「直毛すぎて髪がまとまらない」「セットしてもすぐにペタンとしてしまう」「パーマをかけたいけれど、クルクルになりすぎて失敗するのが怖い」
これらは、私が日々サロンでお客様から伺う最も多い悩みです。結論から申し上げますと、ニュアンスパーマとは、髪にわずかな動き(ニュアンス)を与え、直毛特有の「硬さ」や「扱いづらさ」を解消する、今最もメンズに支持されているパーマスタイルです。従来のパーマのような強いウェーブではなく、まるで元からくせ毛であるかのような自然な毛流れを作ることが最大の特徴です。
しかし、この「ニュアンス」という言葉の定義が非常に曖昧であるため、美容師とお客様の間でイメージのズレが生じやすく、失敗事例も少なくありません。失敗しないためには、正しい知識とオーダー方法が必須です。
この記事では、現役のメンズ特化型美容師である私が、以下の3点を中心に徹底解説します。
- 「おばちゃんパーマ」にならないための、失敗しないオーダーのコツと専門用語
- マッシュ・センターパートなど、スタイル別ニュアンスパーマの成功実例と特徴
- 忙しい朝でも3分でキマる、プロ直伝のスタイリング方法とおすすめワックス選び
最後まで読んでいただければ、あなたに最適なニュアンスパーマのスタイルが見つかり、明日から自信を持って美容室へオーダーできるようになるはずです。ぜひ、理想の「抜け感」ヘアを手に入れてください。
そもそも「ニュアンスパーマ」とは?普通のパーマとの決定的な違い
このセクションでは、まず「ニュアンスパーマ」の正体を明確にします。SNSやヘアカタログでよく目にする言葉ですが、実は美容業界において厳密な定義が存在しない用語でもあります。だからこそ、お客様自身が「自分が求めているのはこれだ」と明確に理解しておくことが、失敗を防ぐ第一歩となります。
ここでは、一般的なパーマとの違いや、どのような髪質の人に向いているのかを、専門的な視点を交えつつ分かりやすく解説していきます。
現役メンズ特化型美容師のアドバイス
「『ニュアンスパーマ』での失敗が起きる最大の原因は、お客様の『ゆるく』と美容師の『ゆるく』の基準がズレていることです。美容師にとっての『ゆるめ』でも、初めてパーマをかけるお客様にとっては『強すぎる』と感じることが多々あります。この認識のギャップを埋めるために、まずは言葉の定義をしっかり共有しましょう」
ニュアンスパーマの定義=「くせ毛風の自然な毛流れ」
ニュアンスパーマを一言で定義するなら、「作為的ではない、天然のくせ毛のような自然な毛流れを作るパーマ」です。
具体的には、髪の毛をロッド(筒)に巻き付ける際に、毛先を中心に大きなカールをつけることで、直毛の真っ直ぐすぎるラインを崩します。これにより、髪に柔らかさが生まれ、ワックスを揉み込んだだけで動きが出るようになります。重要なのは「カール(回転)」というよりも「ウェーブ(波)」や「フロー(流れ)」を作るイメージであるという点です。
例えば、前髪をかき上げた時に毛先が自然に後ろに流れるような動きや、トップ(頭頂部)がふんわりと立ち上がるようなボリューム感。これらは直毛ではアイロンを使わないと再現できませんが、ニュアンスパーマであれば乾かすだけで再現可能になります。あくまで「パーマをかけました!」という主張をせず、「元からお洒落な髪質の人」に見せる技術、それがニュアンスパーマの本質です。
一般的なパーマ(コールドパーマ)やスパイラルパーマとの違い
では、他のパーマと何が違うのでしょうか。美容室のメニュー表には「コールドパーマ」「スパイラルパーマ」「ツイストパーマ」など様々な名称が並んでいますが、ニュアンスパーマはこれらと「強さ」と「質感」において明確に区別されます。
一般的な「コールドパーマ(通常のパーマ)」は、S字のカールをしっかり作ることを目的としており、濡れている時に最もウェーブが強く出ます。一方、「スパイラルパーマ」は螺旋状に巻くことで縦に落ちる強いリッジ(波の隆起)を作ります。これらはデザイン性が高くカッコいい反面、ビジネスシーンや校則の厳しい学校では「派手すぎる」と判断されるリスクがあります。
対してニュアンスパーマは、使用するロッドの径(太さ)が大きく異なります。通常のパーマでは10mm〜15mm程度のロッドを使用することが多いですが、ニュアンスパーマでは17mm〜23mm以上の太いロッドを使用し、回転数も1.5回転〜2回転程度に抑えます。これにより、クルクルとした質感ではなく、大きなCカールやJカールを形成します。
また、薬剤選定においても、髪への負担を最小限に抑える「クリームタイプ」や「システアミン系」などの優しい薬剤を使用することが多く、ダメージレスであることも大きな違いの一つです。
ニュアンスパーマが向いている人・向いていない人(髪質診断)
すべての人にニュアンスパーマが最適解というわけではありません。自分の髪質やライフスタイルに合っているか、以下の基準で確認してみてください。
向いている人
- 直毛・剛毛で、髪が横に広がりやすい人
- トップがペタンとしてボリュームが出ない軟毛の人
- 朝のセット時間を短縮したいが、アイロン操作は苦手な人
- 職場や学校の規定があり、あからさまなパーマはNGな人
- 初めてパーマをかけるため、失敗してチリチリになるのが怖い人
向いていない人(または注意が必要な人)
- 元々強い天然パーマ(縮毛)の人(※この場合は縮毛矯正やストレートパーマが必要です)
- ブリーチを繰り返して髪がハイダメージ状態の人(※薬剤に耐えられない可能性があります)
- ドレッドやアフロのような、ハードな質感を求めている人
- ベリーショート(3cm以下)の人(※ロッドを巻く長さが足りない場合があります)
以下の表は、パーマの種類別にウェーブの強さと仕上がりの質感を比較したものです。ご自身がどの位置を目指しているか確認してください。
▼詳細比較データ:パーマ種類別・ウェーブの強さと仕上がり比較表
| パーマの種類 | ウェーブの強さ | 質感・ラフさ | ビジネス適正 | 主な特徴 |
|---|---|---|---|---|
| ニュアンスパーマ | ★☆☆☆☆(極弱) | ナチュラル・柔らかい | ◎(最適) | 毛流れ補正、ボリューム調整、くせ毛風 |
| ボディパーマ | ★★☆☆☆(弱) | ふんわり・ボリューム | ○(可) | 根元の立ち上がり重視、毛先の動きは少なめ |
| カルマパーマ | ★★☆☆☆(中弱) | 韓国風・毛流れ | ◎(最適) | センターパート特化、外ハネの毛流れ |
| 通常パーマ | ★★★☆☆(中) | カール・束感 | △(職種による) | 一般的なS字カール、無造作ヘアの王道 |
| スパイラルパーマ | ★★★★☆(強) | 縦落ち・リッジ感 | △(職種による) | 螺旋状の動き、ストリート感が強い |
| ツイストスパイラル | ★★★★★(最強) | チリつき・鋭さ | ×(厳しい) | 男らしさ、ザラッとした質感、ボリューム大 |
【保存版】失敗回避!美容室での「ニュアンスパーマ」の頼み方4ステップ
「美容室で写真を見せたのに、仕上がりが全然違った」「思ったより強くかかりすぎて、翌日学校に行きたくなかった」。このような悲劇は、なぜ起こるのでしょうか。
それは、オーダーの精度が低いことが原因の大半を占めています。特にニュアンスパーマのような繊細なスタイルは、言葉だけで伝えるのはプロ同士でも困難です。ここでは、ペルソナであるあなたが美容室で絶対に失敗しないための、具体的なオーダー手順を4つのステップで解説します。この通りに実行すれば、理想通りのスタイルを手に入れる確率は格段に上がります。
ステップ1:なりたい雰囲気の画像は「最低3枚」用意する
1枚の画像だけでは不十分です。なぜなら、その画像のモデルさんの髪質、骨格、毛量があなたと同じとは限らないからです。また、その1枚の「どの部分」が気に入っているのか(前髪の立ち上がりなのか、襟足の収まりなのか)を美容師が誤解する可能性があります。
必ず、以下の3パターンの画像を用意してください。
- 正面からの画像:顔まわりの雰囲気や前髪の長さを伝えるため。
- 横(サイド)からの画像:耳周りの処理や、後頭部のボリューム感を伝えるため。
- 後ろ(バック)からの画像:襟足の長さや刈り上げの有無を伝えるため。
これら3枚を用意することで、美容師はあなたの好みの傾向(テイスト)を立体的に把握することができます。「この画像のここが好き」と具体的に指差しながら伝えるのがポイントです。
ステップ2:「かけたくない強さ」のNG画像も必ず見せる
実は「なりたい画像」以上に重要なのが、「これにはなりたくない」というNG画像を見せることです。
「ニュアンスパーマでお願いします」と伝えても、美容師によっては「少ししっかりめにかけておこう(長持ちするように)」と気を利かせた結果、お客様にとっては「強すぎる(おばちゃんっぽい)」仕上がりになることがあります。
「ここまでクルクルするのは嫌です」「根本が折れているような質感はNGです」と、写真を見せながら明確に拒否条件を提示してください。これにより、美容師は「攻めるべきライン」と「守るべきライン」を正確に理解し、ロッド選定や薬剤の放置時間を慎重に調整するようになります。
ステップ3:普段のスタイリング頻度と使用する整髪料を伝える
美容師は、お客様が自宅でどれくらいスタイリングができるかを計算してパーマをかけます。
もしあなたが「毎朝ワックスをしっかり揉み込む」タイプなら、乾かした時は少し緩くてもワックスで動きが出るように調整します。逆に「朝は何もつけない、ドライヤーで乾かすだけ」というタイプなら、乾かしただけで形になるように、少し計算を変えてかける必要があります。
「普段はバームを使っています」「朝は3分しか時間がありません」「ドライヤーだけで形になるようにしてください」と、あなたのリアルな日常を正直に伝えてください。見栄を張って「毎日セットします」と嘘をつくと、再現性の低いスタイルになってしまいます。
ステップ4:過去のパーマ履歴と失敗談(もしあれば)を正直に話す
過去にパーマやカラー、縮毛矯正をした履歴は、髪の内部に残っています。特に縮毛矯正やブリーチの履歴がある場合、通常のパーマ液を使うと髪が断毛したり、チリチリになったりする重大な事故につながります。
「3ヶ月前にカラーをしました」「半年前まで縮毛矯正をしていました」といった履歴は必ず申告してください。また、「以前パーマをかけた時、すぐにとれてしまった」あるいは「かかりすぎて爆発した」という過去の失敗談があれば、それも貴重な情報です。美容師はその情報を元に、薬剤のパワーやロッドの太さを微調整し、同じ失敗を繰り返さないための対策を講じることができます。
現役メンズ特化型美容師のアドバイス
「美容師に伝わりやすい『魔法のオーダーフレーズ』をお教えします。それは『ワックスをつけた時に、Cカールが重なるくらいの動きが欲しいです。何もつけていない時は、少しボサッとするくらいの自然さでお願いします』という表現です。これにより、過度なウェーブを回避しつつ、セット時の動きを確保できます」
以下に、そのままスマホの画面を美容師に見せればオーダーが完了するシートを作成しました。スクリーンショットを撮って活用してください。
▼そのまま使える!美容室でのオーダーシート(スマホ提示用)
【オーダーシート】
■希望スタイル
メニュー:ニュアンスパーマ(カット込み)
イメージ:毛先にCカールの動き、根元のふんわりとした立ち上がり
質感:くせ毛風、無造作、柔らかい
■NGイメージ(これだけは避けてください)
・クルクルしすぎて大仏のようになること
・根本がカクッと折れていること
・毛先がチリチリパサパサに見えること
■普段のセット環境
・朝のセット時間:3分以内で終わらせたい
・使用スタイリング剤:バーム or ソフトワックス(ベタベタは苦手)
・スタイリング技術:あまり自信がないので、簡単にキマるようにしたい
■現在の髪の悩み
・直毛で横に広がりやすい
・トップがペタンとして潰れる
・前髪が直角に落ちてきて邪魔
直毛メンズがニュアンスパーマをかける3つのメリット
直毛の男性にとって、ニュアンスパーマは単なる「髪型の変更」以上の価値をもたらします。それは日々のストレスからの解放であり、自己肯定感の向上です。なぜこれほどまでに多くの直毛メンズがニュアンスパーマを選ぶのか、その具体的なメリットを3つに絞って解説します。
メリット1:朝のセット時間が圧倒的に短縮(3分で完了)
直毛の方が動きを出そうとすると、ヘアアイロンで一本一本毛束をねじり、熱を当て、冷まして形を作るという工程が必要です。慣れていても15分、慣れていなければ30分以上かかることも珍しくありません。
ニュアンスパーマをかけると、このアイロン作業が完全に不要になります。髪を濡らしてタオルドライし、ドライヤーでざっと乾かしてスタイリング剤を揉み込むだけ。パーマによって既に毛流れのベースができているため、適当にワックスを馴染ませるだけで、計算されたような束感が生まれます。朝の貴重な時間を睡眠や朝食に充てることができるのは、最大のメリットと言えるでしょう。
メリット2:直毛特有の「ヘルメット感」がなくなり、垢抜けた印象に
直毛の方の悩みとして多いのが、髪が頭の形に沿って張り付き、まるでヘルメットを被っているかのような野暮ったいシルエットになることです。また、髪が硬く見え、近寄りがたい印象や真面目すぎる印象を与えてしまうこともあります。
ニュアンスパーマは、髪に曲線を与えることで空気感を含ませます。これにより、シルエットに奥行きが生まれ、頭の形が綺麗に見える「骨格補正効果」が得られます。また、質感が柔らかくなることで、優しく、色気のある「垢抜けた」雰囲気を演出できます。ファッションを変えなくても、髪の質感が変わるだけで全体の雰囲気は劇的に向上します。
メリット3:校則や職場の規定が厳しくてもバレにくい自然な仕上がり
「パーマ禁止」の校則や、堅い職場で働いている方にとって、強いパーマはリスクが高いものです。しかし、ニュアンスパーマであれば「天然パーマ」や「寝癖」の延長線上でカモフラージュすることが可能です。
特に、ワックスをつけていないドライの状態では、単に「髪に少し癖がある人」程度にしか見えません。オンの時はオイルなどでタイトに抑えて清潔感を出し、オフの時はワックスで動きを出して遊ぶといった「2WAY」の楽しみ方ができるのも、ニュアンスパーマならではの利点です。
現役メンズ特化型美容師 / 毛髪診断士のアドバイス
「以前担当した就活生の男性の事例です。彼は剛毛の直毛で、髪を短くすると角刈りのように広がってしまい、清潔感が出ないことに悩んでいました。そこで、サイドを抑えつつトップに緩やかなニュアンスパーマを施しました。結果、黒髪でも重たく見えない柔らかな印象になり、面接官からも『爽やかだね』と褒められ、無事第一志望の内定を獲得されました。髪の印象は、人の評価を大きく左右します」
【レングス・スタイル別】ニュアンスパーマのヘアカタログ実例集
一口にニュアンスパーマと言っても、ベースとなるカットスタイルによって印象は大きく変わります。ここでは、代表的な4つのスタイルについて、どのような特徴があり、どんな人におすすめかを具体的に解説します。美容室でのオーダー時の参考にしてください。
【マッシュ × ニュアンスパーマ】王道の柔らかさと女子ウケNo.1
特徴:
現在、最もオーダーが多い王道スタイルです。丸みのあるマッシュシルエットに、ニュアンスパーマで毛先の動きと軽さをプラスします。直毛のマッシュは重たく「キノコ」っぽくなりがちですが、パーマで隙間を作ることで、透け感のある今っぽい質感になります。
おすすめな人:
・おでこを出したくない人
・中性的で優しい雰囲気にしたい人
・女子ウケを狙いたい人
スタイリングのポイント:
前髪は重く残しすぎず、シースルー気味に調整するとトレンド感が出ます。全体にワックスを揉み込み、シルエットをひし形に整えるだけで完成します。
【センターパート × ニュアンスパーマ】色気のある大人な毛流れ
特徴:
前髪を真ん中(または6:4)で分け、毛先を後ろに流すスタイルです。韓国ドラマの影響で爆発的に人気が出ました。直毛だと前髪がパラパラと落ちてきて邪魔ですが、ニュアンスパーマ(カルマパーマとも呼ばれます)で根元の立ち上がりとリバース(後ろ方向)への毛流れを作ることで、手櫛を通すだけで綺麗に流れるようになります。
おすすめな人:
・大人っぽく、知的な印象に見せたい人
・おでこを出して清潔感を出したい人
・丸顔をカバーして縦のラインを強調したい人
スタイリングのポイント:
ドライヤーの風を下から当てて前髪の根元を立ち上げることが最重要です。バーム系のスタイリング剤でツヤを出すと、より色気のある仕上がりになります。
【ショート・ベリーショート × ニュアンスパーマ】動きのある束感で爽やかに
特徴:
耳周りや襟足をスッキリと刈り上げ、トップの髪に動きをつけたスタイルです。短髪の場合、直毛だとツンツンと立ってしまいがちですが、ピンパーマなどで毛先を曲げることで、ランダムな束感が生まれ、躍動感のあるスタイルになります。
おすすめな人:
・スポーツをしている人や、汗をかきやすい人
・ビジネスマンでスーツに合わせたい人
・爽やかさと男らしさを両立したい人
スタイリングのポイント:
硬めのワックスやグリースを使用し、しっかりと立ち上げながらセットします。短くても毛先が曲がっているため、簡単に束感を作ることができます。
【ウルフ × ニュアンスパーマ】トレンド感抜群の無造作スタイル
特徴:
襟足を長めに残したウルフカットに、ルーズなニュアンスパーマを合わせたスタイルです。襟足が外ハネになるような動きをつけることで、首元にアクセントが生まれ、小顔効果も期待できます。個性的でファッショナブルな印象を与えます。
おすすめな人:
・周りと被りたくないお洒落上級者
・面長をカバーしたい人(横のボリュームが出るため)
・カジュアルやストリートファッションが好きな人
スタイリングのポイント:
襟足は外ハネに、トップは内巻きにと、動きをミックスさせるのがコツです。少しウェットな質感のスタイリング剤を使うと、より雰囲気が出ます。
現役メンズ特化型美容師 / 毛髪診断士のアドバイス
「顔型別に見ると、丸顔の方は『センターパート』でおでこを出して縦長に見せるのが正解。逆に面長の方は『マッシュ』で前髪を作り、顔の縦幅を削るのが似合わせの鉄則です。ニュアンスパーマは、この骨格補正の効果をさらに高めることができます」
プロが教える!ニュアンスパーマを最大限に活かすスタイリング術
美容室ではカッコよかったのに、翌日自分でセットしたら全然上手くいかない。これは「ドライ(乾かし方)」と「スタイリング剤選び」が間違っていることが原因です。ニュアンスパーマの再現性は、実はセット前の土台作りで8割が決まります。
ここでは、不器用な方でも3分でサロン帰りのクオリティを再現できる、プロ直伝のテクニックを伝授します。
ドライヤーでの乾かし方が8割!「握って乾かす」テクニック
ニュアンスパーマを活かす最大のコツは、「引っ張らない」ことです。直毛のセットに慣れている方は、無意識に髪を引っ張りながら乾かしがちですが、これをするとせっかくのパーマが伸びてしまいます。
正しい乾かし方は「握る」こと。ドライヤーの風を弱風にし、手で髪を優しく握り込み、その手の中に温風を送り込むようにして乾かします。こうすることで、カールの形状が記憶され、ふんわりとしたボリュームが出ます。特にトップ(頭頂部)は根元を起こすように、サイドはボリュームを抑えるように乾かすと、バランスの良いひし形シルエットになります。
おすすめのスタイリング剤は「バーム」か「ソフトワックス」
ニュアンスパーマの魅力である「柔らかさ」や「自然さ」を消してしまうのが、ガチガチに固まるハードワックスやジェルです。これらを使うと、髪が固まりすぎて不自然に見えてしまいます。
おすすめは、「ヘアバーム」または「ソフトワックス(ファイバータイプ)」です。これらは油分が多く含まれており、髪にツヤとまとまりを与えつつ、手櫛が通るような柔らかい仕上がりを実現します。パサつきを抑える効果もあるため、パーマによる乾燥ケアとしても優秀です。
以下の表を参考に、自分のなりたい質感に合わせて選んでみてください。
▼詳細比較データ:髪質別・おすすめスタイリング剤比較表
| スタイリング剤の種類 | セット力 | ツヤ感 | おすすめのスタイル・髪質 |
|---|---|---|---|
| ヘアバーム | ★☆☆☆☆ | ★★★★☆ | マッシュ、センターパート ナチュラルに仕上げたい人、乾燥毛の人 |
| ソフトワックス | ★★☆☆☆ | ★★☆☆☆ | マッシュ、ウルフ 程よい動きとふんわり感が欲しい人 |
| ハードワックス | ★★★★☆ | ★☆☆☆☆ | ショート、ベリーショート しっかり立ち上げたい人(※つけすぎ注意) |
| グリース・ジェル | ★★★★☆ | ★★★★★ | ビジネスショート、パーマ強め ウェットな質感で色気を出したい人 |
3分で完成!朝のスタイリング手順
忙しい朝でも確実にキマる、最短ルートのスタイリング手順です。これをルーティン化してしまいましょう。
▼手順の要約リスト(ここをタップして確認)
- 髪全体を濡らす:寝癖をリセットするため、一度根本までしっかり濡らします。
- タオルドライ:水気が垂れない程度まで、しっかりと拭き取ります(8割ドライの状態)。
- ベースドライ:ドライヤーの弱風で、根元を立ち上げながら乾かします。毛先は手で優しく握るようにして、カールを出します。完全に乾ききる一歩手前で止めます。
- スタイリング剤を手に取る:小豆大(指の第一関節くらい)の量を手のひらに取り、指の間まで透明になるまでしっかり伸ばします。
- 全体に揉み込む:シャンプーをする時のように、後頭部→サイド→トップの順で、根元付近からワックスをガシガシと揉み込みます。最初はボサボサになっても構いません。
- 整える:放射状に髪を散らし、指先で毛束をつまんで整えます。前髪は最後に、手に残ったわずかなワックスで整える程度にします。
- (必要なら)スプレー:風が強い日や長持ちさせたい場合は、ハードスプレーを遠くから軽く吹きかけます。
ニュアンスパーマに関するよくある質問(FAQ)
最後に、施術前に解消しておきたい疑問について、Q&A形式でお答えします。持ちやケア方法を知っておくことで、パーマライフをより長く楽しむことができます。
Q. ニュアンスパーマの持ち(持続期間)はどれくらい?
A. 平均して1.5ヶ月〜2ヶ月程度です。
通常の強いパーマに比べると、緩くかけている分、どうしても落ちるスピードは早くなります。また、髪の長さが伸びてくると、カールの位置が下がって重たくなるため、カットのタイミング(1.5ヶ月前後)でパーマ感が薄れてきたと感じることが多いでしょう。ただし、完全に真っ直ぐに戻るわけではなく、微かな癖は3ヶ月ほど残る場合もあります。
現役メンズ特化型美容師 / 毛髪診断士のアドバイス
「パーマを長持ちさせる秘訣は、当日のシャンプーを控えることと、お風呂上がりに『すぐに完全に乾かす』ことです。濡れたまま放置すると、髪の結合が緩み、パーマがダレやすくなります。また、クシで強くとかすのもNGです。手櫛で優しく扱うことが、長持ちへの近道です」
Q. ブリーチ毛やダメージ毛でもかけられる?
A. 髪の状態によりますが、リスクは高いです。
ブリーチを1回している程度であれば、酸性パーマなどの特殊な薬剤を使ってかけられる場合もあります。しかし、2回以上のブリーチや、ハイライトが入っている髪、縮毛矯正を繰り返している髪は、内部のタンパク質が流出しており、パーマ液に耐えられず「ビビリ毛(チリチリの状態)」になる可能性が高いです。必ず担当美容師に履歴を正直に伝え、毛髪診断を受けてから判断してください。無理にかけるよりも、アイロンでのセットを推奨される場合もあります。
Q. かけた当日はシャンプーしても大丈夫?
A. できれば24時間は控えることをおすすめします。
パーマ液による化学反応(結合の再定着)は、施術後も空気中の酸素を取り込みながら、約24時間〜48時間かけて完全に安定します。直後に洗浄力の強いシャンプーで洗ってしまうと、定着しかけていた結合が解け、パーマが取れやすくなってしまいます。当日はお湯ですすぐ「湯シャン」程度にし、トリートメントを毛先につけるだけにするのがベストです。どうしても気持ち悪い場合は、洗浄力の優しいアミノ酸系シャンプーを使いましょう。
Q. パーマが落ちてきたらどうすればいい?かけ直しの頻度は?
A. カットで復活させるか、3ヶ月後にかけ直しましょう。
パーマが落ちてきたと感じても、実は髪が伸びて重さでカールが伸びているだけのことがよくあります。その場合、カットで量を調節し、長さを整えるだけでパーマの動きが復活することがあります。かけ直しの頻度としては、髪への負担を考慮し、2回に1回(3〜4ヶ月に1回)のペースが理想的です。間の1回は「メンテナンスカット」でパーマを活かすようにオーダーしてみてください。
まとめ:ニュアンスパーマで「頑張りすぎないお洒落」を手に入れよう
ニュアンスパーマは、直毛メンズの悩みを解決し、毎日のスタイリングを劇的に楽にしてくれる強力な武器です。定義が曖昧だからこそ、事前の準備と正しい知識を持つことで、他と差がつく洗練されたスタイルを手に入れることができます。
最後に、今回の重要ポイントをチェックリストにまとめました。これらを押さえて、ぜひ美容室へ足を運んでみてください。
【ニュアンスパーマ成功のための最終チェックリスト】
- 希望のスタイル画像は「正面・横・後ろ」の3枚用意したか?
- 「なりたくない」NG画像(強すぎるパーマなど)は保存したか?
- 自分の朝のセット時間と、使えるスタイリング剤を把握したか?
- 過去の施術履歴(カラー・縮毛矯正・ブリーチ)を正確に思い出せるか?
- 美容師には「Cカール程度の自然な動き」「くせ毛風」という言葉で伝えられるか?
現役メンズ特化型美容師 / 毛髪診断士のアドバイス
「『自分に似合うか不安』という理由で一歩踏み出せない直毛メンズの方へ。ニュアンスパーマは、髪型を変えるというより、髪質をアップデートする技術です。一度この楽さと垢抜け感を体験すると、もう直毛には戻れないという方が大半です。ぜひ勇気を出して、新しい自分に出会ってください。鏡を見るのが楽しみになる毎日が待っています」
あなたに似合う最高のヘアスタイルが見つかり、明日からの生活がより豊かになることを願っています。まずは信頼できる美容師さんに相談することから始めてみてください。
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