メッシ、ネイマール、エンバペという世紀のスーパー・トリオ「MNM」が解体され、パリ・サンジェルマン(PSG)は今、クラブ史上最大とも言える転換期を迎えています。多くのファンが抱く「スター不在でチームは弱体化したのではないか?」という懸念に対し、現地取材を続ける私が出した結論は明確です。ルイス・エンリケ監督の下、PSGは「個の力」への依存から脱却し、「組織的なコレクティブ・フットボール」へと劇的な進化を遂げているのです。
この記事では、欧州サッカーの最前線で取材を重ねてきた筆者が、新生PSGの戦術的な魅力や見どころ、複雑化する日本国内での視聴方法、そして現地パルク・デ・プランスで生の熱狂を味わうためのチケット入手術までを網羅的に解説します。単なるニュース記事では得られない、深みのある情報と実践的なガイドをお届けします。
この記事でわかること
- エンバペ退団後のPSGの戦術変化と、今見るべき注目選手(イ・ガンイン、バルコラ他)
- 2024-25シーズン最新版:日本国内でのPSG戦視聴方法と放映権事情の完全整理
- 初心者でも安心!転売サイトを使わず、公式サイトで定価チケットを購入する具体的な手順
【現在地】MNM解体後のパリ・サンジェルマンは「弱体化」したのか?
世界中のサッカーファンが注目したキリアン・エンバペのレアル・マドリード移籍。これに先立つリオネル・メッシ、ネイマールの退団により、PSGが誇った「銀河系軍団」の時代は幕を閉じました。表面的なニュースだけを見れば、戦力ダウンやブランド価値の低下と捉えられるかもしれません。しかし、現地パリの空気感や実際の試合内容は、全く異なる様相を呈しています。
現在のPSGは、特定のスター選手にボールを集めるだけのチームではありません。ルイス・エンリケ監督が植え付けた哲学により、ピッチ上の11人全員が有機的に連動し、攻守においてハードワークを惜しまない「戦う集団」へと変貌を遂げました。これは、長年PSGを追い続けてきたサポーターたちが、心の底から待ち望んでいた姿でもあります。
欧州サッカー現地取材歴15年のスポーツライターのアドバイス:新生PSGを見るべき理由
「スター選手個人の『閃き』に頼っていた過去数年とは異なり、現在は11人が連動するダイナミックなサッカーが見られます。かつては見られなかった前線からの激しいプレス、そしてボールを失った瞬間の切り替え(トランジション)の速さは欧州屈指です。一人の天才が試合を決めるのを待つのではなく、チーム全体で相手を崩しにかかるプロセスを楽しめるため、戦術的な完成度はむしろ高まっており、サッカー通こそ楽しめるチームになっています。」
ルイス・エンリケ監督が掲げる「ゼロ・ヒエラルキー」と戦術革命
ルイス・エンリケ監督が就任以来徹底しているのが、「チームの上に立つ選手はいない」という規律です。かつてのPSGでは、攻撃のスター選手が守備を免除され、その負担を中盤やディフェンダーが負うという構造的な歪みがありました。これにより、チャンピオンズリーグ(CL)のような強度の高い舞台では、守備ブロックの綻びを突かれて敗退するという光景が繰り返されてきました。
現在のチームでは、最前線の選手であっても守備への貢献が義務付けられています。ボールを奪われた瞬間に即座に奪い返しに行く「即時奪回」の意識がチーム全体に浸透しており、相手に息つく暇を与えません。また、特定の選手にボールを預けるのではなく、全員が適切なポジションを取り続けることで、どこからでも攻撃を仕掛けられる「ゼロ・ヒエラルキー(序列のない)」な攻撃陣が形成されています。これにより、対戦相手は「誰をマークすれば良いのか絞りきれない」という新たな脅威に直面することになります。
攻撃のメカニズム:ポゼッションと縦への推進力の融合
ルイス・エンリケ監督といえば、バルセロナやスペイン代表で見せた「ポゼッションサッカー(ボール保持率を高める戦術)」のイメージが強いかもしれません。確かに現在のPSGも高いボール支配率を誇りますが、単にパスを回すだけではありません。特筆すべきは、そこに「縦への圧倒的な推進力」が組み合わされている点です。
両ウイングに配置されたスピードのある選手(デンベレやバルコラなど)が、サイドライン際で幅を取り、相手ディフェンダーを広げます。そこで生まれた中央のスペース(ハーフスペース)に、インサイドハーフや偽9番(ストライカーが中盤に降りてくる動き)が侵入し、ダイレクトパスやドリブルで一気にゴールへ迫ります。遅攻と速攻を巧みに使い分けるこのスタイルは、見ていて非常にスリリングであり、現代サッカーのトレンドを最先端で体現しています。
課題と展望:チャンピオンズリーグ(CL)悲願達成へのロードマップ
もちろん、課題が全くないわけではありません。絶対的な得点源であったエンバペが去ったことで、「理不尽なまでの決定力」は低下しました。チャンスを数多く作り出しながらも、最後のシュートが決まらないという試合も散見されます。しかし、これは特定の個人に依存しない分散型の得点能力を身につけるための通過儀礼とも言えます。
クラブの悲願であるUEFAチャンピオンズリーグ(CL)優勝に向けて、現在のPSGは「急がば回れ」の精神でチーム作りを進めています。即効性のあるスター補強ではなく、若く才能ある選手を育て、長期的に機能する強固なシステムを構築すること。これこそが、過去の失敗から学んだQSI(カタール・スポーツ・インベストメント)の新たな戦略であり、その成果は着実にピッチ上に現れ始めています。
▼詳細データ:チームの運動量変化(クリックして展開)
| 比較項目 | MNM時代(22-23) | 新生PSG(24-25) |
|---|---|---|
| 1試合平均走行距離 | 約 108 km | 約 116 km |
| 高強度スプリント回数 | リーグ平均以下 | リーグトップクラス |
| 守備時のプレッシング強度 | 前線は限定的 | 前線から連動して実施 |
※データは現地メディアおよび公式スタッツに基づく筆者概算による傾向比較。
今こそ注目すべきPSGの新たな主役たち
「スターがいなくなった」と嘆く必要はありません。現在のPSGには、これから世界のサッカーシーンを席巻するであろう、若く野心的な才能が溢れています。彼らは知名度こそメッシやネイマールに劣るかもしれませんが、チームへの献身性と将来性においては勝るとも劣りません。ここでは、今のPSGを語る上で欠かせないキーマンたちを紹介します。
次世代のエース候補:ウスマン・デンベレとブラッドリー・バルコラ
攻撃の中心を担うのは、フランス代表のウスマン・デンベレです。彼の予測不可能なドリブルは、対峙するディフェンダーにとって悪夢そのもの。右サイドからカットインしてのシュートや、意表を突くラストパスで数多くのチャンスを演出します。かつては怪我の多さが懸念されていましたが、パリではコンディション管理も改善され、リーダーとしての自覚も芽生えています。
そして、左サイドで急速に台頭しているのがブラッドリー・バルコラです。リヨンから加入したこの若きウインガーは、エンバペの後継者という重圧を跳ね除け、鋭い突破と冷静なフィニッシュワークでゴールを量産しています。彼のスピードと足元の技術は、PSGの新たな武器として完全に定着しました。
中盤の支配者:ヴィティーニャとウォーレン・ザイール=エメリ
ルイス・エンリケの戦術の心臓部となるのが中盤です。ポルトガル代表ヴィティーニャは、長短のパスを織り交ぜてゲームのリズムを作るマエストロ。以前は安全なパスを選択する傾向がありましたが、現在は積極的にミドルシュートを狙い、ゴールに直結するプレーが増えています。
その相棒を務めるのが、PSGのアカデミーが生んだ最高傑作、ウォーレン・ザイール=エメリです。10代にしてレギュラーポジションを掴んだ彼は、年齢離れしたフィジカルと戦術眼を持っています。ボールを運ぶ推進力、守備での強度の高さ、そして要所での得点力。彼は間違いなく、今後10年以上にわたってPSGとフランス代表を背負って立つ存在です。
アジアの至宝:イ・ガンインのチーム内での立ち位置と評価
日本人ファンにとっても注目の存在が、韓国代表のイ・ガンインです。加入当初はマーケティング目的の獲得ではないかと懐疑的な見方もありましたが、彼は実力でその声を封じ込めました。中盤のインサイドハーフ、ウイング、さらには偽9番までこなすユーティリティ性は、戦術家であるルイス・エンリケ監督にとって非常に使い勝手の良い武器となっています。
特に彼の左足から繰り出される精度の高いパスと、狭い局面を打開するテクニックはチームにアクセントを加えています。ユニフォームの売り上げでもトップクラスを誇り、アジア市場だけでなく、パリの現地サポーターからも「リー(Lee)」の愛称で親しまれ、大きな歓声を浴びています。
守備の要:マルキーニョスとドンナルンマのリーダーシップ
若いチームを最後尾から支えるのが、キャプテンのマルキーニョスです。長年PSGに在籍し、クラブの酸いも甘いも知る彼は、ディフェンスラインの統率だけでなく、精神的な支柱としても不可欠です。彼の献身的な守備とカバーリング能力は健在です。
ゴールマウスを守るジャンルイジ・ドンナルンマも、世界屈指のショットストッパーとしての能力を発揮しています。時折見られる足元の技術への不安はありますが、至近距離からのシュートに対する反応速度は人間離れしており、幾度となくチームの危機を救っています。
▼2024-25シーズン 主力選手・ポジション一覧表(クリックして展開)
| ポジション | 主な選手名 | 特徴・役割 |
|---|---|---|
| FW (ウイング) | デンベレ、バルコラ | サイド突破、チャンスメイク、得点 |
| FW (中央) | ゴンサロ・ラモス、コロ・ムアニ | ポストプレー、前線守備、フィニッシュ |
| MF | ヴィティーニャ、ザイール=エメリ、ネヴェス、イ・ガンイン | ゲームメイク、攻守のリンク、ボール奪取 |
| DF (SB) | ハキミ、ヌーノ・メンデス | 超攻撃的サイドバック、オーバーラップ |
| DF (CB) | マルキーニョス、パチョ、ベラルド | ビルドアップ、ライン統率、対人守備 |
| GK | ドンナルンマ、サフォノフ | ビッグセーブ、最後尾からのコーチング |
【2024-25最新】日本からパリ・サンジェルマンの試合を見る方法
海外サッカーの放映権事情は毎シーズンのように変更があり、非常に複雑です。「結局、どこに契約すればPSGの試合が見られるの?」と迷っている方も多いでしょう。ここでは、2024-25シーズンにおける日本国内での視聴方法を整理し、あなたのニーズに合った最適なサービスを提案します。
結論:リーグ・アンを見るなら「U-NEXT」か「DAZN」か?
まず、PSGが所属するフランスリーグ「リーグ・アン(Ligue 1)」の視聴についてです。2024-25シーズンにおいて、日本国内での放映権を持っている主要なプラットフォームはDAZNとU-NEXT(一部提携含む)の動向を注視する必要があります。
これまでの傾向として、DAZNはリーグ・アンの放映権を保持しており、PSG戦を含む主要試合をライブ配信してきました。一方、U-NEXTは「SPOTV NOWパック」などを通じてプレミアリーグやセリエAに強みを持っていますが、フランスリーグに関してはDAZNがメインとなるケースが多いです。ただし、シーズン開幕直前に権利元が変更になる場合もあるため、契約前には必ず各公式サイトの「配信予定リスト」を確認することが鉄則です。
もしあなたが「リーグ戦全試合を追いたい」のであれば、DAZN(またはDMM×DAZNホーダイなどのセットプラン)が最も確実な選択肢となるでしょう。DAZNであれば、リーグ戦だけでなく、関連するハイライト番組なども充実しています。
チャンピオンズリーグ(CL)を見るための視聴サービス
PSGファンにとって最も重要な大会である「UEFAチャンピオンズリーグ(CL)」を見るなら、選択肢はWOWOW一択となります(2024-25シーズン時点)。
WOWOWはCLおよびヨーロッパリーグ(EL)の独占放映権を持っています。リーグ戦はDAZN、CLはWOWOWという「二刀流」の契約が必要になるのが、欧州サッカーファンの悩ましいところです。しかし、CLでのPSGの激闘、特に決勝トーナメント以降の痺れるような試合をライブで目撃するためには、WOWOWへの加入が不可欠です。オンデマンド配信も充実しているため、深夜の試合を見逃しても翌朝の通勤中にチェックすることが可能です。
クープ・ドゥ・フランス(フランス杯)の視聴方法
リーグ戦とは異なるトーナメント戦、「クープ・ドゥ・フランス」も見逃せません。この大会は、DAZNで配信されることが多いですが、年によっては放映権の所在が曖昧になることもあります。DAZNが権利を持っている場合、リーグ戦の契約の範囲内で視聴できることがほとんどです。カップ戦特有のジャイアントキリング(大番狂わせ)や、若手選手の起用が見られる貴重な機会ですので、こちらもチェックしておきましょう。
無料で視聴する方法はある?違法サイトのリスク
「できれば無料で見たい」と考える気持ちはわかりますが、公式に無料でフルマッチを視聴する方法は、ABEMAなどで一部試合が無料開放されるなどの特別なキャンペーンがない限り、基本的には存在しません。YouTubeのPSG公式チャンネルでは、試合後のハイライト動画や練習風景、インタビューなどを無料で楽しむことができます。
インターネット上には違法に試合を配信しているサイトが存在しますが、これらは絶対に利用してはいけません。画質が悪いだけでなく、ウイルス感染や個人情報漏洩のリスクが極めて高く、視聴すること自体が法的な問題に発展する可能性もあります。安全かつ快適に、そしてクラブを正しく応援するためにも、正規の配信サービスを利用しましょう。
▼補足:主要配信サービスの料金・特徴比較(クリックして展開)
| サービス名 | 主な配信コンテンツ | PSGファンへの推奨度 |
|---|---|---|
| DAZN | リーグ・アン(リーグ戦)、クープ・ドゥ・フランスなど ※他国のリーグや代表戦も豊富 |
必須級(リーグ戦重視) 毎週末の試合を追うならこれ。 |
| WOWOW | UEFAチャンピオンズリーグ(CL)、ヨーロッパリーグ(EL) | 必須級(CL重視) 欧州制覇の瞬間を見るならこれ。 |
| U-NEXT | ラ・リーガ、プレミアリーグ(SPOTVパック)など ※リーグ・アンの配信状況は要確認 |
△(状況による) 映画や他リーグも楽しみたい人向け。 |
※料金や配信権は変更される可能性があります。必ず各公式サイトで最新情報をご確認ください。
【現地観戦ガイド】パルク・デ・プランスへのチケット購入完全マニュアル
テレビやスマホの画面越しに見るPSGも素晴らしいですが、本拠地「パルク・デ・プランス」で味わう生の雰囲気は、人生観を変えるほどの衝撃を与えてくれます。独特の反響音、サポーターのチャント、そしてパリの夜空に浮かび上がるスタジアムの美しさ。ここでは、日本人が最も躓きやすい「チケット購入」について、現地取材歴15年の経験に基づいた失敗しない方法を伝授します。
欧州サッカー現地取材歴15年のスポーツライターのアドバイス:チケット購入の鉄則
「多くの人が、Google検索で上位に出てくる『Viagogo』や『StubHub』などの転売仲介サイトで高額なチケットを買ってしまいますが、これは推奨しません。手数料が高すぎるだけでなく、入場時にトラブルになるケースも見てきました。PSGは公式サイトの『Ticketplace(公式リセール)』機能が非常に優秀です。定価に近い価格で、かつクラブ公認の安全なルートで購入できるこの機能を使いこなすことが、賢い現地観戦の第一歩です。」
転売サイトはNG!公式サイト「PSG.FR」を使うべき3つの理由
なぜ、怪しげな日本語のチケット代行サイトや転売サイトを使ってはいけないのでしょうか?理由は主に3つあります。
- 価格の透明性:転売サイトでは定価の3倍〜5倍の価格がつけられることも珍しくありませんが、公式サイトなら適正価格で購入できます。
- 安全性の保証:公式サイトで購入したチケットは、スマホのQRコードで確実に入場できます。転売チケットの場合、名義人の不一致などで入場を拒否されるリスクがゼロではありません。
- 座席選択の自由度:公式サイトでは、3Dビューで実際のピッチの見え方を確認しながら、1席単位で座席を指定できます。
アカウント作成から購入までの手順(画像付き解説)
公式サイト(PSG.FR)は日本語に対応していますが、チケット購入ページ(Billetterie)に飛ぶと英語やフランス語になることがあります。しかし、恐れる必要はありません。以下のステップで進めれば簡単です。
- アカウント作成(My Paris):まずは公式サイトの右上にある人型アイコンから「Create an account」を選択。Googleアカウント連携を使えば一瞬で登録完了です。
- 試合選択:「Tickets」メニューから観戦したい試合を選びます。人気カードはすぐに売り切れますが、ここで諦めてはいけません。
- Ticketplaceへのアクセス:「Sold Out」と表示されていても、その横や下に「Ticketplace(Resale)」というボタンがあるはずです。ここをクリックします。
狙い目は試合の数日前?公式リセール「Ticketplace」の賢い使い方
「Ticketplace」は、シーズンチケットホルダーなどが行けなくなった試合のチケットを公式に再販売する場所です。ここが現地観戦の生命線です。
実は、試合日が近づくにつれて出品数が増え、価格が下がる傾向があります。試合の2週間前〜3日前あたりが最も出品数が多く、良席が見つかりやすい「ゴールデンタイム」です。定価より少し高い程度の手数料で、メインスタンドやバックスタンドの良い席を確保できるチャンスが転がっています。こまめにサイトをチェックし、希望の席が出たら迷わずカートに入れましょう。
座席選びのコツ:熱狂を感じる「Auteuil」と見やすい「Borelli」
パルク・デ・プランスはどの席からも見やすい素晴らしいスタジアムですが、エリアによって雰囲気が全く異なります。
- Virage Auteuil(オートゥイユ):ゴール裏の熱狂的サポーター「ウルトラス」が陣取るエリア。試合中ずっと立ち上がって歌い続けるため、純粋に試合を見たい人には不向きですが、世界最高の熱気を体感したいならここです。
- Tribune Borelli(ボレリ):メインスタンド側。選手入場やベンチの動きがよく見え、比較的落ち着いて観戦できます。初めての方や家族連れに最もおすすめのエリアです。
- Tribune Paris(パリ):バックスタンド側。ピッチ全体を俯瞰でき、戦術的な動きがよく分かります。テレビ中継と同じアングルで楽しめます。
スタジアムへのアクセスと試合当日の楽しみ方・治安情報
チケットが取れたら、次は当日の動きです。パリは美しい街ですが、日本とは異なる治安事情もあります。安全に楽しみ尽くすためのノウハウを共有します。
パリ中心部からのアクセス:メトロ9号線・10号線の使い分け
パルク・デ・プランスへのアクセスは、地下鉄(メトロ)が基本です。座席の位置によって利用する路線と駅を使い分けるのが「通」のやり方です。
- メトロ9号線「Porte de Saint-Cloud」駅:最もポピュラーな最寄駅。パリ中心部(オペラ座やトロカデロ方面)から一本でアクセス可能。駅を出るとすぐにスタジアムが見え、多くのファンで賑わっています。メインスタンドやバックスタンドへのアクセスに便利です。
- メトロ10号線「Porte d’Auteuil」駅:スタジアムの北側、オートゥイユ側に到着します。サン・ジェルマン・デ・プレ方面から来る場合はこちらが便利。少し落ち着いた雰囲気の高級住宅街を抜けてスタジアムへ向かいます。
試合前のルーティン:スタジアム周辺の屋台とファンショップ
キックオフの2時間前にはスタジアムに到着することをおすすめします。スタジアム周辺には「サンドウィッチ・メルゲーズ(スパイスの効いたソーセージを挟んだパン)」を売る屋台(フードトラック)が立ち並び、香ばしい匂いが漂っています。これを片手にビールを飲むのがパリっ子の流儀です。
また、スタジアム併設のメガストアは試合日は非常に混雑しますが、品揃えは世界一です。最新のユニフォームや、ここでしか買えない限定グッズを手に入れて、観戦気分を高めましょう。
【重要】帰りの混雑回避と夜間の治安・注意点
楽しい観戦の後にトラブルに巻き込まれないよう、以下の点には十分注意してください。
在仏歴の長いコーディネーターのアドバイス:スタジアム周辺の治安について
「パルク・デ・プランスのあるパリ16区は、パリ市内でも屈指の高級住宅街であり、基本的には治安が良いエリアです。しかし、試合終了直後のメトロ駅周辺は非常に混雑し、この混乱に乗じたスリが多発します。リュックは必ず前に抱える、ポケットにスマートフォンを入れない、不要な現金は持ち歩かないなど、基本的な自衛策を徹底してください。また、試合後はタクシーやUberが捕まりにくいため、メトロで数駅移動してから地上に出るなどの工夫も有効です。」
試合がない日も楽しめる「スタジアムツアー」の魅力
もし滞在中に試合がなくても、諦める必要はありません。「Stadium Tour」に参加すれば、普段は入れないロッカールーム、選手が入場するトンネル、そしてピッチサイドまで降りることができます。ベンチに座って監督気分を味わったり、記者会見ルームで記念撮影をしたりと、ファンにはたまらない体験が可能です。これも公式サイトから予約可能です。
パリ・サンジェルマンをより深く知るための基礎知識
PSGの試合をより深く楽しむために、少しだけクラブの背景を知っておきましょう。歴史を知ることで、ピッチ上の選手たちの背負っているものの重みが理解できるはずです。
クラブの歴史とカタール投資庁(QSI)による買収の影響
PSGは1970年創設と比較的新しいクラブです。かつてはジョージ・ウェアやロナウジーニョといったスターが在籍しましたが、財政難に苦しむ時期もありました。転機となったのは2011年、カタール・スポーツ・インベストメント(QSI)による買収です。潤沢な資金力を背景に、イブラヒモビッチ、チアゴ・シウバ、そしてMNMといった超一流選手を獲得し、一気に世界のビッグクラブへと駆け上がりました。現在は、その資金力を「育成」と「組織作り」へとシフトさせ、第2章とも言える段階に入っています。
宿敵マルセイユとの「ル・クラスィク」が熱すぎる理由
フランス最大のライバル対決、それがマルセイユとの一戦「ル・クラスィク(Le Classique)」です。「首都パリ(エリート・都会)」対「港町マルセイユ(労働者・情熱)」という対立構造があり、サポーター同士のライバル意識は強烈です。この試合だけは絶対に負けられないという異様な雰囲気がスタジアムを包み込みます。もし現地でこの試合を見ることができれば、一生の自慢になるでしょう。
人気ブランド「ジョーダン」とのコラボレーション戦略
PSGが他のクラブと一線を画すのが、そのファッション性です。NIKEの「ジョーダン・ブランド」とサッカークラブとして初めて契約を結び、ストリートファッションとサッカーを融合させました。パリの街中では、サッカーファンではない若者がPSGのアパレルをおしゃれに着こなしています。スタジアム観戦の際は、ユニフォームだけでなく、こうしたコラボアイテムを身につけるのも楽しみの一つです。
よくある質問(FAQ)
最後に、PSG観戦に関するよくある疑問にお答えします。
Q. パリサンジェルマンの練習見学はできますか?
2024年に完成した新トレーニングセンター「キャンパスPSG」での練習は、基本的に非公開です。ただし、年に数回、パルク・デ・プランスでの公開練習が行われることがあります。情報は公式サイトやSNSで告知されます。
Q. 子供連れでも観戦に行けますか?
はい、可能です。パルク・デ・プランスは家族連れも多く、比較的安全なスタジアムです。ただし、ナイトゲームは終了が遅くなるため、帰りの交通手段や子供の体調には十分配慮してください。耳栓(イヤーマフ)があると、大音量のチャントから耳を守れるので安心です。
Q. 現地でユニフォームを買うと免税になりますか?
はい、スタジアムのメガストアやシャンゼリゼ通りの公式ショップで一定額(通常100ユーロ以上)を購入し、パスポートを提示すれば免税手続き(デタックス)が可能です。帰国時に空港で手続きするのをお忘れなく。
Q. 日本人選手が移籍してくる噂はありますか?
現時点で具体的な移籍決定のニュースはありませんが、PSGはアジア市場を重視しており、日本人選手の動向も常にスカウティングしています。過去には女子チームに日本人選手が在籍したこともあります。今後の動向に期待しましょう。
まとめ:新生PSGの熱狂を、テレビで、現地で体感しよう
MNMという巨大な星々が去った後、パリの空は暗くなったのでしょうか?いいえ、むしろ11人の選手たちが放つ組織的な輝きによって、より力強く、より美しく照らされています。ルイス・エンリケ監督の下で成熟度を増す新生パリ・サンジェルマンは、間違いなく今が一番面白い時期です。
まずはDAZNやWOWOWなどの配信サービスで、その変貌ぶりをチェックしてみてください。そして、いつかは憧れのパルク・デ・プランスへ。テレビ画面では決して伝わらないスタジアムの振動、サポーターの歌声、そしてパリという街が持つ魔法のような空気感を、ぜひあなた自身の肌で感じてほしいと思います。
欧州サッカー現地取材歴15年のスポーツライターからのラストメッセージ
「『パリまでサッカーを観に行く』というのはハードルが高く感じるかもしれませんが、その一歩を踏み出した先には、一生忘れられない体験が待っています。チケットは公式サイトで取れます。治安も基本的な注意で守れます。必要なのは、ほんの少しの勇気と行動力だけです。ぜひ、あなた自身の目で新生PSGを目撃してください。ボン・ボヤージュ(よい旅を)!」
パリサンジェルマン観戦・応援 最終チェックリスト
今日からできるアクションを確認しましょう。
- [ ] 視聴環境の確保:リーグ戦重視ならDAZN、CL重視ならWOWOWの契約状況を確認する。
- [ ] アカウント作成:PSG公式サイト(無料)に登録し、Ticketplaceを覗いてみる。
- [ ] 日程確認:時差を考慮し、見たい試合のキックオフ時間をカレンダーに入れる。
- [ ] (現地組)パスポート確認:残存期間が十分かチェックする。
- [ ] (現地組)チケット確保:公式サイトまたはTicketplaceで正規チケットを購入する。
さあ、新しいパリ・サンジェルマンの歴史を、共に楽しみましょう。
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