「今年、自分は厄年なのだろうか?」
「厄払いに行きたいけれど、いつまでに行けばいいのかわからない」
「神社とお寺、どちらに行けばいいの?」
ふと年齢を重ねたとき、あるいは周囲から指摘されたとき、急に気になり始めるのが「厄年」の存在です。特に男性の42歳、女性の33歳は「大厄(たいやく)」と呼ばれ、人生の大きな転換期と重なることから、多くの方が不安を感じていらっしゃいます。
結論から申し上げますと、厄年は「数え年」で数えます。2025年(令和7年)であれば、男性は昭和59年生まれ(42歳)、女性は平成5年生まれ(33歳)の方が大厄の本厄にあたります。そして、一般的には「立春(2月4日頃)」までに厄払いを受けるのが古くからの習わしです。
この記事では、普段は神社の社務所でご奉仕している現役神職の立場から、インターネット上の自動計算サイトでは分かりにくい「数え年の正確な数え方」から、神社とお寺の違い、恥をかかないための初穂料や服装のマナーまでを徹底的に解説します。曖昧な迷信に惑わされず、正しい知識を持って晴れやかな一年を過ごすための手引きとしてご活用ください。
この記事でわかること
- 【2025・2026年最新】一目でわかる男女別・厄年早見表と前厄・後厄の確認
- 現役神職が教える「数え年」の正確な計算方法と早生まれの扱い
- 厄払いの服装・のし袋の書き方・初穂料の相場など、失敗しない完全マナーガイド
【2025年(令和7年)・2026年(令和8年)】厄年早見表と自動計算
まずは、ご自身やご家族が今年、あるいは来年に厄年に該当するかを確認しましょう。厄年は、人生の節目において災難が起こりやすいとされる年齢のことですが、同時に「役目」を与えられる年でもあります。恐れることなく、まずは現状を正しく把握することが大切です。
ここでは、スマートフォンですぐに確認できるよう、2025年版と2026年版の早見表を作成しました。特に「本厄」の前後は「前厄」「後厄」として、3年間にわたり注意が必要な期間となります。
2025年(令和7年)の厄年早見表
2025年(令和7年)における厄年一覧です。年齢はすべて「数え年」で表記しています。ご自身の生まれ年(西暦・和暦)を探して確認してください。
男性の厄年(2025年版)
| 厄の種類 | 数え年 | 生まれ年(西暦/和暦) |
|---|---|---|
| 前厄 | 24歳 | 2002年(平成14年) |
| 本厄 | 25歳 | 2001年(平成13年) |
| 後厄 | 26歳 | 2000年(平成12年) |
| 前厄 | 41歳 | 1985年(昭和60年) |
| 大厄(本厄) | 42歳 | 1984年(昭和59年) |
| 後厄 | 43歳 | 1983年(昭和58年) |
| 前厄 | 60歳 | 1966年(昭和41年) |
| 本厄 | 61歳 | 1965年(昭和40年) |
| 後厄 | 62歳 | 1964年(昭和39年) |
女性の厄年(2025年版)
| 厄の種類 | 数え年 | 生まれ年(西暦/和暦) |
|---|---|---|
| 前厄 | 18歳 | 2008年(平成20年) |
| 本厄 | 19歳 | 2007年(平成19年) |
| 後厄 | 20歳 | 2006年(平成18年) |
| 前厄 | 32歳 | 1994年(平成6年) |
| 大厄(本厄) | 33歳 | 1993年(平成5年) |
| 後厄 | 34歳 | 1992年(平成4年) |
| 前厄 | 36歳 | 1990年(平成2年) |
| 本厄 | 37歳 | 1989年(平成元年) |
| 後厄 | 38歳 | 1988年(昭和63年) |
| 前厄 | 60歳 | 1966年(昭和41年) |
| 本厄 | 61歳 | 1965年(昭和40年) |
| 後厄 | 62歳 | 1964年(昭和39年) |
2026年(令和8年)の厄年早見表
続いて、翌年2026年(令和8年)の早見表です。来年の予定を立てたい方や、年末年始にこの記事をご覧になっている方はこちらをご参照ください。厄年は数え年ですので、毎年1つずつ年齢が加算され、厄年の対象者もスライドしていきます。
▼ クリックして2026年(令和8年)の早見表を表示する
男性の厄年(2026年版)
| 厄の種類 | 数え年 | 生まれ年(西暦/和暦) |
|---|---|---|
| 前厄 | 24歳 | 2003年(平成15年) |
| 本厄 | 25歳 | 2002年(平成14年) |
| 後厄 | 26歳 | 2001年(平成13年) |
| 前厄 | 41歳 | 1986年(昭和61年) |
| 大厄(本厄) | 42歳 | 1985年(昭和60年) |
| 後厄 | 43歳 | 1984年(昭和59年) |
| 前厄 | 60歳 | 1967年(昭和42年) |
| 本厄 | 61歳 | 1966年(昭和41年) |
| 後厄 | 62歳 | 1965年(昭和40年) |
女性の厄年(2026年版)
| 厄の種類 | 数え年 | 生まれ年(西暦/和暦) |
|---|---|---|
| 前厄 | 18歳 | 2009年(平成21年) |
| 本厄 | 19歳 | 2008年(平成20年) |
| 後厄 | 20歳 | 2007年(平成19年) |
| 前厄 | 32歳 | 1995年(平成7年) |
| 大厄(本厄) | 33歳 | 1994年(平成6年) |
| 後厄 | 34歳 | 1993年(平成5年) |
| 前厄 | 36歳 | 1991年(平成3年) |
| 本厄 | 37歳 | 1990年(平成2年) |
| 後厄 | 38歳 | 1989年(平成元年) |
| 前厄 | 60歳 | 1967年(昭和42年) |
| 本厄 | 61歳 | 1966年(昭和41年) |
| 後厄 | 62歳 | 1965年(昭和40年) |
あなたは今年?「数え年」の自動計算チェック
早見表を見ても、「自分は早生まれだから違うのではないか?」「計算が合っているか不安」という方もいらっしゃるでしょう。ここで、数え年の計算方法について整理します。
現代日本では「満年齢」が一般的ですが、厄年や七五三などの神事・仏事では「数え年」を使用します。数え年の計算は非常にシンプルです。
- 今年の満年齢 + 1歳(すでに今年の誕生日を迎えた方)
- 今年の満年齢 + 2歳(まだ今年の誕生日を迎えていない方)
つまり、誕生日に関係なく、「その年の1月1日に、全員一斉に年をとる」と考えれば間違いありません。たとえば、12月生まれの人も、1月生まれの人も、同じ年に生まれた同級生であれば、厄年のタイミングは完全に一緒になります。
▼早生まれ(1月1日〜4月1日生まれ)の人はどうなる?
よくある誤解ですが、厄年は「学年」ではなく「生まれ年(干支)」で決まります。そのため、早生まれの人も、遅生まれの人も、同じ「西暦・和暦」で生まれていれば厄年は同じです。
ただし、学校の同級生(学年)で考えると、早生まれの人は「一つ上の学年の人たち」と同じタイミングで厄年を迎えることになります。同窓会などで「今年厄年だね」という話題が出たとき、早生まれの方だけ話が噛み合わないことがあるのはこのためです。
現役神職の厄年解説員のアドバイス
「多くの方が『1月1日から厄年』と考えがちですが、本来の干支(十干十二支)が切り替わる『立春(2月4日頃)』を基準とする考え方もあります。しかし、現代の神社界や一般的な慣習では、わかりやすく元旦(1月1日)から厄年として扱うことがほとんどです。あまり神経質にならず、ご自身の地域の氏神様の慣習に合わせるのが一番です。もし迷われたら、お正月の初詣のタイミングで厄払いを済ませてしまうのが、気持ちの面でもスッキリとしておすすめですよ。」
そもそも「厄年」とは?意外と知らない「数え年」と期間の定義
厄年という言葉を聞くと、どうしても「悪いことが起きる年」「不吉な年」というイメージが先行しがちです。しかし、なぜこれほど長く日本人の生活に根付いているのでしょうか。ここでは、単なる迷信として片付ける前に知っておきたい、厄年の本来の意味と期間について深掘りします。
なぜ「満年齢」ではなく「数え年」なのか
現代社会では、生まれた時を0歳とし、誕生日が来るごとに1歳を加える「満年齢」が法律上の基準です。しかし、神道や伝統行事の世界では、今でも「数え年」が使われています。これには、日本古来の「命」に対する尊い考え方が反映されています。
かつての日本では、母親のお腹の中にいる十月十日(とつきとおか)の期間も、立派な一つの命として尊重していました。そのため、オギャーと生まれた瞬間をすでに「1歳」として数えたのです。そして、お正月には「年神様(としがみさま)」という神様をお迎えし、みんなでお餅(御年魂=おとしだま)を頂くことで、一斉に一つずつ年をとると考えられてきました。
つまり数え年は、単なる計算方法の違いではなく、「命の始まりを尊び、神様と共に年を重ねる」という日本人の精神性が込められた年齢の数え方なのです。
前厄・本厄・後厄の違いと、それぞれの期間
厄年には「本厄」だけでなく、その前後の「前厄(まえやく)」「後厄(あとやく)」があり、合計3年間続きます。それぞれの期間には、過ごし方のグラデーションがあります。
- 前厄(厄入り): 厄年の予兆が現れ始める年です。「これから変化の時期に入るぞ」というサインが出やすい時期なので、準備と注意が必要です。徐々に日が陰り始める夕暮れのようなイメージです。
- 本厄: 最も慎むべき年です。運気が停滞しやすく、予期せぬトラブルや体調不良が起きやすいとされます。しかし、これは「休むべき時」というメッセージでもあります。
- 後厄(厄晴れ): 厄が薄らいでいく年ですが、油断は禁物です。病気で言えば「病み上がり」の時期にあたります。無理をしてすぐに全速力で走ろうとすると、思わぬ怪我をすることがあります。
このように、厄年は点ではなく「線」で捉えるものです。3年間という期間は長く感じるかもしれませんが、人生における「一時停止」や「メンテナンス期間」として用意された、必要な時間なのです。
「大厄」とは何か?科学的根拠と身体的変化
厄年の中でも、特に男性の42歳、女性の33歳は「大厄(たいやく)」と呼ばれ、最も警戒すべき年とされています。一般的には、42(死に)、33(散々)という語呂合わせから来ていると言われますが、実は現代医学や社会学の観点から見ても、非常に理にかなった設定になっています。
男性の42歳頃は、社会的な責任がピークに達する時期です。管理職への昇進、部下の育成、あるいは子供の教育費の増大など、精神的なプレッシャーが重なります。医学的にも、代謝が落ちてメタボリックシンドロームのリスクが高まったり、未病が表面化しやすい時期です。
女性の33歳頃は、結婚、出産、育児、仕事復帰など、ライフイベントが激しく変化する時期と重なります。ホルモンバランスが大きく変わり、婦人科系の疾患リスクも高まると言われています。昔の人は、こうした身体的・社会的な変化の波を経験則として知っており、それを「大厄」と名付けて注意喚起したのではないでしょうか。
【女性・男性別】厄年の年齢とその特徴(33歳・42歳の大厄)
厄年は男女によって年齢が異なります。これは、男性と女性で心身の成長サイクルや社会的役割の変化するタイミングが異なるためです。ここでは、それぞれの年齢における特徴と、どのようなことに気をつけるべきかを見ていきましょう。
女性の厄年(19歳・33歳・37歳・61歳)の特徴
女性の厄年は、30代に集中しているのが大きな特徴です。
- 19歳: 子供から大人へと変わる過渡期です。進学や就職、一人暮らしなど環境が激変し、精神的な不安定さを招きやすい時期です。
- 33歳(大厄): 女性にとって最も重要な厄年です。「33」は「散々」に通じるとされますが、実際には出産や子育ての負担、あるいはキャリアにおける重要な決断が重なる時期です。自分のことよりも家族や仕事を優先しがちで、無理がたたりやすいタイミングでもあります。
- 37歳(小厄): 33歳の大厄を抜けたと思ったらすぐにやってくるのが37歳です。子育てが一段落したり、仕事で中堅としての立場が固まったりする時期ですが、これまでの疲れがドッと出やすい頃合いです。
- 61歳: 還暦を迎える年です。閉経後のホルモンバランスの変化や、夫の定年など家庭環境の変化に適応していく第二の人生のスタートラインです。
男性の厄年(25歳・42歳・61歳)の特徴
男性の厄年は、社会的責任の重さとリンクしています。
- 25歳: 社会人として数年が経ち、学生気分が抜けて「自立」を求められる時期です。仕事の厳しさを知り、悩みが増える時期でもあります。
- 42歳(大厄): 男性の人生における最大の曲がり角です。働き盛りで無理がきくと思いがちですが、身体の曲がり角でもあります。心筋梗塞や脳卒中などのリスクも高まるため、健康管理が最優先事項となります。
- 61歳: 定年退職を迎え、これまで会社中心だった生活が一変します。喪失感を感じたり、家庭内での居場所が変わったりすることへの適応が求められます。
現役神職の厄年解説員のアドバイス
「特に女性の30代は、前厄・後厄を含めると10年間のうち6年間が厄年に関連する期間となります。これを聞くとゾッとするかもしれませんが、私はこれを『役年(やくどし)』と呼んでいます。災いの『厄』だけでなく、社会や家庭で重要な『役(役割)』を任される年だからです。神様から『あなたは今、重要な役目を担っているから、体を大切にしなさい』と言われていると捉えてみてください。怖がりすぎず、自分が成長するために必要な節目だと考えれば、景色が変わって見えてきますよ。」
厄払いは「いつ」「どこ」へ行くべき?時期と場所の選び方
自分の厄年がわかったら、次に考えるのが「厄払い」です。しかし、「いつまでに行けばいいのか」「近所の神社でいいのか、有名な厄除け大師に行くべきか」など、具体的な行動に移そうとすると疑問が尽きません。ここでは、現役神職として、現場の実情を交えながら最適な選び方を解説します。
厄払いに行く時期:いつからいつまで?
最も一般的な時期は、「元旦(1月1日)から節分(2月3日頃)」までの間です。旧暦では立春から新しい年が始まると考えられていたため、その前日である節分までに一年の厄を祓い落とすという考えに基づいています。
しかし、これはあくまで「目安」であり、この期間を過ぎたら受けられないわけではありません。現代の神社やお寺では、一年中(365日)ご祈祷を受け付けているところがほとんどです。実際、お誕生日や、仕事が落ち着いたタイミング、あるいは「最近ついてないな」と感じた時に来社される方も大勢いらっしゃいます。
また、「大安などの六曜(ろくよう)を気にするべきか?」という質問もよく頂きますが、神道と六曜(仏滅や友引など)は直接の関係はありません。ご本人が気にならなければ、仏滅の日であっても神様のご神徳に変わりはありません。ご自身のスケジュールと気持ちの整理がつく日を選ぶのが最善です。
「厄払い(神社)」と「厄除け(お寺)」の違い
「厄払い」と「厄除け」は混同されがちですが、厳密には意味合いと儀式の内容が異なります。
| 項目 | 神社(神道) | お寺(仏教) |
|---|---|---|
| 呼び名 | 厄払い(やくばらい)、厄祓い | 厄除け(やくよけ)、厄難消除 |
| 考え方 | 身についた穢れ(けがれ)を祓い清めて、元の真っ白な状態(ゼロ)に戻す。 | 仏様の力や護摩の炎で煩悩を焼き尽くし、災いが寄ってこないように防御(ガード)する。 |
| 儀式 | 祝詞(のりと)奏上、玉串拝礼 | 護摩祈祷(ごまきとう)、読経 |
どちらに行けば正解、ということはありません。効果やご利益に優劣はないのです。ご自身が普段から親しみを持っている方や、家の宗教形式に合わせて選んでいただいて構いません。
氏神様か、有名な厄除け大師か?選び方のポイント
場所選びで迷った際は、以下の優先順位で検討することをおすすめします。
- 地元の氏神様(うじがみさま):
まずは、ご自身が住んでいる地域を守ってくださっている「氏神様」へのご挨拶が基本です。あなたの日常を一番近くで見守っている神様だからです。 - 崇敬神社・菩提寺:
個人的に信仰している、あるいは実家のお墓があるお寺など、ご縁の深い場所も良いでしょう。 - 有名な厄除け寺社:
「川崎大師」や「成田山」、「明治神宮」など、厄除けで有名な寺社へ行くのも一つの方法です。これらは「観光」や「リフレッシュ」を兼ねることができるのがメリットです。厄払いは「気持ちの切り替え」の儀式でもありますから、少し遠出して非日常の空間に身を置くことは、心理的にも大きなプラス効果があります。
▼ 厄払いに行く寺社選びチェックリスト
- 自宅から通いやすい距離か(前厄・本厄・後厄と3年通う可能性も考慮しましょう)
- 予約が必要か、当日受付のみか(公式サイトや電話で事前に確認を)
- 初穂料(祈祷料)の金額設定は明確か(予算に合った場所を選びましょう)
- 駐車場やアクセスの利便性(家族連れの場合は特に重要です)
恥をかかないための準備とマナー(初穂料・のし袋・服装)
いざ厄払いに行こうと決めても、「いくら包めばいいの?」「ジーンズで行ったら怒られる?」といったマナーの不安がつきまといます。神様や仏様の前で失礼がないよう、そして何よりご自身が恥ずかしい思いをしないよう、正しいマナーを押さえておきましょう。
初穂料(祈祷料)の相場はいくら?
神社では「初穂料(はつほりょう)」または「玉串料(たまぐしりょう)」、お寺では「祈祷料」や「お布施」と呼びます。金額の相場は、一般的に5,000円〜10,000円です。
多くの寺社では、「5,000円」「10,000円」「30,000円」のように段階的に設定されており、金額によって授与されるお札の大きさや、記念品の内容が変わることがあります。もし金額の指定がなく「お気持ちで」と言われた場合は、5,000円をお納めするのが無難であり、失礼にはあたりません。
のし袋の選び方と書き方(神社・お寺別)
現金をそのまま財布から出して渡すのはマナー違反とされる場合があります(一部の近代的な神社では、受付で現金を直接受け取る場合もありますが、のし袋に包むのが丁寧です)。
- 水引(みずひき):
「紅白の蝶結び」を選びます。厄払いは「災いを転じて福となす」行事であり、何度あっても良い人生の節目と考えられるため、解いて結び直せる蝶結びを使用します。(※地域によっては「二度と繰り返さない」という意味で「結び切り」を使う場合もありますが、全国的には蝶結びが多数派です) - 表書き(上段):
神社なら「初穂料」または「御初穂料」。
お寺なら「御祈祷料」または「御布施」。 - 名前(下段):
祈祷を受ける本人のフルネームを記入します。代理で家族が参拝する場合でも、のし袋には「厄払いを受ける本人の名前」を書くのが鉄則です。 - お札の向き:
可能であれば新札、難しければ折り目の少ないきれいなお札を用意し、肖像画が表(上)に来るように入れます。
厄払いの服装:ジーンズはNG?女性・男性別ガイド
神様・仏様に願い事をする場ですから、服装は「フォーマル」または「セミフォーマル」が理想です。ジーンズやサンダル、ジャージといったカジュアルすぎる服装は、「神前・仏前」という場にふさわしくないため避けるべきです。
- 男性:
スーツが最適です。もし私服で行く場合でも、ジャケットを着用し、襟付きのシャツ、チノパンなどを選びましょう。ネクタイは必須ではありませんが、あるとより丁寧です。 - 女性:
ワンピースやアンサンブル、オフィスカジュアルのような服装が望ましいです。露出の多い服や、派手すぎる色は避けましょう。また、神殿やお堂は靴を脱いで上がることが多いため、素足ではなくストッキングや靴下を着用してください。 - 冬場の注意点:
厄払いのシーズン(1月〜2月)の社殿・本堂は、底冷えが厳しい場所が多いです。コートは昇殿時に脱ぐのがマナーですが、中に着るインナーやカイロなどで十分な防寒対策をしていくことを強くおすすめします。
現役神職の厄年解説員のアドバイス
「『絶対にスーツでなければならない』という厳格なドレスコードを設けている神社は多くありません。しかし、服装を整えることは『心を整えること』に直結します。だらしない格好で受けるご祈祷と、背筋を伸ばした服装で受けるご祈祷では、ご本人の気持ちの入り方が全く違います。神様のためというより、ご自身が清々しい気持ちで再スタートを切るために、少しだけ背伸びをした服装を選んでみてください。」
当日の流れと祈祷後の過ごし方
初めて厄払いを受ける方のために、受付から終了までの一般的な流れをシミュレーションします。流れを知っておけば、当日慌てることなく落ち着いて参拝できます。
受付からご祈祷終了までのステップ
- 受付:
社務所や授与所の窓口で申込用紙に記入します。住所、氏名、生年月日(数え年)を正確に書きます。ここで初穂料を渡します。 - 待合・手水:
順番が来るまで待合室で待ちます。その前に「手水舎(てみずや)」で手と口を清めておきましょう。 - 昇殿・修祓(しゅばつ):
名前を呼ばれたら、本殿(拝殿)に上がります。最初に神職が大麻(おおぬさ)を振って、参列者をお祓いします。この時は頭を下げます。 - 祝詞奏上(のりとそうじょう):
神職が神様に願い事を伝える祝詞を読み上げます。自分の名前や住所が読み上げられたら、心の中で願い事を念じましょう。 - 玉串拝礼(たまぐしはいれい):
榊(さかき)の枝を神様に捧げて拝礼します。「二礼二拍手一礼」の作法が基本ですが、神職が案内してくれますので安心してください。(お寺の場合は焼香を行います) - 撤下品(てっかひん)受取:
最後にお札やお守りなどの授与品を受け取り、終了です。所要時間は全体で20分〜40分程度が目安です。
頂いたお札(御神札)とお守りの扱い方
家に持ち帰ったお札やお守りは、正しく扱うことでその力を発揮します。
- お札(御神札):
神棚があれば神棚にお祀りします。神棚がない場合は、タンスの上や本棚の上など、「目線より高い場所」かつ「清浄な場所」を選びます。お札の正面が「南」か「東」を向くように立てかけるのが基本です。画鋲で刺したり、テープで直接貼ったりするのは避けましょう。 - お守り:
カバンや財布、定期入れなど、普段持ち歩くものに入れて、肌身離さず持ち歩くのがベストです。 - 撤下神饌(てっかしんせん):
お札と一緒にお菓子や昆布、お酒などを頂くことがあります。これらは「神様のお下がり」ですので、家に帰ってから家族みんなで頂きましょう。体内に神様の力を取り入れるという意味があります。
厄年を乗り切る心構えと「やってはいけない」ことの真実
厄年に対して過剰な恐怖心を抱く必要はありませんが、昔からの言い伝えには、先人たちの生活の知恵が詰まっています。最後に、厄年をポジティブに乗り切るための心構えをお伝えします。
厄年に「やってはいけないこと」はある?
よく「厄年に家を建ててはいけない」「結婚してはいけない」「新しい仕事を始めてはいけない」と言われます。これらは本当でしょうか?
結論から言うと、「絶対にダメ」ということはありません。
ただし、厄年は心身のバランスを崩しやすい時期であり、判断力が鈍る可能性がある時期でもあります。そのため、「人生を左右するような大きな決断は、いつも以上に慎重に行いなさい」という戒めとして捉えるのが正解です。独断専行を避け、周りの人の意見をよく聞き、無理のないスケジュールで進めるならば、新しいことを始めても問題ありません。
厄年を「飛躍の年」に変える過ごし方
「厄落とし」という言葉がありますが、これは単に厄を落とすだけでなく、不要なものを捨てて身軽になるチャンスでもあります。
- 健康診断を受ける: 体のメンテナンスに最適な時期です。人間ドックに行くなど、自分の体と向き合う時間を作りましょう。
- 生活習慣を見直す: 暴飲暴食を控える、睡眠時間を確保するなど、丁寧な暮らしを心がけるきっかけにしてください。
- 長いもの・七色のものを身につける: 昔からの風習で、厄除けには「長いもの(長寿を願う)」や「七色のもの(七福神にあやかる・魔除け)」が良いとされています。ベルト、ネクタイ、ネックレス、七色のストラップなどを身につけるのも良い気分転換になります。
現役神職の厄年解説員のアドバイス
「多くの偉人や成功者も、厄年の時期に大きな転機を迎えています。厄年は運気が停滞する時期ではなく、エネルギーが大きく動く時期なのです。『厄』を『躍進』の『躍』に変えるつもりで、無理は禁物ですが、しっかりと準備をして臨めば、その後の人生を大きく飛躍させる土台作りの期間になります。雨降って地固まる、の精神で過ごしてくださいね。」
厄年に関するよくある質問(FAQ)
最後に、社務所でよく受ける質問をQ&A形式でまとめました。
Q. 喪中ですが、厄払いに行っても大丈夫ですか?
神社の場合: ご家族が亡くなってから50日(忌中)を過ぎていれば、問題なく受けられます。忌中の期間は、神様の聖域である神社への参拝は控えるのがマナーです。
お寺の場合: 仏教では死を穢れ(けがれ)とは捉えないため、喪中であっても問題なく受けられる場合が多いです。ただし、四十九日法要が終わるまでは静かに過ごすべきという考え方もあるため、事前にお寺に確認すると安心です。
Q. 本人が行けない場合、代理で厄払いはできますか?
はい、可能です。ご家族などが代理で参拝し、受付で「祈祷を受ける本人の名前・生年月日・住所」を記入してください。ご本人がその場にいなくても、祝詞を通して神様に願いは届きます。また、最近では郵送でご祈祷を受け付けている神社やお寺も増えています。
Q. 厄払いをしないとどうなりますか?
厄払いをしなかったからといって、必ず不幸になるわけではありませんし、神様からの罰が当たることもありません。しかし、もし何か悪いことが起きた時に「ああ、厄払いをしなかったせいかも…」と後悔したり、不安な気持ちを引きずったりするのは精神衛生上よくありません。「安心感を得るためのメンタルケア」として受けることを強くおすすめします。
Q. 前厄・本厄・後厄、3回とも行くべきですか?
地域や個人の考え方によりますが、3回すべて受けるのが最も丁寧です。しかし、時間的・金銭的な事情で1回だけにしたい場合は、最も厄が重いとされる「本厄」の年に受けるのが一般的です。
まとめ:厄年は人生の点検期間。正しい知識で晴れやかな一年を
厄年は、誰もが通る人生の関所のようなものです。恐れる必要はありませんが、侮ることもできません。正しい知識を持ち、適切な時期に厄払いを受けることで、気持ちをリセットし、晴れやかな気持ちで一年を過ごすことができます。
最後に、厄払いの準備に必要なポイントをチェックリストにまとめました。これを確認して、ぜひ近くの神社やお寺へ足を運んでみてください。
厄払い準備・最終チェックリスト
- [ ] 自分の数え年と厄年(前・本・後)を確認した
- [ ] 参拝する神社・お寺を決めた(受付時間や予約の有無も確認)
- [ ] 初穂料(5,000円〜10,000円目安)を新札またはきれいなお札で用意した
- [ ] のし袋(紅白蝶結び)を用意し、表書きと氏名を記入した
- [ ] 当日の服装(失礼のないフォーマル・セミフォーマル)を準備した
- [ ] 防寒対策(インナーやカイロ)を準備した
現役神職の厄年解説員からの最後のアドバイス
「厄払いは、心の重荷を下ろすための儀式でもあります。神社やお寺の清々しい空気に触れ、太鼓の音や祝詞の声に耳を傾けるだけでも、不思議と気持ちがスッと軽くなるはずです。あまり難しく考えず、まずは近くの神様・仏様に『今年も無事に過ごせますように』と手を合わせに行くことから始めてみてください。皆様の一年が、災いなく、幸多き年となりますよう、心よりお祈り申し上げます。」
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