ポケットモンスター スカーレット・バイオレット(ポケモンSV)のランクマッチ環境において、常にトップメタの一角として君臨し続ける600族ドラゴン、ドラパルト。
結論から申し上げますと、ドラパルトは素早さ種族値142という圧倒的なアドバンテージと、物理・特殊・サポート全ての型が高水準で機能する、現環境で最も警戒すべきポケモンの一体です。相手にする際は「何の型か判別するまで動けない」というプレッシャーを与え、自分が使う際は「相手の裏をかく」ことでイージーウィンを狙える、まさに最強クラスのスペックを持っています。
この記事では、ランクマッチ上位常連のポケモン戦術アナリストである筆者が、現環境で「本当に勝てる」ドラパルトの育成論と立ち回りを徹底解説します。単なるデータ羅列ではなく、実戦での思考プロセスやダメージ感覚を養うためのバイブルとして活用してください。
この記事でわかること
- 現環境で流行中の物理・特殊・サポート型ドラパルトの詳細な調整と運用法
- 確定数に直結するダメージ計算と、素早さ(S)ラインの調整意図
- ドラパルト対策ポケモンへの対抗策と、相性の良い味方構築
なぜドラパルトは強いのか?種族値と特性から見る環境適正
ドラパルトがポケモンSVの対戦環境でこれほどまでに支持され、使用率上位をキープし続けている最大の理由は、その圧倒的な素早さとカスタマイズ性能の高さにあります。まず、基礎データである種族値を見てみましょう。
ドラパルトの種族値合計は600。いわゆる「600族」と呼ばれる高ステータスのポケモンたちの中でも、配分が極めて攻撃的かつ合理的です。特筆すべきはやはり素早さ種族値の142です。これは、環境に存在するほとんどのポケモンの上から行動できることを意味します。この「上から動ける」という事実は、ポケモン対戦において最強の行動保証となります。
| HP | 攻撃(A) | 防御(B) | 特攻(C) | 特防(D) | 素早さ(S) | 合計 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 88 | 120 | 75 | 100 | 75 | 142 | 600 |
攻撃(A)120、特攻(C)100という数値は、アタッカーとして申し分ない火力を持っています。物理で攻めるのか、特殊で攻めるのか、相手のパーティを見てから柔軟に対応できる点が強力です。また、ゴースト・ドラゴンという複合タイプも優秀で、無効タイプが2つ(ノーマル、格闘)あるため、相手の技を読んで無償降臨するチャンスも多く作れます。
ランクマッチ上位常連のポケモン戦術アナリストのアドバイス
「S142族が持つ『行動保証』の価値は計り知れません。例えば、相手のHPが残りわずかという場面で、先制技を持たない相手に対してはドラパルトを出すだけで『縛り』の関係が成立します。自分がダメージを受ける前に相手を倒せる、あるいは壁を張れるというのは、実質的な耐久力の底上げにも繋がるのです。初心者はまず『速さは正義』であることを理解しましょう。」
圧倒的な「素早さ種族値142」がもたらす対面有利
素早さ種族値142という数値は、ポケモンSVの対戦環境において一つの基準点となっています。これより速いポケモンは、レジエレキやマルマイン、あるいは「こだわりスカーフ」を持ったポケモンや、「ブーストエナジー」で素早さを上げたパラドックスポケモンに限られます。
具体的には、環境に多いハバタクカミ(S135)、パオジアン(S135)、テツノツツミ(S136)といった超高速アタッカーたちの上を、スカーフなしで取れる点が最大の魅力です。これにより、努力値を素早さに補正をかけるだけで、多くの対面で先手を取って攻撃したり、「おにび」を入れたり、「とんぼがえり」で逃げたりといった主導権を握ることができます。
また、同速対決(ドラパルトミラー)が発生しやすいのも特徴です。そのため、性格補正や努力値振りにおいて「最速(Sに252振り、性格補正あり)」を切る選択肢は、明確な意図がない限り推奨されません。1の違いが勝敗を分ける世界において、142族のポテンシャルを最大限引き出す調整が求められます。
特性「すりぬけ」と「クリアボディ」の使い分け基準
ドラパルトは優秀な特性を2つ持っています。それぞれの採用理由と環境適正について解説します。
1. すりぬけ
相手の「リフレクター」「ひかりのかべ」「オーロラベール」などの壁効果や、「みがわり」を無視して攻撃できる特性です。現環境では、オーロンゲやアローラキュウコンなどの壁構築、あるいは「みがわり」で様子見をしてくる相手に対して強烈なメタとなります。特に、相手が「みがわり」を張ったターンにこちらの攻撃が貫通して当たれば、それだけで試合が決まるほどのアドバンテージを得られます。アタッカー型で採用する場合は、基本的にこの「すりぬけ」が優先されます。
2. クリアボディ
相手の技や特性によって能力を下げられない特性です。主な役割対象は、威嚇(いかく)持ちのランドロスやウインディ、あるいは「こごえるかぜ」などで素早さを下げてくる相手です。物理型で運用する場合、攻撃ランクを下げられると致命的な火力不足に陥るため、「クリアボディ」の採用価値が高まります。また、積み技「りゅうのまい」を使う型とも相性が良いです。
3. のろわれボディ(隠れ特性)
攻撃を受けた際、30%の確率でその技を封じる特性です。耐久振りやサポート型で採用されることがありますが、運要素が絡むため、安定性を求めるランクマッチでは「すりぬけ」か「クリアボディ」が選ばれる傾向にあります。
現レギュレーションにおけるドラパルトの役割対象(メタ対象)
現在のランクマッチ環境において、ドラパルトが役割を持てる(有利に戦える)主な相手は以下の通りです。
- オーロンゲ、アローラキュウコン(壁展開): 特性「すりぬけ」により、壁を無視してダメージを与えられます。
- キノガッサ、モロバレル: 草タイプを半減しつつ、ラムのみを持たせたり「みがわり」を採用することで、催眠対策をしつつ起点にできます。
- サーフゴー: ゴースト技で弱点を突けます。ただし、相手もゴースト技を持っているため、素早さ関係とテラスタルの読み合いが発生します。
- こだわりスカーフを持たない中速アタッカー全般: カイリュー、ウーラオス、イーユイなどの上から行動し、高火力技を押し付けたり、鬼火で機能停止に追い込んだりできます。
▼ドラパルトの種族値比較と主要ライバルS関係図
| ポケモン | 素早さ種族値 | 最速実数値 | 備考 |
|---|---|---|---|
| レジエレキ | 200 | 277 | 圧倒的に速い |
| ドラパルト | 142 | 213 | 環境最速クラスの基準点 |
| テツノツツミ | 136 | 206 | ドラパルトが抜いている |
| ハバタクカミ | 135 | 205 | ドラパルトが抜いている |
| パオジアン | 135 | 205 | ドラパルトが抜いている |
| マスカーニャ | 123 | 192 | スカーフ持ちに注意 |
| ガブリアス | 102 | 169 | 余裕を持って抜いている |
【物理型】超高速アタッカーの基本と応用:ドラゴンアローを使いこなす
ドラパルトの最もメジャーかつ基本となるのが、攻撃種族値120を活かした物理アタッカー型です。専用技「ドラゴンアロー」は、威力50の2回攻撃(実質威力100)という破格の性能を持ち、きあいのタスキや「みがわり」貫通(すりぬけと合わせて)性能が高い主力ウェポンです。
物理型は、相手のパーティに特殊受け(ハピナスやラッキー、チョッキ持ちなど)がいる場合に特に有効で、高速物理アタッカーとしての役割を全うします。ここでは、ランクマッチで実績のある具体的な調整案を紹介します。
【こだわりハチマキ型】サイクル戦を崩壊させる高火力スイーパー
持ち物「こだわりハチマキ」を持たせることで、攻撃力を1.5倍に跳ね上げる型です。技が固定されるデメリットはありますが、ドラパルトの高速性能と合わせることで、サイクル戦の中で相手に強烈な負荷をかけたり、終盤のスイーパー(お掃除役)として機能します。
推奨性格・努力値配分
- 性格:いじっぱり(攻撃↑ 特攻↓)または ようき(素早さ↑ 特攻↓)
- 特性:すりぬけ(推奨)または クリアボディ
- 努力値:AS252、B4
- テラスタイプ:ドラゴン(火力特化)または ゴースト(最大打点)
「いじっぱり」にすると乱数1発で倒せる範囲が大きく広がりますが、最速ドラパルトミラーや最速ハバタクカミなどに先手を取られるリスクがあります。「ようき」にすると火力は落ちますが、行動保証が高まります。環境に高速アタッカーが多い場合は「ようき」、耐久ポケモンを崩したい場合は「いじっぱり」を選択しましょう。
▼ハチマキ型の確定数ライン(ダメージ計算)
※攻撃特化(いじっぱりA252)+こだわりハチマキ想定
- H4ハバタクカミ:ゴーストダイブで確定1発(180%〜212%)※テラスタルなしでもオーバーキル
- H4ハバタクカミ:ドラゴンアローで確定1発(110%〜130%)※等倍でも貫通
- HB特化カイリュー(マルチスケイル込み):テラスタル(ドラゴン)ドラゴンアローで、マルスケ込みでも高乱数で突破可能。
- H252サーフゴー:ゴーストダイブで確定1発(130%〜154%)
- HB特化ヘイラッシャ:ドラゴンアローで確定3発(受け出しは成立するが、後続圏内には入る)
【りゅうのまい型】全抜きを狙う積みエースの調整
「りゅうのまい」を積むことで、攻撃と素早さを同時に1段階上昇させ、全抜きを狙うエース型です。「みがわり」と組み合わせることで、相手の状態異常技や変化技をかわしながら安全に積む動きが強力です。
この型の場合、持ち物は「たべのこし」や「ラムのみ」、あるいは火力を補強する「いのちのたま」が候補になります。一度舞ってしまえば、スカーフ持ちのサザンドラやマスカーニャの上を取れるようになるため、ストッパー性能の高いポケモンも突破可能になります。
推奨技構成例
- ドラゴンアロー
- ゴーストダイブ(または テラバースト)
- りゅうのまい
- みがわり(または おにび、ふいうち)
物理型の必須技・選択技の採用理由
物理型ドラパルトを運用する上で、採用すべき技とその理由を解説します。
- ドラゴンアロー(必須)
命中100、威力50×2回の専用技。タスキ潰し、身代わり破壊に優秀。ダブルバトルでは相手2体に分散しますが、シングルでは単体に集中するため実質威力100の安定技です。非接触技であるため、「さめはだ」や「ゴツゴツメット」のダメージを受けない点も非常に優秀です。 - ゴーストダイブ(準必須)
威力90のゴースト技。1ターン姿を消し、2ターン目に攻撃します。相手のダイマックス枯らし(過去作)や、テラスタルの様子見、相手の壁ターン稼ぎに使えます。「守る」を貫通して攻撃できる点も強力です。ただし、相手に無償降臨や積み技の隙を与えるリスクもあるため、使い所には注意が必要です。 - とんぼがえり(選択)
攻撃しつつ交代する技。不利対面から逃げたり、相手の交代に合わせて有利なポケモンを繰り出すサイクル戦において重要です。こだわりハチマキ型では特に採用優先度が高いです。 - ふいうち(選択)
先制技。ドラパルト同士のミラーや、HPが残りわずかな相手を処理するのに役立ちます。ただし、相手が変化技を使うと失敗するため読みが必要です。 - テラバースト(選択)
テラスタル時にタイプ一致技となる汎用技。ゴーストダイブの溜めが気になる場合、ゴーストテラスタルと合わせて採用することで、即座に高火力ゴースト技を撃てます。
物理型が苦手とする相手と立ち回りの注意点
物理型ドラパルトは強力ですが、明確な弱点も存在します。まず、「いかく」持ちのポケモン(ランドロス、ウインディ等)には火力を削がれてしまいます。クリアボディを採用していない場合は、これらに対して不利を取ります。
また、物理受けとして名高いヘイラッシャ、アーマーガア、キョジオーンに対しては、有効打に乏しく、受け切られてしまいます。これらのポケモンが見えた場合は、選出を控えるか、後述する特殊型での崩しを検討する必要があります。
ランクマッチ上位常連のポケモン戦術アナリストのアドバイス
「物理型を使う際に最も意識すべきは『ふいうち』のケアと、テラスタルのタイミングです。例えばドドゲザン対面では、相手は悪タイプでゴースト技を半減しつつ、高火力の『ふいうち』でこちらを縛ってきます。ここで安易に攻撃せず、『みがわり』や『おにび』、あるいは交代を選択できるかが上級者への分かれ道です。また、テラスタルを早めに切って強引に1体持っていくのか、温存してスイーパーとして残すのか、試合展開全体のプランニングが重要になります。」
【特殊型】物理受けを崩壊させるテクニカルな運用
ドラパルトのもう一つの顔、それが特殊アタッカー型です。特攻種族値100は、決して低い数値ではありません。むしろ、環境に「ドラパルト=物理」という先入観があるため、物理受けポケモンを誘い出して返り討ちにする動きが強烈に刺さります。
特に、物理型では突破困難なヘイラッシャやキョジオーン、アーマーガアといった「物理受け」ポケモンに対して、特殊技で予想外のダメージを与え、サイクル崩壊を狙えるのが最大のメリットです。
【こだわりメガネ型】ヘイラッシャ・キョジオーンを突破する奇襲アタッカー
持ち物「こだわりメガネ」を持たせることで、特攻を1.5倍にします。これにより、C100という数値を補い、一線級の特殊アタッカーへと変貌します。
推奨性格・努力値配分
- 性格:おくびょう(素早さ↑ 攻撃↓)または ひかえめ(特攻↑ 攻撃↓)
- 特性:すりぬけ(推奨)
- 努力値:CS252、B4
- テラスタイプ:ドラゴン(流星群の威力底上げ)または ゴースト(シャドボの威力底上げ)
ランクマッチ上位常連のポケモン戦術アナリストのアドバイス(体験談)
「私がシーズン序盤でレートを急上昇させた際、MVPだったのがこのメガネ型ドラパルトでした。相手は初手でこちらのドラパルトを見て、物理受けのヘイラッシャやカバルドンに引いてくることが非常に多いです。そこに刺さる『りゅうせいぐん』や『シャドーボール』は、相手の想定を遥かに超えるダメージを与えます。受け出しに来たポケモンが半分以上削れれば、もう相手のサイクルは崩壊したも同然。そのままイージーウィンできる試合が量産できました。」
【いのちのたま型】撃ち分け可能な両刀寄りの運用
技を固定したくない場合は「いのちのたま」が有効です。これにより、物理技と特殊技を両立させた「両刀型」の運用も視野に入ります。例えば、メインウェポンは特殊技にしつつ、サブウェポンに「ドラゴンアロー」を採用することで、特防の高い相手にも役割を持てるようになります。
また、「だいもんじ」や「10まんボルト」などのサブウェポンを状況に応じて撃ち分けられるため、対面性能が高くなります。ただし、攻撃するたびにHPが削れるため、耐久調整や先制技圏内に入らないような立ち回りが求められます。
特殊型の技構成と仮想敵
特殊型ならではの豊富な技範囲を活かし、環境のメタポケモンを対策します。
- りゅうせいぐん(必須級)
威力130の最強ドラゴン技。撃つと特攻が2段階下がりますが、瞬間火力は凄まじいです。目の前の敵を確実に落としたい時や、交代先に大ダメージを与えたい時に使います。 - シャドーボール(必須級)
威力80の安定したゴースト技。一貫性が高く、連発できるメインウェポンです。Dダウンの追加効果も優秀です。 - だいもんじ / かえんほうしゃ(選択)
対鋼タイプ(アーマーガア、ハッサム、サーフゴー)への打点。物理型では打点に乏しい鋼タイプを焼けるのが特殊型の強みです。 - 10まんボルト / かみなり(選択)
対水タイプ、飛行タイプへの打点。ヘイラッシャやアーマーガアへの遂行速度を早めます。 - ハイドロポンプ / なみのり(選択)
カバルドンやヒードランへの打点として採用されることがあります。
▼特殊型のダメージ計算リスト
※特攻特化(ひかえめC252)+こだわりメガネ想定
- H252アーマーガア:だいもんじで確定1発にはなりませんが、高乱数2発(80%〜95%程度)。ステロ込みなら確定圏内。テラスタル炎なら確定1発。
- H252チョッキ持ちドドゲザン:だいもんじで確定2発。受け出しは許しません。
- HD特化ラウドボーン:シャドーボールで確定2発(55%〜65%)。テラスタルゴーストなら確定1発。
- HB特化ヘイラッシャ:りゅうせいぐんで確定2発(約60%〜70%)。食べ残し回復を含めても押し切れる火力。10まんボルトならさらに安定。
- H4イーユイ:りゅうせいぐんで確定1発。
【サポート・起点作成型】後続のエースを通すための場作り
アタッカーとしての性能を逆手に取り、相手を妨害して味方のエースを通すための「場作り」に徹する型です。ドラパルトの速さから繰り出されるサポート技は阻止されにくく、確実に仕事ができる点が魅力です。
【壁張り型】ひかりのねんど+両壁で味方の耐久を底上げ
持ち物「ひかりのねんど」を持たせ、「リフレクター」と「ひかりのかべ」を張ることで、後続の積みエース(カイリュー、トドロクツキ、クエスパトラなど)が安全に積める環境を作ります。
オーロンゲと違い「いたずらごころ」ではありませんが、素の素早さが圧倒的に高いため、ほとんどの相手の上から壁を張ることができます。また、相手からはアタッカーに見えるため、挑発を撃たれにくいというメリットもあります。
技構成例
- リフレクター
- ひかりのかべ
- のろい(自主退場用)
- ドラゴンアロー または たたりめ
【鬼火たたりめ型】物理アタッカーを機能停止させるのろわれボディ
「おにび」で相手を火傷状態にし、物理攻撃力を半減させつつ、状態異常の相手に威力が倍増する「たたりめ」で攻める型です。この型では、耐久に厚く努力値を振ることが多く、特性「のろわれボディ」を採用することで、相手の攻撃を封じながら粘り強く戦うことができます。
物理環境と言われる現環境において、上から「おにび」を撒けるポケモンは非常に貴重です。カイリューやパオジアンといった物理アタッカーを機能停止に追い込めれば、試合を有利に進められます。
ランクマッチ上位常連のポケモン戦術アナリストのアドバイス
「サポート型ドラパルトを使う上で最も重要なテクニックは『自主退場』です。壁を張ったり鬼火を撒いたりした後、ダラダラと居座ってターンを浪費するのは悪手です。技『のろい』を採用し、自分のHPを削って相手にスリップダメージを与えつつ退場することで、後続のエースを無償降臨させ、かつ壁のターンを最大限残すことができます。この『仕事をしてすぐに消える』動きこそが、起点作成型の真骨頂です。」
電磁波・鬼火・呪い…変化技の採用優先度と環境適応
サポート技の選択は、パーティのコンセプトに合わせる必要があります。
- おにび:物理アタッカー対策。定数ダメージ稼ぎ。優先度高。
- でんじは:素早さ操作。味方の中速エース(サーフゴーやイーユイなど)を通したい場合に有効。また、相手の行動不能(麻痺バグ)による勝ち筋も残せます。
- のろい:ゴーストタイプが使うとHPを半分削って相手に呪いをかける。起点回避、自主退場、受けループ崩しに有効。壁型では必須級。
- かなしばり:こだわりアイテム持ちや、有効打が一つしかない相手を詰ませることができます。「みがわり」や「のろわれボディ」と相性が良いです。
勝率を上げる「テラスタイプ」の選び方と判断基準
ドラパルトはテラスタルとの相性が非常に良いポケモンです。元のタイプが優秀ですが、弱点(ゴースト、ドラゴン、氷、悪、フェアリー)もメジャーなため、テラスタルで耐性を変えることで生存率が劇的に変わります。
【攻めのテラス】ドラゴン・ゴーストでリーチを伸ばす
1. ドラゴンテラス
最強の火力強化です。こだわりハチマキ型の「ドラゴンアロー」や、メガネ型の「りゅうせいぐん」の威力を底上げし、本来耐えられる相手を無理やり突破する際に使います。特にカイリューのマルチスケイルを貫通して倒し切りたい場合に重宝します。
2. ゴーストテラス
「シャドーボール」や「ゴーストダイブ」、「テラバースト(霊)」の火力を上げます。また、ドラゴン技を無効化してくるフェアリータイプに対しても、等倍以上の火力でゴースト技を押し通せるようになります。神速(ノーマル技)無効を維持できる点もメリットです。
【守りのテラス】鋼・ノーマル・フェアリーで弱点を消して行動回数を稼ぐ
1. 鋼テラス(推奨)
ドラパルトの弱点である「ドラゴン」「氷」「フェアリー」をすべて半減以下に抑えられる、相性補完に優れたテラスタイプです。ハバタクカミのムーンフォースや、パオジアンの氷柱落としを耐えて反撃することが可能になります。また、毒が無効になるため耐久型とも相性が良いです。
2. ノーマルテラス
主にミミッキュの「かげうち」や、サーフゴーの「シャドーボール」など、ゴースト技を無効化するために採用されます。弱点が格闘のみになりますが、ドラパルトに対して格闘技を撃ってくる相手は少ないため、実質的に弱点を消す動きができます。
3. フェアリーテラス
ドラゴン技を無効化し、悪技を半減にします。相手のドラパルトやカイリューのドラゴン技を透かして、一方的に攻撃する際に有効です。「テラバースト(妖)」を採用すれば、悪タイプへの打点にもなります。
テラスタルを切るべき盤面・温存すべき盤面の判断フロー
テラスタルは試合に1回しか使えない切り札です。ドラパルトに切るべきかどうかの判断基準は以下の通りです。
- 初手対面で即死する可能性があるか?
相手がスカーフ持ちのドラゴンや、パオジアンなどの場合、テラスタルを切らなければ即死します。この場合、ドラパルトを失うデメリットと、テラスタル権を消費するデメリットを天秤にかけます。ドラパルトがエースなら迷わず切りましょう。 - 詰め筋として機能するか?
終盤、相手の先制技(ふいうち、かげうち、こおりのつぶて)圏内に入っている場合、テラスタルでタイプを変えることでその技を耐え(あるいは無効化し)、勝ち確定の盤面を作れるなら切るべきです。 - 相手のテラスタルを強要できるか?
こちらの高火力技を通すために、相手にテラスタルを切らせる目的で、あえてこちらは切らずに突っ込むという選択肢もあります。
▼おすすめテラスタイプと主な採用理由一覧
| テラスタイプ | 攻めのメリット | 守りのメリット | 推奨型 |
|---|---|---|---|
| ドラゴン | ドラゴンアロー、流星群の超火力化 | 炎・水・電気・草への耐性維持 | ハチマキ、メガネ、珠 |
| ゴースト | ゴースト技の火力底上げ | 神速無効の維持 | ハチマキ、メガネ、鬼火たたりめ |
| はがね | 鋼技(テラバ)で妖・岩・氷へ打点 | 竜・妖・氷を半減、毒無効 | りゅうまい、サポート、万能 |
| ノーマル | 特になし | ゴースト技無効(対ミミッキュ) | りゅうまい、対面構築 |
| フェアリー | テラバで悪・竜・闘へ打点 | ドラゴン技無効、悪半減 | 特殊、りゅうまい |
| ほのお | 炎技の火力強化(対鋼) | 火傷無効、妖半減 | 特殊、物理受け崩し |
ドラパルトと相性の良いポケモン&構築例
ドラパルト単体でも強力ですが、相性の良い味方と組ませることでその真価を発揮します。基本的には「ドラパルトの弱点をカバーできるポケモン」や「ドラパルトが作った隙を活かせるポケモン」を選びましょう。
相性補完の鉄板:鋼タイプ(ハッサム、サーフゴー等)との連携
ドラパルトの弱点(竜・氷・妖)をすべて半減以下で受けられる鋼タイプは最高のパートナーです。
- ハッサム:ドラパルトが苦手なフェアリーや氷タイプに対して、バレットパンチで縛り返すことができます。また、とんぼがえりでサイクルを回す動きもドラパルトと噛み合います。
- サーフゴー:変化技に強く、ドラパルトが苦手な耐久ポケモンを崩せます。ゴースト枠が被りますが、鋼タイプとしての耐性が優秀なため同時選出も十分あり得ます。
- ジバコイル:ボルトチェンジでの対面操作や、頑丈による行動保証が魅力です。
攻めの補完:対フェアリー要員(ドオー、テツノドクガ等)
ドラパルトのメインウェポンであるドラゴン技を無効化するフェアリータイプに強いポケモンが必要です。
- ドオー:特殊耐久が高く、ハバタクカミなどの特殊フェアリーを受け止められます。毒を入れることでドラパルトの「たたりめ」の補助も可能です。
- テツノドクガ:フェアリータイプに対して毒・炎技で強く出られます。ドラパルト同様に素早さが高いため、高速アグロ構築(攻め重視の構築)に向いています。
サポート型からの展開:積みエース(カイリュー、トドロクツキ等)
壁張り型や鬼火型のドラパルトから繋ぐエースです。
- カイリュー:マルチスケイル+壁の耐久力は要塞級です。安全に「りゅうのまい」を積み、全抜きを狙います。
- トドロクツキ:ドラパルト同様に高速高火力ですが、耐久に不安があるため、壁サポートとの相性が抜群です。古代活性でさらに能力を上げられます。
- クエスパトラ:加速+瞑想バトンタッチなどのギミックパーティにおいても、ドラパルトの壁展開は重宝されます。
ランクマッチ上位常連のポケモン戦術アナリストのアドバイス
「構築を組む際は、『ドラパルトを通すルート』を2つ用意することをおすすめします。1つはドラパルト自身がダイマックス(今はテラスタル)を切って暴れる『エース運用ルート』。もう1つは、ドラパルトが刺さらない場合に彼を囮(おとり)やサポート役にして、裏のエースを通す『裏選出ルート』です。選出画面でドラパルトを見せるだけで相手は物理受けを選出したくなるため、そこを特殊アタッカーの味方で崩すといった誘導も立派な戦術です。」
敵に回すと厄介!ドラパルトの対策と弱点
ここまでドラパルトの強さを解説してきましたが、逆に相手に使われた場合の対策も知っておく必要があります。ドラパルトを倒すためのポイントは「行動制限」と「タイプ受け」です。
タイプ相性での対策:フェアリータイプと悪タイプの活用
最もシンプルな対策は、ドラパルトの一致技(ドラゴン・ゴースト)を無効化または半減できるタイプで受けることです。
- フェアリータイプ(ハバタクカミ、ミミッキュ等):ドラゴン技を無効化できます。特にミミッキュは特性「ばけのかわ」で攻撃を一度耐え、返しのじゃれつくや影打ちでドラパルトを処理できる天敵です。
- 悪タイプ(トドロクツキ、ドドゲザン、イーユイ等):ゴースト技を半減します。特にドドゲザンは物理耐久が高く、不意打ちで縛れるため、ドラパルト側は非常に動きにくい相手です。
- ノーマルタイプ(ブラッキー、ポリゴン2等 ※テラス含む):ゴースト技を無効化します。ノーマルテラスタルを切ったカイリューなどは、ドラパルトの攻撃を透かして反撃できます。
行動制限での対策:電磁波・トリックルーム・先制技
ドラパルトの強みである「速さ」を奪えば、耐久は並程度なので脆くなります。
- でんじは:麻痺させれば素早さが半減し、機能停止します。
- トリックルーム:素早さ関係が逆転するため、ドラパルトは最遅のポケモンとなります。
- 先制技:ふいうち、かげうち、こおりのつぶて等の先制技は、ドラパルトの素早さを無視して攻撃できます。パオジアンやミミッキュが重宝される理由の一つです。
ドラパルト対策ポケモン筆頭(ミミッキュ、ドドゲザン等)への対抗策
逆に、自分がドラパルトを使っていてこれらの対策ポケモンと対面した場合の対処法です。
- 対ミミッキュ:連続技の「ドラゴンアロー」なら、ばけのかわを剥がしつつ本体にダメージを与えられます。ただし、じゃれつくが怖いので、鋼テラスや鬼火でケアするのが安全です。
- 対ドドゲザン:「おにび」を当てれば機能停止します。また、身代わりを残しておけば不意打ちを透かせます。特殊型なら大文字で焼くのが最適解です。
- 対キョジオーン:「みがわり」を張ることで塩漬けを防げます。隠密マントを持たせるのも一つの手です。
よくある質問:ドラパルト運用のQ&A
最後に、ドラパルトを育成・運用する際によくある疑問に答えます。
Q. 性格は「ようき(S↑)」と「いじっぱり(A↑)」どちらが良いですか?
ランクマッチ上位常連のポケモン戦術アナリストのアドバイス
「結論から言うと、現環境では『ようき(最速)』を強く推奨します。理由は単純で、ドラパルトミラー(同速対決)と、最速ハバタクカミ・パオジアン(S135族)の存在です。いじっぱりにするとS実数値が195になり、最速135族(実数値205)に抜かれてしまいます。これらに上から殴られて負けるリスクを負うよりは、最速にして行動回数を確保する方が勝率は安定します。いじっぱりを採用するのは、スカーフを持たせる場合や、特定の耐久調整を施した玄人向けの構築に限られます。」
Q. 努力値調整で耐久に振るメリットはありますか?
あります。特に「ハチマキカイリューの神速耐え」や「ハバタクカミのシャドーボール耐え(テラス込み)」などの調整を施すことで、対面での撃ち合い性能が向上します。ただし、ドラパルトの耐久種族値は低いため、中途半端に振るよりはASぶっぱ(攻撃・素早さ特化)やCSぶっぱの方が役割が明確になり、初心者には扱いやすいです。
Q. 初心者が最初に作るならどの型がおすすめですか?
「きあいのタスキ型」または「こだわりハチマキ型」をおすすめします。
タスキ型は行動保証があり、とりあえず先発に出して仕事ができます。ハチマキ型は火力の押し付けが分かりやすく、「上から殴る」というドラパルトの強みを体感しやすいです。慣れてきたら、読みが必要な特殊型やサポート型に挑戦してみましょう。
まとめ:ドラパルトを使いこなしてマスターボール級を勝ち抜こう
ドラパルトは、その高い素早さと多彩な技構成により、ポケモンSVの対戦環境において無限の可能性を秘めたポケモンです。物理で攻めるか、特殊で意表を突くか、あるいはサポートに徹するか。トレーナーの数だけ正解があり、型が読まれないこと自体が最大の武器となります。
ドラパルト運用の重要ポイント
- S142を過信せず、スカーフや先制技を常に警戒する。
- 物理型だけでなく、特殊型やサポート型の選択肢も常に頭に入れる。
- テラスタルは攻め(火力強化)だけでなく、守り(弱点消し)にも活用する。
- 「すりぬけ」で壁構築や身代わり持ちをカモにする。
- 対策ポケモン(ミミッキュ、ドドゲザン等)への回答をパーティ単位で用意する。
ランクマッチ上位常連のポケモン戦術アナリストのアドバイス
「ポケモン対戦の環境は生き物のように毎日変化します。今日最強だった型が、明日には対策されていることも珍しくありません。しかし、ドラパルトというポケモンのスペック自体が腐ることはありません。大切なのは、流行に合わせて技構成やテラスタイプを微調整し続けることです。この記事をベースに、ぜひあなただけの最強ドラパルトを育成し、マスターボール級での勝利を掴み取ってください。」
ドラパルト育成・運用チェックリスト
- [ ] 性格は目的に合っているか?(基本はS上昇補正)
- [ ] 努力値に無駄はないか?(Sラインの確認)
- [ ] 特性は仮想敵に合っているか?(すりぬけ or クリアボディ)
- [ ] テラスタイプはパーティの弱点を補完できているか?
- [ ] 物理受けへの対抗策(特殊技や毒など)はあるか?
- [ ] 選出時、相手の先制技持ちをどう処理するかイメージできているか?
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