夏のファッションに欠かせないタンクトップですが、選び方を間違えると「なんだか下着っぽい」「二の腕が太く見える」「だらしなく見える」といった失敗に直結しやすいアイテムでもあります。特に30代以降の大人の女性にとって、清潔感と体型カバーを両立させることは至難の業と感じるかもしれません。
結論から申し上げますと、タンクトップ選びで最も重要なのは、流行のデザインを追うことではなく、自分の「骨格タイプ」に合った形状と、用途(一枚着orインナー)に適した「素材の厚み」を選ぶことです。正しい選び方さえ知っていれば、二の腕や脇肉の悩みも視覚効果で解消することが可能です。
本記事では、アパレル歴15年の現役マーチャンダイザーであり、骨格スタイルアドバイザーの資格を持つ筆者が、以下の3点を中心に徹底解説します。
- アパレル専門家が教える「下着っぽく見えない」選び方の3つの基準
- 【骨格診断別】着痩せして見えるシンデレラフィットな形と素材
- ブラ紐・脇汗・透け問題を解決する機能性タンクトップとコーデ術
これまで累計500型以上のカットソー企画に携わってきた経験と、素材のプロとしての視点から、あなたの夏の装いを格上げする「運命の1枚」に出会うための知識を余すところなくお伝えします。
「肌着に見える」を回避!大人のタンクトップ選び3つの基準
「お店で見たときは可愛かったのに、家で着てみたらお父さんのランニングシャツみたいだった……」そんな経験はありませんか?
タンクトップが「肌着」に見えてしまう最大の原因は、実は「生地の質感」と「カッティング(形)」の2点に集約されます。ここでは、大人の女性が自信を持って一枚で着られるタンクトップを選ぶための、プロ直伝の3つの基準を解説します。
現役マーチャンダイザーのアドバイス
「アパレルの企画現場では、一枚着として販売するタンクトップと、インナー用のそれとでは、明確に『目付け(めつけ)』と呼ばれる生地の重さの基準を変えています。高級感やきちんと感を出すには、この目付けとリブの幅が命です。通販で失敗しないためには、拡大画像で生地の凹凸を確認する癖をつけましょう」
【素材】一枚で着るなら「地厚」か「変形リブ」が鉄則
タンクトップの印象を決定づける最大の要素は素材です。薄手で光沢のあるコットン素材や、表面がフラットすぎる素材は、どうしても肌着(アンダーウェア)の要素が強くなってしまいます。一枚で着る、あるいはシャツを羽織って見せるインナーとして使う場合は、以下の2点に注目してください。
まず1つ目は「地厚(じあつ)であること」です。指で生地をつまんだ時に、しっかりとした厚みを感じるものを選びましょう。具体的には、透け感が全くなく、体の肉感を拾いすぎない程度のハリがあるコットンや、厚手のワッフル素材などが適しています。生地に厚みがあるだけで、Tシャツのような「トップス感」が生まれ、下着っぽさが払拭されます。
2つ目は「表面感のある素材を選ぶこと」です。特におすすめなのが「リブ素材」ですが、ここで注意が必要です。細すぎるリブ(ピンリブなど)は肌着に見えやすいため、凹凸がはっきりとした「太めのリブ」や、太さの異なるリブを組み合わせた「ランダムリブ(変形リブ)」を選んでください。表面に複雑な表情があることで、デザイン性が加わり、おしゃれなトップスとして成立します。
【ネックライン】デコルテの見え方で印象をコントロールする
首元の開き具合(ネックライン)は、顔まわりの印象だけでなく、全身のバランスを左右します。大きく分けて以下の4つのタイプがあり、それぞれの特徴を理解して使い分けることが重要です。
- スクエアネック:首元が四角く開いたデザイン。デコルテを直線的に見せるため、鎖骨をきれいに見せつつ、胸元の谷間は見せない「きちんと感」があります。骨格ストレートの方や、オフィスカジュアルに最適です。
- ラウンドネック(Uネック):丸く開いた定番の形。開きが深すぎるとだらしなく見え、浅すぎると詰まって見えるため、鎖骨の中心(胸骨のくぼみ)から指2〜3本分下の開きが黄金比です。
- Vネック:シャープな印象を与えますが、タンクトップの場合はスポーティーになりすぎるか、逆にセクシーになりすぎる危険性があります。開きが横に広いものよりも、縦に程よい深さのものを選ぶのがコツです。
- アメリカンスリーブ(アメスリ):首の付け根から脇の下にかけて大きく斜めにカットされたデザイン。肩のラインを強調し、ヘルシーでトレンド感のある印象になります。肩幅が気になる方こそ、あえて出すことでスッキリ見える効果があります。
【肩紐の太さ】「3cm以上」がブラ紐隠しと華奢見えの境界線
大人のタンクトップ選びで最も実用的な基準となるのが「肩紐(ストラップ)の太さ」です。華奢に見せたいからといって、キャミソールのような極細の紐(スパゲッティストラップ)を選んでしまうと、ブラジャーの紐が見えてしまったり、二の腕の太さが強調されてしまったりすることがあります。
失敗しない目安は「幅3cm以上」です。3cmあれば、一般的なブラジャーのストラップを完全に覆い隠すことができます。また、肩紐に幅があることで、視覚対比により露出している肩や二の腕が相対的に華奢に見える効果も期待できます。
さらに、肩紐の位置が外側(肩先)に近いほど脇肉が目立ちにくく、内側(首寄り)に入っているほどモードでスタイリッシュな印象になりますが、脇のハミ肉は目立ちやすくなります。自分の体型悩みに合わせて、紐の太さと位置をチェックしてください。
【骨格診断別】あなたに似合うタンクトップの形と素材はこれ!
「流行のアメスリを買ったけど、なんだか強そうに見える」「リブタンクを着たら太って見えた」……こうした事故は、自分の骨格タイプとアイテムの相性が悪い場合に起こります。ここでは、骨格診断の3タイプ(ストレート・ウェーブ・ナチュラル)別に、着痩せして見える「シンデレラフィット」なタンクトップの選び方を解説します。
| 骨格タイプ | おすすめの形 | 得意な素材 | 避けるべきNG要素 |
|---|---|---|---|
| ストレート (メリハリボディ) |
スクエアネック Vネック ジャストサイズ |
ハリのあるコットン ハイゲージニット 表面がフラットな素材 |
首が詰まったもの 細すぎるリブ アメスリ(ガンダム化注意) |
| ウェーブ (華奢・曲線) |
ラウンドネック ボートネック フレンチスリーブ風 |
リブ素材 柔らかい混紡素材 レースや装飾付き |
深すぎるVネック 胸元が開きすぎたもの 硬すぎる厚手素材 |
| ナチュラル (フレーム感・関節) |
アメリカンスリーブ ボートネック 太めの肩紐 |
ワッフル素材 リネン混 粗めのコットン |
華奢すぎる肩紐 ピタピタのサイズ感 光沢の強すぎる化繊 |
骨格スタイルアドバイザーのアドバイス
「骨格に合わないけれどトレンドのデザインを着たい場合、例えば骨格ストレートの方がアメスリを着たい時は、『サイズ選び』を工夫しましょう。体にピタッと張り付くジャストサイズではなく、ワンサイズ上げて少しゆとりを持たせることで、肉感を拾わずスッキリ見せることができます。逆にウェーブの方は、脇が開きすぎないようにジャストサイズを選ぶのが鉄則です」
骨格ストレート:首元スッキリ「スクエアネック」とハリのある素材
筋肉のハリがあり、上半身に厚みがある骨格ストレートタイプは、首元を開けてスッキリ見せることが着痩せの鍵です。最もおすすめなのが「スクエアネック」です。直線のラインが、丸みのあるデコルテをシャープに見せ、首を長く見せる効果があります。
素材選びでは、肉感を拾わない「ハリのある素材」を選びましょう。厚手のスムースコットンや、目の詰まったハイゲージニットなどが最適です。逆に、体に張り付く薄手のリブ素材や、首元が詰まったクルーネックは、上半身が詰まって見え、着太りする原因になるため避けた方が無難です。肩紐は太めのものを選び、ブラ紐をしっかり隠しつつ、Iラインを強調する着こなしを意識してください。
骨格ウェーブ:胸元をカバーする「ラウンドネック」や「リブ素材」
上半身が華奢で、首が長く、バスト位置が低めの骨格ウェーブタイプは、胸元が開きすぎると寂しい印象になりがちです。デコルテを優しくカバーする「浅めのラウンドネック」や、横に広い「ボートネック」がよく似合います。また、肩先を少し覆うようなフレンチスリーブに近いデザインのタンクトップも、なで肩をカバーしてくれるためおすすめです。
素材は、肌質に馴染む「柔らかい素材」が得意です。体にフィットするリブ素材や、伸縮性のあるストレッチコットン、レーヨン混などのとろみのある素材を選ぶと、女性らしい曲線美が引き立ちます。寂しくなりがちな胸元に装飾があるデザインや、短めのクロップド丈もバランスよく着こなせます。
骨格ナチュラル:肩のラインを活かす「アメリカンスリーブ」と「太めの肩紐」
骨格がしっかりしており、肩幅が広め、鎖骨や関節が目立つ骨格ナチュラルタイプは、そのフレーム感(骨組み)を活かしたスタイリッシュな着こなしが得意です。トレンドの「アメリカンスリーブ」は、まさにナチュラルタイプのためにあるようなデザイン。しっかりとした肩のラインを隠すのではなく、大胆に出すことで、モデルのようなヘルシーな美しさが際立ちます。
素材は、洗いざらしたような「ドライな質感」や「凹凸のある素材」がマッチします。ワッフル素材(サーマル)、リネン混、スラブ素材など、カジュアルでラフな雰囲気のものを選びましょう。肩紐は太めのものを選び、ゆったりとしたシルエットで着ることで、骨っぽさをカバーしつつこなれた印象を作ることができます。
3大悩み(ブラ紐・脇肉・透け)を解決する機能性タンクトップの選び方
タンクトップを着る際、デザイン以上に気になるのが「機能面」での悩みです。どんなにおしゃれなデザインでも、下着が見えていたり、脇肉がはみ出していては台無しです。ここでは、多くの女性が抱える3大悩みを解決するための、具体的な選び方を解説します。
「ブラ紐が見える」問題:ブラ紐隠しインナーかカップ付きを選ぶ
タンクトップ着用時の最大のストレスとも言えるのが「ブラ紐問題」です。これを解決するには、以下の2つのアプローチがあります。
- ブラ紐隠しインナーを活用する:
最近増えているのが、肩紐部分が幅広になっており、内側にブラジャーのストラップを固定する留め具(ショルダースナップ)が付いているタイプや、肩紐部分の布面積を広げてブラ紐を物理的に覆う設計のタンクトップです。「ブラ紐隠し」という名称で販売されていることが多いので、探してみてください。 - カップ付きタンクトップ(ブラトップ)を選ぶ:
最も手軽な解決策です。ブラジャーを付けずに一枚で着られるため、紐問題を根本から解消できます。ただし、バストのホールド力や位置が下がりやすいというデメリットもあるため、アンダーゴムが一周入っているものや、モールドカップが内蔵されているタイプを選ぶなど、補正力のあるものを選ぶことが重要です。
「脇のハミ肉・脇汗」問題:脇高設計と汗取りパッド付きの活用
腕を上げた時や、ふとした瞬間に気になるのが「脇のハミ肉(副乳部分)」と「脇汗」です。
脇肉対策としては、アームホール(袖ぐり)の形状に注目してください。脇の下ギリギリまで布がある「脇高設計」や、アームホールが小さめに設計されているものを選ぶと、ハミ肉をしっかりカバーできます。
脇汗対策には、脇部分に「汗取りパッド」が付いているインナー機能付きタンクトップが必須です。最近では、一見普通のタンクトップに見えても、内側の脇部分に吸水速乾素材のパッドが縫い付けられている優秀なアイテムが増えています。グレーやカーキなど汗染みが目立つ色を着る際は、必ず汗取り機能付きを選びましょう。
「白は透ける」問題:透けにくい色(ベージュ・モカ・ラベンダー)と素材の密度
白いタンクトップを着る際、中のブラジャーが透けてしまうのは避けたいものです。「白い服の下には白のインナー」と思っている方も多いですが、これは間違いです。白の下に白を着ると、肌との境界線がくっきり浮き出てしまい、かえって目立ちます。
最も透けにくい色は、肌の色より少し濃い「モカ」「ベージュ」「テラコッタ」などの血色感のある色です。また、意外にも「ラベンダー」や「グレー」も肌馴染みが良く、白トップスの下に着ても透けにくい優秀カラーです。
現役マーチャンダイザーのアドバイス
「透け感検証を何度も行いましたが、最も透けなかったのは『カットオフ(切りっぱなし)仕様のモカ色インナー』でした。縫い目の凹凸がないため、薄手の白Tシャツやタンクトップの下に着てもラインが響きません。逆に、黒や白のインナーは、上に着る服の素材密度(打ち込み本数)が低いと確実に透けるので注意が必要です」
プロが実証!人気プチプラ&ブランドタンクトップ徹底比較検証
「結局、どこのタンクトップが良いの?」という疑問に答えるべく、定番ブランドから通販で人気のアイテムまで、実際に筆者が購入し、着用・洗濯を繰り返して検証しました。カタログスペックだけでは分からない、リアルな耐久性と着心地をレポートします。
ユニクロ・GU・無印良品:定番3社の「洗濯後のヨレにくさ」比較
誰もが手に取りやすい定番3社のタンクトップを、ドラム式洗濯機で5回洗濯・乾燥まで行い、その変化を検証しました。
- ユニクロ(コットンリブタンクトップ):
結果:ヨレにくさNo.1。素材の密度が高く、5回洗濯しても首元のリブが波打つことはありませんでした。ただし、着丈が約1.5cm縮みました。乾燥機を使用する場合はワンサイズアップを推奨します。 - GU(ブラフィール各種):
結果:コスパ最強。カップの形崩れは少ないものの、本体生地(特にレーヨン混のもの)は若干の毛羽立ちが見られました。ワンシーズンで使い倒すなら最高の選択肢です。 - 無印良品(オーガニックコットンリブ):
結果:肌触りNo.1。脇に縫い目がない筒編み仕様のため、着心地は抜群ですが、洗濯を繰り返すと全体的に少しねじれ(斜行)が生じました。干す際に形を整える必要があります。
ZOZO人気上位アイテム:実際の「生地の厚み」と「伸縮性」をチェック
通販サイトのランキング常連アイテムについても検証を行いました。特に注意すべきは「生地の厚み」の表記と実物のギャップです。
「厚手」「しっかり素材」と記載されていても、実際には光にかざすと透ける程度の厚みのものが多々ありました。検証の結果、商品名に「ヘビーウェイト」「度詰め(どづめ)」と記載されているアイテムは、期待通りの厚みがある確率が高いことが分かりました。また、伸縮性については、ポリウレタン(スパンデックス)が3%〜5%程度含まれているものが、着脱しやすく、洗濯後の型崩れも防げるという結果になりました。
検証結果まとめ:コスパ最強と品質重視、それぞれのおすすめは?
検証結果から導き出した結論は以下の通りです。
- とにかく丈夫で長く着たい派:
ユニクロ、またはセレクトショップオリジナルの「ヘビーウェイト」系タンクトップ。初期投資は少しかかっても、2〜3年は着られます。 - トレンドの形を安く楽しみたい派:
GU、または通販サイトのプチプラアメスリタンク。生地の耐久性はそこそこですが、今年らしいシルエットを手軽に取り入れられます。 - 肌への優しさ重視派:
無印良品、または天然素材100%にこだわるブランド。ただし、洗濯ネットの使用と陰干しなど、ケアには少し気を使う必要があります。
目的別!おすすめタンクトップ厳選12選
ここまでの知識を踏まえ、具体的な利用シーンに合わせたおすすめのタンクトップのタイプを厳選してご紹介します。選ぶ際の基準として参考にしてください。
【一枚着・主役級】高見えするデザインタンクトップ4選
一枚でサラッと着ても様になる、デザイン性と素材感を兼ね備えたタイプです。
▼商品選びのスペック基準(詳細を開く)
1. 太バインダー・スクエアネック
首元の縁取り(バインダー)が太めのものは、Tシャツ感覚で着られます。スクエアネックならデコルテも綺麗に見え、ジャケットのインナーとしても優秀。
2. アシンメトリーデザイン
左右非対称のデザインは、それだけで「おしゃれな人」に見える魔法のアイテム。モードな雰囲気が好きな方に。
3. サーマル(ワッフル)素材のアメスリ
カジュアル派の鉄板。凹凸のある素材感が肉感を拾わず、デニムとの相性が抜群です。
4. ニット素材のホルターネック風
ハイゲージのニット素材は上品さがあり、大人女性に最適。首元が詰まったホルターネック風なら露出も控えめです。
【インナー・機能性】汗・透け・チラ見え対策タンクトップ4選
シャツやワンピースの下に着る「縁の下の力持ち」として活躍するタイプです。
▼商品選びのスペック基準(詳細を開く)
5. 接触冷感&汗取りパッド付き
真夏の必須アイテム。機能性素材を使用し、脇汗パッドが一体化しているものを選べば、汗ジミの心配から解放されます。
6. 前後2WAY・深あきUネック
背中が開いた服を着る時に重宝します。前後どちらでも着られる2WAYタイプなら、トップスの開き具合に合わせて調整可能。
7. シームレス・カップ付き(モカ・ベージュ)
縫い目がなく、肌に溶け込む色のカップ付きインナー。白Tシャツやシアーシャツの下に着るならこれ一択。
8. シルク混・リブタンク
吸湿放湿性に優れたシルク混素材は、夏は涼しく冬は暖かい万能選手。肌が弱い方にもおすすめ。
【体型カバー】二の腕や腰回りを綺麗に見せるタンクトップ4選
露出はしたいけれど、気になる部分は隠したい。そんな大人のわがままを叶えるタイプです。
▼商品選びのスペック基準(詳細を開く)
9. ショルダータック・ノースリーブ
肩の部分にタック(ひだ)が入っており、肩先が少し隠れるデザイン。二の腕の一番太い部分をカットしてくれる視覚効果があります。
10. Aライン・チュニック丈
裾に向かって広がるAラインシルエットは、お腹周りや腰回りを自然にカバー。細身のパンツと合わせるとバランス良し。
11. サイドスリット入り・ロング丈
サイドにスリットが入っていると、前だけインするスタイルが作りやすく、腰の位置を高く見せることができます。
12. ケープロング・タンクトップ
肩から二の腕にかけてケープのような布がついているデザイン。二の腕を物理的に隠しつつ、エレガントな印象に。
脱・部屋着!30代からの「痛くない」タンクトップコーデ術
お気に入りのタンクトップを手に入れたら、次は着こなしです。30代以上の大人がタンクトップを着る際、最も恐れるべきは「部屋着に見えること」と「若作りになりすぎること」。この2つを回避し、洗練された印象を作るためのコーデ術を伝授します。
シアーシャツ×タンクトップ:透け感を活かしたヘルシーな肌見せ
二の腕を出すのに抵抗がある方に一番おすすめなのが、トレンドの「シアーシャツ(透け感のあるシャツ)」を羽織るスタイルです。タンクトップの上からシアーシャツを羽織るだけで、気になる二の腕や背中の肉感をぼかしつつ、涼しげな印象をキープできます。
ポイントは「色合わせ」です。同系色でまとめると(例:ベージュのタンク×ブラウンのシアーシャツ)、大人っぽく上品に仕上がります。逆に、白タンク×カラーシャツなどコントラストをつけると、カジュアルで元気な印象になります。
ジャケット・ジレ×タンクトップ:オフィスでも浮かないきちんとコーデ
タンクトップは、ジャケットやジレ(ベスト)のインナーとしても優秀です。Tシャツよりも襟元がスッキリしているため、ジャケットを羽織った時に首回りがもたつかず、スマートに見えます。
オフィスで着る際は、胸元の開きが浅いスクエアネックや、光沢のあるマーセライズコットン素材のものを選びましょう。ジレと合わせる場合は、アームホールから下着が見えないよう、脇が詰まったデザインを選ぶのがマナーであり、鉄則です。
サロペット・キャミワンピ×タンクトップ:子供っぽくならないレイヤード
サロペットやキャミソールワンピースのインナーにTシャツを合わせると、どうしても子供っぽくなりがちです。ここでタンクトップを投入すると、程よい肌見せが抜け感となり、一気に大人っぽいバランスになります。
特にアメスリタンクとの相性は抜群です。サロペットの肩紐とアメスリのラインが交差することで、背中やデコルテが幾何学的で美しく見えます。足元はスニーカーではなく、サンダルやパンプスを合わせてきれいめに寄せるのが「痛くない」コーデのコツです。
現役マーチャンダイザーのアドバイス
「30代からのNGコーデは『全身カジュアル』にしてしまうこと。タンクトップにデニム、足元はビーサン……これは近所のコンビニまでならOKですが、お出かけ着としては危険です。タンクトップを着るなら、ボトムスは艶のあるサテンスカートにする、あるいは大ぶりのシルバーアクセサリーを重ね付けするなど、『どこかに必ずきれいめ要素』を足してください。これだけで部屋着感は完全に消えます」
お気に入りを長く着るための洗濯とお手入れのコツ
タンクトップは直接肌に触れるため洗濯頻度が高く、生地の傷みや型崩れが起きやすいアイテムです。しかし、正しいケアを行えば、プチプラアイテムでも寿命を2倍に延ばすことができます。繊維のプロとして、最低限守ってほしいケア方法をお伝えします。
伸び・ヨレを防ぐ「ネットの使い方」と「干し方」
洗濯時の最大の敵は「摩擦」と「絡まり」です。必ず「洗濯ネット」を使用してください。この時、大きなネットに何枚も詰め込むのではなく、タンクトップ1枚につき小さめのネット1つに入れるのが理想です。ネットの中で衣類が動かないようにすることで、生地の擦れや毛玉を防げます。
干す際は、ハンガーにかけると水の重みで肩紐が伸びてしまいます。必ず「二つ折りにして竿にかける」か、平干しネットを使用して「平干し」にしてください。これだけで、着丈が伸びてだらしなくなるのを防げます。
黄ばみを防ぐ保管方法とシーズオフのケア
夏が終わり、翌年出してみたら「首元が黄ばんでいる……」という経験はありませんか?これは、洗濯で落としきれなかった皮脂汚れが酸化したものです。
衣替えで長期保管する前には、いつもの洗濯に加えて「つけ置き洗い」を行いましょう。40度程度のお湯に酸素系漂白剤を溶かし、30分ほどつけ置いてから洗濯することで、繊維の奥の皮脂まで分解できます。保管時は、湿気を避けるために防虫剤と一緒に乾燥剤を入れることもお忘れなく。
タンクトップに関するよくある質問(FAQ)
最後に、タンクトップ選びや着こなしに関して、お客様からよく寄せられる質問にお答えします。
Q. カップ付きタンクトップのサイズの選び方は?
「普段の服はMサイズだけど、バストが大きいからLにするべき?」と迷う方が多いです。カップ付きインナーの場合、最優先すべきは「アンダーバストのフィット感」です。
現役マーチャンダイザーのアドバイス
「身幅が緩いと、動いた時にカップがズレてバストを支えられません。まずはメーカーのサイズ表でアンダーバストの数値を照らし合わせてください。もしサイズの中間(MとLの間など)で迷った場合は、ホールド力を重視するなら小さい方、リラックス感を重視するなら大きい方を選びますが、基本的には『アンダーが浮かないこと』が綺麗に着る条件です」
Q. 脇の開きが広すぎる場合の対処法は?
デザインは気に入ったけれど、脇が開きすぎて中が見えてしまう場合。一番簡単なのは「見せてもいいインナー」を中に着ることですが、一枚で着たい場合は、お直しに出して脇を詰めるか、自分で脇の下の部分を数ミリつまんで縫い止めるという手があります。また、最近では肌に直接貼れる「衣類用両面テープ(ファッションテープ)」も販売されています。これを脇の布と肌に貼り付けることで、浮きを防止し、チラ見えを鉄壁ガードできます。
Q. 40代・50代でもタンクトップを着ても大丈夫?
もちろんです!年齢を重ねた肌こそ、レフ板効果のある白や、顔色が明るく見える綺麗な色のタンクトップが映えます。「二の腕を出したくない」という理由で避けるのはもったいないです。前述した「シアーシャツ」や「カーディガン」を肩掛けするなど、レイヤードのベースとして活用すれば、肌の露出をコントロールしつつ、涼しくおしゃれを楽しめます。むしろ、重ね着のおしゃれを楽しめる大人のためのアイテムと言えます。
まとめ:自分に合ったタンクトップで夏のおしゃれを快適に
たかがタンクトップ、されどタンクトップ。選び方ひとつで「部屋着」にも「洗練されたトップス」にもなる奥深いアイテムです。
最後に、失敗しないためのチェックリストをまとめました。購入前にぜひ確認してみてください。
失敗しないタンクトップ選びチェックリスト
- 素材感:一枚で着るなら「地厚」または「変形リブ」を選んでいるか?
- 骨格適合:自分の骨格タイプ(ストレート・ウェーブ・ナチュラル)に合ったネックラインか?
- 肩紐:ブラ紐を隠したいなら「幅3cm以上」あるか?
- 機能性:脇汗や透けが気になる場合、対策機能(パッド、色)がついているか?
- サイズ感:体に張り付きすぎず、かつ脇が開きすぎていないか?
現役マーチャンダイザーのアドバイス
「いきなり高いものを買う必要はありません。まずは自分のワードローブにあるボトムスと合わせやすい『ベーシックカラー(黒・白・ベージュ)』で、自分の骨格に合う形のものを1枚見つけてみてください。その1枚が、夏の不快感を快適さに変え、おしゃれの幅をぐっと広げてくれるはずです」
自分にぴったりのタンクトップを見つけて、今年の夏は涼しく、そして自信を持ってファッションを楽しんでくださいね。
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