春の訪れを告げる鮮やかな緑色と、パリッとした食感、そして口いっぱいに広がる濃厚な甘み。スナップエンドウは、食卓に並ぶだけで心が躍る素晴らしい春野菜です。しかし、スーパーで見かけて「美味しそう!」と手に取ったものの、いざ自宅で調理してみると「筋が口に残って子供が吐き出してしまった」「茹で過ぎてシワシワになり、水っぽくなってしまった」「いつもマヨネーズをつけて食べるだけで、家族に飽きられてしまった」といった経験はありませんか?
実は、スナップエンドウの美味しさは9割が「下処理」で決まると言っても過言ではありません。適切な筋取りと、秒単位で管理された茹で時間さえマスターすれば、高級レストランの前菜にも負けない極上の一皿に生まれ変わります。
この記事では、野菜ソムリエプロであり、食育インストラクターとしても活動する私が、長年の経験と失敗から導き出した「絶対に失敗しない筋取り・茹で方」の基本テクニックを徹底解説します。さらに、マンネリ化しがちな食卓に革命を起こす、5分で完成する「無限副菜」や、ご飯が止まらなくなる「主菜級レシピ」までを網羅的にご紹介します。
今日からあなたのキッチンのスナップエンドウ料理が劇的に変わります。ぜひ最後までお付き合いいただき、春の味覚を余すところなく堪能してください。
この記事でわかること
- 途中で切れない「筋取り」と、シワシワにならない「茹で方」のプロのコツ
- 5分で完成!お弁当や副菜にぴったりの「無限スナップエンドウ」レシピ
- 子供が完食する、スナップエンドウと卵・肉を使った主菜アレンジ
まずは基本!「筋取り」と「茹で方」で味と食感は劇的に変わる
スナップエンドウを調理する際、最も多くの人がつまずくポイント、それが「筋取り」と「茹で加減」です。「たかが筋取り」と侮ってはいけません。スナップエンドウの筋は非常に太く硬いため、これを取り残してしまうと、どんなに美味しい味付けをしても、食べた瞬間に口の中に不快な繊維が残り、料理全体の印象を台無しにしてしまいます。特に小さなお子様やご年配の方は、この筋が喉に引っかかる感覚を嫌がり、スナップエンドウ自体を敬遠してしまう原因にもなりかねません。
また、「茹で方」も同様に重要です。スナップエンドウの魅力である「パリッ」「シャキッ」とした食感と、噛むほどに溢れ出す甘みは、適切な加熱時間によってのみ引き出されます。茹で時間が短すぎれば青臭さが残り、長すぎれば細胞壁が壊れて水分が流出し、シワシワで水っぽい残念な仕上がりになってしまいます。ここでは、野菜ソムリエプロとして、科学的な視点と長年の経験に基づいた「正解」の下処理方法を伝授します。
野菜ソムリエプロのアドバイス
「なぜ『筋取り』と『茹で時間』がこれほどまでに重要なのでしょうか?それは、スナップエンドウという野菜の構造に理由があります。サヤごと食べるこの野菜は、中の豆を守るためにサヤの合わせ目が強固な繊維(筋)で強化されています。この繊維は加熱しても柔らかくならないため、物理的に取り除くしかありません。また、鮮やかな緑色のもとである色素『クロロフィル』は熱や酸に弱く、長時間茹でると褐色に変化してしまいます。食感、甘み、そして美しい色を最高状態で止めるためには、緻密なコントロールが必要なのです」
【図解】途中で切れない!気持ちいいほどスルッと取れる「筋取り」の手順
「筋を取っている途中でブチっと切れてしまい、イライラする」「結局包丁で切り落としている」という声をよく聞きます。しかし、包丁で切り落とすと、サヤの口が開いてしまい、茹でる際にお湯が入り込んで水っぽくなる原因になります。手で丁寧に取り除くことが、美味しさを保つ秘訣です。ここでは、途中で切れることなく、気持ちいいほどスルッと取れるプロの手順を、指の添え方まで詳細に解説します。
▼プロが実践する筋取りの具体的なステップ(詳細解説)
筋取りには「順序」と「力加減」があります。以下のステップに従って、落ち着いて実践してみてください。
- スナップエンドウの持ち方
まず、スナップエンドウの「ヘタ(ガク)」がついている方を上にし、カーブの内側(お腹側)を自分に向けて持ちます。この時、左手(利き手と逆の手)で豆の部分を優しく包むように持つと安定します。 - 内側の筋を取る(第一段階)
ヘタの先端を、ポキっと内側(自分の方)に向けて折ります。完全に切り離さず、皮一枚繋がっている状態にするのがコツです。そのまま、カーブの内側に沿って、スーッと下(お尻の方)までゆっくり引いていきます。- プロのコツ: 勢いよく引くと途中で切れます。親指で筋の根元を軽く押さえながら、一定の速度で引くことが重要です。
- 外側の筋を取る(第二段階)
内側の筋を取り終えたら、今度は反対側の先端(お尻の方)を少し折ります。ここでも皮一枚繋げた状態をキープし、今度は外側(背中側)の太い筋を、ヘタの方に向かって引いていきます。外側の筋の方が太くしっかりしているため、比較的取りやすいはずです。 - 最終確認
両側の筋が取れたら、指で触って硬い部分が残っていないか確認します。もし途中で切れてしまった場合は、爪先やペティナイフの刃先を使って、切れた端を探し、再度ゆっくりと引いてください。
この「内側(ヘタ→お尻)」「外側(お尻→ヘタ)」という往復ルートを守ることで、筋の取り残しをほぼゼロにすることができます。
【検証】茹で時間は何分が正解?「1分30秒」の黄金ルール
スナップエンドウの茹で時間については、料理本やサイトによって「1分」から「3分」までばらつきがあります。しかし、野菜ソムリエとしての結論は、「沸騰したお湯に入れてから1分30秒」が黄金ルールです。これは、スナップエンドウのサイズが標準的なMサイズ(長さ7〜8cm程度)の場合に、最も「シャキシャキ感」と「甘み」のバランスが取れる時間です。
なぜ1分30秒なのか。1分ではまだサヤの青臭さが残り、豆にも火が通りきらず少し硬さが残ります。逆に2分を超えると、サヤの細胞壁が軟化しすぎて歯応えがなくなり、食べた時の「ポリッ」という快音が失われてしまいます。1分30秒という時間は、酵素の働きが止まり、甘みが引き出されつつも、細胞組織が崩壊しないギリギリのラインなのです。
以下に、茹で時間による仕上がりの違いを比較表にまとめました。これを見れば、なぜ時間を守る必要があるかが一目瞭然です。
| 茹で時間 | 食感 | 色合い | 味・特徴 |
|---|---|---|---|
| 1分00秒 | かなり硬め | 薄い緑色 | 青臭さが残る。サラダには不向きだが、後で炒めるならアリ。 |
| 1分30秒 | パリッと最高 | 鮮やかなエメラルドグリーン | 甘みが強く、青臭さがない。サラダ、和え物に最適。 |
| 2分00秒 | 少し柔らかい | 濃い緑色 | 子供や高齢者には食べやすいが、スナップエンドウ特有の快感は薄れる。 |
| 3分00秒 | クタクタ | くすんだ黄緑色 | 水っぽく、シワができやすい。豆の甘みも流出してしまう。 |
失敗しない茹で方のポイント:
- たっぷりのお湯を使う: スナップエンドウ1袋(約150g)に対して、水は最低でも1リットル用意してください。湯量が少ないと、野菜を入れた瞬間に温度が下がり、再沸騰までに時間がかかって仕上がりがべちゃっとなります。
- 塩加減は「お吸い物」より少し濃く: 水1リットルに対して塩小さじ2(約10〜12g)が目安です。これは約1%の塩分濃度です。塩を入れることで、沸点が上昇し短時間で火が通るほか、浸透圧の効果で旨味が逃げにくくなり、鮮やかな緑色を定着させる(クロロフィルの安定化)効果があります。
茹でた後に「シワシワ」にならないための色止めテクニック
「茹でたてはパンパンに膨らんでいたのに、冷めると表面がシワシワになってしまった」という経験はありませんか?これは、茹で上がった後の「冷却」プロセスに原因があります。熱いままザルに上げて放置すると、予熱で火が通り続けるだけでなく、表面の水分が蒸発する際に内部の水分まで奪ってしまい、結果として皮が収縮してシワになるのです。
これを防ぐ唯一にして最大の方法が「冷水ショック(色止め)」です。
- 茹で上がったら、ザルですくって即座に「氷水」を入れたボウルにドボンと浸けます。流水ではなく、氷水を使うのがポイントです。急激に温度を下げることで、加熱をストップさせ、色を鮮やかに固定します。
- 野菜が完全に冷たくなるまで、1〜2分ほど浸けておきます。中まで冷やすことで、豆の予熱による過加熱も防げます。
- ここが最重要: 冷えたらすぐにザルに上げ、ペーパータオルで水気を徹底的に拭き取ります。 水に浸けっぱなしにすると、今度は水っぽくなり、味が薄まってしまいます。「冷やす」→「すぐ拭く」の連携プレーが、プリプリのスナップエンドウを作る鍵です。
野菜ソムリエプロのアドバイス
「私がまだ新人だった頃、大量のスナップエンドウを茹でて、そのままザルに山積みにして放置してしまったことがあります。数十分後に見た時には、全てが梅干しのようにシワシワになり、見るも無惨な姿に…。あの時の絶望感は忘れられません。それ以来、どんなに忙しくても『氷水を用意してから茹で始める』ことを鉄則にしています。このひと手間で、仕上がりの美しさと食感が天と地ほど変わりますよ」
脱マンネリ!5分で作れる「無限スナップエンドウ」副菜レシピ3選
基本の下処理をマスターしたら、次はいよいよレシピの実践です。「茹でてマヨネーズをつけるだけ」も十分に美味しいですが、毎日それでは家族も、そして作る自分自身も飽きてしまいますよね。スナップエンドウは和・洋・中、どんな味付けにも馴染む万能選手です。
ここでは、忙しい平日の夕飯作りや、朝のお弁当作りの救世主となる、調理時間わずか5分の「無限副菜」レシピを3つ厳選しました。どれも茹でたスナップエンドウに調味料を和えるだけの簡単ステップですが、野菜ソムリエとして「素材の甘みを引き立てる組み合わせ」にこだわりました。
野菜ソムリエプロのアドバイス
「スナップエンドウの甘みは、適度な『塩気』と『油分』と出会うことで爆発的に引き立ちます。マヨネーズ以外にも、ごま油、オリーブオイル、ツナの油漬けなど、良質な油分と組み合わせることで、β-カロテンの吸収率もアップし、栄養面でも理にかなった一品になります」
【和風】香ばしさが食欲をそそる「おかか醤油マヨ和え」
定番のマヨネーズに「醤油」と「鰹節」をプラスするだけで、ご飯のおかずにもなる立派な和惣菜に進化します。鰹節の旨味成分(イノシン酸)がスナップエンドウのグルタミン酸と相乗効果を生み、箸が止まらない美味しさです。
材料(2人分)
- スナップエンドウ:10〜15本(下茹で済み)
- マヨネーズ:大さじ1.5
- 醤油:小さじ1/2
- 鰹節:1パック(約2〜3g)
- 白すりごま:小さじ1(お好みで)
作り方
- 下茹でして水気を拭き取ったスナップエンドウを、食べやすいように斜め半分に切ります。断面を見せることで、見た目のボリューム感もアップします。
- ボウルにマヨネーズと醤油を混ぜ合わせます。ここで先に調味料を混ぜておくことで、味ムラを防ぎます。
- スナップエンドウを加えて和え、最後に鰹節とすりごまを加えてさっくりと混ぜ合わせれば完成です。
ポイント: 鰹節は最後に加えることで、水分を吸ってべちゃっとなるのを防ぎ、香りを立たせることができます。
【中華風】ごま油が決め手!「やみつき塩昆布ナムル」
火を使わず、包丁も使わず、ボウルひとつで完結する超時短レシピです。ごま油の香ばしい風味と、塩昆布の凝縮された旨味が、スナップエンドウの甘みを際立たせます。お酒のおつまみとしても最高の一品です。
材料(2人分)
- スナップエンドウ:10〜15本(下茹で済み)
- 塩昆布:ふたつまみ(約5g)
- ごま油:小さじ1
- 鶏ガラスープの素:少々(指先でつまむ程度)
- いりごま:適量
作り方
- 下茹でしたスナップエンドウは、手で半分に裂きます。包丁で切るのではなく、手で裂くことで味が馴染みやすくなり、豆が顔を出して可愛らしい見た目になります。
- ボウルに全ての材料を入れ、全体によく絡むように混ぜ合わせます。
- 5分ほど置いて味を馴染ませると、塩昆布の旨味がスナップエンドウに移り、より美味しくいただけます。
ポイント: 塩昆布の塩分量によって味が変わるため、鶏ガラスープの素はごく少量から調整してください。
【洋風】お弁当の彩りに最適「ツナとコーンの粒マスタードサラダ」
黄色と緑のコントラストが春らしく、お弁当箱を開けた瞬間に歓声が上がるような彩り豊かなサラダです。子供が大好きなツナ&コーンの組み合わせに、粒マスタードを加えることで味が引き締まり、大人も満足できるデリ風の味わいになります。
材料(2人分)
- スナップエンドウ:10本(下茹で済み)
- ツナ缶(オイル漬け):1/2缶
- ホールコーン:大さじ2
- 粒マスタード:小さじ1(子供用ならマヨネーズに変更可)
- レモン汁(または酢):小さじ1/2
- 塩こしょう:少々
作り方
- スナップエンドウは1cm幅のコロコロとしたサイズに切ります。コーンと同じくらいのサイズ感にすることで、スプーンで食べやすくなります。
- ツナ缶は軽く油を切ります(旨味なので切りすぎないのがコツ)。
- ボウルに全ての材料を入れ、よく混ぜ合わせます。粒マスタードの酸味がアクセントになり、さっぱりといただけます。
ポイント: 作り置きする場合は、時間が経つと水分が出やすいため、食べる直前に和えるか、お弁当に入れる際はカップの下に鰹節を敷くと水分対策になります。
ご飯が進む!スナップエンドウが主役になる「肉・卵」炒めレシピ
「スナップエンドウは彩りや付け合わせ」と思っていませんか?実は、肉や卵と組み合わせることで、ご飯が何杯でもいける立派な「主菜」になります。炒め物に使う際の最大のコツは、「必ず下茹で(またはレンジ加熱)してから、最後にサッと合わせる」ことです。生のまま肉と一緒に炒め始めると、火が通る頃には肉が硬くなったり、スナップエンドウの色が悪くなったりしてしまいます。
ここでは、野菜嫌いのお子様も、ガッツリ食べたい旦那様も大満足の、ボリューム満点レシピをご紹介します。
野菜ソムリエプロのアドバイス
「炒め物にする際、スナップエンドウの茹で時間は『1分』で止めておくのがプロの技です。炒める工程でさらに熱が入るため、少し硬めに茹でておくことで、食卓に並ぶ瞬間にベストな食感になります」
子供が奪い合って食べる!「スナップエンドウとふんわり卵のオイスター炒め」
卵の鮮やかな黄色と、スナップエンドウの緑色が美しい、見た目にも食欲をそそる一品です。オイスターソースの甘辛い味付けは子供たちに大人気。卵をふわふわに仕上げるテクニックも必見です。
材料(2人分)
- スナップエンドウ:1パック(約150g・硬めに下茹で済み)
- 卵:3個
- マヨネーズ:大さじ1(卵に混ぜる用)
- オイスターソース:大さじ1
- 醤油:小さじ1
- 砂糖:小さじ1/2
- サラダ油:適量
作り方
- ボウルに卵を割り入れ、マヨネーズを加えてよく溶きほぐします。マヨネーズの乳化された油分と酢の効果で、卵が冷めても固くならず、ふんわりと仕上がります。
- フライパンに油を熱し、卵液を一気に流し入れます。大きくかき混ぜながら半熟状になるまで火を通し、一度お皿に取り出します。
- 同じフライパン(洗わなくてOK)に少量の油を足し、下茹でしたスナップエンドウをサッと炒めます。
- オイスターソース、醤油、砂糖を加えて全体に絡めたら、取り出しておいた卵を戻し入れます。
- 卵を崩しすぎないようにざっくりと混ぜ合わせ、火を止めます。
野菜ソムリエプロの体験談
「実は私の子供も、以前は緑色の野菜を見るだけで嫌な顔をしていました。しかし、このオイスター炒めを作った時、卵の甘みとオイスターソースのコクがスナップエンドウに絡んで食べやすかったのか、『これなら食べる!』と完食してくれたんです。それ以来、我が家の定番メニューになりました。野菜嫌い克服の第一歩として、ぜひ試していただきたい自信作です」
ビールにも合う!「豚バラとスナップエンドウのニンニク塩炒め」
豚バラ肉の脂の甘みと、スナップエンドウのシャキシャキ感が絶妙なハーモニーを奏でます。味付けはシンプルに塩とニンニクのみ。素材の良さをダイレクトに味わえる、大人も唸る一皿です。
材料(2人分)
- スナップエンドウ:1パック(硬めに下茹で済み)
- 豚バラ薄切り肉:150g
- ニンニク:1片(みじん切り)
- 酒:大さじ1
- 塩:小さじ1/3
- 粗挽き黒こしょう:たっぷり
- ごま油:小さじ1
作り方
- 豚バラ肉は3〜4cm幅に切り、塩少々(分量外)を振っておきます。
- フライパンにごま油とニンニクを入れ、弱火で香りが立つまでじっくり炒めます。
- 中火にし、豚バラ肉を入れてカリッとするまで炒めます。豚肉から出た余分な脂は、キッチンペーパーで軽く拭き取るとギトギトせず上品に仕上がります。
- スナップエンドウを加え、酒を回し入れて強火でサッと炒め合わせます。
- 塩とたっぷりの黒こしょうで味を調えれば完成です。
揚げずに簡単!「スナップエンドウと鶏むね肉の揚げ浸し風」
「揚げ浸し」と聞くと面倒なイメージがありますが、これは少なめの油で「焼き揚げ」にして、タレに漬け込むだけの簡単アレンジです。鶏むね肉を使うのでヘルシーで、冷めても味が染みて美味しいので作り置きにも最適です。
材料(2人分)
- スナップエンドウ:10本(生のまま使用)
- 鶏むね肉:1枚(約250g)
- 片栗粉:適量
- サラダ油:大さじ3
- [A] 麺つゆ(3倍濃縮):大さじ3
- [A] 水:大さじ3
- [A] 生姜チューブ:2cm
- [A] 酢:小さじ1
作り方
- スナップエンドウは筋を取り、水気をしっかり拭いておきます(油ハネ防止)。鶏むね肉は削ぎ切りにし、片栗粉を薄くまぶします。
- 耐熱容器に[A]を混ぜ合わせ、電子レンジ(600W)で1分加熱して温かい漬けダレを作っておきます。
- フライパンにサラダ油を熱し、鶏むね肉を並べて中火で焼きます。両面に焼き色がついたら端に寄せ、空いたスペースでスナップエンドウを焼きます。
- スナップエンドウの色が鮮やかになり、鶏肉に火が通ったら、熱いうちに[A]のタレに漬け込みます。
- 10分ほど置いて味を馴染ませたら食べ頃です。お好みで大根おろしを添えても絶品です。
美味しいスナップエンドウの選び方と鮮度を保つ保存方法
どんなに料理の腕が良くても、素材自体の鮮度が落ちていては最高の味にはなりません。スナップエンドウは鮮度劣化が早い野菜の一つです。スーパーで「当たり」の個体を見極める目利き力と、買ってきた後の正しい保存方法を知ることで、最後まで美味しく食べ切ることができます。
野菜ソムリエプロのアドバイス
「売り場でスナップエンドウを見る時、私はまず『ガク』の状態をチェックします。ここが黒ずんでいたり、乾燥して茶色くなっているものは収穫から時間が経っています。また、全体的にしんなりしているものは水分が抜けている証拠。パンパンに張っていて、今にも弾けそうな元気なものを選んでください」
鮮度の見極めは「ガクの緑色」と「豆の膨らみ」
美味しいスナップエンドウを選ぶためのチェックポイントは以下の3点です。
- ガクの切り口が瑞々しい緑色か: 切り口が白っぽく乾燥していたり、茶色く変色しているものは避けましょう。
- サヤにハリとツヤがあるか: 表面にシワがなく、ツヤツヤと輝いているものが新鮮です。手に持った時にしなりがなく、ピンとしているものを選びましょう。
- 豆の膨らみが均一か: 豆が大きすぎてサヤがボコボコに変形しているものは、育ちすぎで皮が硬い可能性があります。適度な膨らみで、全体的にふっくらしているものがベストです。
冷蔵保存は「ポリ袋」で乾燥ガード、冷凍保存は「硬めに茹でて」
スナップエンドウは乾燥に弱いため、買ってきたパックのまま冷蔵庫に放り込むのはNGです。正しい保存方法で、美味しさを長持ちさせましょう。
【冷蔵保存】(保存目安:3〜4日)
乾燥を防ぐことが最優先です。洗わずに、キッチンペーパーで包んでからポリ袋に入れ、口を軽く縛って冷蔵庫の野菜室に立てて保存します。スナップエンドウは呼吸量が多い野菜なので、ポリ袋の口をきつく縛りすぎないのがポイントです。
【冷凍保存】(保存目安:約1ヶ月)
食べきれない場合は、新鮮なうちに冷凍するのが正解です。
1. 筋を取り、通常より短い時間(約1分)で固めに茹でます。
2. 冷水で冷やし、水気を完全に拭き取ります。
3. 重ならないように冷凍用保存袋に並べ、空気を抜いて冷凍します。
使う時は、凍ったまま炒め物や汁物に投入できるので非常に便利です。自然解凍してサラダにする場合は、少し食感が落ちるため、加熱調理に使うのがおすすめです。
| 保存方法 | 状態 | 保存期間目安 | 適した用途 |
|---|---|---|---|
| 常温 | × | おすすめしません | すぐに傷みます |
| 冷蔵 | 生のまま | 3〜4日 | サラダ、炒め物など全般 |
| 冷凍 | 固茹で後 | 約1ヶ月 | スープ、炒め物、煮物 |
スナップエンドウ調理のよくある質問(FAQ)
最後に、料理教室やSNSなどでよく寄せられる、スナップエンドウに関する疑問にお答えします。
Q. 茹でずにそのまま炒めても大丈夫ですか?
A. 可能ですが、下茹で(またはレンジ加熱)推奨です。
生のまま炒めることもできますが、スナップエンドウは厚みがあるため、中まで火が通るのに時間がかかります。その間に表面が焦げてしまったり、筋の部分が硬く残ったりすることがあります。また、独特の青臭さが残りやすいです。フライパンに入れる前に、電子レンジ(600Wで1分程度)で軽く加熱しておくだけで、炒め時間が短縮され、色鮮やかで失敗のない仕上がりになります。
Q. 中の豆が育ちすぎてパンパンですが食べられますか?
A. 食べられますが、皮が硬い場合は「豆ごはん」がおすすめです。
収穫遅れなどで豆が大きく育ちすぎたスナップエンドウは、サヤ(皮)の部分が筋っぽく硬くなっていることがあります。無理にサヤごと食べようとせず、サヤを開いて中の豆だけを取り出し、グリーンピースのように使うのが賢い方法です。この豆は甘みが非常に強く、お米と一緒に炊き込んで「豆ごはん」にすると絶品ですよ。
Q. 電子レンジで下処理をする場合の時間は?
A. 100gあたり600Wで約1分〜1分30秒が目安です。
お湯を沸かすのが面倒な時はレンジが便利です。筋を取ったスナップエンドウを耐熱ボウルに入れ、水大さじ1を回しかけます。ふんわりとラップをかけ、600Wで1分〜1分30秒加熱してください。加熱後はすぐにラップを外し(蒸気による加熱しすぎを防ぐため)、冷水にとって色止めをすると、茹でた時と同じように鮮やかに仕上がります。ただし、加熱ムラができやすいので、途中で一度混ぜるのがコツです。
まとめ:旬のスナップエンドウを「下処理」マスターで美味しく食べ尽くそう
ここまで、スナップエンドウの失敗しない下処理から、脱マンネリレシピまでを詳しく解説してきました。スナップエンドウは、春のほんの短い期間だけ楽しめる、自然からの贈り物です。
「筋取り」と「茹で時間」。この2つの基本さえ押さえれば、スナップエンドウは驚くほど甘く、心地よい食感で私たちの食卓を彩ってくれます。今回ご紹介したテクニックを使えば、もう「筋が残る」「シワシワになる」という失敗とは無縁です。
野菜ソムリエプロのアドバイス
「旬の野菜には、その時期の私たちの体に必要な栄養が詰まっています。スナップエンドウの甘みと食感は、春の訪れを五感で感じさせてくれる最高の食材です。ぜひ、今日のお買い物でスナップエンドウを見かけたら手に取ってみてください。そして、この記事のレシピで、ご家族と『春の味』を共有していただけたら、これほど嬉しいことはありません」
スナップエンドウ調理の最終チェックリスト
キッチンに立つ前に、この4つのポイントだけ再確認してください。これだけで成功率は100%に近づきます。
- [ ] 筋取りは「内側(ヘタ側)→外側(お尻側)」の順で行ったか?
- [ ] 茹で時間は沸騰後「1分30秒」を厳守したか?
- [ ] 茹で上げ後、すぐに「氷水」で色止めしたか?
- [ ] 水気はペーパーでしっかり拭き取ったか?(水っぽさ防止)
ぜひ今夜の食卓に、シャキシャキのスナップエンドウ料理を並べてみてください。家族の「美味しい!」という笑顔が待っているはずです。
コメント