「憧れのパリに行きたいけれど、最近の治安はどうなの?」「物価が高そうで不安」「地下鉄が複雑そう」
久しぶりの海外旅行、あるいは初めてのフランス旅行で、このような不安を抱えていませんか?
結論から申し上げますと、現在のパリ旅行成功のカギは「エリアごとの治安把握」と「事前のチケット予約」の2点に集約されます。
この記事では、在仏12年の公認ガイドである私が、ガイドブックには載っていない「現地のリアルな事情」に基づき、安全かつ効率的にパリを満喫するための全ノウハウを伝授します。
表面的な観光情報だけでなく、スリから身を守る具体的な立ち振る舞いや、混雑を回避する裏ワザまで、プロの視点で徹底解説します。
この記事でわかること
- 初心者でも安心!パリの治安マップと具体的なスリ対策
- 絶対外さない定番観光スポット10選と予約必須リスト
- メトロやバスを乗りこなす交通情報と効率的なモデルコース
パリ旅行の基本情報と計画のポイント
まずは、旅行計画の土台となる基本情報から整理しましょう。
パリは季節によって表情を大きく変える街であり、また近年の円安・インフレの影響で予算感も以前とは異なっています。
出発前に知っておくべき「前提知識」を共有します。
必要な日数は?(3泊5日〜5泊7日が一般的)
パリ観光に必要な日数は、何を目的とするかによって変わりますが、主要な観光スポットを巡るだけであれば、最低でも現地3泊(3泊5日)は必要です。
しかし、3泊では時差ボケ(日本とフランスはマイナス7〜8時間の時差)の影響もあり、かなり駆け足のスケジュールになります。
私の推奨は現地5泊(5泊7日)です。
5泊あれば、ルーヴル美術館やヴェルサイユ宮殿といった時間を要するスポットをじっくり回りつつ、カフェで休憩する「パリジェンヌのような時間」を持つ余裕が生まれます。
また、不測の事態(ストライキや天候不良)があった場合でも、スケジュールの調整が効きやすいというメリットがあります。
旅費・予算の目安(円安・物価高騰下の相場観)
2025年現在、パリの物価は日本と比較してかなり高騰しています。
特に外食費と宿泊費の上昇が顕著です。
航空券(エコノミークラス直行便)は時期によりますが、往復20万円〜30万円程度が相場です。経由便を利用すれば15万円前後まで抑えることも可能ですが、時間を優先するか予算を優先するかは慎重に検討してください。
現地での滞在費(ホテル代を除く食費・交通費・観光費)は、1日あたり2万円〜3万円を見積もっておくと安心です。
例えば、カフェでのランチは20〜25ユーロ(約3,000〜4,000円)、ディナーは50ユーロ(約8,000円)以上かかることが一般的です。
もちろん、スーパーマーケットやテイクアウトを活用すれば費用は抑えられますが、せっかくの旅行ですので、ある程度の余裕を持った予算組みをおすすめします。
季節ごとの気候と服装(夏でも羽織りものが必要な理由)
「パリは北海道と同じくらいの緯度」とよく言われますが、実際に夏は湿度が低く過ごしやすい反面、朝晩は冷え込みます。
また、冬は東京よりも寒く、日照時間が極端に短くなります。
詳細:季節別のアドバイスを見る
| 季節 | 特徴 | 服装のアドバイス |
|---|---|---|
| 春(4月〜5月) | 気候が不安定。「三寒四温」が激しい。 | トレンチコートやジャケット。ストール必須。 |
| 夏(6月〜8月) | 22時頃まで明るい。日差しは強いが乾燥している。 | 半袖でOKだが、朝晩用にカーディガンや薄手のジャケットが必須。 |
| 秋(9月〜10月) | 雨が増え、急激に寒くなる。黄葉が美しい。 | 厚手のコート、ショートブーツ。折りたたみ傘。 |
| 冬(11月〜3月) | 曇天が多く、底冷えする。石畳からの冷えが厳しい。 | ダウンコート、マフラー、手袋、カイロ。 |
在仏12年・公認ガイドのアドバイス
「多くの方が『ベストシーズンはいつですか?』と質問されますが、私は迷わず5月または9月と答えます。気候が良いのはもちろんですが、8月はパリジャンたちがバカンスで街を出てしまい、多くの美味しい個人商店やレストランが1ヶ月間休業してしまうからです。『暮らすような旅』を楽しみたいなら、街が活気づいている春か秋が一番です」
フランスのコンセント、通貨、チップ事情
コンセントと電圧:
フランスのコンセントはCタイプまたはSEタイプです。日本のプラグはそのままでは使えませんので、変換プラグが必須です。電圧は220Vですので、対応していないヘアアイロンなどを使用すると故障の原因になります。必ず海外対応製品か確認しましょう。
通貨と支払い:
通貨はユーロ(€)です。パリは世界でも有数のカード社会であり、パン屋で1ユーロのバゲットを買う際もクレジットカード(タッチ決済)が主流です。
現金は、マルシェ(市場)や一部のチップ、有料トイレ程度でしか使いません。多額の現金を持ち歩くのは防犯上も推奨しませんので、100ユーロ程度の少額紙幣を持っていれば十分です。ブランドはVISAかMastercardが推奨されます(JCBやAmexは使えない店があります)。
チップ(ポルボワール):
義務ではありません。カフェやカジュアルなレストランでは不要ですが、サービスが良かった場合に端数を切り上げたり、テーブルに1〜2ユーロ置いたりするのがスマートです。
【最重要】パリの治安とエリア別危険度マップ
パリ旅行を計画する上で、最も懸念されるのが「治安」でしょう。
「パリは怖い」というイメージが先行しがちですが、危険なエリアと手口さえ知っていれば、過度に恐れる必要はありません。
ここでは、ガイドブックよりも厳しめの基準で、最新の治安情報をお伝えします。
パリの20区の構造と「右岸・左岸」の違い
パリはセーヌ川を挟んで北側の「右岸(Rive Droite)」と南側の「左岸(Rive Gauche)」に分かれています。
行政区は中心の1区から時計回りに渦巻き状(エスカルゴ状)に1区から20区まで番号が振られています。
一般的に、中心部(1区〜8区)は観光地であり警備も厳重ですがスリが多いエリア、西部(16区・15区など)は高級住宅街で安全なエリア、北東部(10区・18区・19区・20区)は移民が多く治安が不安定なエリアという傾向があります。
宿泊・観光で避けるべき危険エリア
ホテル選びや散策において、特に注意が必要、あるいは避けるべきエリアを具体的に挙げます。
安易に「宿泊費が安いから」という理由で以下のエリアのホテルを選ぶことは、初心者の方にはおすすめしません。
- パリ北駅(Gare du Nord)周辺・パリ東駅(Gare de l’Est)周辺: 昼間は賑わっていますが、夜間の雰囲気は一変します。スリや置き引きが多発しています。
- 18区(モンマルトルの北側): サクレ・クール寺院周辺は観光地ですが、その裏側のバルベス(Barbès)駅周辺などは雰囲気が重く、観光客が立ち入るべきではありません。
- 19区・20区の北部: 地元の生活圏であり、観光客が迷い込むとターゲットになりやすい場所です。
- シャトレ・レ・アール(Châtelet – Les Halles)駅構内: 巨大なハブ駅であり、深夜は若者のたまり場になることがあります。
観光客を狙うスリの最新手口と具体的な対策
パリでの犯罪被害の9割は「スリ」と「置き引き」です。暴力的な強盗は稀ですが、スリのテクニックは非常に巧妙です。
以下に代表的な手口を挙げます。
詳細:スリの手口と対策リスト
- 署名活動詐欺(署名スリ): 観光地で若い女性グループが「Do you speak English?」とボードを持って近づいてきます。署名させている間に財布を抜くか、署名後に寄付を強要します。完全無視で立ち去るのが正解です。
- ミサンガ売り: サクレ・クール寺院の階段下などで、黒人男性が強引に腕にミサンガを巻きつけ、高額を請求してきます。腕を組んで早足で通り抜けましょう。
- 地下鉄の駆け込みスリ: ドアが閉まる直前にカバンをひったくってホームに逃げる、または集団で囲んで財布を抜く手口です。ドア付近には立たないようにしましょう。
- スマホひったくり: メトロ内でスマホを操作していると、停車直前に奪い取って逃走されます。車内でのスマホ操作は極力控え、しっかり握っておきましょう。
在仏12年・公認ガイドのアドバイス
「私が実際に遭遇したケースですが、オペラ座の前で署名詐欺のグループに囲まれたことがあります。彼女たちは非常にしつこく、体を押してくることもあります。大事なのは『No!』と大声で意思表示すること、そして決して立ち止まらないことです。また、ブランドバッグを持っていると格好の標的になります。街歩きの際は、エコバッグやチャック付きの地味なバッグを持つことが、最大のスリ対策になります」
夜間の外出とメトロ利用の注意点
夏場は22時頃まで明るいため感覚が狂いますが、日が暮れてからの女性の一人歩きは、大通り以外は避けるべきです。
特にメトロは、深夜0時を過ぎると雰囲気が悪くなります。
ディナーや観劇で遅くなった場合は、無理せずタクシーやUberを利用してください。数百円〜数千円の出費で「安全」を買うことができます。
空港から市内へのアクセスと市内の交通手段
パリの玄関口シャルル・ド・ゴール空港(CDG)から市内への移動、そして市内での移動手段について解説します。
パリの交通機関は日本ほど正確ではなく、ストライキや工事も頻繁です。複数の手段を知っておくことが大切です。
シャルル・ド・ゴール空港(CDG)から市内への移動法比較
空港から市内へは主に3つの方法があります。荷物の量と予算に合わせて選びましょう。
| 移動手段 | 所要時間 | 料金目安 | 特徴・おすすめの人 |
|---|---|---|---|
| タクシー (Taxi) | 約50〜70分 | 右岸: 56€ 左岸: 65€ (定額制) |
最も推奨。ホテル前まで直行。定額制なのでぼったくりの心配なし。荷物が多い人、3人以上のグループに最適。 |
| ロワシーバス (RoissyBus) | 約60〜80分 | 16.60€ | オペラ座横に直行するバス。オペラ地区のホテルなら便利だが、渋滞の影響を受ける。 |
| RER B線 (鉄道) | 約40〜50分 | 11.80€ | 最速だが、治安に不安あり。大きな荷物を持っての利用はスリの標的になりやすく、階段も多いため初心者には非推奨。 |
メトロ(地下鉄)の乗り方と路線図の読み方
パリ市内には1号線から14号線までのメトロが網の目のように走っており、観光の主要な足となります。
駅の間隔は短く、どこへ行くにも便利です。
注意点は、「ドアが手動の車両がある」ことです。
最新の車両は自動ですが、古い車両は停車時に自分でレバーを上げたりボタンを押したりしないとドアが開きません。
また、出口(Sortie)や乗り換え(Correspondance)の表示をよく確認して進みましょう。
ICカード「Navigo Easy(ナビゴ・イージー)」の購入とチャージ方法
かつて主流だった紙の回数券(カルネ)は廃止されました。
現在は、日本のSuicaのような非接触型ICカード「Navigo Easy(ナビゴ・イージー)」を利用します。
- メトロ駅の窓口または自動券売機で「Navigo Easy」カード本体を購入します(2ユーロ)。
- そのカードに、1回券(Ticket t+)や10回分チャージなどを書き込みます。
- 改札機の紫色のリーダーにタッチして入場します。
スマホ(iPhoneやAndroid)でも、専用アプリを使えばカードなしで乗車可能です。
在仏12年・公認ガイドのアドバイス
「パリの交通を攻略するために、スマホアプリ『Bonjour RATP』のインストールは必須です。Googleマップも優秀ですが、RATP公式アプリの方がストライキ情報や工事による運休情報をリアルタイムで反映しています。また、このアプリを使えば、手持ちのスマホでNavigoカードにチャージすることも可能です。券売機の長蛇の列に並ぶ必要がなくなりますよ」
バスとタクシー(Uber)の賢い使い分け
メトロは階段が多く、景色が見えないのが難点です。
体力温存のためや、車窓観光を楽しみたい場合は路線バスがおすすめです。
特に、セーヌ川沿いを走る72番バスなどは、格安でクルーズ気分を味わえます。
また、パリではUberやG7 Taxiといった配車アプリが非常に普及しています。
行き先をアプリで入力でき、決済もカードで完了するため、フランス語が話せなくてもトラブルなく利用できます。
夜間の移動や、荷物が増えた帰路には迷わず利用しましょう。
初めてのパリで絶対行くべき観光スポット10選【予約情報あり】
パリには数え切れないほどの見どころがありますが、初めての旅行で絶対に外せない10スポットを厳選しました。
重要なのは「事前予約」です。特にオリンピック以降、主要施設は完全予約制が定着しています。
エッフェル塔(La Tour Eiffel)
パリのシンボルです。登る場合は公式サイトでの数ヶ月前からの予約が必須です。
写真を撮るなら、塔の真下よりも、セーヌ川を挟んだ対岸の「トロカデロ広場」からのアングルが最も美しく、全体像を捉えられます。
ルーヴル美術館(Musée du Louvre)
世界最大級の美術館。予約なしでは入場できないと考えましょう。
正面のガラスのピラミッド入口は常に長蛇の列ですが、地下のショッピングモール「カルーゼル・デュ・ルーヴル」経由の入口は比較的空いていることがあります。
在仏12年・公認ガイドのアドバイス
「ルーヴルは広大すぎて、全てを見ようとすると1日あっても足りず、疲労困憊してしまいます。初心者の方は『モナ・リザ』『ミロのヴィーナス』『サモトラケのニケ』の3大貴婦人に絞り、2時間程度で切り上げるのが賢い回り方です。あらかじめ見たい作品を決めておく『テーマ設定』が、満足度を高めるコツです」
凱旋門(Arc de Triomphe)とシャンゼリゼ通り
シャンゼリゼ通りの西端に位置します。地下通路を通って真下まで行けます。
屋上の展望台からは、エッフェル塔を含むパリのパノラマが一望でき、特に夜景が絶景です。エレベーターもありますが、基本は螺旋階段です。
モンマルトルの丘とサクレ・クール寺院
パリで一番高い丘の上にある白亜の寺院。芸術家たちが愛した下町情緒が残ります。
ただし、前述の通りスリやミサンガ売りが多いエリアなので、警戒心を持って散策してください。
オペラ・ガルニエ(Opéra Garnier)
「オペラ座の怪人」の舞台。公演を見なくても、昼間の内部見学が可能です。
大理石の大階段や、シャガールが描いた天井画は息をのむ美しさです。
セーヌ川クルーズ
バトームーシュなどの遊覧船で約1時間、川からパリを眺めます。
歩き疲れた夕方や夜に利用するのがおすすめ。ライトアップされた街並みはロマンチックそのものです。
オルセー美術館(Musée d’Orsay)
かつての駅舎を改装した美術館。ゴッホ、モネ、ルノワールなど、日本人に人気の高い印象派の名画が揃っています。
ルーヴルよりもコンパクトで見やすいのが特徴です。
サント・シャペル(Sainte Chapelle)
シテ島にある教会。壁一面を埋め尽くすステンドグラスは「光の宝石箱」と称されます。
晴れた日の午前中に行くと、光が差し込んで最も美しい光景が見られます。
ヴェルサイユ宮殿(Château de Versailles)
パリから電車(RER C線)で約40分。マリー・アントワネットが暮らした豪華絢爛な宮殿です。
移動時間を含めると半日〜1日仕事になります。庭園も広大なので、歩きやすい靴で行きましょう。
ギャラリー・ラファイエット
オペラ座裏にある老舗デパート。ショッピングはもちろんですが、本館中央の吹き抜けとステンドグラスのドームは必見です。
屋上のテラスは無料で開放されており、エッフェル塔やオペラ座を望める穴場の撮影スポットです。
一覧表:主要スポットの予約・所要時間まとめ
| スポット名 | 事前予約 | 所要時間目安 |
|---|---|---|
| エッフェル塔 | 必須 (数ヶ月前) | 2〜3時間 |
| ルーヴル美術館 | 必須 (日時指定) | 2〜4時間 |
| 凱旋門 | 推奨 | 1時間 |
| サント・シャペル | 必須 | 1時間 |
| ヴェルサイユ宮殿 | 必須 | 半日〜1日 |
| オルセー美術館 | 推奨 | 2〜3時間 |
【5泊7日】効率よく巡るパリ観光モデルコース
パリの主要スポットは比較的コンパクトにまとまっていますが、移動の動線を間違えると時間をロスしてしまいます。
地理感を掴みづらい方のために、エリアごとにまとめた効率的な5泊7日のモデルコースを提案します。
1日目:到着〜エッフェル塔とセーヌ川クルーズでパリ気分を高める
午後パリ到着。ホテルにチェックインしたら、まずはエッフェル塔へ。
トロカデロ広場で記念撮影をし、そのままセーヌ川クルーズへ乗船。
「パリに来た!」という実感を味わい、初日は無理せず早めに就寝して時差ボケを調整します。
2日目:ルーヴル美術館〜シテ島〜マレ地区散策
朝一番(9時)に予約したルーヴル美術館へ。
午後はセーヌ川沿いを歩いてシテ島へ移動し、サント・シャペルとノートルダム大聖堂(外観)を見学。
その後、おしゃれなブティックやカフェが集まるマレ地区でショッピングとディナーを楽しみます。
3日目:ヴェルサイユ宮殿へ遠出〜夜は凱旋門からの夜景
朝からRERに乗ってヴェルサイユ宮殿へ。
宮殿と庭園を堪能し、夕方にパリ市内に戻ります。
シャンゼリゼ通りを散策し、日没に合わせて凱旋門に登り、輝くエッフェル塔(シャンパンフラッシュ)を鑑賞します。
4日目:モンマルトル散策〜オペラ地区でショッピング
午前中はモンマルトルの丘へ。サクレ・クール寺院からの景色と、テルトル広場の画家たちの様子を楽しみます。
午後はオペラ地区へ移動し、オペラ・ガルニエ見学とギャラリー・ラファイエットでお土産探し。
このエリアには日本人街もあり、日本食が恋しくなったらラーメンなどを食べるのも良いでしょう。
5日目:左岸のカフェ巡り〜ボン・マルシェでお土産探し〜帰国へ
最終日は左岸(サン・ジェルマン・デ・プレ地区)へ。
「カフェ・ド・フロール」や「レ・ドゥ・マゴ」といった有名カフェで朝食を。
世界最古の百貨店「ボン・マルシェ」の食品館で、ワンランク上のバターやお菓子のお土産を購入。
夕方、タクシーで空港へ向かいます。
在仏12年・公認ガイドのアドバイス
「このプランのポイントは、詰め込みすぎないことです。パリ観光の最大の敵は『足の疲れ』と『トイレ探し』です。予定と予定の間に、あえて30分〜1時間の『カフェ休憩』を組み込んでください。カフェで道行く人を眺める時間こそが、最も贅沢なパリの体験になります」
パリのグルメ事情:ビストロからスイーツまで
「美食の都」パリ。高級フレンチだけでなく、手軽で美味しいグルメも豊富です。
食事の楽しみ方とマナーを押さえておきましょう。
レストラン、ビストロ、ブラッスリー、カフェの違い
- レストラン (Restaurant): コース料理が基本。要予約。服装もスマートカジュアル推奨。
- ビストロ (Bistro): 庶民的な食堂。郷土料理が中心。賑やかな雰囲気。
- ブラッスリー (Brasserie): ビールや軽食も楽しめる大型店。通し営業が多く使い勝手が良い。
- カフェ (Café): コーヒー一杯から食事まで。朝から深夜まで営業。テラス席が人気。
注文から会計までの流れとレストランでのマナー
日本との最大の違いは「店員を大声で呼ばない」ことです。
注文や会計の際は、担当のギャルソンと目を合わせ、軽く手を挙げるか「S’il vous plaît(シル・ヴ・プレ)」と小さく声をかけるのがマナーです。
お水は「カラフ・ドー(Carafe d’eau)」と頼めば、無料の水道水を持ってきてくれます(パリの水道水は飲めます)。
会計はテーブルで行います。「ラ・ディシオン、シル・ヴ・プレ(お会計お願いします)」と伝えましょう。
絶対食べたいパリ名物
- クロワッサン: バターの香りが段違いです。街のパン屋(Boulangerie)で焼きたてを。
- オニオングラタンスープ: 寒い時期の定番。濃厚なチーズと玉ねぎの甘みが絶品。
- タルタルステーキ: 生の牛肉を薬味と和えた料理。新鮮な肉だからこそできる味です。
- 鴨のコンフィ: 外はパリパリ、中はジューシーな鴨肉料理。
お土産にも最適!有名パティスリーと絶品マカロン・ショコラ
「ピエール・エルメ」や「ラデュレ」のマカロンは定番ですが、現地でしか買えない限定フレーバーもあります。
また、「パトリック・ロジェ」や「アラン・デュカス」などのショコラティエ巡りもおすすめです。
バターやチーズをお土産にする場合は、真空パックにしてくれるお店を選びましょう。
在仏12年・公認ガイドのアドバイス
「最近のパリでブームが再燃しているのが『ブイヨン(Bouillon)』と呼ばれる大衆食堂です。『Bouillon Chartier』などが有名ですが、ベル・エポック時代の豪華な内装の中で、前菜が3ユーロ〜、メインが10ユーロ〜という驚きの安さで伝統料理が食べられます。予約不可で行列必須ですが、並ぶ価値のある体験と味ですよ」
失敗しないホテル選び:おすすめの宿泊エリア
ホテル選びは、治安と利便性のバランスが重要です。
「寝るだけだから」と郊外や治安の悪いエリアを選ぶと、移動のストレスや夜道の恐怖で旅行全体が台無しになりかねません。
初心者におすすめのエリア(オペラ地区・1区・6区)
オペラ地区(2区・9区):
デパート、日本食レストラン、ロワシーバスの停留所があり、日本人にとって最も利便性が高いエリアです。
ルーヴル周辺(1区):
パリの中心。どこへ行くにも便利で、夜遅くまで人通りがあり安心です。価格帯は高めです。
暮らすように泊まるエリア(マレ地区・サンジェルマンデプレ)
マレ地区(3区・4区):
おしゃれな雑貨店やカフェが多く、トレンドの発信地。古き良きパリの街並みが残ります。
サン・ジェルマン・デ・プレ(6区):
左岸の文化的中心地。治安が良く、上品で落ち着いた雰囲気。大人の女性におすすめです。
ホテル予約時の注意点
パリの建物は古いため、以下の点に注意が必要です。
- エレベーターの有無: 「3つ星ホテルでもエレベーターなし」は珍しくありません。重いスーツケースを持って螺旋階段を上がるのは困難ですので、必ず確認しましょう。
- エアコンの有無: 歴史的な建物は室外機が設置できず、エアコンがないホテルも多いです。近年の猛暑を考えると、夏場はエアコン付きが必須条件です。
- バスタブ: シャワーのみの部屋が多いです。湯船に浸かりたい場合は「バスタブ付き(Baignoire)」を指定しましょう。
パリ旅行のよくある質問(FAQ)
最後に、ガイド中によく聞かれる細かい疑問にお答えします。
Q. 英語は通じますか?フランス語が話せなくても大丈夫?
観光地、ホテル、レストランでは問題なく英語が通じます。
若い世代は英語が流暢な人が多いです。
ただし、フランス語を一言も話そうとしない観光客には冷たい対応をされることもあります。
在仏12年・公認ガイドのアドバイス
「フランスでは、お店に入るとき、バスに乗るとき、エレベーターで人と会ったとき、必ず『Bonjour(ボンジュール)』と挨拶します。これが魔法の言葉です。笑顔で『ボンジュール』と言うだけで、店員さんの態度が劇的に優しくなります。これさえ言えれば、あとは英語やジェスチャーでもなんとかなります」
Q. 日曜日はお店が閉まっていますか?
かつては日曜定休が当たり前でしたが、現在は観光地(マレ地区、シャンゼリゼ通り、デパートなど)では日曜も営業しているお店が増えています。
ただし、個人商店や一部のスーパーは閉まっているか、午前中のみの営業です。
Q. トイレ事情はどうなっていますか?
日本のようにどこでも無料で使えるトイレはありません。
メトロの駅にもトイレはないことがほとんどです。
美術館やレストランに入った際に必ず済ませておくこと。
街中には公衆トイレ(無料・自動洗浄)がありますが、衛生面や故障の問題で使いにくいことも多いです。
デパートのトイレは有料(1〜2ユーロ)の場合があります。
Q. 水道水は飲めますか?
はい、パリの水道水は硬水ですが飲用可能です。
レストランでも無料の水(カラフ・ドー)を頼むと水道水が出てきます。
胃腸が弱い方や味が気になる方は、ミネラルウォーター(Volvicなど)を購入してください。
まとめ:準備を万全にして、憧れのパリで最高の思い出を
パリは、歴史、芸術、美食、ファッションが凝縮された、何度訪れても新しい発見がある素晴らしい街です。
スリや交通の複雑さといったハードルはありますが、今回ご紹介した「エリアごとの治安把握」と「事前予約」さえ徹底すれば、トラブルの大半は防げます。
最後に、出発前の最終確認として持ち物リストをまとめました。
パリ旅行 持ち物チェックリスト
- パスポート(残存有効期間を確認)
- クレジットカード(VISAかMaster含む2枚以上)
- 変換プラグ(CタイプまたはSEタイプ)
- スリ対策用の斜めがけバッグ(チャック付き)
- 歩き慣れたスニーカー(石畳はヒール厳禁)
- 羽織りもの・ストール(夏でも必須)
- 歯ブラシ・スリッパ・パジャマ(ホテルにないことが多い)
- 常備薬(風邪薬、胃腸薬)
- エコバッグ(買い物袋は有料)
準備を万全にして、ボン・ボヤージュ(よい旅を)!
あなたのパリ旅行が、一生の思い出になることを心から願っています。
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