スーパーの鮮魚コーナーで、脂の乗った美味しそうな「ぶり」を見かけて手に取ったものの、「照り焼き以外にどう料理すればいいか分からない」「家で作るとどうしても生臭くなってしまう」と棚に戻してしまった経験はありませんか?
実は、ぶり料理が「お店のような味」にならない最大の原因は、味付けではなく「調理前のたった5分の下処理」にあります。ここさえ押さえれば、家庭のフライパンでも、ふっくらとして臭みのない、極上のぶり料理を作ることができるのです。
この記事では、和食歴20年の筆者が、長年の修業と研究でたどり着いた「絶対に失敗しない下処理テクニック」と、家族が喜ぶ厳選レシピを15品ご紹介します。今夜の食卓が、驚きと笑顔で溢れることをお約束します。
この記事でわかること
- 和食歴20年のプロが教える「絶対に臭くならない」下処理テクニック
- 定番から脱マンネリまで!家族が喜ぶ厳選ぶりレシピ15選
- スーパーで役立つ「新鮮な美味しい切り身」の目利きポイント
まずはここから!スーパーで失敗しない「美味しいぶり」の選び方
美味しいぶり料理を作るための最初のステップは、スーパーでの「目利き」から始まります。どんなに調理技術が高くても、素材自体の鮮度が落ちていては、そのポテンシャルを最大限に引き出すことはできません。買い物かごに入れる前に確認すべきポイントは、実は非常にシンプルです。「角」「色」「血合い」の3点に注目してください。
切り身の「角」と「色」をチェック
まず、パックに入った切り身の全体像を見てください。最も分かりやすい鮮度の指標は「切り身の角(かど)」です。包丁で切った断面の角が鋭くピンと立っているものは、身に弾力があり、切ってから時間が経過していない証拠です。逆に、角が丸みを帯びていたり、崩れていたりするものは、時間が経って身が緩んでいるサインですので避けましょう。
次に身の「色」です。ぶりは時間が経つにつれて酸化し、色がくすんできます。透明感があり、艶やかな光沢を放っているものを選びましょう。全体的に白っぽく濁っているものや、黄色みを帯びているものは鮮度が落ちています。
「血合い」の色で鮮度を見極める
よりプロフェッショナルな視点で鮮度を見極めるなら、皮と身の間にある「血合い」の色に注目してください。ここは酸化の影響を最も受けやすい部分です。
新鮮なぶりの血合いは、鮮やかな「赤色」や「濃いピンク色」をしています。これが時間の経過とともに「赤黒く」なり、さらに鮮度が落ちると「茶色」や「灰色」に変色します。スーパーで並んでいるパックを見比べる際は、この血合いの色が一番鮮やかなものを選ぶのが鉄則です。
脂の乗り具合は「皮下の白さ」で判断する
「今日はさっぱりと煮付けにしたい」「今日はこってりと照り焼きにしたい」など、料理の目的によって選ぶべき部位も変わります。脂の乗り具合を判断するには、皮のすぐ下にある脂の層の厚さと、身に入っている白い筋(サシ)を確認します。
皮の下の白い層が厚く、全体に細かく白いサシが入っているものは脂が乗っています。特に腹側の身(切り身の形が弓なりで、皮が白っぽい部分)は脂が濃厚です。逆に、背側の身(皮が黒っぽい部分)は脂が控えめで、身の旨味をしっかり味わうことができます。
和食歴20年の料理研究家のアドバイス
「さっぱり食べたいなら背側(皮が黒っぽい)、とろける脂を楽しみたいなら腹側(皮が白っぽい)を選びましょう。照り焼きには、焼いても硬くなりにくい腹側がおすすめですよ。逆に、ぶり大根などで長時間煮込む場合は、煮崩れしにくい背側を使うと綺麗に仕上がります。」
▼プロの目利きチェックリスト(クリックして展開)
スーパーで迷ったときは、このリストを思い出してください。
- 切り身の角が鋭く立っているか?(丸まっているのは鮮度落ち)
- 血合いが鮮やかな赤色か?(茶色は酸化している証拠)
- 身に透明感と艶があるか?(白濁や黄ばみは避ける)
- パックの中にドリップ(赤い汁)が出ていないか?(旨味が流出しているサイン)
【最重要】臭みゼロ・パサつきなし!プロが教える「下処理」の鉄則
ここが本記事の最も重要なセクションです。「ぶりは臭いから苦手」というご家族の声を聞くことがありますが、それは魚自体の問題ではなく、調理前の処理が不足していることがほとんどです。プロの料理人が作る魚料理が美味しいのは、特別な調味料を使っているからではなく、この下処理に手間を惜しまないからです。
手間といっても、慣れてしまえば5分とかかりません。この工程を経るだけで、スーパーの特売品のぶりが、料亭の味へと劇的に変化します。
なぜ臭くなる?魚の臭みの原因を科学的に解説
まず、敵を知ることから始めましょう。魚の生臭さの主な原因物質は「トリメチルアミン」という成分です。これは、魚の体内に含まれる成分が、時間の経過や酵素の働きによって分解されて発生します。このトリメチルアミンは、水溶性で揮発性があるという特徴を持っています。
また、表面のぬめりや、血合いに残った血液も臭みの大きな原因です。これらは酸化しやすく、加熱すると独特の不快な臭いを放ちます。つまり、臭みを消すためには「余分な水分を抜く」「表面の汚れを洗い流す」という2つのアプローチが必要不可欠なのです。
魔法の工程「振り塩」で余分な水分と臭みを抜く
最初に行うべきは「振り塩」です。これは味付けのためではなく、浸透圧の効果を利用して、魚の内部にある臭みの元を含んだ余分な水分を外に出すために行います。
手順:
- バットや皿にぶりを並べ、切り身1切れに対して指3本で摘んだ量(ふたつまみ程度)の塩を、両面にまんべんなく振ります。高い位置(30cmくらい)から振ると均一にかかります。
- そのまま常温で10分〜15分置きます。
- 表面に汗をかいたように水分が浮き出てきます。これが臭みの元です。
- 出てきた水分をキッチンペーパーで丁寧に、優しく拭き取ります。
この工程だけで、仕上がりの身の締まりと純粋な旨味が格段にアップします。塩を振って放置する時間は、魚の厚みや鮮度によって調整しますが、一般的な切り身であれば10分が目安です。
仕上げの「霜降り(湯通し)」でぬめりと血合いを完全除去
「振り塩」で内部の臭みを抜いたら、次は表面の汚れを落とす「霜降り(湯通し)」を行います。煮付けやぶり大根を作る場合は必須の工程ですが、照り焼きの場合でも、臭みが気になる方は軽く行うことを強くおすすめします。
▼写真で見る「霜降り」の正しい手順詳細
文章だけでは伝わりにくいニュアンスも含めて解説します。
- 準備:ボウルにたっぷりの氷水を用意します。これが重要です。加熱を止めるために使います。
- 湯かけ:ぶりをザルに並べ、上から熱湯(80〜90度・沸騰したお湯に少し水を足した程度)を回しかけます。または、鍋の湯にサッとくぐらせます。時間の目安は3秒〜5秒。表面が白くなればOKです。
- 冷却:すぐに氷水の中にぶりを移します。
- 掃除:冷水の中で、指の腹を使って優しく表面を撫でます。白いぬめりや、血合いに残った赤い血の塊を取り除きます。特に皮目はぬめりが残りやすいので丁寧に。
- 水気拭き:ザルに上げて水気を切り、新しいキッチンペーパーで水分を完全に拭き取ります。水気が残っていると、焼くときに跳ねたり、味がぼやけたりする原因になります。
パサつきを防ぐ「小麦粉コーティング」の重要性
下処理の仕上げ、そして調理の直前に行うのが「小麦粉(または片栗粉)をまぶす」工程です。これには3つの大きなメリットがあります。
- 旨味の閉じ込め:焼いた瞬間に膜ができ、内部の水分や脂が流出するのを防ぎます。これが「ふっくら」の秘訣です。
- タレの絡み:表面のでんぷん質がタレにとろみをつけ、しっかりと味を絡ませます。
- 身崩れ防止:身が割れやすいぶりを保護し、綺麗な形を保ちます。
ポイントは「薄く、均一に」まぶすこと。茶こしを使って振るうと綺麗につきます。余分な粉は手ではたいて落としてください。厚すぎると粉っぽくなってしまいます。
和食歴20年の料理研究家のアドバイス
「修業時代、忙しさにかまけて下処理を省いたぶり大根を親方に出したところ、『生臭くて食えたもんじゃない』と厨房で叱責され、鍋ごと捨てられた経験があります。それ以来、どんなに急いでいても『塩』と『湯』の工程だけは絶対に省きません。これだけで家庭の魚料理が料亭レベルに変わります。ぜひ、騙されたと思って一度試してみてください。」
王道を極める!絶対に失敗しない「ぶりの照り焼き」黄金比レシピ
ぶりのレシピといえば、やはり王道は「照り焼き」です。しかし、検索ボリュームが多いということは、それだけ「上手く作れない」と悩んでいる方が多い証拠でもあります。「タレが絡まない」「身が硬くなる」「味が決まらない」。これらの悩みは、プロの黄金比率と火入れのテクニックですべて解決できます。
タレの黄金比率は「しょうゆ2:みりん2:酒2:砂糖1」
味付けに迷ったら、まずはこの黄金比率を覚えてください。この配合は、ご飯のおかずとして最適な甘辛さとコクを生み出します。
2切れ分の目安:
- しょうゆ:大さじ2
- みりん:大さじ2
- 酒:大さじ2
- 砂糖:大さじ1
これらをあらかじめ小さなボウルで混ぜ合わせておきます。調理中に一つずつ入れていると、焦げ付いたり味が偏ったりする原因になるため、事前の「合わせ調味料」が鉄則です。
フライパン調理のコツ:盛り付け面から焼いて「蒸し焼き」に
ふっくら仕上げるための最大のポイントは「蒸し焼き」です。最初から最後まで強火で焼くと、表面だけ焦げて中は生、あるいは中まで火を通そうとしてパサパサになってしまいます。
焼き方の手順:
- フライパンに油(大さじ1/2)を熱し、下処理して粉をまぶしたぶりを入れます。この時、盛り付けた時に上になる面(通常は皮が奥、身の広い方が表)から焼き始めます。
- 中火で約2分、綺麗な焼き色がつくまで動かさずに焼きます。
- 裏返したら、弱火に落とし、蓋をして約3分「蒸し焼き」にします。この蒸し焼きの工程が、身をふっくらさせ、中心まで優しく火を通す鍵です。
最後にタレを煮詰めて「照り」と「とろみ」を出すタイミング
蓋を開け、キッチンペーパーでフライパンの中の余分な油を拭き取ります。この油には魚の臭みが出ているので、しっかり拭き取ることで雑味のないクリアな味になります。
合わせ調味料を一気に加え、火を強めの中火にします。ここでスプーンを使い、煮立ってきたタレを魚に何度も回しかけます(アロゼと言います)。タレにとろみがつき、大きな泡が出てきて、魚全体に艶やかな照りが出たら完成です。煮詰めすぎると味が濃くなりすぎるので、タレが半量くらいになったら火を止めましょう。
▼火加減と時間のタイムライン(クリックして確認)
| 工程 | 火加減 | 時間 | ポイント |
|---|---|---|---|
| 表面を焼く | 中火 | 2分 | 触らずに焼き固める |
| 中まで火を通す | 弱火 | 3分 | 蓋をして蒸し焼き |
| 油を拭く | 弱火 | 30秒 | 臭みを除去 |
| タレを絡める | 中強火 | 1分〜 | 煮詰めて照りを出す |
現役魚料理コンサルタントのアドバイス
「タレを入れるときは、フライパンの温度が一気に下がらないように注意しましょう。また、砂糖の代わりにハチミツを使うと、より一層美しい照りとコクが出ますよ。焦げやすいので、タレを入れてからは目を離さないでくださいね。」
ご飯が止まらない!フライパンで作る「簡単ぶり大根」と煮付け
照り焼きと並ぶ人気メニュー「ぶり大根」。味が染みた大根と、旨味たっぷりのぶりは最高の組み合わせですが、「煮込むのに時間がかかる」「大根が硬い」といったハードルも。ここでは圧力鍋を使わず、フライパン一つで短時間で味が染み込むプロの時短テクニックをご紹介します。
圧力鍋なしでもOK!大根を薄切り&下茹でする時短テク
家庭で手早く作るなら、大根は分厚い輪切りではなく、1cm〜1.5cm程度の厚さの半月切り、またはいちょう切りにします。表面積が増えることで、短時間で味が染み込みやすくなります。
また、ぶりと合わせる前に大根だけを「下茹で」します。米のとぎ汁を使うと甘みが出て白く仕上がりますが、面倒なら耐熱皿に並べて水少々を振り、ラップをして電子レンジ(600Wで5〜6分)で加熱するだけでも十分です。竹串がスッと通るくらいまで柔らかくしておきましょう。
ぶりの旨味を大根に染み込ませる「重ね煮」の手順
フライパンで美味しく作るコツは、食材を重ねる順番です。
- フライパンの底に、下茹でした大根を敷き詰めます。
- その上に、下処理(霜降り)を済ませたぶりを重ならないように並べます。
- 水、酒、砂糖、しょうがの薄切りを入れて火にかけます。
- 煮立ったら落とし蓋をし、中火で10分ほど煮ます。
- しょうゆを加え、さらに10分ほど煮ます。
大根を下にすることで、上にあるぶりから出た旨味成分を含んだ煮汁が、下の大根へと落ちて染み込んでいきます。これが「重ね煮」の効果です。火を止めた後、一度冷ますことでさらに味が奥まで染み込みます。
生姜たっぷり!基本の「ぶりの煮付け」
大根を使わず、ぶりだけで作るシンプルな煮付けも絶品です。ポイントは、煮汁の量と火加減です。
煮魚は「煮汁を煮詰めながら、魚に味を乗せていく」料理です。たっぷりの煮汁で泳がせるのではなく、魚の高さの半分〜2/3程度が浸かるくらいの少なめの煮汁で、落とし蓋をして強めの中火で短時間(10分〜15分)で仕上げます。仕上げに針生姜をたっぷり乗せれば、ご飯もお酒も進む一品の完成です。
脱マンネリ!洋風・中華風の「ぶりアレンジレシピ」5選
「特売でたくさん買ったけど、和風の味付けには飽きてしまった」。そんな時に役立つ、和食の枠を飛び越えたアレンジレシピを5つ提案します。ぶりは脂が乗った濃厚な魚なので、バターやニンニク、香辛料とも相性抜群です。
【洋風】ぶりのバター醤油ステーキ ガーリック風味
調理時間:15分
まるで肉料理のような満足感が得られる一品。下処理して小麦粉をまぶしたぶりを、オリーブオイルとスライスしたニンニクで香ばしく焼きます。仕上げにバター10gと醤油大さじ1を加え、焦がしバター醤油のソースを絡めます。黒胡椒を多めに振ると、大人の味わいに。
【洋風】刺身用で作る!ぶりの和風カルパッチョ
調理時間:5分
刺身用の柵(さく)が余った時におすすめ。薄くスライスしたぶりを皿に並べ、玉ねぎのスライス、ベビーリーフを添えます。オリーブオイル大さじ2、醤油大さじ1、わさび少々、レモン汁小さじ1を混ぜたドレッシングをかけるだけ。ぶりの脂をわさびとレモンがさっぱりと中和してくれます。
【中華】ご飯が進む!ぶりと彩り野菜の黒酢あんかけ
調理時間:20分
一口大に切って片栗粉をまぶして揚げ焼きにしたぶりと、パプリカ、玉ねぎ、レンコンなどの野菜を炒め合わせます。黒酢、砂糖、醤油、鶏ガラスープで作った甘酢あんを絡めれば、ご飯が止まらない中華メインディッシュに。酢の効果で脂っこさも感じません。
【韓国風】ピリ辛コチュジャンだれの「ぶりポッカ」
調理時間:15分
韓国語で「炒め物」を意味するポッカ。コチュジャン、酒、砂糖、醤油、ニンニクすりおろしを混ぜたタレを用意します。ごま油でぶりと長ネギ、キムチを炒め、タレを絡めます。ピリ辛で濃厚な味付けは、ビールのお供に最高です。
【イタリアン】ぶりの香草パン粉焼き(トースターで簡単)
調理時間:15分
フライパンを使いたくない時に。塩胡椒したぶりに、マヨネーズを薄く塗ります。パン粉に乾燥バジル、パセリ、粉チーズを混ぜた「香草パン粉」をその上にたっぷり乗せ、オリーブオイルを回しかけてトースターで10分焼きます。サクサクの衣とジューシーな身のコントラストが楽しめます。
▼アレンジレシピの味わい比較表(クリックして確認)
| レシピ名 | 調理時間 | こってり度 | 子供人気 | お酒相性 |
|---|---|---|---|---|
| バター醤油ステーキ | 15分 | High | High | ビール・赤ワイン |
| 和風カルパッチョ | 5分 | Low | Mid | 白ワイン・日本酒 |
| 黒酢あんかけ | 20分 | Mid | Mid | ビール・紹興酒 |
| 韓国風ポッカ | 15分 | High | Low | ビール・焼酎 |
| 香草パン粉焼き | 15分 | Mid | High | 白ワイン |
和食歴20年の料理研究家のアドバイス
「刺身用のぶりが少し余ってしまった翌日は、『漬け(づけ)』にしてから焼くのもおすすめです。醤油とみりんに一晩漬け込んでおけば、翌朝焼くだけで味がしっかり染みた最高のおかずになりますよ。鮮度が落ちる前に加熱調理に切り替えるのが、食材を無駄にしないコツです。」
子供も大好き!お弁当にも使える「揚げ物」レシピ
独特の食感や匂いで魚を敬遠しがちなお子様には、揚げ物が一番の解決策です。カリッとした衣の食感と、高温で揚げることによる臭みの消失効果で、驚くほど食べてくれるようになります。冷めても美味しいのでお弁当にも最適です。
魚嫌い克服!サクサク「ぶりカツ」タルタルソース添え
一口大に切ったぶりに塩胡椒で下味をつけ、小麦粉、溶き卵、パン粉の順で衣をつけます。170度の油でキツネ色になるまで揚げれば、外はサクサク、中はフワフワの「ぶりカツ」の完成です。
ポイントはソース。ゆで卵、玉ねぎのみじん切り、マヨネーズ、レモン汁で作る自家製タルタルソースをたっぷり添えれば、魚であることを忘れてパクパク食べてくれるはずです。カレー粉を少し衣に混ぜるのも裏技です。
お弁当に最適!冷めても美味しい「ぶりの竜田揚げ」
醤油、酒、みりん、おろし生姜を合わせたタレに、一口大のぶりを20分ほど漬け込みます。汁気を軽く切り、片栗粉をたっぷりまぶして揚げます。醤油の香ばしさが食欲をそそり、冷めてもしっとりとしているのでお弁当のメインおかずにぴったりです。作り置きして、翌日卵とじにするのもおすすめです。
カレー風味が食欲をそそる「ぶりの唐揚げ」
下味に「カレー粉」を加えるだけの簡単アレンジです。ポリ袋にぶり、酒、醤油、そしてカレー粉小さじ1を入れて揉み込みます。片栗粉をまぶして揚げ焼きにすれば、スパイシーな香りがキッチンに広がり、子供たちがつまみ食いに来ること間違いなしです。
知って得する!ぶりの栄養価と鮮度を保つ保存方法
美味しいだけでなく、ぶりは栄養の宝庫でもあります。家族の健康を守るためにも、積極的に取り入れたい食材です。また、安売りでまとめ買いした際の正しい保存方法も解説します。
ぶりはDHA・EPAの宝庫!期待できる健康効果
ぶりは青魚の中でもトップクラスの栄養価を誇ります。特に注目すべきは、脂に含まれる不飽和脂肪酸であるDHA(ドコサヘキサエン酸)とEPA(エイコサペンタエン酸)です。
- DHA:脳の活性化に役立つと言われ、成長期のお子様や、記憶力が気になる世代に重要です。
- EPA:血液をサラサラにし、血管の健康を保つ効果が期待されています。
また、ビタミンB群やビタミンDも豊富に含まれており、疲労回復やカルシウムの吸収を助ける働きがあります。脂が乗った旬の時期こそ、これらの栄養素も最も豊富になります。
翌日も美味しく食べるための冷蔵保存のコツ
買ってきたパックのまま冷蔵庫に入れるのはNGです。パックの中に溜まったドリップ(汁)が魚を傷め、臭みの原因になります。
- パックから出し、キッチンペーパーで表面の水分を拭き取ります。
- 新しいキッチンペーパーで包みます。
- その上からラップでぴっちりと包み、保存袋(ジップロック等)に入れて冷蔵庫のチルド室へ。
このひと手間で、翌日でも臭みなく美味しく食べられます。消費期限内であっても、できるだけ早く(2日以内)食べるのが基本です。
余った切り身は「下味冷凍」が便利!おすすめ漬けダレ
すぐに食べきれない場合は、新鮮なうちに冷凍しましょう。そのまま冷凍するよりも、調味料に漬け込んでから冷凍する「下味冷凍」がおすすめです。調味料が乾燥を防ぎ、解凍後の調理も時短になります。
おすすめの漬けダレ:
- 照り焼き味:醤油、みりん、酒、砂糖
- 味噌漬け味:味噌、みりん、酒
- 塩麹漬け:液体塩麹のみ
保存袋にぶりとタレを入れ、空気を抜いて冷凍します。約2週間〜1ヶ月保存可能です。食べる時は冷蔵庫で自然解凍し、そのまま焼くだけで一品完成します。
ぶり料理の「困った」を解決!Q&A
最後に、料理教室やSNSなどでよく寄せられる、ぶり料理に関する素朴な疑問やトラブル解決法をまとめました。
Q. 焼くと身が硬くなってしまいます。原因は?
A. 焼きすぎが最大の原因です。
ぶりは火を通しすぎると筋肉繊維が収縮し、水分が抜けて硬くなります。レシピにある「蒸し焼き」を活用し、余熱で火を通すイメージを持つとふっくら仕上がります。また、焼く前の「小麦粉コーティング」も水分の蒸発を防ぐのに有効です。
Q. 買ってきたパックのまま冷凍しても大丈夫?
A. おすすめしません。
パックのままだと空気に触れる面積が多く、「冷凍焼け」や「酸化」の原因になります。また、トレーが断熱材となり急速冷凍の妨げにもなります。必ずラップで包み、保存袋に入れて空気を抜いてから冷凍しましょう。
Q. 照り焼きのタレがシャバシャバで絡みません。
A. 煮詰め不足か、粉をまぶしていない可能性があります。
タレを入れた後、大きな泡が出るまでしっかり煮詰めていますか?また、焼く前に小麦粉や片栗粉をまぶしておくと、そのデンプン質がタレにとろみをつけてくれ、簡単に絡むようになります。
現役魚料理コンサルタントのアドバイス
「もし焼き上がった後にタレがシャバシャバだったら、一度魚を皿に取り出し、フライパンに残ったタレに『水溶き片栗粉』を極少量加えて加熱してみてください。とろみがついたら、魚の上からかければリカバリーできますよ。これはプロも使う裏技です。」
Q. 養殖と天然、レシピによって使い分けは必要?
A. 脂の乗りが違います。
養殖は脂が非常に多く柔らかいのが特徴で、照り焼きや煮付けなど、こってりした味付けに向いています。天然は身が引き締まっており香りが良いので、塩焼きやカルパッチョなど、素材の味を生かす料理に向いています。スーパーで選ぶ際の参考にしてください。
まとめ:プロの下処理で「ぶり」はもっと美味しくなる
最後までお読みいただきありがとうございます。これまで「魚料理はハードルが高い」「臭みが取れない」と感じていた方も、今回ご紹介したプロのテクニックを使えば、その悩みは解消されるはずです。
本記事の要点まとめ
- 鮮度の良いぶりは「角が立っているか」「血合いが赤いか」で選ぶ。
- 調理前の「振り塩(10分)」と「霜降り(湯通し)」で、臭みは科学的に消せる。
- 照り焼きは「蒸し焼き」でふっくらさせ、タレは最後に強火で煮詰める。
- 余ったら「下味冷凍」や「揚げ物」にして、最後まで美味しく使い切る。
特に「下処理」の工程は、一度体験すると仕上がりの違いに驚くと思います。面倒に感じるかもしれませんが、食べる人の「美味しい!」という笑顔のためなら、その5分は決して無駄にはなりません。
ぜひ、今夜はスーパーで新鮮なぶりを買って、家族が驚くプロの味を食卓に並べてみてください。あなたの料理の腕が上がったと、きっと褒められるはずです。
【保存版】ぶり料理 成功のための最終チェックリスト
- [ ] 焼く前に常温に戻したか?(冷たいままだと焼きムラの原因)
- [ ] 振り塩をして10分置き、出てきた水分を拭き取ったか?
- [ ] 霜降り(湯通し)または水洗いで表面の汚れを落としたか?
- [ ] 焼く直前に小麦粉を薄くまぶしたか?
- [ ] 盛り付けた時に表になる面から焼き始めたか?
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