日用品費)
    2. 「月額利用料」以外にかかる隠れたコストに注意
    3. 親の年金だけで足りる?不足分の考え方と世帯分離
  5. 現役ケアマネが伝授!後悔しない施設選びの5ステップ
    1. ステップ1:身体状況と予算の洗い出し
    2. ステップ2:インターネット検索と資料請求
    3. ステップ3:見学予約(最低3箇所は比較する)
    4. ステップ4:体験入居で実際の生活リズムを確認
    5. ステップ5:重要事項説明書の確認と契約
  6. 「こんなはずじゃなかった」を防ぐ!よくある失敗事例と対策
    1. 【事例1】安さだけで遠方の施設を選び、家族が疲弊
    2. 【事例2】「住宅型」で介護度が上がり、費用が倍増
    3. 【事例3】退院期限に焦って契約し、ミスマッチ
  7. 高齢者施設に関するよくある質問 (FAQ)
    1. Q. 認知症で暴言・暴力があっても入居できますか?
    2. Q. 夫婦で一緒に入居できる施設はありますか?
    3. Q. 保証人がいない場合はどうすればいいですか?
    4. Q. 施設が倒産したらどうなりますか?
  8. まとめ:施設選びは「家族の安心」への第一歩。まずは資料請求から

まずは全体像を把握!あなたに合う施設診断チャートと種類一覧

高齢者施設を探し始める際、最も多くの人が躓くのが「種類の多さ」です。特別養護老人ホーム、介護老人保健施設、有料老人ホーム、サービス付き高齢者向け住宅……。これらは法律上の根拠も運営主体も異なりますが、利用者側からすれば「安心して暮らせる場所」であることに変わりありません。

まずは詳細な定義を覚えるよりも、ご本人の状況に合わせて「どのタイプが候補になるか」を直感的に把握することが重要です。以下の診断チャートと一覧表を使って、候補を絞り込んでいきましょう。

【フローチャート】Yes/Noでわかる最適な施設タイプ診断

ご本人の現在の状況に合わせて、YesかNoで進んでください。最終的に辿り着いた施設が、現在検討すべき有力な候補となります。

クリックして診断チャートを開く
Q1. 認知症の診断があり、少人数で家庭的な生活を望みますか?
Yes
グループホーム
(要支援2以上、地域住民票が必要)
No
→ Q2へ進む
Q2. 自宅に戻ることを目標に、リハビリを集中的に行いたいですか?
Yes
介護老人保健施設(老健)
(原則3〜6ヶ月の期間限定)
No
→ Q3へ進む
Q3. 常に医療処置(常時点滴、透析など)が必要ですか?
Yes
介護医療院 / 介護療養型医療施設
(病院機能を持つ施設)
No
→ Q4へ進む
Q4. 費用を抑えることを最優先とし、待機期間があっても構いませんか?
Yes
特別養護老人ホーム(特養)
(原則要介護3以上)
または ケアハウス(軽費老人ホーム)
No
→ Q5へ進む
Q5. 介護が必要になっても住み続けられ、レクリエーションや生活サービスを重視しますか?
Yes
介護付き有料老人ホーム
(24時間介護スタッフ常駐)
No
住宅型有料老人ホーム または サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)
(自立度が高く自由な生活向け)

「公的施設」と「民間施設」の決定的な違いとは?

施設選びにおいて最初に理解すべきなのが、運営主体の違いによる「公的施設(介護保険施設)」と「民間施設」の区分です。ここを理解しておくと、費用構造や入居難易度の違いが明確になります。

公的施設は、主に社会福祉法人や医療法人が運営し、国や自治体の補助を受けています。そのため、費用が比較的安く抑えられており、所得に応じた減免制度も充実しています。一方で、入居希望者が殺到するため待機期間が長く、数百人待ちというケースも珍しくありません。また、相部屋(多床室)が基本の場合もあります。

民間施設は、民間企業(株式会社など)が運営しています。入居一時金や月額費用は公的施設より高めですが、その分、設備が豪華であったり、食事のメニューが選べたり、レクリエーションが充実していたりと、サービス面に特徴があります。待機期間は短く、条件さえ合えば即入居可能な施設が多いのがメリットです。

施設種類別・受け入れ条件と費用相場の一覧表

主要な高齢者施設の特徴を一覧表にまとめました。まずはざっくりとした相場観と入居条件を把握してください。

【表】高齢者施設種類別比較表
施設種類 分類 入居条件 初期費用目安 月額費用目安 特徴
特別養護老人ホーム
(特養)
公的 要介護3〜5 0円 5〜15万円 終身利用可。
費用が安く人気。
介護老人保健施設
(老健)
公的 要介護1〜5 0円 8〜17万円 リハビリ重視。
在宅復帰が目標。
ケアハウス
(軽費老人ホーム)
公的 自立〜要介護 0〜数百万 6〜15万円 低所得者向け。
自治体助成あり。
介護付き
有料老人ホーム
民間 自立〜要介護 0〜数千万 15〜35万円 24時間介護。
サービス充実。
住宅型
有料老人ホーム
民間 自立〜要介護 0〜数千万 10〜30万円 外部介護利用。
自由度が高い。
サービス付き
高齢者向け住宅
民間 自立〜要介護 敷金程度 10〜25万円 賃貸借契約。
安否確認・相談付。
グループホーム 民間 要支援2〜
認知症あり
0〜数百万 10〜20万円 少人数ケア。
地域密着型。

現役ケアマネジャーのアドバイス
「最初から『ここしかない』と決めつけるのは危険です。まずは『絶対に譲れない条件』を1つだけ決めてみましょう。例えば『予算は月15万円以内』『個室が良い』『自宅から車で30分圏内』などです。この軸が1つあるだけで、膨大な選択肢から驚くほどスムーズに候補を絞り込めるようになります。」

【公的施設】費用を抑えて介護を受けたい(特養・老健・ケアハウス)

年金収入のみで生活されている方や、長期的な費用負担を抑えたいご家族にとって、公的施設は最優先の選択肢となります。ここでは、代表的な公的施設である「特養」「老健」「ケアハウス」について、そのメリットだけでなく、入居のハードルや注意点についても包み隠さず解説します。

特別養護老人ホーム(特養):終の棲家として人気No.1

特別養護老人ホーム(通称:特養)は、常に介護が必要で自宅での生活が困難な高齢者が入居する施設です。地方自治体や社会福祉法人が運営しており、公的な性格が強いため、倒産のリスクが低く安心して長く住むことができます。

最大の特徴は費用の安さです。入居一時金が不要で、月額費用も所得に応じた負担限度額認定が適用されるため、住民税非課税世帯であれば月額5〜6万円程度で利用できる場合もあります。また、「看取り」に対応している施設が多く、最期まで安心して任せられる「終の棲家」としての役割を果たしています。

しかし、その人気ゆえに入居待機者が非常に多いのが現状です。原則として「要介護3以上」が入居条件となっており、緊急性の高い方(独居で認知症が進行している、虐待のリスクがある等)が優先されます。申し込みから入居まで数年待つことも珍しくありません。

介護老人保健施設(老健):在宅復帰を目指すリハビリ施設

介護老人保健施設(通称:老健)は、病院と自宅の中間施設という位置づけです。医師や看護師、理学療法士などの専門職が手厚く配置されており、医学的管理の下でリハビリテーションや介護を受けられます。

特養との大きな違いは、「在宅復帰」を目的としている点です。そのため、原則として入居期間は3ヶ月〜6ヶ月程度と区切られています。3ヶ月ごとに「在宅に戻れるか、継続利用が必要か」の判定会議が行われるため、特養のように「一度入ればずっと安心」というわけではありません。

ただし、医療ケアが充実しているため、退院直後で体調が不安定な方や、集中的なリハビリで機能を回復させたい方には最適です。また、特養の空きを待つ間の一時的な住まいとして利用されるケースも多々あります。

ケアハウス(軽費老人ホーム):自立〜軽度の方への公的支援

ケアハウスは、身寄りがない、あるいは家庭環境や経済的な事情で家族との同居が困難な高齢者が、低額な料金で入居できる施設です。「一般型」と「介護型」の2種類があります。

  • 一般型: 自立していることが前提で、食事や生活相談などのサービスが受けられます。介護が必要になった場合は、外部の訪問介護などを利用するか、退去を求められることがあります。
  • 介護型: 「特定施設入居者生活介護」の指定を受けており、特養のように施設スタッフから介護を受けながら終身利用が可能です。

所得に応じた利用料の減免措置があるのが魅力ですが、施設数自体が少なく、地域によっては空きを見つけるのが非常に困難です。

現役ケアマネジャーのアドバイス
「『特養は数年待ちだから無理』と諦める前に、『老健』をうまく活用する方法があります。特養の申し込みを済ませた上で、待機期間中に老健に入所し、リハビリを行いながら順番を待つのです。老健の相談員と特養の担当者が連携してくれることも多いので、まずは地域包括支援センターやケアマネジャーに『特養待ちの間のつなぎとして老健を使いたい』と相談してみてください。」

【民間施設】サービスと生活の自由度で選ぶ(有料・サ高住・GH)

公的施設に入居できない場合や、より快適な住環境、手厚いサービスを求める場合は、民間施設が選択肢となります。費用はかかりますが、その分、個室環境が整備されていたり、レクリエーションが豊富だったりと、QOL(生活の質)を高めるための工夫が凝らされています。

介護付き有料老人ホーム:24時間の介護と充実したレクリエーション

「特定施設入居者生活介護」の指定を受けた有料老人ホームです。施設のスタッフが24時間体制で介護や生活支援を提供します。介護費用は要介護度に応じた定額制(一部加算あり)となるため、毎月の支払額が見通しやすいのが特徴です。

掃除・洗濯などの家事代行から、入浴・排泄介助、機能訓練まで、あらゆるサービスが施設内で完結します。レクリエーションやイベントにも力を入れている施設が多く、孤独感を感じずに楽しく過ごしたい方に適しています。ただし、高級な施設では入居一時金が数千万円に及ぶこともあるため、予算に合わせた選定が必要です。

住宅型有料老人ホーム:外部サービス利用で自由な生活

食事や生活支援サービスが付いた高齢者向けの住まいですが、施設スタッフによる直接的な介護サービスは提供されません。介護が必要な場合は、自宅にいる時と同様に、外部の訪問介護やデイサービスと個別に契約して利用します。

メリットは、自分に必要なサービスだけを選んで組み合わせられる点です。元気なうちはサービスを最小限にして費用を抑え、必要に応じて増やしていくことができます。一方で、介護度が重くなり利用するサービスが増えると、限度額を超えた分が全額自己負担となり、結果として介護付き有料老人ホームよりも割高になるリスクがあります。

サービス付き高齢者向け住宅(サ高住):見守り付きの賃貸住宅

「高齢者住まい法」に基づく賃貸住宅で、バリアフリー構造と「安否確認」「生活相談」のサービスが義務付けられています。基本的には「家」であるため、外出や外泊、家族の面会などの自由度が非常に高いのが魅力です。

キッチンや浴室が完備された広い部屋も多く、自立〜軽度の要介護の方に人気です。ただし、夜間のスタッフ配置義務がない施設も多く、重度の認知症や常時介護が必要になった場合は、住み続けるのが難しくなるケースもあります。「特定施設」の指定を受けた「介護型サ高住」であれば、介護付き有料老人ホームと同様のサービスが受けられます。

グループホーム:認知症の方が家庭的な環境で暮らす

認知症の診断を受けた高齢者が、5〜9人の少人数単位(ユニット)で共同生活を送る施設です。専門知識を持ったスタッフのサポートを受けながら、料理や掃除などを分担して行い、残存能力を維持することを目指します。

住み慣れた地域での生活を継続するため、施設と同じ市区町村に住民票があることが入居条件となります。大規模な施設のような画一的な管理ではなく、家庭的な雰囲気の中で穏やかに過ごせるのが最大のメリットです。医療依存度が高い方の受け入れは難しい場合が多いですが、最近では看取りに対応するホームも増えています。

現役ケアマネジャーのアドバイス
「有料老人ホームを検討する際、多くの方が悩むのが『前払い金プラン』と『月払いプラン』の選択です。前払い金を入れると月々の支払いは安くなりますが、万が一早期に退去することになった場合、償却期間内であれば未償却分は返還されますが、全額戻るわけではありません。親御さんの健康状態が不安定な場合や、施設の相性が不安な場合は、初期リスクの少ない『月払いプラン』から始めることをお勧めしています。」

実際いくらかかる?入居一時金と月額費用の内訳シミュレーション

施設選びで最も大きな不安要素となるのが「お金」の問題です。「パンフレットに書かれている月額料金だけなら払えそう」と考えて契約し、後から請求書の額を見て驚愕する……というケースは後を絶ちません。ここでは、表面的な金額だけでなく、実際にかかるトータルコストについて深掘りします。

費用の内訳(家賃・食費・介護費・医療費・日用品費)

施設の費用は、大きく分けて「入居時にかかる費用」と「毎月かかる費用」の2つがあります。毎月の費用の内訳は以下のようになります。

詳細な費用内訳を見る
項目 内容
家賃・管理費 居室の利用料、共用部の維持管理費、水道光熱費など。
食費 1日3食+おやつの費用。欠食時の返金規定は施設による。
介護保険自己負担分 要介護度に応じた1〜3割負担。介護付きの場合は定額、住宅型の場合は利用分。
医療費・薬代 往診代や薬局への支払い。介護保険とは別枠の医療保険適用。
日常生活費 おむつ代、理美容代、日用品、レクリエーション材料費など。

「月額利用料」以外にかかる隠れたコストに注意

パンフレットに大きく記載されている「月額利用料」には、通常、家賃・管理費・食費が含まれています。しかし、これだけで生活できるわけではありません。見落としがちなのが以下の実費負担分です。

  • おむつ代・排泄用品費: 施設指定のものを使用すると月1〜2万円程度かかることも。持ち込み可否を確認しましょう。
  • 理美容代: 訪問理美容を利用する場合の実費。
  • 医療費・薬代: 定期的な訪問診療や薬代は、施設利用料とは別に医療機関へ支払います。
  • 洗濯代・リネン代: 私物の洗濯を業者に委託する場合の費用。
  • 加算費用: 「看取り介護加算」「個別機能訓練加算」など、手厚いサービスを受けた場合に介護保険費用に上乗せされます。

これらを合計すると、公表されている月額利用料にプラスして3〜5万円程度が必要になると考えておくのが安全です。

親の年金だけで足りる?不足分の考え方と世帯分離

「親の年金が月12万円、施設の費用が総額18万円」という場合、毎月6万円の赤字となります。これを預貯金から切り崩す場合、何年持つかを計算する必要があります。

公的施設(特養・老健)の場合、所得が低い方には「介護保険負担限度額認定証」という制度が適用され、食費と居住費(部屋代)が大幅に減免される可能性があります。この判定は「世帯全体の所得」ではなく「本人および配偶者の所得・貯蓄」で見られることが多いですが、住民票上の世帯を分ける「世帯分離」を行うことで、本人の所得のみで判定され、費用負担が軽くなるケースがあります。

ただし、世帯分離には国民健康保険料への影響などデメリットも伴うため、必ず役所の窓口やケアマネジャーにシミュレーションを依頼してから手続きを行ってください。

現役ケアマネジャーのアドバイス
「資金計画を立てる際は、『入居時』だけでなく『5年後・10年後』を見据えることが不可欠です。認知症が進行したり、医療依存度が高くなったりすると、追加のケア費用がかさむことがあります。また、ご本人の預貯金を使い切ってしまった後に誰が費用を負担するのか、兄弟姉妹間であらかじめ話し合っておくことが、将来のトラブルを防ぐ防波堤となります。」

現役ケアマネが伝授!後悔しない施設選びの5ステップ

種類と費用を理解したら、いよいよ具体的なアクションに移りましょう。闇雲に見学に行くのではなく、正しい手順を踏むことで、効率よく理想の施設に巡り会えます。

ステップ1:身体状況と予算の洗い出し

まずは、ご本人の「要介護度」「認知症の有無」「医療処置の必要性」を整理します。次に、毎月支払える「上限金額」を算出します。年金証書や通帳を確認し、現実的な数字を出しましょう。

ステップ2:インターネット検索と資料請求

エリアと予算、施設種別などの条件で絞り込み、気になる施設の資料を取り寄せます。この段階では選択肢を狭めすぎず、少しでも気になったら請求してみるのがポイントです。パンフレットの雰囲気や、同封されている書類の丁寧さからも、施設の質がある程度見えてきます。

ステップ3:見学予約(最低3箇所は比較する)

資料を見て候補を3つ程度に絞り、見学の予約を入れます。1箇所だけで決めてしまうのは非常に危険です。比較対象があることで、それぞれの良し悪しが客観的に判断できるようになります。できれば平日と休日、昼食時など、時間帯を変えて見学すると、普段の様子がよくわかります。

ステップ4:体験入居で実際の生活リズムを確認

多くの施設では、1泊2日から1週間程度の「体験入居」を実施しています(有料の場合が多い)。食事の味、夜間の静かさ、スタッフの対応、他の入居者との相性など、見学だけではわからない「生活の肌感覚」を確認する絶好の機会です。

ステップ5:重要事項説明書の確認と契約

最終決定の前に、「重要事項説明書」を必ず確認します。特にチェックすべきは、「退去要件(どのような状態になったら退去しなければならないか)」と「利用料以外の実費負担」です。不明点は遠慮なく質問し、納得してから契約書にサインしましょう。

【リスト】施設選び進捗チェックリスト
  • [ ] 本人の要介護度認定通知書を確認した
  • [ ] 月々の支払い可能額(年金+貯蓄取崩し)を計算した
  • [ ] インターネットや地域包括支援センターで情報収集した
  • [ ] 3社以上の資料を請求し、内容を比較した
  • [ ] 見学予約を入れた(家族だけでなく、可能なら本人も同行)
  • [ ] 見学時に「食事」「スタッフの挨拶」「臭い」を確認した
  • [ ] 重要事項説明書の「退去条件」を確認した

現役ケアマネジャーのアドバイス
「見学時に私が必ずチェックするのは『スタッフの挨拶』と『施設の匂い』です。すれ違うスタッフが笑顔で挨拶をしてくれる施設は、教育が行き届いており職場環境が良い証拠です。また、玄関や廊下にアンモニア臭や汚物臭が染み付いていないかは、清掃と排泄ケアの質を物語ります。この2点は、パンフレットには絶対に載っていない真実の情報です。」

「こんなはずじゃなかった」を防ぐ!よくある失敗事例と対策

どれほど慎重に選んでも、入居後に後悔するケースはゼロではありません。ここでは、私が実際に相談を受けた失敗事例をご紹介します。他人の失敗から学び、同じ轍を踏まないようにしましょう。

【事例1】安さだけで遠方の施設を選び、家族が疲弊

状況: 予算を優先し、自宅から車で2時間かかる郊外の特養に入居。
結果: 最初は週末ごとに通っていましたが、往復4時間の移動が負担となり、徐々に足が遠のきました。面会が減ったことでご本人が孤独感を深め、認知症が急激に進行。「もっと近くにしておけばよかった」とご家族は涙ながらに後悔されました。
対策: 費用も大切ですが、「通いやすさ」は家族の精神衛生上、非常に重要です。多少費用が上がっても、近隣の施設の方がトータルの満足度が高いことは多々あります。

【事例2】「住宅型」で介護度が上がり、費用が倍増

状況: 自立度が高かったため、レクリエーションが充実した「住宅型有料老人ホーム」に入居。
結果: 数年後に脳梗塞で要介護4となり、頻繁なオムツ交換や体位変換が必要になりました。外部サービスの利用回数が激増し、区分支給限度基準額をオーバー。全額自己負担分が毎月10万円以上発生し、支払いが困難になって退去せざるを得なくなりました。
対策: 「住宅型」を選ぶ際は、重度化した時のシミュレーションが必須です。看取りまで想定するなら「介護付き(特定施設)」の方が安心な場合があります。

【事例3】退院期限に焦って契約し、ミスマッチ

状況: 病院から「次の患者さんが待っているから」と退院を急かされ、見学もそこそこに空いていた施設と契約。
結果: 入居してみると、静かに過ごしたいご本人に対し、その施設は賑やかなレクリエーションが売りでした。騒がしさに馴染めず、部屋に引きこもりがちになってしまいました。
対策: 病院のソーシャルワーカーに急かされても、焦って決めてはいけません。どうしても見つからない場合は、一時的に老健を利用するなどして時間を稼ぎ、納得いくまで探す姿勢が大切です。

現役ケアマネジャーのアドバイス
「トラブル回避のために、契約前に必ず『退去条件』を確認しましょう。『暴力行為があった場合』『医療処置が必要になった場合』など、施設側から契約を解除できる条項があります。ここを曖昧にしたまま入居すると、いざという時に『次の行き場がない』という最悪の事態になりかねません。」

高齢者施設に関するよくある質問 (FAQ)

Q. 認知症で暴言・暴力があっても入居できますか?

症状の程度によりますが、他の入居者に危害を加える恐れがある場合は、入居を断られることがあります。ただし、認知症専門の「グループホーム」や、精神科医療と連携している施設であれば受け入れ可能な場合もあります。隠さずに最初から相談し、適切なケア体制があるかを確認することが重要です。

Q. 夫婦で一緒に入居できる施設はありますか?

はい、あります。「二人部屋(夫婦部屋)」を用意している有料老人ホームやサ高住が増えています。ただし、どちらか一方が重度の介護が必要になった場合、同じ部屋で過ごすことが難しくなるケースもあります。特養では個室が基本ですが、隣同士の部屋にするなどの配慮をしてくれることもあります。

Q. 保証人がいない場合はどうすればいいですか?

身寄りがなく連帯保証人が立てられない場合でも、成年後見制度を利用したり、民間の保証会社と契約することで入居できる施設が増えています。地域包括支援センターや施設の相談員に「身元保証サービス」について尋ねてみてください。

Q. 施設が倒産したらどうなりますか?

詳細な回答と法的保護について

万が一、運営会社が倒産した場合でも、すぐ路頭に迷うわけではありません。公的施設はもちろん、民間施設でも行政が介入し、事業譲渡などによって運営が継続されるよう調整が行われます。また、有料老人ホームには、入居一時金の未償却分を保護するための「保全措置」が義務付けられています(2006年4月以降の届出施設)。契約時に、前払い金がどのように保全されているかを確認しておくと安心です。

まとめ:施設選びは「家族の安心」への第一歩。まずは資料請求から

高齢者施設選びは、ご本人の生活の場を決めるだけでなく、支えるご家族の生活を守るための重要な決断です。最後に、失敗しないための重要ポイントをおさらいしましょう。

  • 施設は大きく「公的」と「民間」に分かれ、身体状況(要介護度)と予算で絞り込むのが第一歩。
  • 「特養」は安価だが待機期間が長い。「老健」や「サ高住」をつなぎとして検討する柔軟さを持つ。
  • 「有料老人ホーム」は種類によってサービス内容や将来の費用負担が大きく異なるため注意が必要。
  • 必ず複数の施設を比較検討し、現地で見学・体験入居を行ってから契約する。

親を施設に預けることに、罪悪感を感じる必要は全くありません。プロの手に委ねることで、家族は「介護者」から「家族」に戻ることができ、結果としてご本人と笑顔で接する時間が増えるのです。

まずは、お住まいのエリアや予算などの条件で情報を集め、気になる施設の資料を取り寄せることから始めてみましょう。小さな一歩が、ご家族全員の安心につながります。

現役ケアマネジャーのアドバイス
「一人で抱え込まず、私たちケアマネジャーや地域包括支援センターを頼ってください。プロに相談することは、決して恥ずかしいことではありません。お互いの笑顔を守るための最適な選択を、一緒に探していきましょう。」

この記事を書いた人

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